# Fileset

[54_6_413.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/ab78e36e-a916-4ada-bab7-386d90adbcbf/download)

## Creator

[菊池 正紀](https://orcid.org/0000-0002-9451-8147)

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[バイオセラミックスの標準化](https://mdr.nims.go.jp/datasets/b03a9731-1e83-45a5-a9ea-036c179c48f3)

## Fulltext

413セラミックス　54（2019）No. 61. はじめに　医療機器には他の分野と同様，金属，プラスチックに加え，セラミックスが使用されている．特に，外科分野では多くの体内で使用される機器があり，これらが直接生命に関わってくることから，用いられている材料の品質管理は，我が国を含め世界各国で測定手法や基準等が決められている．他の工業製品同様，この分野の材料の共通測定手法や，材料の組成に関する基準等を標準化し，各国での承認申請に対応しやすくすることが急務とされ，1972年に外科用埋没材料（Implant for Surgery）が TC 150 として設立された．TC 150の構成を図 1に示す．　TC 150 で特徴的なのは材料（Materials）が sub-committee の一つ目（SC 1）として設立されていることである．これより以前から存在していた，リエゾン関係にある TC 106 歯科（Dentistry）では，使用法ごとの SC から構成され，その中に一部材料の作業部会（WG）があるため，TC 150 の構成とは大きく異なっている．これは設立時のメンバーおよび現メンバーも外科用埋没材料については，材料についての議論と，使用法についての議論を独立に進めた方が合理的だと考えているためであろう．さて，ISO/TC 150/SC 1では外科用埋没材に使用するであろう材料全般を扱い，かつてはセラミックス，金属，プラスチックの各タスクフォースがそれぞれの材料について parallel に議論をおこない，前後の SC 1 総会にて総合討論をおこなっていた．これでは，二分野以上の材料の討論に参加できないことから，2010 年の米国フロリダ州オーランドで開催された TC 150 年次総会時に開催された SC 1 総会において，改めて各材料の作業部会（WG，ISO の規則で過去にあった WG の番号は欠番とするため）WG 3 Ceramics，WG 4 Metals，WG 5 Plastics を設立し，そのコンビーナ（convener）を立候補により選出することとなった．この時，日本代表団の団長である堤定美京都大学名誉教授を始めとする皆さんより勧められ，筆者は WG 3 のコンビーナに立候補し，現在も英国代表団，Dr. Andy McCabe とともに共同コンビーナを務めている状況である．　TC 150 でセラミックスに関する標準を議論しているのは，SC 1 以外に SC 4 や SC 7 がある．SC 4 はBone and joint replacements（骨および関節置換機器），SC 7 は Tissue-engineered medical products（組織工学医療製品）となっている．なお，SC 7 の幹事国は日本であり，国立医薬品食品衛生研究所の中岡竜介博士が国際幹事を務めておられる．本稿ではこれらのSC での最近の話題を報告する．2. SC 1/WG 3　SC 1/WG 3 では数年間にわたって議論してきたHydroxyapatite の標準である ISO 13779-2 から -4 が2018 年版のシリーズとしてようやく昨年発行にこぎ着けた．この前の版では 13779-1 として monolythic hydroxyapatite が存在したが，その適用範囲内に実際の製品が存在しない上に将来的にも商品は存在し得ないと言うことで意見がまとまり，廃版となった．関連の ISO 13175-3:2012 Implants for surgery -- Calcium phosphates -- Part 3: Hydroxyapatite and beta-tricalcium phosphate bone substitutes については，毎月一度 web 会議にて筆者も含めたタスクフォースが現在改訂を進めているところである．