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[NRIMNews1989-01.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/c176bc5a-73b8-43c2-8d95-e869ac610475/download)

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漆原 英二

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[金材技研ニュース 1989 No.1](https://mdr.nims.go.jp/datasets/0695f428-5d75-4622-9a8f-b92f1540fca7)

## Fulltext

金属技研ニュース　1989　No.1i〇一．ゼEoo一一〇［蜆⊂o．oo］一〇〇〇．o0＝あ○蜆oo．］o－Eo－ooo］10’0E0f000眈o〇一10－〇一眈○眈餉Eo．但≧里三…ω…Z－o○餉］o〕f←胴111・▲　1　　　　　　　　　　　　　l　　一　一・　　　　　　，　　　1　　　　■□＾■・’　　　■■鐵u■　‘1｛｛’“’走三＝1万二1・■・．新年のご あいさつ所長甲　n1龍　一　新しい年を迎えるにあた廿），一言ごあいさつ申しあげます。昨年は新年早々，当研究所から新しい高温酸化物超電導物質を発表することができ，私どもにとって大変喜ばしい年のはじめを味わうことができました。4月には研究組織の全面的改正を行いましたが，さらに筑波地区への研究所結集を目指しました建設の基本計画を取りまとめるという重要な仕事の中で年の暮れを迎え，大変に動きの大きい，また意義の深い一年であったと感じております。　本年は，国の行政機関等の移転についての閣議決定に従い，いよいよ筑波建設の設計に取りかかることになります。今まで科学技術庁をはじめとする関係各方面のご協力を得て準備を進めて参つましたが，それがようやく実り，具体的な姿を表す段階に至ったものであります。当研究所はすでに筑波地区に支所を有しており，主として新材料開発の基礎研究を任務とする研究陣が酉己置されておりました。今回，この地を中心として当研究所のすべての研究機能を集中させることになります。これによって研究への総合的取り組みの体制を整え，さらに筑波地区の多くの研究機関との研究協力をいっそう強力にしていくことが可能となります。私どものこれからの研究活動の基盤となり，新しい材料科学技術を育むにふさわしい研究所を建設したいと考えております。．癒　組織改正の効果がどのように現れてくるか，本年の課題の一つと思います。当研究所は一昨年長期計画の改訂を行いましたが，昨年の研究組織の改正はこれに基づいて実施したものであります。たまたまこれらの検討を続けておりました時点が，酸化物系超電導物質に世界の関心が集中した時期と一致したのですが，幸いにも私どもはそれまでの研究の成果を生かし，ただちにこれに対応することができました。当研究所が新しい方向へ踏み出してからほぽ1年を経過しましたが，今後の重要分野として設定した各分野で着実に基礎を固め，ご期待に沿うべく努力をして参る所存であつます。　関係各位の変わらぬご指導を，お願い申しあげます。固相変態の原子的機構と速さを追究材料特性の最大限発揮を目指して　合金，金属問化合物，セラミックスなど固体材料のいろいろな特性は，結晶構造や原子の種類，結晶粒の大きさや形などの微視的な組織に大きく左右される。したがって，個々の材料の好ましい特性を最大限に発揮させるためには，温度，圧力，応力などのさまざまな条件下で，材料がどのような結晶構造や内部組織をもつのか，また，それらの条件が変わったときにどのようなメカニズムと速さ（カイネティクス）で内部の構造変化が起こるかを系統的，理論的に把握する必要がある。　当研究所では，統計熱力学理論，拡散理論，および微細な原子構造や組成を分析する実験技術を使って，いろいろな固相反応や変態現象の解明と，それらの制御技術への応用に取り組んでいる。　固相変態では，結晶構造の変化と溶質原子の拡散による組成の変化という2つの現象が同時に進行する。