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[Vol.23_No.3_03_Nishio.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/a8f57917-a01c-486a-901e-bba628619e98/download)

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[Yoshikawa, HIdeki](https://orcid.org/0000-0002-7389-8865), [Tanuma, Shigeo](https://orcid.org/0000-0003-2628-9941), [Isoda, Yukihiro](https://orcid.org/0000-0003-4043-3575), [Imai, Motoharu](https://orcid.org/0000-0002-5848-113X), [Nishio, Mitsuaki](https://orcid.org/0000-0002-8177-3587)

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Creative Commons BY-NC-ND Attribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0 International[Creative Commons BY-NC-ND Attribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0 International](https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/)

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[電子線マイクロアナライザーによるMg-Ge合金の定量 -Mg Kαに対するGeの質量吸収係数の検討-](https://mdr.nims.go.jp/datasets/6898f0b6-9361-4439-ad73-bbf61aa4f119)

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電子線マイクロアナライザーによるMg-Ge合金の定量　-Mg Ka に対するGeの質量吸収係数の検討-Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 149 - 研究論文  電子線マイクロアナライザーによる Mg-Ge 合金の定量 -Mg Kαに対する Ge の質量吸収係数の検討-  西尾 満章,* 吉川 英樹, 田沼 繁夫, 今井 基晴, 磯田 幸宏 物質･材料研究機構 〒305-0047 茨城県つくば市千現 1-2-1 * NISHIO.Mitsuaki@nims.go.jp （2016 年 9 月 26 日受理；2017 年 1 月 20 日掲載決定）  電子線マイクロアナライザーは広く材料の分析に用いられ，定量分析法は ZAF 法としてほぼ確立されている．しかし，Mg-Ge 合金においては，定量分析の結果 Mg と Ge の濃度の合計 120wt.%と異常な値を示した．しかも電子線の加速電圧が高くなるに従って Mg の定量値が上昇する．この誤差の要因として吸収補正のパラメータの一つであるMg Kαに対するGeの既存の質量吸収係数の値の不確かさであると推定した．そこで，濃度既知の Mg-Ge 合金と参照物質 MgO および金属 GeのＸ線強度比を電子線の加速電圧 15kV～30kV の範囲で測定し，その強度比変化を説明する Ge のMg Kα に対する質量吸収係数として 5561±200 cm2/g の値を得た．この値は，広く用いられているHeinrich らの値 7510 cm2/g と大きく異なる．この大きな差異は，Mg Kα のエネルギーが Ge の LⅠ吸収端と LⅡ吸収端に近接していることから質量吸収係数の値の推定が難しいことに起因していると考えられる．   Electron microprobe analysis of Mg-Ge alloy  - Examination of the mass absorption coefficient of  Ge for Mg Kα -  Mitsuaki Nishio,* Hideki Yoshikawa, Shigeo Tanuma, Motoharu Imai, and Yukihiro Isoda  National Institute for Materials Science, 1-2-1, Sengen, Tsukuba, Ibaraki 305-0047, Japan *NISHIO.Mitsuaki@nims.go.jp  (Received: September 26, 2016; Accepted for Publication: 20 January 2017)  Electron probe micro analyzer is used for the composition analysis of a wide variety of materials, and its quantification is almost established as a ZAF method. The quantification of MgGe alloy, however, showed an anomalously-high total concentration (i.e. 120%) of the elements