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[im_seren3.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/d9ba8112-268e-4ac9-897c-1ca4802bb1ba/download)

## Creator

[轟 眞市](https://orcid.org/0000-0003-3986-1900)

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[ファイバフューズの真剣白刃撮り―天は自ら助くるものを助く](https://mdr.nims.go.jp/datasets/128431cc-a6c7-4370-b081-fcd25adbb782)

## Fulltext

Three serendipitous episodes (3) Animation of fiber fuse damage, demonstrating periodic void generation工業材料 ’07/4月号 p.97～101 9セレンディピティの磨き方—ファイバフューズ研究に至った縁と偶然—【第3回】ファイバフューズの真剣白刃撮り—天は自ら助くるものを助く物質・材料研究機構 轟眞市∗はじめにこの連載では、本誌 2006年 12月号でその一端を紹介した筆者のファイバフューズに関する研究 [1]の内幕を掘り下げて、セレンディピティ(偶然を契機にして道を切り開く能力)を磨く方法の抽出を試みている。先月号では、ファイバフューズの直接観察に関するエピソードを紹介し、他人の行動がもたらす偶然を拾う方法のひとつとして、効果的なプレゼンテーションを常に心がけ、自分の仕事に接した人に行動を起こさせることが有効と結論した。最終回は、ファイバフューズの空孔生成メカニズム発見にまつわるエピソードを紹介し、人の関与が及び難い偶然に注目する。真夜中のサンクトペテルブルグ「そうか、あのカメラをもう一度借りればいいんだ。」帰国日の未明、とうとう時差に身体が順応しないまま目が醒めた。昨日の招待講演を終え、肩の荷を下ろして以来、ずっと頭から離れなかった問題の解決法が、今、頭の中にある。「締切まで残り 20日。拝み倒してでも借りなければ。」締切とは、私の投稿論文に対する査読結果の回答期限である。昨日新たに発表したことを世の中に発信するためには、なんとしても越えなければならないハードルだ。ホテルのビジネスセンターが開くのを待って、超高速カメラメーカーの花香さん宛に、ローマ字で綴った窮状を∗とどろきしんいち: 光材料センター主幹研究員〒 305-0044茨城県つくば市並木 1-1URL: http://www.geocities.jp/tokyo 1406/訴える電子メールを出した。あとは帰国してから考えよう。前年の夏、花香さんからお借りしたカメラで世界初の映像を撮影し、続く秋の国際会議で認められたことが縁で、招待講演を頼まれ、春のサンクトペテルブルグを訪れる機会を得たのだった [2]。カメラの手柄だけしか話せないのは癪なので、研究を進めていったところ、興味深い発見をした。そこでロシアに出かける 1ヶ月前に論文を投稿しておいたのだった。残されていた謎ファイバフューズとは、数Wの光を伝搬している光ファイバの一部を加熱すると、そこにプラズマが発生し、それが光ファイバの中心に閉じ込められた状態で、光源に向かって進んでいく現象である [1]。毎秒約 1mで火の玉のが走る様子は壮観なのだが、残された光ファイバは破壊されて使いものにならない。放っておくと、光ファイバ回線が全滅してしまう恐ろしい現象なのである。ファイバフューズにはもうひとつ奇妙な一面がある。火の玉の通った跡には、空孔が等間隔に並んでいて、しかもその形が弾丸状なのである (図 1参照)。どのようにしてこんな奇妙な空孔列が生成するのか、誰も説明できていなかった。火の玉がまぶし過ぎて、その内部で何が起きているのか、知るすべが無かったからである。その日私は、ファイバフューズを発生させては止めて、残された空孔を観察する実験を繰り返していた。光ファイバの消費量をなるべく少なくするために、ファイバフューズが停止した点を探して、そのすぐ先で切断し、次の実験に回していた。なんの気なしに、停止した点を顕微http://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/http://www.geocities.jp/tokyo_1406/工業材料 ’07/4月号 p.97～101 10~WHeat~1m/s図 1: ファイバフューズ発生プロセス。