# Fileset

[著者最終稿　公開後６ヶ月以降.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/b4369731-b024-433e-b800-2f95d7d47e06/download)

## Creator

[天神林 瑞樹](https://orcid.org/0000-0002-8107-8285)

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[管内壁への超滑液コーティング](https://mdr.nims.go.jp/datasets/107813ae-ae92-4d52-a43f-c79d72327009)

## Fulltext

トピックス（本文 1頁：24字×39行×2段＝1872字）_2頁依頼    管内壁への超滑液コーティング 天神林瑞樹 物質・材料研究機構 ［305-0044］茨城県つくば市並木１－１ 独立研究者，博士(工学)． 専門は界面科学, 材料工学． https://samurai.nims.go.jp/profiles/tenjimbayashi_mizuki       1．液滴輸送技術 自然界では(雨―川―海―蒸気)間のマルチスケールの水輸送システムが構築されており、それに伴い熱・位置・運動・静電エネルギーの変換が行われている。このエネルギー変換は、熱交換・発電・印刷技術など様々な産業の根幹部分で活用されているが、液体は接触面に付着することでエネルギーを散逸する。エネルギー効率を上げるためには、付着損失を抑える撥水・撥油表面処理技術の高度化が求められる。そして我々は、高機能撥水撥油表面を用いた液滴輸送技術の開発を通じて、液滴エネルギー変換システムの構築に取り組んでいる（図１）1,2)。  図１ 液滴輸送技術を通じた液滴エネルギー変換システムの応用例 1)  2000 年初頭より、分子・ナノスケールの表面構造制御により液体の摩擦力を μN 以下にする表面設計手法が報告されてきた 1)。代表的なものとしてロータス効果で知られる超撥水表面、リキッドマーブル、潤滑液含浸表面、Liquid-like 表面が挙げられるが、いずれの表面も精密なナノ構造の構築が求められ、プロセスの簡便化と機能の両立が重要な課題である。特に、細長い配管の内壁のような表面処理が困難な部分に高度な撥水・撥油処理を施すことができれば、液体の輸送エネルギー損失を最小化することが可能と考える。以上を踏まえ、本稿では管に流し通すだけで内壁に超滑液能を付与可能なコーティング剤を報告する 3)。 2．高機能撥液コーティング剤 2005 年 Quéré らは、多孔質構造に潤滑液を含浸した(ゲルのような構成だが多孔質構造は、数十 nm～μm スケールの)液体/固体複合表面上にて、潤滑液と非混和性の液滴がツルツル滑る(超滑液)現象を報告した 4)。この表面は潤滑液含浸表面(LIS, SLIPS などと呼ばれる)として 2011 年以降盛んに研究されてきた。潤滑液含浸表面は、潤滑液を良く濡らすナノ～マイクロ多孔質構造を基板に形成後、潤滑液を含浸し、余分な潤滑液を取り除く多段階プロセスで形成される。一方で我々は超滑液能を有した表面を一液で塗布形成可能なコーティング剤を開発した(図２A) 3)。本コーティング剤は、疎水化ヒュームドシリカナノ粒子・シリコーン樹脂・シリコーンオイル (潤滑液 )・有機溶媒（IPA）で構成されており、コーティング剤を塗布すると溶媒の揮発に伴い最表面に潤滑液層、塗布基材表面に多孔質構造が同時形成される。詳細なメカニズムは Supporting Information にて説明するが、潤滑液層は溶媒揮発駆動の相分離現象を、多孔質下地構造は被膜内流を利用した自己組織化現象を利用している(Si)。図２B は超臨界乾燥技術を用いて被膜から潤滑液を取り除くことで得られた多孔質下地構造の電子顕微鏡像である。ヒュームドシリカが集積したナノ多孔質構造はシリコーン樹脂によって物理架橋されている。この下地構造が潤滑液をしっかりと保持することで滑落対象の液滴は潤滑液層と入れ替わることなく超滑液現象が観察される(図２C)。潤滑液に変性シリコーンオイルを用いてハンセンパラメーター(混和性)と多孔質構造上での拡張係数を調整すると、水だけでなく有機溶媒やフッ素液体など幅広い表面張力の液体を滑落可能である。 展望（本文 1頁：24字×50行×2段＝2400字）   2    図２ 超滑液コーティング剤 3) (A)コーティング剤の写真と塗布形成される表面の概要図 (B)潤滑液を保持するナノ多孔質構造の電子顕微鏡像 (C) 水・有機溶媒フッ素化液体の滑落の様子 3．管内壁へ超滑液コーティング 本コーティング剤は、成膜基材の前処理が不要であり、ガラス・アルミ板・ステンレス・ポリカーボネート・ニトリルゴムにキャスト・浸漬するだけで超滑液能を付与可能である。そして、溶媒の量を調整することでスプレー塗装も可能である。さらに図 3A のように内径約 2mm のシリコーンチューブにコーティング液を流し通すと内壁に超滑液構造が形成される。シリコーンチューブに 200 μL の水を流し込み、30 度傾斜させ送水速度を比較したところ、コーティング前と比べて約 50 倍の送水速度の上昇が観察された（図３B）。