# Fileset

[Manuscript_16pB155-4_Banno_v2.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/ca10c499-416d-48e7-95f1-3205c85b5cc2/download)

## Creator

[伴野 信哉](https://orcid.org/0000-0002-7141-541X)

## Rights

Reproduced with permission from 日本物理学会 第80回年次大会概要集 2025年, 80巻2号, P793-794.
<br>©2025 一般社団法人 日本物理学会

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[FCCに向けたNb3Sn超伝導線材の開発](https://mdr.nims.go.jp/datasets/3253a190-e479-4fa7-83af-dde84c2671c7)

## Fulltext

３１aM9　　　　講演概要集原稿の書き方 FCCに向けた Nb3Sn超伝導線材の開発  物質・材料研究機構 A 伴野 信哉 A Development of Nb3Sn superconducting wires towards FCC ANational Institute for Materials Science N. BannoA    本稿は、シンポジウム企画「最先端物理実験における超伝導加速器の意義と開発現状」の一講演の概説である。ご承知の通り、Future Circular Collider（FCC）計画は CERN（欧州原子核研究機構）が中心となって推進され、Large Hadron Collider（LHC，陽子陽子衝突）の高輝度化と並行して R&D が進められている次世代の円形衝突型加速器計画である[1]。FCC の全体計画にはいくつかのシナリオが検討されており、たとえば FCC-ee を第一期とし、そのあとで FCC-hh を建設するシナリオ、直接 FCC-hhを目指すシナリオなどがあるようだが[2]、筆者は高エネルギー物理、粒子加速器の専門家ではないので詳細の説明は他の方に譲りたい。また、このシナリオはときどき変更があるようで、途中の目標値も筆者からははっきりと申し上げることができないが、いずれにしても最終的に目指すところは FCC-hh の建設であり超伝導線材開発もそこを目指しているので、本発表では FCC-hhの目標値にフォーカスして線材開発現状をまとめることにしたい。 FCC 向け超伝導線材開発は、国内では、CERN が主導する High Field Magnet (HFM) programme (https://hfm.web.cern.ch)の枠組みの中で、KEK に加えて日本の線材メーカー2社（JASTEC、古河電工）、物質・材料研究機構（NIMS）、東北大学が参加した研究体制で進められている。NIMS は KEK と共同研究契約も結んでおり、その枠組みを利用して協力している。 現在のところ、FCC-hh 向け加速器マグネット用超伝導線材の第一候補線材は A15型化合物超伝導体の一つである Nb3Snをベースとした超伝導線材である。Nb3Snは臨界温度で約 18 K、Ti 添加などした場合には 4.2 Kでの臨界磁場で 26 T程度を有する。超伝導材料に少し明るい方なら、酸化物系の高温超伝導線材を利用した方が冷却の面で有利なのではないかと考えられる方も多いと思われるが、高温超伝導線材の諸々の制約でなかなか使いづらい。 Nb3Snはいわゆる第２種超電導体であり、酸化物系高温超伝導体と比べてコヒーレンス長が大きく、超伝導電流が粒界等のナノ結晶欠陥を飛び越えて流れることができる。そのため、粒界はむしろ磁束量子のピン止め点として有効に働き、高い電流密度を得ることができる。 FCC-hh における超伝導線材に求められる要求性能は、16 T における非銅部(non-Cu)臨界電流密度(Jc)で 1500 A/mm2である。現在、工業化され比較的安定供給されている Nb3Sn超伝導線材の中で、最も性能がよいと認識されている線材は、Bruker-OST 社のRestack-Rod-Process (RRP®) Nb3Sn線材である。現状で、16 Tにおいて 1300 A/mm2の non-Cu Jcを示すものも報告されている[3]。一方、最近では、高性能 Nb3Sn線材として、ナノ酸化物を析出させた人工ピン入りの Nb3Sn線材（Hyper Tech 社）も注目されている。この線材は、Nb3Sn層にナノ酸化物相を析出させるために、内部に酸素供給源を含ませ、熱処理過程で酸素アフィニティーの高い元素を添加した Nb 母相を若干酸化させる。こうすることで、粒成長抑制と磁束ピンニング点の付加という二つの効果を発現させ、従来限界を超えた non-Cu Jcを達成している。その値は、16 Tで 1500 A/mm2となり、FCC-hhの目標をクリアする。しかし酸素供給源となる酸化物粉末を含めた特殊な構造で前駆体線材を作製する必要があり、長尺化・量産化の面で課題が残っている。国内に目を向けると、日本ではJASTEC 社、古河電工の 2社が大手線材メーカーとしてこれまでにも核融合、加速器分野で線材供給に貢献している。この内 JASTEC では、内部スズ法と呼ばれる Nb3Sn線材製法の一種であるDistributed-tin (DT) 法Nb3Sn線材の開発が進んでおり、今のところ 16 T で1100 A/mm2の性能を得ている。NIMS は特にDT法Nb3Sn線材の性能向上に協力している。具体的には、前駆体線材を構成する材料に、ある特定の元素を添加し、Nb3Sn超伝導層の性能向上だけでなく、母材の改質も含めた包括的な組織制御による新しい Nb3Sn 超伝導線材の開発を進めている[4]。図 1に Jcの比較を示す[5], [6]。発表では性能の現状、生成過程における問題点や改善、さらなる性能向上に向けた取り組みなどについて紹介したい。  [1] Oide K., “FCC — The Next Generation Circular Collider,” Vac. Surf. Sci., vol. 65, no. 12, pp. 556–559, Dec. 2022, doi: 10.1380/vss.65.556. [2] Y. Okada, “ILC FCC * Energy Frontier Accelerators, ILC and FCC,” 2019. [3] C. Sanabria, M. Field, P. J. Lee, H. Miao, J. Parrell, and D. C. Larbalestier, “Controlling Cu-Sn mixing so as to enable higher critical current densities in RRP® Nb3Sn wires,” Superconductor Science and Technology, vol. 31, no. 6, p. 64001, Apr. 2018, doi: 10.1088/1361-6668/aab8dd. [4] N. Banno, Y. Miyamoto, and K. Tachikawa, “Multifilamentary Nb3Sn wires fabricated through internal diffusion process using brass matrix,” IEEE Transactions on Applied Superconductivity, vol. 26, no. 3, p. 6001504, Apr. 2016, doi: 10.1109/TASC.2016.2531123. [5] X. Xu et al., “APC Nb3Sn superconductors based on internal oxidation of Nb-Ta-Hf alloys,” Superconductor Science and Technology, vol. 36, no. 3, p. 035012, Mar. 2023, doi: 10.1088/1361-6668/acb17a. [6] J. A. Parrell, Y. Zhang, M. B. Field, P. Cisek, and S. Hong, “High field Nb3Sn conductor development at Oxford superconducting technology,” IEEE Transactions on Applied Superconductivity, vol. 13, no. 2 III, pp. 3470–3473, June 2003, doi: 10.1109/TASC.2003.812360.  16 18 20 22 24 260500100015002000Non-Cu Jc (A/mm2)Magnetic field (T) FCC target Bruker-RRP Bruker-PIT JASTEC-DT APC 図 1 主要 Nb3Sn線材の non-Cu Jcの比較