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[NRIMNews1996-11.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/e530c727-986a-41b6-9aae-98e8e1386698/download)

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武藤 英一

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[金材技研ニュース 1996 No.11](https://mdr.nims.go.jp/datasets/50a11ba1-fe82-451c-b9d9-167442ef0c5e)

## Fulltext

金属技研ニュース　1996　No.11七〇〕一．＝ピEΦo一一〇⊂蜆E0－oO］一〇〇〇一〇〕o＝あoωoo一］o一⊂o－ooo］101E呵f0呵o〕蜆o〇一一〇〇一〇一蜆○蜆ωEo〕．ゼ≧里三…oo…Z－oo〕蜆］0f←No．11大災害・大事故に立ち向かう■高強度鉄繊維複合材の新製法／高性能Cu－Ag合金の新製法大災害・大事故に立ち向かう一ナノフラクトグラフィの開発一　1995年は材料強度学に携わる研究者に長く記憶される年となるであろう。この年の1月17日に阪神・淡路大震災が発生し，高層建築や高速道路等の巨大構造物の主体となる鋼構造物が甚大な被害を受けた。さらに，12月8日には高速増殖原型炉もんじゅの2次主冷却系Na温度計の破損によるナトリウム漏洩事故が発生した。　阪神・淡路大震災においては，当研究所は科学技術庁の緊急調査メンバーの一員として現場に赴き，いち早く鋼構造物に大きな被害があることを杜会へ知らせるとともに，その後高層住宅の鋼製主柱のぜい性破壊の原因究明等に参加している。もんじゅのナトリウム漏洩事故においては，日本原子力研究所と協力し，当研究所の破壊に携わる研究者を結集し，破損した温度計をあらゆる角度から調べ，その原因が高サイクル疲労によることを突き止めた。　このような重要事故解析に当研究所が迅速かつ的確な対応を取れたのは，疲労・クリープデータシート作成を始めとする構造材料の信頼性につながる長年の地道な破壊の研究が根底にある。特に，豊富な材料強度データを基に，走査型電子顕微鏡SEMを駆使し，破面情報から事故原因を探るフラクトグラフィは，世界的に見ても極めて高い水準にある。これを裏付ける他の実例として，阪神・淡路大震災ともんじゅ事故の丁度10年前に発生した日本航空ジャンボ機墜落事故を挙げることができる。この事故調査にも当研究所は協力し，フラクトグラフイの観点から圧力隔壁が疲労破壊したことを突き止めた。　現在，フラクトグラフィに関しては，その高度化を目　■（a）Mo単結晶一■’96℃㍗／＝指し，走査型トンネル顕微鏡STMと原子問顕微鏡AFMを用いた研究を進めている。SEMはμmレベルである、のに対して，STMとAFMはnmレベルまで観察領域を広けることができる。図1に，Mo単結晶，SNCM439鋼のシャルピー衝撃破面をUHV－STM／SEM複合装置で観察した結果の一例を示す。一196℃では，全ての材料はへき開破壊，20℃では，Mo単結晶はへき開破壊，SS41とSNCM439鋼はディンプル破壊した。図1のように走査範囲300nm程度でSTM観察すると，へき開破壊の場合にはき裂先端から射出されたらせん転位によると思われる筋状模様，ディンプル破壊の場合にはディンプル底での交差すべりによると思われる団子状模様が見られる。さらに，sTMζAPM像は高さ情報を有しているので，フラクタル幾何学等と結びつけ，定量的破面解析が可能となる。図2は，図1のようなSTM像から得た破面粗さと走査範囲の関係である。破面粗さが大きい程，靱性に優れていると考えると，図2の破面粗さとシャルピー衝撃値の大小関係はよく対応している。しかし，20℃におけるSS41は例外となっている。これについては，多少複雑な検討が必要であるが，簡単にはSNCM439鋼に比べてSS41鋼は介在物等の多い鋼であることによる。また，図2の両対数グラフ上で破面粗さと走査範囲が直線関係にあり，フラクタル特性すなわち自已相似性が成立していることが判る。