数Wの光が伝搬されている光導波路の一点を局所的に加熱すると、輝点が現れ、光源に向かって毎秒 1m位の速度で移動を始める。輝点の通った跡には、弾丸形状の空孔が周期的に並んでいる。(a)(b)図 2: 1480nm, 9.0 Wのレーザー光の注入により生成した損傷の光学顕微鏡写真。屈折率液に浸さずに撮影したので像が歪んでいるが、当時見たままの映像である。写真の上下に写る白い線は、直径 125µmの光ファイバの輪郭。鏡で覗いてみた。長細い空孔がひとつ横たわっていて (図 2(a)参照)、その背後に見慣れた周期的空孔列が続いていた。初めて見る映像だったが、「そうか、この中に火の玉が存在していたんだな。」と納得して、それ以上は深入りしなかった。数日後、同様の実験を繰り返していて、ふと手が止まった。停止点を観察している時だった。「なんだろう、このクビれは？」(図 2(b)参照)その瞬間、閃いた。これはアニメーションのひとコマを見ているのでは無いか？このクビれが末尾に移動し、続いて尻尾を切り離すことで、周期的空孔が生成するのではないか？しかしそれを検証するには、空孔を1個生成す(a)(b)(c)(d)(e)(f)(g)(h)図 3: 1480nm, 5.0 Wのレーザー光の注入により生成した損傷の光学顕微鏡写真。縦線の間隔は 17.8 µm。一番下の写真は一番上のものと同じだが、左に 17.8µm ずらしてある。これを動画に編集したものを、http://www.geocities.jp/tokyo 1406/node7.htmlで公開している。る周期のうち、異なるタイミングで止めた写真を撮影し、時間順に並べなければならない。ファイバフューズが停止するタイミングは、レーザー光源のスイッチを切る手の動きで決まる。精密な制御など不可能だ。運の良いことに、ファイバフューズは停止したタイミングを比較できる基準点を残してくれている。周期的空孔そのものだ。後日、同じ条件で多数の試料を作製し、撮影した写真を、基準点から細長い空孔の先頭までの距離が長くなる順に並べ替えた (図3参照)。予想通りの組写真を得ることができた。http://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/http://www.geocities.jp/tokyo_1406/node7.html工業材料 ’07/4月号 p.97～101 11審査員との一期一会論文をまとめる際に、ひとつだけ神経を鋭くした箇所がある。この連続写真は、生きた火の玉をその場観察したものではなく、抜け殻を集めて並べたに過ぎない点だ。光ファイバ内部を融かす様な高温の状態が冷えて固まるまでに、短いながらも有限の時間が経過するわけで、その間に構造が変化してもおかしくない。その可能性は小さいことを示す状況証拠を、注意深く盛り込んでおいた。三人の審査員のうち、一人は無条件に採択可としてくれた。もう一人も好意的で、建設的なコメントをくれた。しかし、残る一人は弱点を見逃さなかった。レーザー光源を切る際、強度が 0になるまでの時間を示せ。それが長ければ、冷却までに空孔の構造が変化している可能性がある、と。反論の機会は 1回限り。期限は 30日。しかしその 1/3はロシア出張で潰れてしまう。必要なデータを取る装置は持っていないし、借りるアテも思いつかなかった。しかたがない。出張中にへ理屈を考えて反論することにして、旅立った。そして出した答が、もう一度、あの超高速カメラを借りることだった。帰国すると、花香さんからのメールが届いていた。回答期限の 10日前に、私が必要としている機材と全く同じものを、つくばの別の研究所でデモンストレーションするという。その前に2時間だけ、立ち寄ってくれることになった。有難い。これで首がつながった。しかしまだ一つ問題が残っていた。用いるレーザー光は赤外線なのでカメラに写らない。目に見える光に変換する手段を考えておいたのだが、予備実験をしてみると、うまくいかないことが分かった。すると残された手段はだた一つ。ファイバフューズが停止する瞬間を、カメラに収めることである。ファイバフューズの真剣白刃撮りこれは難しい実験になる。毎秒 500mm程度で走る火の玉が、カメラの前、幅 5mm程の視野に入ったらすぐ消えるよう、レーザー光源のスイッチを切らねばならないのである。しかも手動で。