# Fileset

[Toshiki Shimizu_MS_revised_nologo.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/d3159fef-a35a-49dd-9d23-aa3acaab3d60/download)

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Toshiki SHIMIZU, [Koji HARANO](https://orcid.org/0000-0001-6800-8023), Eiichi NAKAMURA

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©日本表面真空学会[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

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[Toward the Era of Visualizing Chemical Reactions&nbsp;: Cinematic Chemistry Enabled by High-Speed Atomic-Resolution Electron Microscopy](https://mdr.nims.go.jp/datasets/f4306c01-7a71-4144-b7ad-37e7c62ed6de)

## Fulltext

Toshiki Shimizu_MS_revised_nologo―1―     化学反応を映像で“観る”時代へ： 高速原子分解能電子顕微鏡が拓く映像分子科学 清水 俊樹 1,*・原野 幸治 2・中村 栄一 3  1 東京農工大学大学院工学研究院 〒184-8588 東京都小金井市中町 2-24-16 2 国立研究開発法人 物質・材料研究機構 〒305-0044 茨城県つくば市並木 1-1 3 東京大学大学院理学系研究科 〒113-0033 東京都文京区本郷 7-3-1  （20XX 年 XX 月 XX 日受付；20XX 年 XX 月 XX 日掲載決定）  Toward the Era of Visualizing Chemical Reactions:  Cinematic Chemistry Enabled by High-Speed Atomic-Resolution Electron Microscopy  Toshiki SHIMIZU1,*, Koji HARANO2 and Eiichi NAKAMURA3  1 Institute of Engineering, Tokyo University of Agriculture and Technology, 2-24-16, Naka-cho, Koganei, Tokyo 184-8588 2 National Institute for Materials Science, 1-1, Namiki, Tsukuba, Ibaraki 305-0044 3 Graduate School of Science, The University of Tokyo, 7-3-1, Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113-0033  （Received XXX XX, 20XX ; Accepted XXX XX, 20XX）  This study presents a real-time atomic-resolution observation of chemical reaction dynamics at the single-molecule level using single-molecule atomic-resolution time-resolved electron microscopy (SMART-EM). [60]Fullerene (C₆₀) molecules were encapsulated in carbon nanotubes and monitored at 1600 frames per second using a direct electron detection (DED) camera. To overcome the inherently low signal-to-noise ratio in such ultrafast imaging, we applied Chambolle total variation denoising, enabling clear visualization of single-frame structures. This allowed us to resolve a cascade reaction featuring multiple transient intermediates, including a highly strained, short-lived species (<3 ms). Structural identification was achieved via cross-correlation image matching analysis with simulated TEM images based on Osawa-Tomanek models. Even fleeting high-energy states were experimentally captured, validating theoretical predictions and revealing the stochastic nature of molecular trajectories. This work establishes a new paradigm for visualizing molecular dynamics, highlighting the emerging field of “cinematic chemistry.”  