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[轟 眞市](https://orcid.org/0000-0003-3986-1900)

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[米国出願に対する拒絶理由通知](https://mdr.nims.go.jp/datasets/2316eb7f-ee71-419f-9604-29b789a35964)

## Fulltext

A story of obtaining patents of optical fuse (3) 工業材料 ’08/7月号 p.92～95 10光ヒューズ特許査定顛末記—初めて特許を書く人のために【下】米国出願に対する拒絶理由通知物質・材料研究機構 轟眞市2003年 11月 18日 出願 (特願 2003-388579)2004年 05月 21日 JJAP論文 (第 2報)公開 [1]11月 16日 国際出願 (PCT/JP2004/16975)2006年 05月 09日 米国移行 (10/578773)2007年 05月 31日 米国公開 (2007/0122083)06月 26日 拒絶理由通知09月 21日 補正12月 11日 拒絶理由通知2008年 02月 14日 補正、宣誓書提出05月 14日 特許査定本連載では、以前本誌で紹介した光ヒューズ[2]の、日米で特許が査定されるまでの舞台裏を発明者の視点で紹介している。最終回は、この1年の間に経験した米国特許査定に至るまでの話である。遅れて届いた拒絶理由通知平成 19年の猛暑がひと段落した 8月末の昼下がり、ちょっと厚めの書類の束を受け取った。米国特許庁が出した拒絶理由通知に対して、現地代理人、国内弁理士事務所、そして職場の担当者のそれぞれが内容を検討した結果が綴じられていた。最初の書類の日付は 6月末。これは、ちょっと重い内容だぞ、と直感した。本連載で取り上げている請求項 1については、米国審査官は文献を 2つ引いて、これらの組み合わせに過ぎないので特許性が無い、と結論していた。ひとつ目の Taneda特許 (対応する日本出願は [3])は、筆者の明細書に光ヒューズの従来技術として記載しておいたものだ (図 1参照)。とどろきしんいち: 光材料センター主幹研究員〒 305-0044茨城県つくば市並木 1-1URL: http://www.geocities.jp/tokyo 1406/55a 2a26112111図 1: Taneda特許のFig. 3に示された光ヒューズ装置。1: 光ヒューズ、2, 5: 光ファイバ、2a, 5a:光ファイバコア、6: 保持パイプ、11: 感熱変性物質膜層、12: 光発熱物質膜層。もうひとつのBeyer特許 [4]は、光ファイバを利用した爆薬の多点点火装置だった (図 2参照)。1992年に米国陸軍から出願されたもので、光吸収体 17をあらかじめ光ファイバ 12の外側に張り付けておいて爆薬の中に埋め、光ファイバにレーザー光 11を導けば、一度に数箇所で爆薬が点火する、という技術である。従来の光ヒューズは、光吸収体を光の通り道に配置している (図 1の 1)が、筆者の場合はそhttp://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/http://www.geocities.jp/tokyo_1406/工業材料 ’08/7月号 p.92～95 11表 1: 本出願の請求項 1(補正前の和訳)に記載した発明と、Taneda特許および Bayer特許の明細書に記された発明との比較。括弧書きは筆者が追加した。本出願の請求項 1(補正前) Taneda特許明細書 Beyer特許明細書光導波路内の光出射端が、媒質を挟んで他の光導波路内の光入射端に接続されており、○ ×: 以下、媒質を本特許の光ファイバ 12と見做す(a)媒質はこの構成物を通過する光に対して透明であり、×: 光発熱物質膜層 11が存在○(b’)媒質の側面にはこの光の一部を吸収して発熱し、媒質に非可逆な変化を誘起する光吸収体が接しており、×: 感熱変性物質膜層 12は媒質内に存在○: ただし、媒質に非可逆な変化を誘起すると明言していない(c)光出射端から媒質に放射された光の一部が光吸収体に到達する様に配置された光ヒューズ。×:放射された光の全てが光発熱物質膜層 11を通過○1311121717 17191919図 2: Beyer特許の Fig. 1に示された光ファイバを利用した多点点火装置。11: レーザーからの光、12: 光ファイバ、13: レンズ、17: 光吸収体、19: 接着剤。の場所に透明な媒質 (図 3の 3)を配置し、その外側に光吸収体 4を配置している。この「外側に配置するアイデア」は、Beyer特許を組み合わせることで実現できる、と審査官は主張しているのだ。その主張は一見もっともだが、何とも言えない違和感を感じた。届いた書類には対応策が提案されていたが、私の抱いた違和感に響くものではなかった。これはまず、Beyer特許を精読しなければなるまい。読み進めていくと、その違和感がはっきりしてきた。これは、光ファイバの構造が違う。技術比較光ヒューズに用いる光ファイバには、中心付近に屈折率の高いコアを配置して、光を閉じ込めて伝送する様にしている。