1/100秒のタイミングを制御できるような手がかりは一切無い。失敗すれば、論文は切り捨てられる。粛々と準備を進め、カメラの前で火の玉が確実に止まるよう、気合いを入れて練習を重ねた。晴れわたった初夏の早朝。清清しい気分で、花香さんと待ち合わせた駅前に降り立った。この日初めて顔を合わせる若手、相澤さんの運転する車に乗り込み、職場を目指した。用意した試料は 11個。許された 2時間ではこれが限度である。しかし、不思議と失敗を恐れる気持ちは湧いてこなかった。必ず成功させてやる、といった気負いも無く、ただ時の流れに身を任せている様な気分だった。撮影条件を決めるために、2回流した。撮影本番では、停止点が明らかに視野を外れたもの以外は、記録した映像を低速再生して確認しないと、成功か否かが分からない。何も写っていないもの、視野を通り過ぎてしまったもの、いくつか続いた。7回目の撮影結果を見ている時、画面の端から現れた火の玉が視野を横切り始めてすぐに、フッと消えた (図 4参照)。やった！成功だ！！三人で固い握手を交わした。成功の余韻を味わう暇もなく、二人は次の訪問先へと出かけていった。天は自ら助くるものを助く光が消える時間は「7µ秒以下」と算出できた。論文は無事採択が決まった。あの真剣白刃撮りをもう一度やれ、と言われても、できるかどうか分からない。背水の陣にあって、雑念無く向かい合えたからこそ成功したのだ。いわば、氣の問題である。禅でいう「水の心」とは、ああいう心境を言うのかも知れない。この境地は、前回までに触れた2種類の偶然—自分が引き起こした偶然と他人がもたらした偶然—があってたどり着いたものである。手を動かしているうちに、たまたま見付けたクビれのある空孔写真をみて、空孔生成機構のアイデアを思いついた。ロシアからの電子メールの訴えに応じて、たまたま必要とする機材によるデモhttp://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/工業材料 ’07/4月号 p.97～101 12図 4: ファイバフューズが消える瞬間を捉えた連続写真。ピントが僅かにずれているので、ドーナツ状の映像になっている。折れ線は、強度が最大の点を横切る、ファイバ軸方向の強度分布。視野を横切るファイバフューズ (a～d)の強度が突然減少し (e)、次のコマでは消えてしまった (f)。を近所で行うことが分かり、機材を回してもらった。天の采配に臨んで平静を保てたのは、セレンディピティによる流れを感じられたからだと思う。改めて振り返れば、こんな曲芸まがいな実験に全てを賭けなくとも、しかるべき実験科学者の門を叩き、指摘された通りのデータを取ることもできたであろう。しかし、これはこれで良かったと思っている。かつてファイバフューズの最初の撮影を成功させた同志と、再び成功の瞬間を共有できたのだから。ここに改めて、花香さんと相澤さんに感謝の意を表したい。おわりにセレンディピティを発揮するには、偶然が起きなければ始まらない。自らの手を動かしたり、人を動かすプレゼンテーションを心がけたりすることで、偶然を拾い続けてゆけば、それが流れとなって、ついには天をも味方に付けることが出来るのではないか？たった一つの事例からでは一般論にはなり得ないが、この問題提起が、読者諸兄姉のセレンディピティを磨くきっかけになることがあれば幸いである。おしらせ3月末の応用物理学関係連合講演会 (神奈川県相模原市)にて、「ランダム系フォトエレクトロニクスのセレンディピティー」と題したシンポジウムが開催され、筆者も登壇します (3月 28日2:25～, 28p-ZW-3)。参考文献[1] 轟眞市：“光ファイバの “路芯”溶融伝播—ファイバヒューズ現象とその対策”, 工業材料, 54, 12, pp. 48–51 (2006).http://pubman.mpdl.mpg.de/pubman/item/escidoc:33144[2] 轟 眞市：“先んずれば人を制す、写真撮らばファイバヒューズ”, 電気ガラス, 35, pp.14–18 (2006).http://pubman.mpdl.mpg.de/pubman/item/escidoc:33126http://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/http://pubman.mpdl.mpg.de/pubman/item/escidoc:33144http://pubman.mpdl.mpg.de/pubman/item/escidoc:33126