KEYWORDS: cinematic chemistry, chemical reactions, transmission electron microscopy, in situ observation, [60]fullerene  1. はじめに 化学の教科書には「A＋B→C」という化学反応式が当然のように記述されている 1)。この式は，反応物が生成物へと変わる変化を簡潔に記述しており，我々はそのような記号を用いて化学現象を理解しようとしてきた。しかしその矢印の内側, つまり反応の「途中」で何が起きているのかは，驚くほど省略されている。 実際の化学反応は，単純な一方向のプロセスではない。Aと Bが出会い，その結合が形成されるまでには，原子や分子の間で繊細な相互作用が働き，一時的な中間体が形成され，それが非常に短い時間の中で変化していく。この反応の「中身」は, 理論予測こそ可能でも, 実験的なその場観察は長らく困難であった。 この課題克服には，化学反応の空間的構造変化と時間軸に沿った追跡が不可欠である。従来，分光学的手法によって得られる時間分解情報は，間接的な観察に留まり，分子の構造変化を視覚的に捉えることは難しかった。加えて, 化学反応が本質的に確率論的な現象であることも，観測を困難にする 2)。 例えば, 超高速ポンプ–プローブ法などの時間分解測定手法 3)は, 光や電子のパルスで反応を誘起し，極短時間後の状態を観測することで，時間軸に沿った反応の可視化を試みるものである。しかし, この手法は反応の繰り返しや高い再現性を前提としており, ランダムな単一反応の精密追跡には適さない。反応のたびに異なる挙動を示す場合や，一度きりの構造変化が対象となる場合には，情報を十分に得るのは難しい。ま*E-mail: tshimizu@go.tuat.ac.jp XXX Vacuum and Surface Science 第 XX 巻 第 XX 号（2017） ―2― た, 時間分解電子回折は, 超高輝度電子ビームで時間軸に沿った回折パターンの変化を記録することで，固体中の構造変化をフェムト秒の時間分解能で観測可能であり，励起状態の構造追跡に有効である 4), 5)。しかし，観測対象は主に結晶性固体であり，得られる情報は空間的に平均化された構造に留まる。単一分子レベルでの局所構造変化や個々の反応経路の詳細な情報を得られない。 これに対し，透過電子顕微鏡（TEM）は，構造解析において非常に高い空間分解能を持ち，単一分子や原子スケールの観察に広く用いられてきた。特にフラーレンやカーボンナノチューブ，グラフェンの研究では，TEMによる直接的な構造可視化がナノスケール材料科学に大きく貢献した 6)。しかし，従来の TEM観察は撮影速度や検出感度の制約から時間分解性に乏しく，動的な反応や中間体の追跡には不向きであった。 しかし近年，電子顕微鏡技術の急速な進展，特に直接電子検出（DED）カメラの登場により，1,000フレーム /秒超えの高速撮影が可能となり(現行機種では3,500 フレーム/秒以上 7)), 原子分解能を維持したまま化学反応の動画撮影が現実のものとなった。ピコ秒から数時間に及ぶ広範な時間軸で，分子の確率論的な構造変化を連続的に追跡できる点において，TEMは他手法にない決定的な優位性をもつ。こうした技術を基盤とする「映像分子科学（Cinematic Chemistry）」は，まさに化学反応を“目で見る”時代の到来を意味する。そして, 長らく閉ざされていた化学反応の“銀幕”がいま静かに開かれようとしている。分子たちの一挙手一投足が映し出されるこの舞台で, 我々はついに反応の矢印の「内側」を“観る”時代を迎えたのである。 2. 原子分解能で観る化学反応“映画” 本研究では，原子分解能の空間情報とミリ秒スケールの時間分解能を兼ね備えた革新的技術と言えるSMART-EM（Single-Molecule Atomic-Resolution Time- resolved Electron Microscopy）法 8)-10)を用い，[60]フラーレン（C₆₀）分子の反応過程を観察対象とした 11)。 C₆₀分子は，直径約 0.71 nmのサッカーボール型高対称性炭素ナノ分子である。この極小分子を高真空下で安定観察し, 動的過程を捉えるには, ナノレベルの試験管ともいえるカーボンナノチューブ（CNT）を“撮影舞台”とする工夫が必要となる。CNT内部は一種の閉鎖空間であり，この中に C₆₀分子を封入することで，分子を高真空下で固定・整列させることができる。この構造は形状から“ピーポッド（peapod）”と呼ばれ，CNTをサヤ（pod），C₆₀分子を豆（pea）に見立てた命名である 12)。1998 年に Smithらによって初めて報告されて以来，多くの研究で観察されている。さらに，このピーポッド構造に電子線を照射することで，隣接する C₆₀分子同士が結合し, 最終的には CNT 構造になることが知られている 13)。続く研究では，その反応性や速度論的解析について詳細な検討がされている 14), 15)。 Fig.1aに 1.4 nm 径 CNT内において電子線照射下で反応する C₆₀分子の TEM 像を示す。はじめはファンデルワールス相互作用で接した非共有結合性の C₆₀二量体（vdW dimer）であったものが，[2+2]環化付加反応を経て共有結合性の[2+2]dimer が形成し, 最終的にピーナッツ状の fused dimerへと変化する。Fig.1bはこの反応進行の模式図である。vdW 二量体（1）は環化付加反応により二量体（2）へ, その後融合反応で最終的な構造（3）を形成する。