大久保 勇男
(ナノアーキテクトニクス材料研究センター/ナノ材料分野/熱エネルギー変換材料グループ, 物質・材料研究機構
)
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Wenhao Zhang
(筑波大学大学院 数理物質科学研究科)
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森 孝雄
(ナノアーキテクトニクス材料研究センター/ナノ材料分野, 物質・材料研究機構
)
Description:
(abstract) データベースや機械学習等のインフォマティクス手法を物質・材料研究に活用する研究は、機械学習等の手法開発研究から、物質探索やプロセスパラメータ最適化、各種計測実験の高効率化、データマイニング等への活用と、既存の手法を活用した試みが主ではあるが、着実に物質・材料研究全般で広がりを見せている。第一原理計算や実験研究と組み合わせた研究も増えており、インフォマティクス手法を導入・融合した研究は活発化している。既存のデータベースを利活用した研究が主流であるが、インフォマティクス手法の優位性を十二分に発揮させるためには、目的に沿ったデータベースの構築が必要となる。しかし、特に実験データが収録されたデータベースの構築は、多くの場合、多大な労力と時間を必要で、しかも、その物性値等の種類が多く、種々の物性値等の項目が収録された網羅的なデータベースの構築は容易ではない。
熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換する熱電変換物質において、その無次元変換性能指数(ZT)は、それぞれの物性値を最大化もしくは最小化してもZTを最大化することはできない。これらの物性値の背後に存在するキャリア濃度や有効質量等の複数の重要な値が、それぞれの物性値に深く関係していることから、単純化された課題としてインフォマティクス手法を適用することは、容易ではない。これらの物性パラメータ空間において、複数の局所解が存在することになるためである。
このように物質固有のintrinsicな物性値の関係だけでも十分な複雑性が存在しているが、結晶粒界や欠陥等の物質内部に存在するextrinsicな特徴量も無視できない。エネルギーハーベスティングやIoT(Internet of Things)機器への応用の可能性から、近年、熱電変換物質研究の注目度が高まっているが、その性能の最大化のためには、非常に多くの物性値・ファクターを制御する必要がある。本稿では、著者らのグループで実施した、インフォマティクス関連手法の中でも特にデータベースを活用した、遷移金属化合物の熱電変換機能開拓を目的とした2つの研究例を紹介し、今後を展望する。
Rights:
Keyword: 熱電変換物質, データ駆動型研究, 遷移金属化合物
Date published: [2024年2月]
Publisher: アグネ技術センター
Journal:
Funding:
Manuscript type: Author's version (Accepted manuscript)
MDR DOI: https://doi.org/10.48505/nims.5073
First published URL: https://www.agne.co.jp/kotaibutsuri/kota1059.htm
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Updated at: 2024-12-02 16:31:18 +0900
Published on MDR: 2024-12-02 16:31:18 +0900
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固体物理_59_21 (2024)_NIMS_大久保_Wenhao_森_MDR.pdf
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