写真は，チタン　ハナンウム合金のβ相（体心立方格子）から初析変態生成物のα相（六方格子）プレートが成長しつつあるところの，透過電子顕微鏡写真である。結晶格子の組み替えは，現実には界面上の極く狭い領域，ちょうど矢印で示したステップの部分で起こると考えられる。ステップとステップの問の部分はテラスと呼ばれるが，この部分では母相（β相）と生成相（α相）の問で原子のマッチングがよく，これまで漠然と考えられてきた乱れた界面（不整含面）というのは，固相反応では存在が比較的少ないことが明らかになってきた。　また，溶質原子の濃度分布を測定すると，生成の極く初期から，α相プレートのすべてのところで濃度は均一と見られる。したがって，組成の変化はプレート生成後の原子の拡散によって起こるのではなく，ステップ近傍の溶質原子の取り込みあるいは排除などの原子的なメカニズムに依存していると考えらる。　鉄一炭素一マンガン合金のように，拡散速度が大きく違う侵入型（炭素）と置換型（マンガン）の溶質原子を同時に含む多元合金系では，変態温度によってこれらの原子の分配挙動が大きく変わることが知られている。すなわち，高温で変態させると侵入型，置換型とも原子の組成の変化が起こるが，変態温度を下げると置換型溶質原子の組成の変化が全く起こらなくなる。このとき，侵入型溶質原子は（Fe1一エMnエ）を溶媒原子とするような拡散挙動をする。この状態をパラ平衡と呼んでいる。鉄鋼のいろいろな変態のカイネティクスは，このような非平衝な拡散現象に大きく依存している。　固体材料の組織や内部構造の解明には，このような複雑多岐にわたる諸現象をひとつひとつ明らかにしていかなければならず，今後も膨大な量の研究が必要である。剛、、ム　　　■　　1㌧　　　　　　　一　　　　　　　＾j・．、一一．㌘＼．．．＼，’ふ　・　、｝κ’㌣’一」．。，．・　’㌧＼一・デ・ ξ一〆呼驚差戸二・αチタンーバナジウム合金を950℃に加熱後，600℃に冷却したときに生成するβ／α異相界面のステップ構造切る方向で色が違う不思議な物質今後の研究が楽しみな色彩異方性材料　モリブデンの酸化物であるMo．0．1は，結晶のb軸とc軸を含む平面（bc面）に沿って容易に割れるへき開性をもった，層状構造の物質である。この物質の電気伝導率は，bc面内ではどの方向に計っても同じであるが，bc面に垂直なa軸の方向に計るとこれよりも2桁も小さく，異方性が非常に強い。当研究所では，Mo・0・・を作る際の加熱温度や冷却速度を厳密に制御することにより，大きな単結晶を作ることに成功した。このMo・011単結晶のいろいろな特性を基礎的に調べている問に，色にも異方性があることを見付けた。　振動面がつねに一定の平面に限られている光を偏光というが，この結晶のへき開面に垂直な断面を偏光の反射で見たのが写真1である。また，へき開面で割った結晶を両方に開いてガラス板の上に並べ，同じように偏光の反射で見たのが写真2である。偏光面の方向（E）は，いずれも写真の短辺に平行にしてある。写真1（a）の太い横線がへき開面の切り口で，これに直角な縦方向がこの結晶のa軸。このa軸が偏光面に平行だと，結晶は金色に輝いて見える。これを90。回転させてa軸を偏光面に直角にすると，写真1（b）のように同じ面の色が暗紫色に変わる。自然光ではこの面は金色に見えるが，これは自然光がいろいろな向きの偏光の集まりであって，その中で金色の反射が非常に強いため。　へき開面内では電気伝導率に異方性はないが，写真2からわかるように結晶軸に対する偏光面の方向によって，色がわずかに異なっている。90百回転させて結晶軸と偏光面の関係を入れ替えると，色も入れ替わる。へき開面からの反射の強さは偏光面の方向によってあまり違わないので，自然光でこの面を見れば両者の中問的な青紫色になる。　結晶を切る方向によって面の色が違って見えることと，同じ面でも偏光面の方向によって色が変わることは，結晶軸と偏光面の角度および反射の強さの関係で現われる同じ現象。ではなぜ色に異方性が現れるのであろうか。その理由はあまリにも専門的になり過ぎるので詳しいことは省略するが，固体物質の電子のエネルギーが取り得る領域，すなわちバンドに異方性があるということで説明できることが，偏光反射スペクトルの測定でわかった。