そもそも、ここで想定している光ファイバは、光を離れた場所ま　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　1A 2341BC図 3: 筆者の光ヒューズの構造例。1A, 1B:光導波路、2: コア、3: 媒質、4: 光吸収体、C: コアを拡大した領域。で伝搬させることを目的とするものであり、回線の切断とは別の用途で用いるものである。Taneda特許の図にもコアの存在が明記されている (図 1の 2a,5a)。一方Beyer特許では、コアの存在を言及せず、むしろ、光を光ファイバの表面で全反射させて伝搬する、と記述している。よって、Taneda特許の光ファイバに Beyer特許の構造で光吸収体を付加しても、光ヒューズとしては機能しない。これが最初に感じた違和感であった。もちろん、筆者の光ヒューズにもコアの無い区間は存在する。図 3の媒質 3がそれに相当するが、点線の矢印を使って、媒質に入射する光の大部分は伝搬されることを示している。一部の光が伝搬ルートを外れて光吸収体 4に到達するから、光ヒューズが機能するのである。また、Beyer特許における光の伝搬の目的は点火そのものにあり、動作させない時には光ファイバに光は通っていない。一方、光ヒューズはhttp://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/工業材料 ’08/7月号 p.92～95 12【請求項１】光導波路内に光を閉じ込めて伝送するために設けられたコアを有する光回線の光ヒューズにおいて、光導波路内の光出射端が、媒質を挟んで他の光導波路内の光入射端に接続されており、(a)媒質はこの構成物を通過する光に対して透明であり、(b”)媒質の側面にはこの光の一部を吸収して発熱し、光の強度が増大し光吸収体の発熱量が増加することによって媒質を通過する光の強度が臨界光強度を越えた時に媒質に非可逆な変化を誘起する光吸収体が接しており、(c’)該光吸収体は、光出射端から媒質に放射された光の一部が光吸収体に到達する様に媒質の少なくとも一部を覆って配置された光ヒューズ。図 4: 拒絶理由通知に対応して補正した請求項 1の和訳。下線部が補正により追加した箇所。伝搬する光の強度が閾値を越えたら動作する様に設計する。しかし、両特許との相異点が出願明細書に記載してあっても、その内容が請求項に反映されていなければ、拒絶されてしまう。表 1に、本願の請求項 1に対する両特許の比較を示す。確かにこのままの請求項では、組み合わせと判断されても致し方ない。弁理士事務所等とのやりとりを経て、両特許との違いを明確化するための補正を行うことにした。すなわち、(1)光ファイバにコアが存在すること、および (2) 光ヒューズの動作に閾値が存在することである。補正後の請求項 1の和訳を図 4に示す。2度目の拒絶理由通知年が明け、あとは特許査定の通知を受け取るだけ、と思い込んでいた所に、職場の担当者から意外な Eメールを受け取った。2度目の拒絶理由通知が届いたので、「宣誓書」にサインして返送せよ、という内容だった。宣誓書って、何を宣誓するんだ？日本出願日2003/11/18轟米国出願日2004/11/16轟論文公開日2004/5/21轟、井上グレースピリオド(12ヶ月)図 5: 日米出願日と論文公開日の関係。遅れて届いた書類に目を通して判った事は、筆者が出願後に公にした論文 [1](以下、JJAP論文と記す)において、発明者 (=筆者)以外の人間が共著者となっており、その共著者は発明に寄与していない旨を宣誓する必要がある、ということだった。宣誓内容に虚偽は無いので、そうすることにやぶさかではないが、何故出願後に公表した文献が問題になるのか、そこが解せなかった。ポイントは、グレースピリオド (発明の公表から特許出願するまでに認められる猶予期間)にあった。筆者が日米の制度の違いに不案内だったために、戸惑いが生じたのである。日本の制度におけるグレースピリオドに関する事項は、前回既に触れた。学会発表後半年以内の出願なら、条件を満たせば新規性を喪失しない、というケースである。米国の制度におけるグレースピリオドは、米国出願日から遡る 12ヶ月と設定されており、発明者自身の開示であれば学会発表以外でも適用される。基準となる日は日本出願日ではないことに注意を要する。今回の場合、米国出願日から 12ヶ月以内の期間に、発明者以外の人間が先行技術を JJAP論文によって開示している様にも見えることが問題にされているのだ (図 5参照)。宣誓書によって、発明者以外の共著者は発明に関与していない旨を示せば、解決する。請求項 1に対する拒絶理由はもうひとつあった。前回の補正だけでは、審査官は満足できなかったらしく、再びTaneda特許を根拠に発明は自明であると、再び指摘してきた。現地代理人が審査官と接触した上で、拒絶理由を解消できる限定を提案してきてくれた。2つの技術の本質的な違いは、一方の光ファイバからもう片方http://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/工業材料 ’08/7月号 p.92～95 13【請求項１】光導波路内に光を閉じ込めて伝送するために設けられたコアを有する光回線の光ヒューズにおいて、光導波路内の光出射端が、媒質を挟んで他の光導波路内の光入射端に接続されており、(a)媒質はこの構成物を通過する光に対して透明であり、(b”)媒質の側面にはこの光の一部を吸収して発熱し、光の強度が増大し光吸収体の発熱量が増加することによって媒質を通過する光の強度が臨界光強度を越えた時に媒質に非可逆な変化を誘起する光吸収体が接しており、(c’)該光吸収体は、光出射端から媒質に放射された光の一部が光吸収体に到達する様に媒質の少なくとも一部を覆って媒質内を進行する光の伝搬領域の外側に配置された光ヒューズ。