逆反応である retro [2+2]も観察され，反応の可逆性が示唆された 15)。Fig.1cは，CNT 内部での C₆₀分子の反応の時間経過に伴う全体像を示したものである。初期には孤立した C₆₀分子や二量体が観察され，時間経過とともにこれらがさらに反応し，最終的にはオリゴマー構造体へと変化する過程が明確に捉えられている。電子線照射によるナノ空間反応の観察手法として, 本研究の基盤をなす重要な先 Fig.1. (color online). SMART-EM imaging of the dime- rization of C60@CNT. (a) TEM images of intermediates in a CNT. (b) Chemical reactions observed using TEM. (c) Time evolution of the conversion of C60 vdW dimers to C60 oligomers. The scale bars are 1 nm. Modified ref. 15. Copyright © 2017 American Chemical Society  【ここには印刷段階で著者名が入ります。】 XXX ―3―  Fig.2. (color online). Cascade reaction and conversion of C60 vdW dimer to a short CNT. 11) (a) Proposed pathway for converting a C60 vdW dimer (OT-0) to the short CNT (OT-24) involving the smallest number of Stone–Wales rearrangements. (b) [2 + 2] and retro [2 + 2] reactions of the C60 dimer. (c) Stone–Wales rearrangement. (d) Exemplified multistep conversion of intermediates A–E and the lifetimes of individual molecules. (e) Concentration of the intermediates as the sum of all molecules in the system. Modified ref. 11. Copyright © 2022 American Chemical Society 行事例である。しかし, Fig.1に示した画像は 1フレーム/秒で撮影されたものであり, 1 秒間の平均情報しか得られていない。この 1秒間の中に隠された個々の反応ステップを捉えることができれば, 反応の詳細なメカニズムをより明確に理解できるはずである。 理論計算の側面からも, Osawa と Tomanek らは, 初期の vdW 二量体（OT-0）が，共有結合による様々な中間体（OT-1, OT-2, ...）を経て融合体（OT-14など）へと変化し, 最終的には（5,5）型の D5d対称性をもつCNT（OT-24）へと至る最短変換経路を提案している。(Fig.2a) この反応は, まず[2+2]環化付加およびその逆反応（retro [2+2], Fig.2b）によって開始され, その後一連の Stone–Wales 転位（グラフェンなどで知られる炭素骨格再配置反応, Fig.2c）を経て, 最終構造へと至ることが予測された代表的なモデルである 16)。詳細は 5節で述べるが, 本研究では彼らが提唱したモデルをベースに構造決定を行っている。 長寿命中間体である[2+2]環化付加体（OT-1）の構造は，X線構造解析 17)および高分解能TEM観察 14)によって同定されていたが，その他の中間体構造は寿命の短さや構造の多様性・不均一性のために，実験的同定が困難であった。特に，C₆₀分子の二量化反応のような高速逐次反応では，多くの一過的中間体がランダムに出現・消失しながら連続的に変化していくため (Fig.2d)，平均的な情報を得るバルク測定では各中間体の信号が重なる。加えて, その中間体で存在する数(濃度)が極めて少ないとなると， Fig.2e の B(青色)や D(黄色)の短寿命中間体のように逐次反応全体を通して濃度が低くなり, 検出がほぼ不可能となる。 そこで本研究では, 球面収差補正機構を備えた透過電子顕微鏡 (JEOL JEM-ARM200F)と , DED カメラ（Gatan K2-IS）という “撮影機材 ”を用意した。SMART-EM観察は, 80 kVの加速電圧下で実施し, 1600 フレーム/秒という高フレームレート（露光時間 0.625ミリ秒/フレーム）によって高コントラスト動画撮影を行った。これまでの秒レベルでの実時間化学反応解析をミリ秒レベルまで引き上げることで初めて, C₆₀分子の逐次反応に対し, 原子分解能で“リアルタイム映画”として観ることを可能にしたのである。 3. デノイジングで切り開くミリ秒の世界 高速かつ原子分解能の映像で分子の挙動を観察するためには, ただ高性能な電子顕微鏡とカメラといった“撮影機材”を揃えるだけでは不十分である。特にSMART-EMのような動画観察を 1600フレーム/秒の極限条件で行う場合, 1 フレームあたりの電子線照射量（EDR）が極めて低く, 得られる画像はノイズに埋もれてしまう。例えば C₆₀分子のような軽元素からなる分子では, 1フレームあたりのSNR（Signal-to-Noise Ratio）はわずか約 0.05と視認すら困難である 18)。(Fig.3a) この課題を解決すべく, 本研究では Chambolle のtotal variation デノイジング法 19)を導入した。この手法は画像のエッジや形状をできる限り保持しつつ, ノイズ成分のみを平滑化するもので, 動画圧縮や医用画像処理などにも広く活用されている。