of Mg and Ge. The previous analysis of MgGe alloy was not considered to be correct according to the additional fact that the estimated concentrations of Mg increases with the accelerating voltage of the electron beam. Because the mass absorption coefficient of Ge for Mg Kα, is an essential parameter of the ZAF method, we then determined the mass absorption coefficient of Ge for Mg Kα by using measured X-ray peak intensity ratios of Ge and Mg of MgGe alloy to the standard materials (MgO and Ge). The resulting mass absorption coefficient of Ge for Mg Kα was 5561±200 cm2/g which were obtained between the electron-beam accelerating voltage of 15kV ~ 30kV. It is smaller than the previous mass absorption coefficient of 7510 cm2/g, which lead the anomalous quantification error. The difference of the mass absorption coefficients must be caused by the difficulty of the measurement of the mass absorption coefficient of Ge for Mg Kα, the energy of which are close to the Ge LⅠ and LⅡ absorption edges.    Copyright （c） 2017 by The Surface Analysis Society of Japan Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 150 - 1. はじめに Mg2Ge 合金は次世代の熱電変換材料[1]として期待されているが，Mg-Ge合金は完全に固溶した物質や単結晶の作成は困難を極める．そのために，実際の Mg-Ge 合金は多数の相が共存する組織を形成するため，微小領域における精密な定量分析が必要になる．このことから，定量精度の高い電子線マイクロアナライザー（EPMA）による評価が非常に重要である． 我々が合成した Mg-Ge 合金について EPMA のZAF 法[2]で定量した結果，トータル濃度が 120 wt.%と高い値を示した．EPMA における ZAF 法で定量を行う場合，原子番号 11の Na以上の重金属の合金であれば，トータル濃度は 97～103 wt.%程度に収まることが常である．MgGe 合金に限っては，異常値を与える問題が ZAF の補正に関連していると考え，濃度既知のMgGe合金を用いてZAF法の補正パラメータについて検討した．また，定量法の異なるモンテカルロシミュレーション（MC）においても実施した．  2. 実験 2.1. 試料 2.1.1. Mg2Ge Mg2Ge 試料は，Mg（3N 以上）および Ge（6N）を液－固相反応法（Ar + 3% H2雰囲 1117 K(844℃)で 4 時間保持）により Mg2Ge を合成後，粉砕しホットプレス法（0.1 MPa Ar 雰囲気中で 80 MPa，900℃で 5 時間保持）により作製した． 2.1.2. 参照試料 Mg および Ge の参照試料は日本電子製 MgO（99.99％），金属 Ge（99.99％）である． 2.1.3. Mg-Ge 合金試料 高純度化学研究所製 Mg2Ge（3N）をベルト型高圧発生装置で室温 5.5 GPa まで加圧した後，1000℃まで加熱し，2 時間保持．その後，室温まで降温した後に大気圧まで減圧した．試料カプセルとして，六方晶 BN カプセルを用いた．  2.2. 測定 測定に用いた電子線マイクロアナライザーはJEOL 製 JXA-8900F である．測定条件は加速電 15, 20, 25, 30kV，プローブ電流は 50 nA，測定時間 30秒，測定したスペクトルは Mg Kα，Ge Kαである．分光結晶には Mg Kα に TAP（フタル酸タリウム 100面），Ge Kに LiF（フッ化リチウム 200 面）を用いた．また，X 線の取り出し角度は 40°である．  2.3. ZAF 法および MC 法による定量分析法 参照物質と未知試料中の元素 iの特性 X 線の理論相対強度比 K'は ZAF 法においては原子番号補正をGZ，吸収補正を ( )f  ，蛍光励起 GF とすると，次式で与えられる[3]．  unk unk unkunk unkZ F'ref ref ref ref refZ F( )( )ii ii ii iii i iG f GI CKI C G f G   ............ (1) ここで，Cは元素 iの重量濃度， ( / )cosec    ，( /  )は質量吸収係数（μ：線吸収係数，ρ：密度），θ は X 線取り出し角である．