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[mi_chama.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/b28b49a7-299e-4121-bac2-5deab4b1e941/download)

## Creator

[轟 眞市](https://orcid.org/0000-0003-3986-1900)

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[至福の豆ごはん](https://mdr.nims.go.jp/datasets/a67b97ea-4aa7-4f56-9e27-c2526af3d202)

## Fulltext

◎連載至福の豆ごはん轟　眞市 物質・材料研究機構光材料センター∗Shin-ichi TODOROKI前回の記事で紹介した、一合程度のご飯を小鍋で炊く方法 [1]を身につけると、元の習慣に戻れなくなる。電気炊飯器で炊いた残りを冷凍保存し、電子レンジで解凍したものとは、味・食感が雲泥の差だからだ。小鍋炊きの手間を惜しまないようになると、もうひと工夫してみたくなる。炊き込みご飯だ。池波正太郎の小説、「剣客商売」は、季節感あふれる食事の描写が魅力のひとつとして知られている。筆者が心惹かれたのは、次に引用する初夏のシーンである。時代は江戸後期。舞台は、隅田川 (当時の名は大川)の西岸に建つ料亭。桜もちで有名な長命寺を対岸下流に臨む位置にある。「すまぬな、弥七。腹ぐあいはどうだ？」「晩飯も食わずに飛んでまいりました」「そうだろうとおもってな、まめちゃめし豆茶飯 をこ　こ不二楼の板場へあつらえておいたぞ」「豆茶飯……？」「これ、弥七。女房が武蔵屋という四谷かいわい界隈でヽそヽれと知られた料理屋をやっているというのに、何も知らぬとは、どうしたことだ。今日はな、おはるのてておや父親が蚕豆のうまいのを持って来てくれてな。こいつをちょいとい炒りつけ、水につ浸けて皮をむいたのを茶飯へ炊きこむ。これが豆茶飯よ」「へへえ。それは、うまそうでございますね、先生」「いっしょにやろう。やりながら、さて、相談だ。弥七、ヽちヽょっと、おもしろいことになってきたぞ」∗〒 305-0044茨城県つくば市並木 1-1fax 029-854-9060火力余剰水量(%)温度(℃)1000強中弱 保温(I) (II) (III)一合(a) (b)図 1: 小鍋炊きの火力調整手順と、それから予想される温度変化と水量変化。（池波正太郎、『剣客商売：陽炎の男』、「兎と熊」より）以来、筆者は、スーパーの店頭にそら豆が並ぶようになると、年に一度だけ、この豆茶飯を作っていたのだが、今年は小鍋炊きで作ってみたくなったのだ。最小の手間が持続可能の鍵今まで年に一度しか作らなかったのは、少しばかり手間が掛かるからであった。小鍋炊きの手軽さを損なわずに豆ごはんをつくるには、どうすれば良いか？炒るのを省いて皮を剥いた生の豆を、火を止める直前に小鍋に入れるだけで良いことが分かった。前回で示した手順図で言えば、(b)の火力を強める少し前、蓋と鍋の隙間からの発泡が収まった頃である。蓋を開けて豆を入れると、鍋の中の温度は下がる。それを補う程度に残りの加熱時間は長めにとる。手順は前後するが、火にかける前に下味をつける。鍋の底に昆布を敷き、水の量の 1/10の醤油を加える[2]。塩味にしてもおいしい。その場合は、水 1カップあたり、小さじ 1/2弱を加える。言うまでもなく、そら豆は新鮮なものが良い。炊き上がりの若々しい緑色が食欲をさそう。店頭で選マテリアルインテグレーション Vol.23 No.08 (2010) 79http://www.tic-mi.com/publ/mi_new.html◎連載ぶ目安は、サヤの縁の色である。古くなると茶色に変色してくるし、剥いた豆は黄色味を帯びる。出来上がりの見た目も悪くなるし、食感もいまひとつだ。運悪く古い豆を入手してしまった時は、炊く水に塩を混ぜずに、豆を塩もみしてから加えるのも良い。ひろがる応用生の豆なら他にも手に入る。むき身のグリーンピースなら、サヤから取り出す手間が無い。大粒の枝豆で作ると、固めの食感が格別だが、サヤを剥くのに結構手間どる。品種や鮮度にもよるのだろうが、サヤと豆との間の薄皮は取り除きにくい。付けたままにして、後でまとめて湯通しすると、簡単に剥ける。手元の料理本のレシピに、豆を別に茹でて炊いた後に混ぜる、とあるのは、この面倒さを避けるためなのだろう。筆者としては、豆の食感を固めに保つためにも、加熱は最小限に留めたいので、豆を剥く方を選ぶ。都会で微かに味わえる季節感忙しさに押されて、惣菜を買って済ませる食事でも、ごはんに彩りが加わると、充実したものになる。おいしい混ぜご飯が苦もなく作れるようになると、季節の移り変わりが楽しみになる。これから秋にかけて、試してみたい食材が続々と出てくる。栗、ぎんなん、さつまいも、各種きのこに、春は竹の子。「今日はどんな旬の食材を買って帰ろうか。」そういう目で店先を眺めれば、価格の動向も含めて少しは季節感を感じられるのではなかろうか。［参考文献］[1] 轟眞市：“一合めし小鍋炊きの熱工学”,マテリアルインテグレーション, 23, 7, pp. 78–79 (2010).[2] 池波正太郎,近藤文夫：“剣客商売包丁ごよみ”,新潮社 (1998). (新潮文庫い 16 77).80 Materials Integration Vol.23 No.08 (2010)http://www.tic-mi.com/publ/mi_new.html