Chambolle デノイジング法は, 画像内の隣接ピクセル間の強度勾配の総量（全変動）を最小化することでノイズを抑制しつXXX Vacuum and Surface Science 第 XX 巻 第 XX 号（2017） ―4― つ, 原画像との整合性を保った出力画像を得る。 Fig.3aに示すように, CNTに内包した C₆₀分子の 1フレーム画像は 1600 フレーム/秒で撮影されると完全にノイズに埋もれ, C₆₀分子の存在が視認できない。しかし, フレーム 50 枚分を単純平均で重ね合わせると, Fig.3bのように輪郭が浮かび上がり, 4つの C₆₀分子が可視化される。ただし, この方法では時間分解能が失われるため, さらに Chambolle デノイジング法を適用すると, わずか 1 フレームでも分子構造が判別可能となる。（Fig.3c）さらに, 3フレームを重ねつつ Chambolleデノイジング法を適用すると,（Fig.3d）1.875 ミリ秒の極短露光でも SNR 0.30の高い視認性が得られた。 この結果は単純平均による時間分解能の犠牲を避けつつ, 空間分解能と構造忠実度を維持したノイズ除去が可能であることを示す。従来の平均処理では動く対象物がブレるため, 反応中間体のような動的で一過性の現象には不向きであった。Chambolle デノイジング法では, 類似フレーム間のピクセルのみを選択的に平均化することで, 運動の影響を最小限に抑えた映像化が可能となる。Chambolle デノイジング法は他 8 種（ガウス, メディアン, 双方向フィルタなど）と比較して, 最も高い SNRと形状保持性能を両立した。18) 特筆すべきは, 従来数十フレームの重ね合わせが必要だった SNR 0.2レベルの画質が, Chambolle デノイジング法の適用により 1〜3 フレームのみで達成可能となった点である。これは, SNR向上と時間分解能劣化という従来のトレードオフに対する画期的な解決策である。こうしたノイズ除去技術の導入により, 従来困難だったミリ秒スケールでの構造変化の可視化が初めて可能となった。特に C₆₀分子のような軽元素系では, 個々の分子の反応や中間体の出現を 1 フレーム単位で追跡できる点で, 動的化学過程の解明に新たな地平を開いた。まさに“ミリ秒化学反応映画”の実現に不可欠な条件が整ったといえる。本研究では, この映像化技術を活用し, C₆₀分子が逐次的に融合しながら構造が変化する過程を詳細に捉えている。 4. ミリ秒で見る C₆₀分子の反応過程 前節で述べたデノイジング技術と高速電子顕微鏡観察技術を融合することで，本研究では C₆₀分子の二量化反応を最短 1.25 ミリ秒の時間分解能で追跡することに成功した。反応に伴う隣接 C₆₀分子間距離(中心間距離)の変化を測定することで解析を行った。 まず，vdW 二量体（OT-0）から共有結合性の[2+2]環化付加体（OT-1）への変換(C₆₀環化付加反応)の瞬間を捉えた。Fig.4a に示した画像のうち，撮影開始から124.4-133.1 ミリ秒後のフレーム群を細かく解析することで, 4−5番目の C₆₀分子の中心間距離がわずか 1.25ミリ秒の間に 0.99 nmから 0.90 nmへと急激に短縮しており，この時間スケールでC₆₀環化付加反応が起こったことが示された。環化前の平均分子間距離は 1.01 ± 0.02 nm, 環化後は 0.88 ± 0.02 nmになり，X 線結晶構造解析データ(vdW 二量体: 1.002 ± 0.001 nm 20), [2+2]環化付加体: 0.884 ± 0.001 nm 17))とも良く一致した。 次に，C₆₀分子の融合反応で出現する短寿命中間体を解析した。OT-0 が環化付加反応を経て OT-1，さらに歪んだ 12員環構造を持つ OT-2へと変化し，最終的にピーナッツ状融合体 OT-14へと至る一連の過程が，連続画像として視覚的に捉えられた（Fig.4b）。これらの中間体の詳細な構造同定には, 次節で紹介する自動相互相関画像照合技術が不可欠であった。OT-2（Fig.4bの 6.250-9.375 ミリ秒画像）は高エネルギー障壁をもつ遷移構造であり，数十例以上の観察中，わずか 3回のみ出現した稀少な中間体であった。OT-2は，約 3 ミリ秒という極短寿命の時間枠から同定されたもので，逐次反応における高エネルギー中間体の代表例である。これは，これまで実験的に検出されたことのない，世界で初めて捉えられた中間体であり, 本研究手法の高い時空間分解能を証明する大きな成果の一つである。 今回の観察結果からこれらの反応過程はすべて確率論的に進行することが明らかとなった。すなわち，同じ出発構造を持つ C₆₀ペアであっても，経由する中間体の種類や寿命は個体ごとに異なっていた。また， Fig.3. (color online). Noise reduction of single- molecule TEM images by superimposition and denoising algorithm. 18) (a) A single-frame image of C60 molecules in a CNT at 1,600 fps. (b) Superimposition of 50 frames of the 1,600 fps video. (c) The same frame of (a) after denoising by the Chambolle algorithm. (d) Three-frame denoising and superimposition by the Chambolle algorithm. Scale bar is 1 nm. Modified ref. 18. Copyright © Microscopy Society of America 2020  【ここには印刷段階で著者名が入ります。】 