雨倉 宏
(National Institute for Materials Science
)
説明:
(abstract)前編では,固体中に埋め込まれた金属ナノ粒子が十数MeV以上の高速重イオン照射により,楕円形さらにナノロッドに変形する現象について紹介した.そして“変形が起こる/起こらない”の条件が,真空中のナノ粒子モデルや電子励起(非弾性)熱スパイク(i-TS)モデルを用いて,ナノ粒子の融解・気化との関連で議論された.しかし変形の起こる条件は議論されても,変形を誘起する具体的な駆動力については未だ触れていなかった.後編では,まずナノ粒子を含まないシリカについて高速重イオン照射した場合に誘起される変形現象である照射誘起密度化とイオンハンマリング(IH)効果について紹介する.特にIH効果は一時期、ナノ粒子の楕円化変形の駆動力と考えられたが、我々が分光学的測定から得た楕円化変形のフルエンス依存性とは相容れないため候補から除外される.実験結果はむしろi-TS効果と分子動力学(MD)を組み合わせた二温度MDによるシミュレーション結果と適合する.
権利情報:
キーワード: shape elongation, metal nanoparticle, swift heavy ion
刊行年月日:
出版者: 原子衝突学会
掲載誌:
研究助成金:
原稿種別: 出版者版 (Version of record)
MDR DOI:
公開URL: https://doi.org/10.50847/collision.20.5_104
関連資料:
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連絡先:
更新時刻: 2024-03-04 12:30:18 +0900
MDRでの公開時刻: 2024-03-04 12:30:18 +0900
ファイル名 | サイズ | |||
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ファイル名 |
衝突後編20_104.pdf
(サムネイル)
application/pdf |
サイズ | 2.48MB | 詳細 |