自己相似性とは，異なる倍率においても同じ破面様相が得られることであり，これは高倍率で観察した」部の情報が破面全体の代表となることを数学的に保証する。　このように，当研究所は今後も破壊研究の高い水準を　　　　　　　　　　　　　　　　　　維持する努力を　　■‘m　　　　　　　　　　　　続け，機械や構目壷m塞偉△白超20℃　　　　　　　　　口／　　　　　　昌／昌／□　　　　8’’’　因1！囚’’囚　○　　　　シヤルピー街華肺O｛¶1j〕□1SN⊂M4ヨ9鋼　　　　1肺△lMo単結■■一■　　　君．］O1SS41鋼　　　　　　14リ㌔240l　oo　　　　　　　輪　　■　（b）SNCM439鋼．20℃　　　図2｛a〕図1　シャルピー衝撃破面の　　STM像．走査範囲300nm．　　　　　　　　　　1［刑o　走祈範1耳11■l11〕（齪）試験温度一196℃シャルピー衝撃破面のSTM像から得た破面粕．さと走査範囲の関係l　oo図21b〕　　　　　　　　　　l　ooo　走脊範1咀（ll1ll〕（b）試験温度20℃シャルピー衝撃破面のSTM像から得た破面粗さと走査範囲の関係造物の信頼性の向上ひいては安全な社会基盤の確立に貢献するとともに，ここで述べたSTMやAFMによるナノフラクトグラフィのような高度な解析技術を駆使することにより，万一将来大事故が起こった場合の迅速な対応が可能となる。リサイクル性に優れた鉄繊維強化型鉄複合材の開発一Fe超微粒子修飾による低温焼結性の向上一　人類が使用できる金属資源には隈りがあり，また，我が国ではそのほとんどを外国からの輸入に頼っている状況にある。一方，社会生活の高度化に伴って高機能材料が強く要望され，それに応える材料開発のひとつの手段として多元素からなる新合金材の開発が広く行われている。例えば，高強度，高靭性，耐摩耗性とともに比較的低コストが要求される自動車用の歯車など機械部品には少量のMo，V，Wなどを含むFe－Cu基合金が多量に使われている。しかしながら，これらの材料は，たとえ回収され，再溶解再加工されても高特性の再現は極めて困難であり，現実には廃棄されている。即ち，リサイクルー性の観点からは劣った材料といえる。今後の材料開発に当たっては，従来と同等以上の特性を持ちながらリサイクル性に優れた新材料，新製法の開発が重要になる。当研究所では，このような観点から，強加工による微細組織をもつ高強度鉄繊維を鉄マトリックス中に分散させ，粉末冶金法による鉄繊維強化型鉄複合材料（Fe－Feコンポジット）の可能性を研究してきた。今回，鉄の超微粒子を焼結助材として用いることで，低温域での焼結性を向上させ高強度特性を有するFe－Feコンポジットの開発に成功したので紹介する。　一般に，鉄粉末焼結体の強度は鉄粉末粒子間の拡散接合が良好なほど高くなる。同様な理由から，鉄繊維をバルク材と複合するには高温で熱処理を行う必要がある。しかし，高温で加熱すると，高強度を持たせるため強加工により導入した鉄繊維中の微細組織が粗大化し強度が低下してしまう。そこで，本研究では，450℃以下の鉄繊維中の強加工微細組織が破壊されない温度で，鉄繊維と鉄粉末とを焼結させる製法を研究した。即ち，鉄の超微粒子が低温焼結性に優れていることに着目し，実験では，鉄超微粒子を懸濁させたスラリー申に鉄粉末と鉄繊維を浸漬し，それらの表面に鉄超微粒子を均一に修飾した後，混合，圧縮成形し，試験片を作製，種々の条件のもとで焼結後，抗折力測定による強度評価を行った。　写真1には，走査電子顕微鏡で観察した焼結複合材の破断面を示すが，破断は焼結による拡散接合が不十分な鉄粉末粒子間から発生している。また，図1には得られた焼結試験片の抗折力測定の結果を示すが，特に注目すべき特長として，2重丸で示すように超微粒子を修飾した鉄粉末および鉄繊維を用い低温で焼結した場合に30kg／mm・を越える高強度が得られていることである。この焼結試験片の破断面は写真2から見られるように，鉄粉末粒子と鉄繊維とが強固に結合しており，これから超微粒子が焼結助材として極めて有効であることが明かになった。低温域で焼結処理を行えることは，焼結時の体積収縮を小さく出来るため粉末成形体の特長である多孔質性を保持した軽量かつ高強度のFe“eコンポジットの製造を可能にする。この鉄超微粒子を焼結助材とする低温焼結法は，今後，リサイクル可能な軽量高強度の鉄機械部品材料の製造法として期待される。写真1　繊維周辺の破断部写真24030201O強化工鉄繊維とマトリックス粉末の拡大写真◎　　目　．