XXX ―5― この確率は温度によらず安定して現れ，423 Kおよび298 Kの両条件下において，Osawa-Tomanek モデルで予測された中間体が共通して出現することが確認された。この確率論的な挙動を裏付ける統計的証拠として，中間体の出現頻度と平均寿命を集計した結果がFig.4c にまとめられており，個々の反応がナノ空間における確率論的な運命を辿っていることが“ミリ秒化学反応映画”により明らかになった。 5. 自動相互相関画像照合分析による構造決定 C₆₀分子の融合反応過程における各中間体構造を正確に識別するため，本研究では, 自動相互相関画像照合分析技術を新たに開発した。これは実験 TEM 画像と，密度汎関数理論計算から得られた分子モデルを用いたシミュレーション画像ライブラリを比較し，相互相関係数(XC value)21)を用いて最も一致度の高い構造を自動同定する手法である。(Fig.5a) シミュレーション画像ライブラリに関しては, ほとんどの OT 中間体は C₁対称性を持つため，OT-0 から OT-24 までの分子モデルを長手方向に 0°から 350°まで 10°刻みで回転させて作成した。観察された C₆₀ペアの TEM 画像に対して，用意されたOT-0からOT-24までのシミュレーション画像ライブラリを照合し，相互相関係数を最大化するよう最適化を行った。この処理は，画像ごとに数百通りの比較を要するが，自動化アルゴリズムにより数千枚分の処理を数時間以内に完了できる。 Fig.5bのように中心間距離 dが変化した動画像群に対し(Fig.4b 参照)この分析を行い, 識別された中間体の一例をFig.5cに示す。Fig.5c最上段は実験TEM画像，その下には一致度が最も高かったノイズ入りシミュレーション画像, 中心間距離の平均, 最適マッチのOT モデル, 相互相関係数が示されている。実画像とシミュレーション画像の間で, 構造的な対応が視覚的に明確に確認できる。本研究ではOT-1, OT-2, OT-4,OT-11, OT-14 といった中間体構造が，この照合分析によりフレームごとに時系列でマッピングされ，Fig.5b に示すような反応経路の「構造ログ」が構築された。 本研究では，OT-14 以降の構造が CNT である OT-24への同化やオリゴマー化の進行によって，中心間距離による定量化や形状による識別が困難となるため，解析対象を OT-14 までの中間体に限定した。OT-1，4，11，14といった中間体は，局所的なエネルギー極小構造であり，比較的安定のため熱力学的に捕捉される可能性がある。一方，OT-2のように OT-1からの変換に282 kJ/molもの高いエネルギー障壁を要する構造は，逐次反応中に検出されることは稀だと予測される。 得られたデータの統計解析により，各中間体の出現確率と寿命分布を定量的に把握できた。このように，自動相互相関画像照合技術は，SMART-EM 映像から反応機構を再構築するうえで不可欠な解析基盤であり，理論化学と実験観察を結ぶツールとして有効である。  Fig.4. (color online). Ultrafast SMART-EM video frames for the dimerization reaction of C60. 11) (a) Frames showing a cycloaddition event (C60 molecules 4 and 5) in a CNT at 423 K. C60 molecules are numbered below, and dimers are circled together. Numbers above indicate the distances d in nm. (b) Cinematographic frames (3.125 ms/frame) of a C60 dimer, undergoing the multistep conversion in a CNT. The numbers on the right bottom are the distances d in nm. Scale bar is 1 nm. (c) Time course of the change of the distance d on the time scale of seconds and milliseconds. Modified ref. 11.  Copyright © 2022 American Chemical Society XXX Vacuum and Surface Science 第 XX 巻 第 XX 号（2017） ―6― 6. むすび 本研究は, SMART-EM法と高度な画像解析技術を組み合わせることで, C₆₀分子の二量化反応をミリ秒の時間分解能で追跡し, 構造をフレーム単位で識別することに成功した。これにより, 化学反応の確率論的な進行を映像として描き出し, 短寿命中間体の直接観察や反応機構の定量解析を可能にした。今後は, AIの導入により, 未知構造の自動分類や複雑な反応経路の抽出が現実味を帯びてくる。さらに，これまで真空環境に限られていた観察は液中環境への展開も進んでおり22)，液体セル中での分子集合や自己組織化，触媒反応といった”液中化学映画”の可視化が現実のものになりつつある。真空・液中環境における“映像で観る化学”は，分子科学の未来像そのものであり, 次世代の科学者に新たな視座と挑戦の舞台を提供するに違いない。 謝辞 本研究は JSPS 科研費 19H05459 と 21H01758 の助成を受けたものである。また, 執筆にあたり（公財）精密測定技術振興財団, JSPS 科研費 23K13628, JST ACT-X JPMJAX24D9, 競輪の補助を受けて実施した。  