実測した元素 i の強度比を Kiとすると，未知試料における元素 iの重量濃度 は (1)式より  ref ref refrefunk unk unkZ F( )( )i iunk Zi i Fii i iiG f GC K CG f G    .............. (2) と求めることができる． 一方，MC 法では試料中における元素 i の発生関数 ( )z  を直接計算することにより，その特性 X 線強度比 Kiを計算する． すなわち，参照物質と未知試料の元素 i の特性 X線相対強度比 K'は次式で与えられる．           0refrefunk0unkrefunkrefunk'dexpdexpzzzzzzCCIIKiiiiiiiii .... (3) 元素 i の重量濃度 unkiC は ZAF 法と同様に(3)式を解くことにより得られる．  2.4. 質量吸収係数の推定 合成した Mg2Ge 合金において成分元素濃度は既知であるので，MgKに対する質量吸収係数は次式で与えられる．ここで，0.401および 0.599はそれぞれ Mg および Ge の重量分率である． 20.401( / ) ( / ) 0.599( / )MgK MgK MgKMg Ge Mg Ge          .... (4) したがって2( / )MgKMg Ge  をパラメータとすれば，'Mg MgK K 条件を満たす ( / )MgKGe  の値を得るとが出来る．ここで KMg は実測強度比，'MgK は(1)若しくは(3)式で計算される理論強度比である．ただし，( / ) 0Mg KGe    である．これら関係を用いて，MC法, ZAF 法において'( ) minMgMgK K  となる ( / )MgKGe   を決定した． ZAF法による計算では，正確な発生関数が必要となるので，ガウス分布型規格化発生関数から導かれる Tanuma-Nagashima[4]の吸収補正式を用いた． Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 151 -         * 2 2( ) exp erfc exp erfcf A v v B w w       ... (5) ここで， czv  33.1/ ， 1995.0c ， 46.6/zw  ，   1.65 1.65 50 0( 4.5 10 2 1 1) , ,c cz E E h h E E     はそれぞれ 1次電子線エネルギー，対象元素の特性X線臨界励起電圧である． また，h=1.2・A/Z2 ，A は原子量，Z は原子番号，   0erfc 1 erf 1 exp( d2 / )t 2t t u u     ， -21065.6 B   12* exp( ) (1 erf ( ))A c c B    である．  また，MC 法で用いたシミュレータは，Casino (Version 2.42) [5]である．入射電子数は 100000 個，X線の取り出し角度は40°である．その他の計算に使用したパラメータは Table 1 に示す．  3. 結果 3.1. Mg2Ge 試料の評価 Mg Kα の Ge における質量吸収係数測定に用いたMg2Ge 合成試料の粉末 X 線回折（XRD）の結果をFig. 1に示す．また，EPMAによるMg，GeおよびOのマッピングの結果（1 次電子線加速電圧 15 kV）をFig. 2 に示す．Fig. 1 より主相は Mg2Ge であり，微量のMgO相が確認された．Fig. 2のEPMAによるマッピング結果より微小域の MgO 相が存在することが判明した．この双方の結果より，Fig. 2 の矢印で示す占有面積が大きい部位を Mg2Ge の主相と仮定し，異なる粒子 10 点について Mg，Ge の X 線強度測定を行い，それぞれの平均値を Mg2Ge 試料の X線強度とした．この時の強度はそれぞれ 15 kV で443417±1578 cps/μA, 20 kV, 449141±2051 cps/μA, 25 kV, 417144±1390 cps/μA, 30 kV, 375067±1844 cps/μA であった．これらの変動係数(%)はそれぞれ0.34, 0.45, 0.33, 0.49 であり，そのばらつきは小さく，ほぼ単一組成と見なしうる．    Table 1. Parameters used for the MC calculations. Total Cross Section Mott[6] Partial Cross Section Mott[6] Effective Section of Ionisation Casnati[7] Ionisation Potential Joy and Luo(1989) [8] Directing Cosin Soum et al(1979) [9] dE/dS Calculation Joy and Luo(1989) [8]   Fig. 1. Identification results by X-ray diffraction pattern of Mg2Ge alloy  Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 152 - 3.2. Mg Kおよび GeKの X 線相対強度比の加速電圧依存性 参照試料 MgO および Ge に対する Mg2Ge 試料のMg Kα，Ge Kα を測定した X 線相対強度比の 1 次電子線加速電圧依存性を Fig. 3 に示す．図から，Ge Kαの相対強度比は 0.538から 0.552であり，加速電圧が変化しても 1.5%の変化であり，ほぼ一定である．一方，Mg Kα の相対強度比は 0.495（15kV）から 0.347（30ｋV）と減少した．その変化は 30%であり，加速電圧依存性が大きい．これは Mg Kα に対する吸収効果が MgO と Mg2Ge では大きく異なっていることを示唆する． 