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[20231031ボイラー研究原稿ｰNIMS戸田.docx](https://mdr.nims.go.jp/filesets/dd7d6276-3efe-4b36-8eb5-fe23fc04e8e1/download)

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[戸田 佳明](https://orcid.org/0000-0002-8343-2890), 小畠 仁奈

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©2023一般社団法人日本ボイラ協会[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

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[耐熱鋼の亜臨界水･超臨界水酸化挙動](https://mdr.nims.go.jp/datasets/1e6223ef-97c4-484e-b07d-8a2b9f6d7cbf)

## Fulltext

耐熱鋼の亜臨界水･超臨界水酸化挙動論　文物質･材料研究機構　　　　　　戸田　佳明，小畠　仁奈Subcritical and Supercritical Water Oxidation Behaviors of Heat-resistant Steelsby Yoshiaki Toda, Nina Kobata9Crフェライト耐熱鋼と18Cr-8Niオーステナイト（SUS304）鋼，耐酸化性と高温強度向上を図って開発された15Crフェライト鋼を，650℃の水蒸気（圧力0.5MPa），亜臨界水（同10.2MPa），超臨界水（同22.7MPa）に種々の時間曝し，酸化に伴う重量変化から各材料のそれぞれの圧力における酸化速度定数を算出した。圧力の上昇に伴い，9Cr鋼とSUS304鋼の酸化速度定数は小さくなり，15Cr鋼はいずれの圧力も低い値のままであった。これより，耐熱鋼の常圧水蒸気における酸化挙動に基づいてボイラ･圧力容器を設計すれば，同じ温度でより高圧の水蒸気を使用して安全に操業できることが示唆された。キーワード：9Cr鋼，SUS304鋼, 水蒸気酸化，酸化速度定数，圧力1１．緒言　耐熱金属材料の酸化･腐食現象を理解することは，ボイラ･圧力容器を安全に長期間使用するのに重要である。そのため，ボイラ･圧力容器の一般的な伝熱媒体である高温水蒸気による酸化現象について，これまでに多くの研究がなされてきた1, 2)。一方，近年の高効率火力発電プラントでは，600℃以上かつ25MPa以上の超臨界水をボイラで発生させて発電タービンを回している3）。また，カーボンニュートラル実現のために有効であると思われるバイオマス･地熱･太陽熱･アンモニア･水素で発電するボイラにおいても，発電効率向上のために蒸気条件をより高温高圧にして，亜臨界水･超臨界水を利用することが期待される。しかし，高温水蒸気の圧力上昇が酸化挙動に及ぼす影響は，多くのボイラ･圧力容器用材料において調べられていない。　そこで本研究では，材料組成（特に耐酸化性に有効なクロム組成）が異なる2種の実用耐熱鋼と物質･材料研究機構で開発された新しい耐熱鋼を，650℃で圧力の異なる亜臨界水や超臨界水に種々の時間曝し，酸化に伴う重量変化から各試料の酸化速度定数を算出した。生成した酸化皮膜の観察と合わせて，耐熱鋼の水蒸気酸化挙動に及ぼす圧力の影響を調査した。２．実験方法　調査の対象材料は，ボイラ及び圧力容器用9Cr-1Mo-V-Nbフェライト鋼（ASME SA-387/SA-387M Grade 91），18Cr-8Niオーステナイト系ステンレス鋼（JIS G4304 SUS304）の2種の実用耐熱鋼と，クリープ強度と耐酸化性を強化するために物質･材料研究機構で開発された『析出強化型15Crフェライト耐熱鋼』4)である（以降，それぞれを9Cr鋼，SUS304鋼，15Cr鋼と呼ぶ）。調査対象の材料組成を表1に示す。　これらの材料の板材から20×10×2mmの板状試験片を放電加工機で切り出し，試験片の全表面を湿式研磨紙#600まで機械研磨をして，全ての試験片の全表面を同程度の表面粗さにした。そして，各試験片の長さ･幅･厚さをマイクロメーターで1μmの単位まで測定し全表面積を算出した。試験片を超音波洗浄機で洗浄･脱脂してから，酸化試験後に試験片から剥離した酸化皮膜も回収できるように，直径26mm，深さ19mmのアルミナ製るつぼに試験片を1つずつ入れ，150℃にした乾燥機で6時間乾燥させ，電子天秤で0.1mgの単位まで秤量した。酸化試験に伴うるつぼ自体の重量変化も測定するために，試験片を入れない空のるつぼも乾燥させ秤量した。　