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[マテリアルズインテグレーション_出村.docx](https://mdr.nims.go.jp/filesets/ba24925c-ad13-4a2d-a6d4-37cdc447c662/download)

## Creator

[出村 雅彦](https://orcid.org/0000-0002-7308-3041)

## Rights

© The Chemical Society of Japan 2024[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[マテリアルズインテグレーション：欲しい性能から材料・プロセスをデザインする](https://mdr.nims.go.jp/datasets/efd90ccc-6ca7-41df-8020-4a190cb40f4b)

## Fulltext

マテリアルズインテグレーション：欲しい性能から材料・プロセスをデザインする国立研究開発法人 物質・材料研究機構出村 雅彦1. はじめに欲しい性能から材料とプロセスをデザインすることが材料開発の究極の姿である。これは、材料とプロセスを決めると性能が決まるという因果律の逆を辿る典型的な逆問題である。元素の組み合わせは膨大であり、化学組成が同じであったとしてもプロセスによって性能は大きく左右されるため、デザイン空間は広大である。因果律をそのまま逆に辿ることはできないので、結局のところ、この逆問題を解くためには、順問題の解析を繰り返しながら試行錯誤していくことになる。その試行錯誤を効率化するために、計算機と人工知能（AI）を活用するというのが、ここで紹介するマテリアルズインテグレーションであり、それを具現化したMIntというシステムである。MIntは金属系の構造材料を対象として開発されてきたものの、そのアプローチや考え方は、広く材料の研究開発全般に展開できるものと考える。2. マテリアルズインテグレーションとは？材料の研究は、プロセス（合成と言っても良い）、構造、特性、性能という4要素を関連付け、理解を深めていくことと整理できる（図1）。マテリアルズインテグレーションは、計算機上で材料の4要素の連関をつけること、そのために、実験データ、データベース、理論式・計算式、計算シミュレーションを統合的に活用するという考え方である。いわば材料研究を計算機上で行えるようにしようというコンセプトであり、試行錯誤のコスト・時間を大幅に低減して、イノベーションを加速することが期待されている。このコンセプトは内閣府・戦略的イノベーション創造プログラム（SIP）第1期「革新的構造材料」において提唱され[1,2]、同第2期「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」で中心テーマとして取り上げられた[3-5]。これらのプログラムの中で、金属系の構造材料を対象として、当該コンセプトを具現化してMIntというシステムが開発され[6,7]、材料の実課題に対応した様々なモジュール・ワークフローが実装されてきた[8-10]。MIntに実装されたワークフローは因果律の方向に計算する順問題の解析を担うものであるが、これをAIと接続することで効率化に逆問題を解くことができる。3. 汎用材料設計システムMIntMIntにはモジュールと呼ばれる計算単位を登録することができる[6]。モジュールは、入力ポート、計算する本体、出力ポートで構成される。入力ポートから入った情報を受け取って計算本体で計算が実行され、出力ポートに出力される。入力・出力ポートは一つのモジュールで必要なだけ複数持つことができ、一つ一つにポート名がついている。このポート名をできる限り材料の用語で書くことにするという運用ルールが定められており、これがMIntの特徴の一つとなっている。モジュールを組み合わせて、複雑な計算のワークフローを構成することができ、そのためのワークフローデザイナー画面が用意されている。モジュール同士を接続する際には、システムがポート名から入出力の整合性を判定する。ワークフローに沿った計算は自動的に実行され、モジュール間のデータの受け渡しにユーザーが介入する必要はない。以上の説明から、MIntが、自動的に複雑な計算や処理を実行するワークフローシステムであることがおわかりいただけるものと思う。ワークフローシステムは一般的な事務業務から科学計算向けまで様々に存在する。その中で、MIntの特徴はワークフローを材料開発における実験を置き換えるものとして位置付けている点にある。実験を置き換えるというMIntの特徴を、耐熱合金の一種であるニッケル基超合金を例に見てみよう。ニッケル基超合金では、熱処理によってγ’と呼ばれる析出相の平均サイズや体積率が変化し、それによって高温強度が大きく変化する。そのため、熱処理の温度や時間を適切にコントロールすることが求められる。図2上段にあるように、最適な熱処理時間や温度を探索するために、熱処理実験を行い、電子顕微鏡で観察し、さらに、高温での機械試験を行う。MIntにおいて、これを計算ワークフローに置き換えたのが、図2下段である。まず、熱処理実験をγ‘相の成長シミュレーションで代替する。次に、シミュレーション結果から得られるミクロ構造の画像から、γ’相の平均サイズや体積率といった統計量を割り出す。これが電子顕微鏡の観察に該当する。その上で、これらの統計量を元に、現象論モデル式によって高温強度を予測する。これが、機械試験を代替することになる。このことによって、実験ではすべての工程を終えるのに半月程度かかっていたのが、半日の計算に置き換えることができ、著しく試行錯誤の時間を削減できる。詳しくは別報[11]をご覧いただきたい。実験の過程をそのままワークフローに写し取るという発想は、マルチスケール計算におけるワークフローとは着眼点が異なる。マルチスケール計算とは、第一原理計算や量子化学計算から、分子動力学計算、マクロな有限要素計算といったスケールの異なる計算を繋いでいくことであり、その中でのワークフローは、スケール間を繋いでいきながら計算を組み立てていくこと、また、その計算を自動化することを意味する。