近年の既存の国特集　セラミックス標準化最前線© 日本セラミックス協会バイオセラミックスの標準化Standardization of BioceramicsKey-words： Bioceramics, Implant, Surgery, Cell migration菊池　正紀Masanori KIKUCHI（National Institute for Materials Science）図 1　ISO/TC 150 の構成414 セラミックス　54（2019）No. 6際標準（ISOとASTM International）のduplication（重複）を可能な限り減らすという方針もあり，本件もASTM との差違を含めて検討しているところである．なお，改定前の標準はフランスが提案してきたものであるが，内容に圧縮試験，溶解性試験，気孔構造と気孔率の測定等，当時日本が個別に提案しようと進めていた内容が多く含まれていたため，これらの標準に対しては日本でラウンドロビンテストをした結果をもとにした手法等を可能な限り反映させている一方，これらの意義等を改めて問われている状態である．さらに，気孔の表現に対して，バイオセラミックスで言うマクロ気孔，ミクロ気孔の表現を用語（terminology）で定義しているものの，一部のタスクフォース参加者から，本来これらの表現はゼオライト等の細孔を持つ材料に対して，マクロ，メソ，ミクロが定義されており，それと異なるのはどうであるか，との意見も出されており，今後新しい表現が使用される可能性もある．　現在，筆者が提案を進めている標準案として，生体模倣環境下（脱気リン酸緩衝生理食塩水（PBS）中で事前処理）の三点曲げ試験，生体模倣環境下の簡易ねじり試験の二つが存在している．ここで生体模倣環境というのは，力学試験全般に同じ条件を与えると，埋入初期（あるいは埋入時）の強度低下が見積もれる環境条件であり，ISO 13175-3:2012 で定義されている圧縮試験の前処理環境と同じである．具体的には，図 2のような形で，脱気した多孔質バイオセラミックスにPBS を導入し，24 時間後に強度試験をおこなうという方法になる．4 点曲げ試験を選択しなかった理由は試料サイズを実際に市販されているサイズと同程度以下に抑えることで，利用する企業に余計な負担をかけないためであるが，ASTM で小さい試料の 4 点曲げ試験をおこなう規格があるという報告があり，現在，その情報を追加して，曲げ試験というタイトルに変える予定である．一方，簡易ねじり試験は東京工業大学の安田公一教授が発案された手法によるねじり試験であり，多孔質バイオセラミックスのように，あまり強すぎないセラミックスであれば，従来のような高価な装置を購入することなくねじり試験の結果を得られる手法である 1）．具体的な装置は，ペットボトル開栓試験機に，図 3のようなジグを固定し，ジグ内の円柱状多孔質バイオセラミックスを手で捻って破壊するというものである．計算上，破壊まで 2〜3 秒をかけるねじり速度であれば，slow crack growth の影響をほぼ受けないことが明らかとなっている．これらについても，おなじく，小タスクフォースで今後議論し，可能な限り今の形に近い標準としたいと考えている．　これら以外にも，アルミナセラミックスに関する標準の定期見直しを，京セラの池田潤二氏がプロジェクトリーダーとして推進され，2019 年版として最近出版されている．3. SC 4　SC 4 では ISO 11491:2017 Implants for surgery -- Determination of impact resistance of ceramic femoral heads for hip joint prostheses が最も最近に出版されたセラミックス関連の標準であるが，これは，京都大学の堤定美名誉教授と日本メディカルマテリアル（現，京セラ）の西田勝氏のご尽力で成立したものである．当時は「静的試験だけで問題は無い」との意見が多く，実使用環境に近いセラミックス製人工骨頭の衝撃破壊試験を標準化するためには，各国エキスパート（候補）や各国代表団に対する地道な説明と理解を求める直接面談が重要な役割を果たしたと聞いている．その中でドイツの CeramTec Gmbh がラウンドロビンテストを引き受けてくれる等，標準化に弾みが付き，2017 年に標準文書が発行されている．　