試験片を入れたるつぼと空のるつぼを固溶強化型ニッケル合金で作製した容積2.8Lの縦型円筒形圧力容器（図1中の白点線部分）内に設置し，圧力容器ごと電気炉で550℃まで加熱した。途中，200℃を超えた時に，アルゴンバブリングによって溶存酸素量を15ppb以下，イオン交換樹脂により電気伝導度を8mS/m以下に調整した純水を高圧ポンプで圧力容器に送って水蒸気で満たした。この時点で圧力は0.5MPaまで上昇した。この状態で約10時間保持した後，圧力容器の蓋板を留めるねじを増し締めし，さらに650℃まで昇温した。同時に，高圧ポンプを動かしたまま，圧力容器の出口にある背圧弁を閉めることで圧力容器内を加圧し，亜臨界水（圧力10.2MPa）や超臨界水（圧力22.7MPa）で満たした。これらの環境に試験片とるつぼを0時間（この場合は昇温加圧と降温減圧のみ行った），20時間，50時間，72時間曝した。この後，圧力容器内を200℃で大気圧まで降温減圧し，圧力容器内の水蒸気をアルゴンガスに置換して室温まで降温させた。図2(a)に650℃-22.7MPaで50時間の酸化試験の場合の，圧力容器内の水蒸気の温度と圧力の時間変化を，それぞれ実線と点線で示す。また，図2(b)の状態図に，同じ酸化試験の昇温加圧と降温減圧時における圧力容器内の温度と圧力の変化を示す。図中の中央付近の黒実曲線は飽和蒸気圧曲線で，これよりも右側が気相，左側が液相である。また，図の右上の直線で囲まれた領域は，臨界温度374.15℃，臨界圧力22.12MPaを上回る超臨界水状態である。そして，昇温加圧経路を黒丸で，降温減圧経路を白丸で示した。本研究では，圧力容器内を飽和蒸気圧曲線よりも低温高圧にはせず，試験片を液相中に曝さないようにした。　酸化試験終了後，圧力容器から試験片の入ったるつぼと空のるつぼを取り出して，電子天秤で0.1mgの単位まで秤量し，試験前後のるつぼごと秤量した各試験片の重量差から空のるつぼの重量変化を減じた値を各試験片の全表面積で除して，単位面積当たりの酸化増量を算出した。　その後，酸化させた試験片をエポキシ系常温硬化樹脂材に埋め込み，低荷重精密切断機で樹脂材ごと試験片を切断した。切断面に現れる試験片表面に形成された酸化皮膜の断面を，走査型電子顕微鏡（日立S-4700型）の二次電子像で観察し，附属のエネルギー分散型X線分析装置で組成を分析した。３．実験結果３．１　酸化増量　図3に650℃における(a) 9Cr鋼，(b) 15Cr鋼，(c) SUS304鋼の，酸化増量の時間変化を0.5MPaは●で，10.2MPaは▲で，22.7MPaは■で示した。曲線については次項で説明する。(a) 9Cr鋼は，図の縦軸の最高値が0.8mg/mm2で，他の2つの材料の縦軸の10倍以上であり，いずれの圧力においても酸化増量は大きかった。(b) 15Cr鋼と(c) SUS304鋼の酸化増量は同じ程度であった。(a) 9Cr鋼と(c) SUS304鋼は，超臨界水（22.7MPa）→亜臨界水（10.2MPa）→水蒸気（0.5MPa）の順に酸化増量が多くなったのに対し，(b) 15Cr鋼は水蒸気（0.5MPa）→超臨界水（22.7MPa）→亜臨界水（10.2MPa）の順に多くなった。３．２　組織観察　9Cr鋼，15Cr鋼，SUS304鋼を650℃で0.5MPaの水蒸気，10.2MPaの亜臨界水，22.7MPaの超臨界水に，それぞれ50時間曝して形成された酸化皮膜断面の，走査型電子顕微鏡による二次電子像を図4に示す。各写真の上側の黒と灰色の境が試料表面，下側の薄灰色が金属部分で，その間の濃い灰色や空隙が観察される部分が酸化皮膜である。酸化皮膜の厚さは，9Cr鋼の0.5 MPaで600μm，他の圧力で250μm程度であり，15Cr鋼は0.5MPaで50μm，他の圧力で30μm，SUS304鋼はいずれの圧力でも50μm程度であった。　図5は，650℃で22.7MPaの超臨界水に50時間曝して形成された(a) 9Cr鋼，(b) 15Cr鋼，(c) SUS304鋼の酸化皮膜中の組成を，エネルギー分散型X線分析装置で表面から金属内部に向けて線分析した結果であり，図の左側が試料表面に対応する。各試料に共通して含まれる鉄とクロム，酸素の他，(a)9Cr鋼はモリブデン，(b)15Cr鋼はモリブデンとタングステン，(c)SUS304鋼はニッケルの組成も示した。図4と図5を合わせて解析することで，いずれの試料も酸化皮膜は外層スケールと内層スケールの二層で構成されていることが分かる。外層スケールは主に鉄と酸素で構成され，空隙が多く存在する。内層スケールは鉄とクロム，酸素で構成され，空隙は多くない。今までの知見から，外層スケールはマグネタイト型酸化物Fe3O4，内層スケールはスピネル型酸化物(Fe, Cr)3O4である1, 2)と推測される。内外層スケールの厚さは同じ程度であるが，15Cr鋼の10.2MPaと22.7MPaで形成された酸化皮膜は，外層スケールが内層スケールよりもかなり薄くなっていた。