■■■●＝岳失繊維なしO1O．1％鉄繊維■＝〇一6％圭失繊弄監◎1O．‘％鉄繊維と修飾した鉄粉末口：O．5％ナスロン繊維400　　　　　　600　　　　　　　800　　　　　　1000　　　　　　温　　度（℃）図1　焼結温度と抗折力強さの関係超強力・高導電率Cu－Ag合金の開発一引張強さ1．5GPa，導電率65％1ACSを達成一　パルスマグネットや水冷鋼マグネット等の強磁場マグネットに使用される導体材料には種々の特性が要求されるが，特にジュール発熱を抑えるための高導電率と共に，強大な電磁力に耐える高強度が必要である。しかし，一般に強度と導電率はトレードオフの関係にあり両立し難い性質である。当研究所では，呈991年に，従来達成できなかった引張強さ至GPa，導電率80％玉ACS（標準軟銅の80％の導電率）の特性を有する高強度・高導電率Cu－Ag合金を開発し，その後，実月ヨ化に成功した（金材技研ニュース，至991年No．9．1994年No，3，豆995隼No．6）。現在，本合金線材および板材は各国の強磁場研究所の60～80テスラ（1テスラは1ブテガウス）級パルスマグネット，35～45テスラ級ハイブリッドマグネット等の導体材料として使用され，発生磁場の世界記録を更新している。また，最近，欧米で開発が進められている夏00テスラパルスマグネット，60テスラハイブリッドマグネット等の超強磁場マグネットでは，さらに高強度を有する導体材料（＞I．5GPa，60％IACS）が必要とされている。因みに，高強度鋼含金として良く知られているCu－Be合金は至．5Gpa，20％玉ACSである。　当研究所では，このような状況を踏まえ，趨強力・高導電率Cu－Ag合金の開発を進めてきたが，今圓，これらの条件に応え得るCu－Ag合金線材の改良された製造法を開発したので紹介する。敵述の特性を実現できる候補材料としてCu－Nb合金やC瞳一Ag含金等のマイクロコンポジット（強度を上げるために強加工を行い，溶質金属の脳やAgが繊維状に分散した繊維分散型複合線）が考えられるが，これらの材料では，例えば，1．5GPaの強度を持つ直径5mmφの丸線を得るためには，Cu－Nb含金の場含，加工度η＝1o（η＝1n（A／A），A。：加工前の線材の断面積，A：加工後の線材の断面積）の冷間加工が必要とされ，従って，直径750m燃φ以」二の出発材を加工する必要がある。また，　　1・5　　　　　　　　　　　　　　　表1新旧加工熱処理条件の比較従来法によるCu－24wt％Ag合金の場含，図1から推定される加工度はη二7，5であり，出発材として220洲mφの直径が必要である。このように工薬規模での製造を考えると低加工度で高強度を実現出来ることが強く望まれる。そのための手段として，第3元素の添加効果が期待される’が，導電率の大11煽な低下が避けられないと考えられる。また，Cu－Ag2元含金に比較してスクラップ材の再利用が難しくなり，製造コスト，資源利用の観点から望ましくない。そこで，本研究では，従来の加工熱処理の条件を見直し，最適化することで高強度化を試みた。本含金の特長は，冷問加工の過穫で2～3固の短時間熱処理を行い，冷閲加工による繊維複合組織の微細化に加えて，中間熱処理による相分離・析出を促進させて同時に強度と導電率の向上が図れること，また，加工・熱処理の条件の最適化が特性向上に大きく影響することである。表1に新旧加工熱処理条件の違いを示す。図2は，新条件により製造されたCu－6，8，12，24wt％Ag含金線材の強度と加工度の関係を示す。図ユの旧条件によるCu一至2，24wt％Ag含金線材の加工硬化独線と比較すると，いずれも低加工度で高強度が得られることが分かる。例えば，新条件によれば，Cu－24wt％Ag合金線材においてη＝5．6～6．0程度の加工度で玉．5GPaが得られ，さきに述べた亘．5GPaの強度を持つ直径5mmφの丸線を製造するためには，220棚mφよりはるかに細い約100m棚φの出発材を用いれば充分である。このように，今固の最適製造条件の確立によって工業規模の趨高強度Cu－Ag合金の製造が可能になった。さらに，低濃度のCu－6wま％Ag材においても，加工度η14・6でo．9GPaを越える強度が得られることから強磁場マグネット周導体以外に，ロボットアームや航空機の電気配線材，高速鉄遭用架線材，ICリードフレーム材等，広い分野での利用が期待される。　