この試験方法では，規定された質量を持ったジグを少しずつ高さを変えながら，固定されたセラミックス製人工骨頭に落下させることで衝撃を与え，破壊した高さをもとに衝撃による破壊力を測定する手法である．したがって，試験自体は何度もジグの落下が必要となる．これを一部簡素化できる（回数を減らす）こと等図 2　多孔質セラミックス脱気用装置の模式図図 3　簡易ねじり試験のためのジグの模式図415セラミックス　54（2019）No. 6をめざして，大阪大学の村瀬晃平教授がシミュレーションによる衝撃破壊試験の再現に関する標準を提案している．4. SC 7　近年の組織工学あるいは再生医療の研究開発はめざましく，2000 年代初頭には既に一部の国で軟骨組織や皮膚組織再生用の製品が臨床応用されていたが，工業製品あるいは医薬品としての国際的な基準は全く成立していなかった．数年の立ち上げ活動の後 2006 年，VAMAS（新材料および標準に関するベルサイユプロジェクト）でも組織工学製品あるいは再生医療製品の標準策定の重要性に鑑み，新規技術作業部会（Technical working area，TWA）として TWA 30 Tissue Engineering を日本が幹事国（田中順三生センター長（（国研）物質・材料研究機構生体材料センター：当時）その後，氏の転任に伴い，高久田和夫東京医科歯科大学教授（当時）が作業部会長，筆者が国際幹事）として立ち上げることに成功していた．このことを受け，それまで TC 150では，TC 直下の WG としての活動をしていた WG 11（Tissue engineered implants）を，SC として認める方向となった．それまで，さまざまな国が幹事国となるべく働きかけていたものの，VAMAS TWA30 を日本が設立させたというタイミングも利用し，SC 7 “Tissue engineered medical products” の幹事国を日本が務める形で提案が了承され（初代議長：米国のProf. Jack Lemons），2007 年の TC 150 天津年次総会で最初の会議が開かれた．　この時に提案された標準化案をもとに，WG 1 “Management of risk” （コンビーナ：Prof. Sabine Kloth（ドイツ）），WG2 “Guideline of safety test” （コンビーナ：Prof. Hwal Suh（韓国）），WG3 “Tissue-engineered medical products for skeletal tissues” （コンビーナ：廣瀬志弘主任研究員（産総研））の各 WGが設立された．セラミックス関連の案件は主としてSC 7 か SC 7/WG 3 で議論されている．　筆者が提案した多孔質バイオセラミックスへの細胞侵入性試験法は，TC 150 の 2013 年 London 年次総会前におこなわれた投票をもとに総会で議論され，米国が賛成に回りかつエキスパートを登録したことから，Approved working item（Stage 10.99）となった．ちなみに Working item に登録されると，通常，登録から 3 年間（36 ヶ月）以内に International standard（IS）として発行される必要があるが，一度の 12 ヶ月までの延長が認められており，筆者の提案は発行までにそれを利用した 48 ヶ月を要した．これは，細胞を利用した初の標準試験法であること，手法が一般の細胞生物学の研究者の常識では考えられなかったことによると考えている．　さて，それではここで筆者の提案した国際標準“ISO 19090:2018 Tissue-engineered medical products -- Bioactive ceramics -- Method to measure cell migration in porous materials”について簡単に説明する．何より先に，本標準は経済産業省の標準化事業の一つとして進められ，標準に至るまでは代表者の堤定美先生を始め，日本や諸外国の研究者の多大なるご助力があったことを記しておく．　本測定手法のコンセプトは誠に簡単であり，図 4に示すように「培養プレート上で行き場のなくなった細胞は，増殖場所を求めて，それに適した環境へ遊走する」というものである．　筆者は 20 年以上前の博士課程時，プレート上のストロンチウム水酸アパタイト焼結体を細胞と培養した際に，1 週間後には細胞が焼結体上に遊走していたのを観察した経験があったことから，細胞は培地さえ充分であれば，培養系であっても垂直方向へ遊走できると考えていた．