文  献 1) T. E. Brown, H. E. LeMay, B. E. Bursten, C. Murphy, P.  Woodward and M. E. Stoltzfus： “Chemistry: The Central  Science” (Pearson, 2022) Chapter 3. 2) D. T. Gillespie：J. Phys. Chem. 81, 2340 (1977). 3) A. H. Zewail：Science 328, 187 (2010). 4) B. J. Siwick, J. R. Dwyer, R. E. Jordan and R. J. D.  Miller：Science 302, 1382 (2003). 5) A. A. Ischenko, P. M. Weber and R. J. D. Miller：Chem. Rev. 117, 11066 (2017). 6) P. J. F. Harris：C-Journal of Carbon Research 4, 4 (2018). 7) C. Zhang, K. L. Firestein, J. F. S. Fernando, D. Siriwardena, J. E. von Treifeldt and D. Golberg：Adv. Mater. 32, 1904094 (2020).  8) M. Sakakibara, M. Hanaya, T. Nakamuro and E. Nakamura：Science 387, 522 (2025). 9) K. Harano, T. Nakamuro and E. Nakamura：Microscopy 73, 101 (2024). 10) M. Koshino, T. Tanaka, N. Solin, K. Suenaga, H. Isobe and E. Nakamura：Science 316, 853 (2007). 11) T. Shimizu, D. Lungerich, K. Harano and E. Nakamura：J. Am. Chem. Soc. 144, 9797 (2022). 12) B. W. Smith, M. Monthioux and D. E. Luzzi：Nature 396, 323 (1998). 13) S. Bandow, M. Takizawa, K. Hirahara, M. Yudasaka and S. Iijima：Chem. Phys. Lett. 337, 48 (2001) 14) M. Koshino, Y. Niimi, E. Nakamura, H. Kataura, T. Okazaki, K. Suenaga and S. Iijima：Nat. Chem. 2, 117 (2010) 15) S. Okada, S. Kowashi, L. Schweighauser, K. Yamanouchi, K. Harano and E. Nakamura：J. Am. Chem. Soc. 139, 18281 (2017). 16) S. Han, M. Yoon, S. Berber, N. Park, E. Osawa, J. Ihm and D. Tománek：Phys. Rev. B 70, 113402 (2004). 17) G.-W. Wang, K. Komatsu, Y. Murata and M. Shiro：Nature 387, 583 (1997). 18) J. Stuckner, T. Shimizu, K. Harano, E. Nakamura and M. Murayama：Microsc. Microanal. 26, 667 (2020). 19) A. Chambolle：J. Math. Imaging Vis. 20, 89 (2004). 20) P. A. Heiney, J. E. Fischer, A. R. McGhie, W. J. Romanow, A. M. Denenstein, J. P. McCauley Jr., A. B. Smith and D. E. Cox：Phys. Rev. Lett. 66, 2911 (1991). 21) R. M. Gorgoll, E. Yucelen, A. Kumamoto, N. Shibata, K. Harano and E. Nakamura：J. Am. Chem. Soc. 137, 3474 (2015). 22) T. Shimizu, R. Numazaki, N. Nakasone and H. Minoda: paper submitted (2025).    Fig.5. (color online). Structure assignment of intermediates by distance measurement and cross- correlation (XC) image matching analysis with TEM simulation images. 11) (a) Schematic illustration of a quantitative assessment of similarities between experimental and simulated images via XC (b) Time evolution of distance d was measured every 3.125 ms. (c) Experimental and simulated images and d of observed intermediates, including XC values. Modified ref. 11. Copyright © 2022 American Chemical Society