これは超滑液コーティングによってチューブ内壁の摩擦抵抗が低下したことを意味する。送水に伴いコーティング表面には液圧がかかるが、潤滑液が最表面に保持されているため構造の破壊や水の浸透は殆どおこらないと考えられる。また、チューブの曲げによって構造の伸縮が起きるが、潤滑液層の流動性によりコーティング面はクラックが形成されず滑液性を維持する。しかしながら、送水に伴いコーティング表面の潤滑液層は徐々に剥がれていくため、実用的には定期的なメンテナンスや潤滑液の補充システムは必要となると考えられる。 図４A は液状食品を入れたガラス容器の内壁に成膜した様子である。閉じた管の径では潤滑液は損なわれないため、封入した食品は半永久的に壁面に付着しない。図中のサンプルは成膜して約２年後にも超滑液能を発揮した。ここで、塗料中の潤滑液はオレイン酸やココナッツオイルなど食品由来の成分に代替することも可能であるが、滑落可能液体は潤滑液の混和性に依存するため、油分の少ないものに限定されてしまう。しかしながら超滑液コーティングは摩擦抵抗の小ささから微小水滴の滑落能が可能であり、蒸気を含む沸騰水（図４B）や噴霧水滴（図４C）の滑落が可能である。  図３ シリコーンチューブ内壁への超滑液コーティング 3)(A) コーティングプロセス (B)送水速度の比較   図４ 多様な液体の滑落性 3) (A)ガラス容器内壁への成膜による食品離型（B）高温水滴の滑落 （C）噴霧水滴の滑落 4．展望 本稿では潤滑液含浸表面を発展させた超滑液性コーティング剤を開発した。簡便な手法で様々な基材に超滑液性を付与できる一方で、表面が半液体状という特殊なソフトコーティングである。このソフトな特性を活かした未開拓機能・応用が新たに発見されることを期待している。   文  献 1）M. Tenjimbayashi and Kengo Manabe, Sci. Tech. Adv. Mater. 23, 473 (2022). 2）M. Tenjimbayashi, T. Mouterde, P. K. Roy and K. Uto, Nanoscale 15, 18980 (2023). 3）M. Tenjimbayashi, G. Hayase, T. Hiroi and T. Ueki, Adv. Mater. Interf. 9, 2200497 (2022). 4）David Quéré, Rep. Prog. Phys. 68, 2495 (2005). -------------------------本文ここまで---------------------- 展望（本文 1頁：24字×50行×2段＝2400字）   3   Supporting information  本稿で紹介したコーティング剤を塗布すると溶媒の揮発に伴い最表面に潤滑液層、塗布基材表面に多孔質構造が同時形成される S1)。その詳細なメカニズムを Supporting Information で説明させていただく。図 S1 は基板上にコーティング剤(以下、溶液とする)を滴下した際の様子を断面図にて図解している。溶媒の揮発は、最も溶液分子の少ない、溶液相・基板相・空気相の３相接触線近傍から開始する。溶媒が揮発していくと揮発した部分の潤滑液の溶液濃度が増加し、許容溶解量を越えると核形成が開始される。核形成した潤滑液(滴)は、癒合を繰り返し、潤滑液層へと成長する。この成長挙動は、微分干渉観察によって確認している(図 S2(A))。潤滑液は、被膜基材上において溶液と比べて低い接触角を示す。そのため、３相接触線近傍における潤滑液層の形成は、Wetting ridge の形成によって確認できる。この Wetting ridge の形成は反射干渉顕微鏡測定によって確認した(図 S1, Inset)。これにより、潤滑液層の形成は溶媒が揮発する溶液の最表面で起きることがわかる。一方、溶液の内部では、溶媒の揮発に伴い毛管流が形成される S2)。毛管流により溶媒に分散したヒュームドシリカナノ粒子は、3 層接触線近傍に集まっていき、局所的な高粒子濃度状態が形成され、構造が凍結される(クロッギング転移)。クロッギング転移の様子は、暗視野観察により確認された(図 S2(B))。凍結されたナノ粒子による凝集構造は、溶液と基板の界面から徐々に成長していき、最終的には潤滑液層を上層に含む多孔質な構造となる。この多孔質構造は、添加したシリコーン樹脂によって架橋される。   図 S1 潤滑液層と多孔質構造の同時形成メカニズム S1)。基板上に滴下したコーティング剤の溶媒揮発に伴う経時変化の断面図。 トピックス（本文 1頁：24字×50行×2段＝2400字）      4       図 S2 潤滑液層と多孔質構造の同時形成挙動の In-situ 観察 S1)。(A) 微分干渉観察による、溶媒揮発に伴う潤滑液層の形成挙動。(B) 暗視野観察による、溶媒揮発に伴うナノ粒子の堆積・多孔質層の形成挙動。  S1）M. Tenjimbayashi, G. Hayase, T. Hiroi and T. Ueki, Adv. Mater. Interf. 9, 2200497 (2022). S2）P. J. Yunker, T. Still, M. A. Lohr and A. G. Yodh, Nature 476, 308 (2011).