# Fileset

[NRIMNews1981-08.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/bb217712-3664-4958-8f88-8962f0eee3ff/download)

## Creator

吉沢 慎介

## Rights

In Copyright[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[金材技研ニュース 1981 No.8](https://mdr.nims.go.jp/datasets/f03eb7b4-cf10-473b-9f06-d5975947d0ac)

## Fulltext

金属技研ニュース　1981　No.8七Φ一．：ピEoo一一〇⊂ωE0箏○コーooo－o0＝あ○蜆oo．］o－Eo－o呵o］一〇〇〕’0E0f000眈o〇一10－〇一眈○眈ωEo．ゼ≧里三…ω…Z－ooω］o〕f←■1金属材料技術研究所強カ鋼の海水環境中疲れ試験　四面を海に．囲まれた我が国にとって，海洋の持つ役割は非常に大きい。すなわち，石油や鉱物などの海底資源及び生物などの海中資源の開発，波の力を利用した発電などの海洋の持っているエネルギーの開発，また石油備蓄基地，海上空港，人工島などで代表される海洋空問の利用など，その重要性は高まっている。　これらの海洋開発にあたっては，海底石油掘削，海底資源探査，護岸などのための構造物，輸送や係留のための設備などが必要であり，それに使われる材料に対してますます優れた性能が要求されつつある。すなわち，構造物の大型化に対しては，より強くてねばく，溶接が出来，海水に対しては腐食されにくく，また繰返してかかってくる波の力に耐え、安心して使えることが重要である。　しかし，一般に，材料の強さが高くなるとねばさは低下する傾向があつ，とくに海水などの腐食性環境になると，その影響を受けやすくなる。　上記の点を考えて，強カ材料研究部では、「海洋開発用耐海水性強力鋼の開発に関する研究」に取り組み，引張強さ80kφ／mm2以上，とくに100～150k童／mm2級の鋼について，化学組成，金属組織の検討，海水環境中での各種の性質，とくに海水中で繰返し力のかかる，いわゆる鋼の腐食疲れ特性を調べ，より優れた材料を得るための努力と信頼性を把握することに力を注いでいる。　写真は，鋼試験片を海水の条件，繰返しかかる力の条件などをいろいろと制御しながら，4本同時に試験出来る装置（計3台）の外観である。海洋において使われる構造物などにおいては，通常1分間に5－10回程度の波の力を繰返し受け，時には海水中に浸されたり，大気中にさらされたり，あるいは波のしぶきを常に受けたり，その情況はさまざまであるが，沿岸の陸上にある場合に比べてその環境条件は酷し’く，それらの保守，修理などを考えると材料に対する要求はきびしいものがある。従って，本装置においては，これらの要求にこたえるデータをとり得るように，種々の条件を設定出来るようにし，また試験に長時問を要することから，同時に沢山の試験が可能であるよっに工夫されている。　なお，海洋においては，これらの鉄鋼材料は一般に塗装，電気防食など各種の防食対策がとられた状態で使用されるが，研究にあたって，鋼そのものの耐腐食性の向上を念頭に置くのはもちろんのこと，電気防食などと同じ電位条件を与えた状態についても試験を実施しつつある。写臭　マルチ型海水環境中腐食疲れ試験装置1疲れ破壊のメカニズムとフラクトグラフィ　金属材料が破壊したとき，その破面は応力のかかり方などによつ異なった形態を示すが，更に細かく見ると破壊のメカニズムや材料の金属学的一性質などによつ種々の異なった特長が認められる。このように巨視的及び微視的な破面形態を細かく検討することをフラクトグラフィと呼ぶ。疲れ試験部では実用金属材料について，金属組織，試験応力条件，試験環境を変えて疲れ破面を作り，フラクトグラフィの立場から材料の疲れ破壊のメカニズムを研究している。　たとえば，図は室温大気中における標準的な焼入れ焼もどし状態にある延性的な鋼多数にっいて，片振り引張り応力下での疲れき裂の伝ぱ速度と応力拡大係数範囲（作用応力の強さ）の関係を示したものである。