実際に上記事業で多孔体中へも遊走することを証明し（図 5），国内外の研究期間でのラウンドロビンテストによる研究機関間での結果の整合性を確認した．　実は，細胞を使用した標準で一番大変な点が，ここにある．細胞培養では，使用する細胞の継代数（例え細胞株として確立していても問題になることがある），使用する培地等の試薬，特に血清のロットの影響（か図 4　ISO19090 のコンセプト模式図図 5  ISO19090 の手法によるセラミックス多孔体への細胞侵入の様子416 セラミックス　54（2019）No. 6といって無血清培地では増殖等に影響が大きい），試験実行者の練度，いまだ標準化されていない基本的な細胞培養方法（研究室ごとの方言がある）等，最近設立された TC 276 Biotechnology でも，具体案は手つかずのままの項目が数多くある．そこで，これらを一気に解決する方法として「各研究機関ごとに，その国で市販されている生体活性セラミックス多孔体を同時に試験し，その結果で測定対象の結果を除して規格化する」ことですべての要素を理論的には打ち消してしまう，相対的試験法を取った．その結果，細胞を用いていながら，相対値としては，比較的整合性の取れている結果が得られた（図 6）．　ISO19090 は，いずれ多孔質バイオセラミックスの標準試料を準備することで，より簡便な手法となることが期待される．さらにマウス頭蓋骨における骨組織の再生量との整合性が確認できた（図 7）．　これらの結果をもとに，ISO へ提案することとなったが，その前後に VAMAS TWA30 の close のため，米国 NIST で開催された VAMAS steering committeeに出席したところ，筆者の元ポスドクが，上司であるNIST の Dr. Carl Simon Jr. との会談をセッティングしてくれた．彼はポリマー系の研究者であるが ASTM International の再生医療関連の部会で精力的に活動をしており，筆者の提案した IS 素案にいたく興味を示し，その後，IS 直前の段階でも強力な一押しをサポートしてくれた．現在も前述の廣瀬氏がプロジェクトリーダーを務める予定の，「セラミックス上への細胞播種法」に関する標準化案作成のためのラウンドロビンテストを実施してくれている．他にも，英国の Prof. Serena Best や中国の徐麗明博士（以前筆者の勤める NIMSに勤務）等，さまざまなネットワークが研究同様標準化にも大きく役立っており，日本のみならず，海外における活動には face to face の関係構築が重要であることを身にしみている．5. おわりに　国際標準化は，国際社会で重要でありながら，中々最新研究と結びつくとは限らない仕事である．そのため，日本では，国研の研究者や大学の教員が標準化を進めていると，あまりいい顔をされないことが多い．幸い，筆者の奉職している NIMS では本中期計画で国際標準にコミットすることを明言しており，現在は標準化活動をおこなうことに逆風が吹いているわけではないものの，いつ風向きが変わるかわからない．それは，産総研のような経済産業省下の研究所であっても，標準化活動に上司の理解が得られないことが多々あると聞いているからである．一方，欧米諸国を見ていると，国際標準をうまく使うことで，将来の大きな国益に繋げることができるというのが理解されているため，標準化活動に一定の評価を与えていることは明白である．　是非，読者の皆様におかれても，国際標準の重要性を改めて見直していただき，これからのご支援をお願いするものである．文　　献1）  K. Yasuda, T. Kawano, M. Kikuchi, M. Aizawa, K. Tsuru and S. Tsutsumi, J. Asian Ceram. Soc., 6, 43-53（2018）.図 6　規格化した遊走距離を用いた，材料および研究機関間の細胞侵入試験結果の比較図 7　（国研）物質・材料研究機構の例を用いた，規格化した細胞侵入距離と各材料を用いたマウス頭蓋骨での骨形成指標の関係筆 者 紹 介菊池　正紀（きくち　まさのり）　早稲田大学大学院博士後期課程修了，博士（工学）．学生時代からリン酸カルシウム系バイオセラミックスおよび無機／有機複合生体材料の研究を進める．最近は環境浄化材料等にも興味を持って研究を進めている．［連絡先］　〒 305-0044　茨城県つくば市並木 1-1　国立研究開発法人物質・材料研究機構バイオセラミックスグループE-mail：KIKUCHI.Masanori@nims.go.jp