このような咄色彩異方性材料”が何に利用できるかまだ具体的なアイディアはないが，非常に特異な性質であるので，今後の研究によりいろいろな面白い応用分野が開かれるであろう。　　　　　　・　ドx写真1　へき開面に・垂直な面（a軸　　　に平行な面〕の偏光写真　　　　　　　　　　　　｛＾一’デ　‘一！．ノ．一㌃一ノー、．，・．1一￥、・、　　　　　　〃＾　　　　　　　　　、　　　　　　＼　　　　　　　　　■　　　　　　　■　　　　　　　　　一　　　　　　　　　ユ　　　　　　　　　■　　　　　　　　　■！λ』≡1．写真2　へき開面（bc面）の偏光写真トピツクス　　外国人研究公務員、1年の印象　　　第1研究グループダニエル・ディートリック　初の外国人研究公務員として当研究所に採用されて，1年が経ちました。賢本に来る前，臼本人は勤勉だと恩っていましたが，この考えは今も変わっていません。しかし，1つ気になることは，日本の研究者は自分の研究をじっくI）考えてみる充分な時間をもっていないのではないかということです。このために，努力に見含った充分な成果が得られないこともあるのではないでしょうか。こうした申で，当研究所でのビスマス系酸化物高温超電導体の発見は，すばらしい成果だと思います血この研究により，新しい酸化物商温趨電導体を開発するための良い指針が得られました血しかしながら，液体窒素温度での高磁界の発生を実現するためには，このほかの趨電導体も含めて，臨界磁界や臨界温度をさらに高める研究が必要でしょう血　さて，つくば市での1年間の生活で特に感じたことは，賂線バスの利用に苦労することです。アメリカの大都市のように，バス路線に番号を付けてバスの車体に路線番号を明示し，路線番号を書いた地図を用意してもらえれば，臼本語が不得手な外国人は非常に助かつます。1～2月の研究発表（国内分）　　学　　・　協　　会　　名セラミックス塾礎科掌討諭会　（東京：日本都市センター）目本鉄鎌協会蚕山紀念技術識座　　　　（東京：悠茎’協コホーノレ）開催期間1，302．161．1、　　発　　　饗　　　纏　　　目活性プラズマ法で作製したNi－丁洲系混含およぴ複含趨微粒予の性質高密度エネルギー利用披術の挫歩　研究オ旦娑第4研究グループ組織術1』御研究部◆短　信◆●受　徴　目本分析化学会有功焚　計測解析概究部　鈴．木　俊一　「分析化学に関する実務に従事し、我が国科学技術の興隆に寄与」したことにより、昭和63年10月1臼，上記の賞を受けた。　目本鉄鋼協会三廃焚　機能特性研究部　牟谷　　功　「金属磁性流体の基磯ならびに開発研究」により，昭和63隼u月2ヨ，一上記の賞を受けた。●海外出張　目本金属学会論文焚（工薬材料都1≡I『）　第1研究グループ　熊愈　浩明，戸叶　一正　組織制御研究部　壕本　　進，入汲　宏定　飾筑波支所長　太刀川恭治（現東海大学教授）　「電子ビーム照射により作製したNb晶AiおよびNb宜（Al，Ge）複合テープの組総と趨電導特性」により，昭和63年11月2臼，上記の賞を愛けた凸　ぱね技術研究会技術焚　喬十測解析研究部　堀囲　千利，囲中　鍵久　「ばね鋼の疲労強度の破壊カ学的検討」によ＾），昭和63年n月24日、上記の賀を愛けた。民 名 所 鰯 期 闘 行 先 用 務小玉 俊明 環樹1塗能研究都 10 3 ～I0． 22 フィリピン 臼・アセアン科学披術」脇力囲中 予秋杉山 和幸灘簑欝蓑部／ 10 17～工0． 22 フィリピン 大気腐食概究蓄寺繭打含せ海江田義也 熱3研究グループ 10 22～10． 29 アメリカ商温材料の燃焼含成とプラズマ含成の圃際シンポジウム村松 補治申谷 功雛灘㌶豪プ／ 1o 24－11． 2 西ドイツ 日独微小璽、カ馴ヨ『家会含西鶴 敏 損傷機構研究普1… 11 1 一11． 13 カナダ 研究所の技術調査訪闘砂金 宏明 反応制御研究部 11 4 一ヱ1． 12 中 鰯 W－Ti－RE－Sb園際会識中川 龍一申村 誠嚢療野．プ／11． 21　～ 11． 26 タ・ イ 大気腐飼狩究養十爾打含せ片蘭 廉行　　　　　　　遡巻　第361号発行所科学技術庁金属材料技術研究所　　　　　＝i＝至53東京葡三冒黒区申目黒2－3－12　　　TEL（03〕7王9－227エ，FAX｛03）792－3337繍集雑発行人　　　漆原英二1郭　刷株式会社三興印刷　　　　　　東京都新猶区西単稲田2一王一王8　　　　　　TEL（03）205－5991