これに対してMIntにおけるワークフローは、プロセスから構造が規定され、構造が特性、性能を支配するという因果律の流れを計算機上で再現するところに焦点が置かれている。もちろん、その過程を計算機上で再現するにあたってマルチスケール計算が内包されることはあり、実際に、そのようなワークフローもMIntには存在する。しかし、あくまでも因果律に沿った順問題の解析に力点が置かれている点が大事であり、この特徴がMIntを、他の科学技術計算におけるワークフローシステムとは一味違うものにしていると言える。4. 逆問題の解析事例3節で説明したニッケル基超合金における熱処理条件の最適化問題を例に、逆問題の解き方を見てみよう[12]。順問題が解けるようになると、これをAIと組み合わせて、効率的に最適化が行えるようになる。この事例の場合は、熱処理のパターンとして、全体の熱処理時間を一定として、これを10等分し、取りうる温度を9水準とすると、9の10乗、約35億通りの組み合わせが存在することになる。これら全てについて計算することはできないので、AIのアルゴリズムを活用して効率的に、良いパターンを探すということになる。ここでは、将棋や囲碁などのボードゲームで有望な手を探索するために利用されているモンテカルロ木探索というアルゴリズムを用いた。熱処理のパターンは時間を進めるごとに選択肢（温度）が枝分かれし、それぞれが異なる結果をもたらす。これはボードゲームと似ている。AIが提案したパターンについてMIntのワークフローで高温強度を求め、その結果をAIにフィードバックする。AIは得られたフィードバックからより有望な枝を選択して次の候補を提案する。このような、提案と検証を、MIntとAIを組み合わせることで自動的に繰り返すことができる。1620回の提案と検証を繰り返した結果、従来の熱処理を凌駕する110のパターンを見つけることができた（図4（a））。AIが発見したパターンは昇温と降温が複雑に組み合わされたもので、人間では思いつかないような一見、奇抜なパターンであった。AIが発見したパターンがどうして優れているのか、専門家の視点で分析したところ、優れたパターンには次のようの共通する特徴を存在していた。まず、高温の熱処理によって、強度を担うγ’を短時間で成長させる。γ’には適正なサイズ（41nm）があり、これよりも小さくても、大きくても、強度は低下する。AIのパターンは、この適正サイズの手前で温度を下げ、γ’の成長が生き過ぎないように制御していた。そのあとは、低い温度領域を維持しながら昇温と降温を繰り返しているが、その間に、γ’の体積率がゆっくりと増加していた。体積率はできるだけ大きい方が高温強度にとって有利であり、実際に、γ’体積率の増加によって、高温強度は上昇する。γ’の熱力学的な安定性は低温ほど増すため、低温領域で長く保持するほど体積率は増加するのだが、そこをうまく使っていることが見えてきた。このように、一見するとAIが発見したパターンは奇抜なものに見えたが、γ’が適正サイズを超えないように制御しつつ、体積率を最大化するという絶妙な制御をしていることがわかってきた。事前に適正サイズの存在や低温で熱力学的安定性が向上する事実は教えていなかったにも関わらず、専門家から見てなるほどと感じさせるルールに従ってパターンが構成されており、驚かされた。我々は、このAIのパターンから学んで、高温短時間と低温長時間の組み合わせがミソであることに気がつき、二つの等温熱処理を組み合わせる二段熱処理を新たに考案した。その上で、二段目の温度について最適化を行ったところ、従来の熱処理のみならず、AI最良パターンをも凌駕する熱処理パターンをデザインすることに成功している。5. おわりに本稿では、マテリアルズインテグレーションの考え方とこれをシステムとして具現化したMInt、そして、MIntとAIを組み合わせた逆問題解析の事例について紹介してきた。材料開発への計算活用は従来から取り組まれているが、ここでは実験の過程を置き換えるという独自のコンセプトを紹介した。ここで紹介した統合的なアプローチが可能となったのは、計算機能力の飛躍的な向上、材料学の知見の蓄積、AIアルゴリズムの進展による。4節で紹介した事例は、専門家とAIが共同作業することで新しい考え方が見出される可能性を示唆している。将棋や囲碁ではAIの棋譜を棋士が解釈することで新しい戦法が生まれていると聞く。材料研究にも計算機とAIを活用する新しい時代が訪れている。文献[1] T. Koseki, J. Infor. Process. & Manage., 59, 165 (2016).[2] M. Demura, T. Koseki, Mater. Trans., 61, 2041 (2020).[3] M. Demura, J. Smart Process., 10, 78 (2021).[4] M. Demura, Inf. Sci. & Tech., 71, 252 (2021).[5] M. Demura, Plastos (Bull. Japan Soc. Tech. Plast.), 5, 193 (2022).[6] S. Minamoto, T. Kadohira, K. Ito, M. Watanabe, Mater. Trans., 61, 2067 (2020).[7] https://www.mintsys.jp[8] M. Demura, Tetsu-to-Hagané, 109, 490 (2023).[9] M. Enoki, Mater. Trans., 61, 2052 (2020).[10] T. Koyama, M. Ohno, A. Yamanaka, T. Kasuya. S. Tsukamoto, Mater. Trans., 61, 2047 (2020).[11] T. Osada, T. Koyama, D.S. Bulgarevich, S. Minamoto, M. Osawa, M. Watanabe, K. Kawagishi, M. Demura, Mater. Des., 226, 111631 (2023).[12] V. Nandal, S. Dieb, D.S. Bulgarevich, T. Osada, T. Koyama, S. Minamoto, M. Demura, Sci. Rep., 13, 12660 (2023).