図 6: 2度目の拒絶理由通知に対応して補正した請求項 1の和訳。下線部が補正により追加した箇所。に伝搬する光が、光吸収体 (図 1の 1、あるいは図 3の 4)を通過するかしないかの違いである。これを明確にするために、図 6の下線部の様に補正をすることにした。先発明主義と実験ノート米国は世界で唯一、先発明主義を採用している国である。米国出願日以前に発明したことを証明できれば、その発明日を基準に特許性が判断される。よって、実験ノートに証拠としての効力を持たせるための工夫 (紙のノートに記録し、管理者の署名を付す等)が行われている。ただし、発明後にその内容を公表してしまうと、先の述べたグレースピリオドの規定により、1年以内に米国出願しないと、その公表が従来技術とされてしまい、特許を取得できなくなる。なお、米国は今後先発明主義から先願主義に移行することを表明しているので、近い将来、状況が変わってくる。実験ノートの在り方について言えば、その証拠性が必要になる場面は他にもある (ビジネスに絡む共同研究の記録等)ので、実験ノートを紙媒体でつける必要性は無くならないだろう。最近は、検索性やアクセス性に優れた電子媒体で記録することも行われる様になったが [5]、媒体の選択は研究成果の利用形態に応じて決められるべきである。おわりに目論みが外れて二度目の拒絶理由通知を受け取ってしまったために、本出願の最終処分が確定する前にこの原稿の提出〆切を迎えてしまった。校正稿を待つ間、米国特許庁のホームページのデータベース (http://www.uspto.gov/のHowTo Search→ TRACK patent status)で経過を監視していたところ、特許査定が発行されたことを発見し、安堵した。本連載は、特許明細書を初めて書く人のために読み易さを優先し、専門用語の使用は最小限に留め、関係する法令もあえて記すことはしなかった。「発明者の視点からの読みもの」というこの試みによって、読者の特許に対する興味を少しでも引き出すことができたならば幸いである。さらにステップアップされたい方は、本稿は読み捨てて、直ちに特許実務の入門書を手に取っていただきたい。万一、本連載の中に、筆者の理解不足に起因する適切でない表現を見つけられた方が居られれば、是非ご教示賜わりたい。筆者のホームページでフィードバックするつもりである。特許登録は経過点に過ぎず、知的財産として活用するステップ (実施や侵害訴訟など)が残っている。これら全てを視野に入れた上で、特許出願に取り組むことが理想であり、本誌でもその視点に基づく連載記事が以前に掲載されたことを付記しておく [6]。最後に、特許出願にあたり大変お世話になった、西義之弁理士と木梨貞男米国特許弁護士に謝意を表する。参考文献[1] S. Todoroki and S. Inoue: “Observation ofblowing out in low loss passive optical fusehttp://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/http://www.uspto.gov/工業材料 ’08/7月号 p.92～95 14formed in silica glass optical fiber circuit”,Jpn. J. Appl. Phys., 43, 6A, pp. L728–L730(2004).[2] 轟眞市：“セレンディピティの磨き方―ファイバヒューズ研究に至った縁と偶然 (1) 光ヒューズの開発―偶然は手を動かして掴むもの”,工業材料, 55, 2, pp. 92–95 (2007).http://pubman.mpdl.mpg.de/pubman/item/escidoc:33118[3] “光ヒューズ、光ヒューズ複合体及びそれらを含む光ヒューズ装置”,特開平 11-281842.[4] “Multi-point fiber optic igniter”, US 5191167.[5] S. Todoroki, T. Konishi and S. Inoue:“Blog-based research notebook: personalinformatics workbench for high-throughputexperimentation”, Appl. Surface Sci., 252, 7,pp. 2640–2645 (2006).(和訳: http://pubman.mpdl.mpg.de/pubman/item/escidoc:33128).[6] 吉田正義：“研究・技術開発者のための特許基礎講座～攻めの特許・守りの特許、これだけは押さえたい特許有効活用法～(連載全7回)”,工業材料, 54～55, 7～翌 1月号 (2006～2007).http://pub.nikkan.co.jp/mgz/kozai/http://pubman.mpdl.mpg.de/pubman/item/escidoc:33118http://pubman.mpdl.mpg.de/pubman/item/escidoc:33128