この図で実線の範囲は統計的に調べたデータのばらつきの範囲を表し，方向の異なる平行な線はそれぞれ異なった破壊のメカニズムがその領域で支配的であることを示している。　領域Sでは図中の写真Aに見られるように，応力の繰返し1回毎にき裂の先端が開閉しながら破壊が起るため，き裂の進展方向に直角に並んだストライエーション（縞模様）が現われる。これは最も代表的な疲れ破壊のフラクトグラフィ的特長で，これが現われる領域ではき裂伝ぱ曲線のばらつきも小さくなっている。　応力拡大係数範囲がもっと小さく，き裂先端の辻リ変形の範囲が材料の結晶粒や金属組織の寸法より小さい領域丁では，通常の試験の場合，図中寄10■田昌z　lo］7拙掴担噂融舳10Ioξ操の写真Bのような結晶粒の境界が破壊した粒界割れが現われることがある。　領域Sでも，試験片全体が塑性変形するような大きな応力拡大係数範囲では，図中の写真Cのような延性材料の引張り破面に認められる非金属介在物を起点とするディンプル（日本語では乏くぽの意味）が現われるようになる。　図から，疲れ破壊の代表的な特長であるストライエーションは伝ぱ速度が約2×10■畠～10■6m／回の範囲，粒界割れは伝ぱ速度が約10■7m／回以下の低速度領域でそれぞれ現われるが，中問で両者が混在する領域がある。ストライエーションは材料の変形の単位を表わすバーガース・ベクトルの大きさbの約10ト1000倍を中心とする領域に現われている。実用アルミニウム合金やチタン合金の場合も，ほぽ同様の傾向を示す。　フラクトグラフィの手法そのものは破損事故の原因究明の手段として広く用いられているが，さらに疲れ破面のフラクトグラフィ的特長を図に示したようなき裂伝ぱ曲線と関連づけて検討することは，破壊機構を理解する上できわめて有益である。運輸省航空事故調査委員会の依頼によるヘリコプター尾部回転補助翼の破損事故解析においてこの方法を適用し，作用応力の推定を行なうことができたが，こ州列に示されているように，実機の破壊事故原因の究明にとって’もきわめて有用なものであり，応用範囲が広いものと考えられる。　　l0　　　　　　　　　　　　／00　　応力拡大係数範囲，△K（MP田・m」1）延性的な鉄鋼材料の疲れ破壊機構図　宕100　’目　　記憶のメカニズムを“見る’’形状記憶合金における結晶粒界の格子像観察一　近年，応用面からも注目されている形状記憶合金について世界各地で精力的な研究が行なわれ，その形状記憶発現機構についての基本的な事項はほぼ明らかにされた。それによると，この現象を呈するための重要な条件として，試料形状の変形が塑性変形を伴わずに行なわれなければならないということがあげられている。この種の変形モードの一つとして，マルテンサイト相内の結晶粒界の移動が考えられる。　事実，形状記憶合金について，そのような粒界の移動が応力によって容易にひきおこされることが光学顕微鏡で確認されている。そこで，この種の結晶粒界の特質を明らかにすることが重要な問題となってくるわけであるが，機能材料研究部では金属物理研究部の協力を得て，格子像観察によって粒界の超微細構造を明らかにすることに成功した。　用いた試料は，C阯33．40Zn－1．58Si（at％）合金で，1150Kから室温に焼入れすると9Rマルテンサイト相（λ3C／3Cλ／CλBの積層順序を持つ積層欄密構造）に変態する。この焼入れた試料を室温で曲げ変形などしても，高温にすると元の形状にもどる。即ち，形状記憶現象を示す。　写真（a）は室温へ焼入れたO．4㎜厚さの試料を電解研磨によって薄膜とし、高分解能電子顕微鏡（125kV）によって格子像を観察したものである。格子像の問隔は9R構造の欄密面（O09）の面問隔の3倍のO．64nmであり，写真中央に水平にみられるのが（114）型の結晶粒界で，この種のマルテンサイトには最もしばしばみられる粒界である。格子像に平行な太目の白又は黒の線のところでは格子像の問隔が乱れているが，これはこのところに積層欠陥があるためである。写真（b）は（a）の一部を拡大したもので，積層欠陥のある箇所（“1”及び“2”で示した）を除いては格子像は粒界で整合性良くつながっていることがわかる。即ち，ミクロ的にみて非常に整合性の良い結晶粒界であるというこξができる。このような高い格子整含性のために，形状記憶合金の結晶粒界は外部応力がかかると容易に動くことができ，塑性変形なしに大きく形状を変えることが可能なのである。　