いずれの試料も，圧力が高くなるにつれて外層スケールの空隙が少なく小さくなっており，その傾向は15Cr鋼で最も顕著であった。４．考察　耐熱鋼の高温酸化における酸化増量Δwは，時間tの平方根に比例することが知られている1)。　　（放物線則） (1)kpは酸化速度定数で，この値が小さいほど時間経過に伴う酸化増量が小さく，耐酸化性が良いことに対応する。図3の各点で示した酸化増量の時間変化が放物線則に従うと仮定し，(Δw) 2 = kptの関係から酸化増量の二乗値と時間の関係を直線近似して，その傾きから3つの試料のそれぞれの圧力における酸化速度定数を算出した。それらの酸化速度定数を(1)式に代入して得られる回帰曲線を， 0.5MPaは実線，10.2MPaは点線，22.7MPaは一点鎖線で図3に示した。さらに，図6に9Cr鋼，15Cr鋼，SUS304鋼における酸化速度定数の圧力依存性を，●と実線，■と点線，▲と一点鎖線で示した。0.5MPaでは9Cr鋼とSUS304鋼の酸化速度定数は大きく異なっていたものの，圧力の増加に伴い酸化速度定数は一様に低下し，10MPa以上では両者はほぼ同じ値に収束していった。これらの結果は，既存耐熱鋼の常圧水蒸気に対する酸化挙動に基づいてボイラ･圧力容器を設計すれば，同じ温度でより高圧の亜臨界水や超臨界水を使用して安全に操業できることを示唆している。圧力の上昇に伴い酸化速度定数が低下する原因は確定できなかったが，図4で圧力の上昇に伴い外層スケールの空隙が小さく少なくなっていたことから，高圧下では形成される酸化皮膜中の欠陥が少なくなり，試料表面から試料内部への酸素の拡散が制限されて，酸化増量が小さくなったのではないかと推測している。　物質･材料研究機構で開発した15Cr鋼の酸化速度定数は，0.5MPaで非常に低い値を示し，10.2MPaで一旦上昇し，22.7MPaで再び低下する一貫性の無い圧力依存性を示した。しかし，いずれの圧力においても酸化速度定数は10-6～10-5mg2/mm4·hの小さい値で，高圧下ではSUS304鋼とほぼ同じ酸化速度定数であることから，15Cr鋼はSUS304鋼と同程度で圧力依存性の小さい優れた耐酸化性を有していると考える。５．結言　既存の9Crフェライト系耐熱鋼と18Cr-8Niオーステナイト（SUS304）鋼，および耐酸化性とクリープ強度向上を図って開発された15Crフェライト耐熱鋼を，圧力容器内で650℃の水蒸気（圧力0.5MPa），亜臨界水（同10.2MPa），超臨界水（同22.7MPa）に種々の時間曝し，酸化増量の時間変化から各試料のそれぞれの圧力における酸化速度定数を算出した。圧力の上昇に伴い，9Cr鋼とSUS304鋼の酸化速度定数は小さくなり，15Cr鋼はいずれの圧力も低い値のままであった。これより，耐熱鋼の常圧水蒸気における酸化挙動に基づいてボイラ･圧力容器を設計すれば，同じ温度でより高圧の水蒸気を使用して安全に操業できることが示唆された。謝辞　本研究は(一社)日本ボイラ協会「2022年度ボイラー･圧力容器等研究助成」の助成により遂行された。ここに感謝申し上げる。参考文献1) 齋藤安俊, 阿竹徹, 丸山俊夫: 「JME材料科学 金属の高温酸化」, 内田老鶴圃, (2002).2) 丸山俊夫: 金属学会セミナー･テキスト「環境･エネルギー関連機器用高温耐食材料の保護被膜の生成と破壊」, (2006), 65-71.3) F. Masuyama: ISIJ Int., 41 (2001), 612-625.4) M. Shibuya, Y. Toda, K. Sawada, H. Kushima, K. Kimura: Mater. Sci. Eng., A652 (2016), 1-6.キャプションリスト表1　供試鋼の化学成分（mass%）図1　本研究で用いた酸化試験装置の外観。白点線部分が圧力容器。図2　650℃-22.7MPaで50時間の酸化試験の場合の，圧力容器内の温度と圧力の(a) 時間変化と(b) 状態図上の変化。図3　650℃における(a)9Cr鋼，(b)15Cr鋼，(c)SUS304鋼の，酸化増量の時間変化と放物線による回帰曲線を，0.5MPaは●と実線，10.2MPaは▲と点線，22.7MPaは■と一点鎖線で示した。図4　9Cr鋼，15Cr鋼，SUS304鋼を650℃で水蒸気（0.5MPa），亜臨界水(10.2MPa），超臨界水（22.7MPa）に，それぞれ50時間曝して形成された酸化皮膜断面の走査型電子顕微鏡による二次電子像。図5　650℃で22.7MPaの超臨界水に50時間曝して形成された(a) 9Cr鋼，(b) 15Cr鋼，(c) SUS304鋼の，酸化皮膜中の表面から金属内部への組成分布。図6　650℃における各材料の酸化速度定数の圧力依存性。image1.wmfpwktD=oleObject1.bin