1．4＾1．3“o－g1・2椥1．1韻鱗1．0誌　0．9　0－8　0．7　　　2　　　3　　4　　　5　　6　　　7　　　　　　　　加工度（η）図1　旧加工熱処理法で作成したCu－Ag合　　金線材の引張強さと加工度の関係　　カロエ度　　　η　　O．431日　　1，05　　2．30　　　O．13　　　0．54新　　1，02　　　1，47　　　2．30温度（℃）45045035C430430370370330時閥（h）211　15　1，4　1．3甫［L1，20　1，1柵簿1，o墜血O．9　0．8　0．76w泓＾96wオ％＾98M％＾98wt％＾98Wl％＾912w一％＾912w榊＾912wl％＾912M％＾924W廿％＾9　　2　　　3　　　4　　　5　　　6　　　7　　　　　　　　加工度（η〕図2　新カ目工熱処理法で作成したCu－Ag合　　金線材の引張強さと加工度の関係一3　一◇短　信傘③受　賞　市村学術賛貢献費　熊倉浩明（第1研究グループ）　北口　仁（第1研究グループ）　（以上連名に表彰）「材料の微細組織と機能」に関する国際会議ベストポスター賞菊池武盃児（機能特性研究部）小川一行（物性解析研究部）梶原節乗（機能特性研究部）宮崎修一（筑波大），松永　健（筑波大）（以上連名に表彰）日本金属学会奨励賢村上秀之（計算材料研究部）熊谷達夫（第3研究グループ）（以上個別に表彰）昌本金属学会論文賞長谷川直也（アルプス電気株式会社）牧野彰宏（アルプス電気株式会社）潟岡教行（東北大学二［学部）藤森啓安（東北大学金属材料研究所）察　安邦（第3研究グループ）井上明久（東北大学金属材料研究所）増本　健（電気磁気材料研究所）（以上連名に表彰）山本玲子（生体材料研究チーム）小林　融（物性解析研究部）丸山典夫（生体材料研究チーム）中沢輿三（生体材料研究チーム）角顧方衛（生体材料研究チーム）（以上連名に表彰）　「ビスマス系酸化物超伝導線材ならびにこれを用いたマグネットの開発」が独創性にとみ，新しい応用分野を開拓した貢献に対し，平成8年4月26日，左記の賞を受けた。　題国「T1－Niスパッター薄膜の緒晶化過程において形成するサブナノスケールの板状整含析出物」が優秀と認められ，平成8年9月10臼，左記の賞を受けた。　金属材料ならびに関連分野における新進の研究者として業績を挙げ，将来性を期待され，平成8年9月28日，左言己の賞を受けた。　論文題名「Crys辻a1liza童ion　Pr㏄ess　of　Amorphous　pe－Ta－CAl1oy　Pi1棚s　and　Thermai　StabiI｛童y　of　the　Resu至tant　Soft－Magne言ic　Nal；ocrysまa11ine　State」が優秀と認められ，平成8年9月28日，左記の賞を受けた。　論文題名「Ti－6Al－4V合金の疑似体液中フレッテイング疲労特性およびその試験溶液の細胞毒性評価」が優秀と認められ，平成8年9月2蝸，左記の賞を受けた。含特許速報令⑧出　　願発　　明　　の　　名　　称半導体量子箱の形成方法出願冒8．9，18出願番号08＿245805発明者氏名小口信行，石毛桂子，渡辺克之，李在徳⑧登　　録発　　明　　の　　名　　称 登録日 登録番号 発明者氏名磁気冷凍機 8．5．3至 2522558 前因弘，佐藤充典，沼澤健則，木村秀夫，他4名（株式会社東芝との共有特許権）プラズマ気相反応装置 8．9．旦8 2090550 申谷功，古林孝夫趨電導材料の製造方法 8．9．豆8 2090553 和田仁，黒田恒生，伊藤喜久男，湯山遭也，他2名結晶性S1C膜の製造法 8．9．豆8 2090572 野田哲二，荒木弘，阿部冨土雄，鈴木裕接合方法 8．9．18 2090604 大橘修水素脆化防止表面処理法 8．9．18 2090567 浜野隆一，坂井義和，斎藤一男高分解能X線C　T装置 8．9．19 2560226 山内泰，岸本直樹，生田孝ハロゲン化炭化水素分解法 8．9．19 2560233 大野悟，奥山秀男発行所科学技術庁金属材料技術研究所　　　　　〒305茨城県つくば市千現1－2一ユ　　　　　　TEL（0298）53一玉045（企画室直通），　　　　　　FAX（0298）53－1O05遜巻第456号編集兼発行人聞　合せ先印　　刷　　所　　　平成8年u月発行　　　　武　藤　英　一　　　　　企繭室普及係前　田　印　刷　株式会社茨城県つくば市東新井1遂一3