なお，写真（a），（b）は，本年4月，日本金属学会より「金属組織写真奨励賞」を受賞したものである。　炉’・一μク写■（a〕：形状記憶合金Cu－Zn－Siの格子像’三2、w写；（b）：（a）の拡犬写真，1及ぴ2の　　　　ところに横層欠陥がある【特許紹介】焼結鍛造用含Cr低合金釦粉及ぴその製造法　発明者　武田　徹，村松祐治，鰐川周治　公告昭和55年6月7日昭55－21082　特許昭和56年2月20日第1034534号　焼結鍛造では圧粉体を焼結後，1ストロークで熱間鍛造して機械部品をつくるが，対象とする部品形状は従来の粉末冶金法の場合に比較して単純である。従って原料粉としては従来のものほどすぐれた成形性や焼結偉を必要とせず，むしろそれらを幾分犠牲にしても見かけ密度を高くして圧縮11生をよくする方が望ましい。この圧縮性についての要求は球状粗粉を用いれば，ある程度満されるが，そのような粉末は成形性が著しく劣るため，実用できない。　本発明は球状粗粒子の表層を改質して成形性と焼結性とを改善することを特徴とする焼結鍛造用含Cr低合金鋼粉及ぴその製造法に関するものである。　　Nb．Sn複合超電導体の製造法　発明者　太刀川恭治，関根　久　公　告昭和55年8月4日昭55－029528　特許昭和56年3月24日第1037064号　米国特許　昭和55年9月23日　第4224087号　Nb島Sn化合物は，核融合炉などの強磁界発生のため最も重要な実用超電導材料であり，その線材化の方法として，Cu－Sn合金内にニオブ芯を挿入して複含させたのち，線材に加工後熱処理を加えてNb吾S皿層を生成させる方法が用いられている。しかしながら，この方法で作られたNb窩S皿化合物線材の臨界電流I。は12T以上で急速に低下するため，それ以上の磁界発生は因難であつた。　本発明ではNb宜S・線材の強磁界特性を改善するため，上記の製造法においてニオブ芯中にハフニウムを，またCrSn含金中にガリウムまたはアルミニウムを添加した。表にみられるように，芯へのハフニウム添加により，NbヨSn層の厚さが増大するとともに，16TでのI。が約1桁増加する。また，芯へのハフニウムおよびマトリックスヘのガリウムの同時添加では強磁界中でのI。がさらに顕著に増大するとともに，約26Tのきわめて高い臨界磁界がえられる。本発明により，Nb・S皿複合加工線材の強磁界特性が格段に改善されるほか機械的特性の改善もえられ，実用上の意義が大きい。　特許請求範囲としては，上述のNb．S皿複合加工線材の製造法において，ニオブ芯にハフニウムO．1～30原子％を含有せしめたニオブ基合金と，銅に錫1－20原子％または錫のほかにガりウムO．1－15原子％，アルミニウムO．1－10原子％の1種または2種を合計で20原子％以下含有せしめた鋼基合金とを組み合わせて複合体を構成することを特徴とするNb豊S皿超電導体の製造法。試　　　　料 NhヨS皿 臨界 臨界 臨界Nb基合金中 Cu基合金中 電流層厚 （A） 温度磁界添加元素㈱ 添加元素（勉 （4I2K，（T）Hf Sn　Ga　A1 （μm） 一6T〕 （K） （4．2K〕■ 7　一　　一 8 3 17．1 192 7　一　一 14 27 17．5 215 7　一　一 25 46 17．6 232 5　4　一 7 48 17．7 255 5　4　一 12 55 17．7 25．55 3　8　2 10 26　18．O 26（800℃熱処理）◆短　信◆●海外出張　荒木　透所長　日中科学技術協力委貝会出席及ぴ「ニオブなどの特殊元素を含む銑鉄の製錬技術に関する共同研究」の実施取り決め調印などのため，昭和56年6月22日から昭和56年6月27日まで中国へ出張しれ　本共同研究は，当研究所と中国北京鋼鉄学院とが行うものであり，日中科学技術協定共同事業の第1号である。●行■　昭和56年7月1日（創立記念日）創立25周年にあたり，大会議室において荒木　透所長から職員に対し訓辞があつた。　　　　　　　通巻　第272号編集兼発行人　　吉沢慎介・印　　　刷株式会社三　興　印　刷　　　　　　東京都新宿区信濃町12　　　　　　電話東京（03〕359－3811（代表〕発行所科学技術庁金属材料技術研究所　　　　　　東京都目黒区中目黒2丁目3番12号　　　　　　電話　東京（03）719－2271（代表）　　　　　　郵便番号　153一　4一