3.3. Ge における Mg Kの質量吸収係数の決定 Table.2に 2.4に述べた方法により ZAF, MC法を用いて求めた Ge における Mg Kα の質量吸収係数の値を示す．また，既存の質量吸収係数，Henke[10]，NIST[11] ，Heinrich[12]の値と共に，個々に決定した質量吸収係数を電子線加速電圧の関数として Fig. 4 に示す．ZAF 法，MC 法ともに，図から明らかな様に，加速電圧が高くなるに従って質量吸収係数はわずかに減少した．ZAF 法では，30 kV においては15 kV のときの値に対して 3%から 6%ほど低くなっており，さらに用いる原子番号補正式により，その減少率は異なっている．一方，MC 法ではその減少率は 8%であり，ZAF 法よりも大きくなっている．また，各加速電圧における質量吸収係数の最大と最少の差はおよそ 7%と一定であった．これは用いた原子番号補正の効果を表すと考えられる．MC 法とZAF 法を比較すると，MC 法の結果は 15 kV の結果を除いて，原子番号補正に XPP 法[13]と Love-Cox- Scott[14]・Duncumb-Reed[15]法を用いた場合の中央に位置している．また，Philbert-Tixier [16]法を用いた場合は，全ての加速電圧において最も小さい値を示している． これより，ZAF法による質量吸収係数は全測定値の平均をとると，その推定値は 5537±193 cm2/g ，MC法による推定値は5633±156 cm2/gとなる．また，全平均は 5561±200 cm2/g である．   Fig. 2. X-ray mappings of O Kα, Mg Kα, Ge Kα X-ray and SEM image for Mg2Ge alloy at 15 kV.    Fig. 3. Relative intensities of Mg Kα and Ge Kα X-rays for Mg2Ge alloy to the reference specimens (MgO and Ge metal) as a function of electron beam energy. Table 2. Mass absorption coefficients of Ge for Mg Kα X-ray determined from measured X-ray intensity ratios of Mg2Ge and MgO at accelerating voltages of 15, 20, 25, and 30 kV with ZAF and MC simulations. Three different atomic-number- corrections (Philibert-Tixier [16] for Method-1, XPP [13] for Method-2, and Lov-Cox-Scott [14] - Duncumb-Reed[15] for Method-3) were applied for ZAF calculations together with the Tanuma-Nagashima absorption correction equation. Method-4 is the MC method.  Mass absorption coefficient        (cm2/g) Accelerating Method-1 Method-2 Method-3  Method-4 Voltage(kV) 15 5443.5 5814.8 5692.9 5917.4 20 5396.4 5806.5 5564.8 5611.2 25 5317.0 5737.1 5488.2 5555.8 30 5194.7 5620.4 5369.9 5448.4 Average 5337.9 5744.7 5529 5633.2 σ* 84.3 69.6 105 155.8 *：Standard deviation  Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 153 - 4. 考察 4.1. Mg-Ge 合金の発生関数 Fig. 5 に電子線加速電圧 15 kV における MC法により計算した Mg2Ge 合金中の Mg Kα，Ge Kα X 線強度の深さ方向分布φ(ρz)をφ(0)で規格化し，深さρz の関数として示す．図中の実線は発生したＸ線強度分布，点線は検出される X 線強度分布である．Mg2Ge 合金における Mg Kα，Ge Kα の検出されたＸ線の理論強度(積分値)と発生したＸ線の理論強度(積分値)との比である吸収補正係数 f (χ)はそれぞれ0.3793，0.9956 である．従って，前者の特性Ｘ線は試料に強く吸収され，図の点線のように，表面領域のみが検出されることになる一方，Ge Kα においては，1%以下の吸収であり，図に示したように発生関数の形状とほぼ重なる．以上から吸収補正における重要なパラメータは，質量吸収係数であることが判明した．   4.2. Mg Kに対する質量吸収係数の比較 実験に用いた ZAF 法で使用している質量吸収係数および代表的なデータベースであるHenke，NISTの値を比較した．Fig. 6 に Mg Kに対する質量吸収 Fig. 5. Ionization depth distribution functions and depth distributions of X-ray observed for Mg2Ge . Solid lines show the ionization distribution function that described by    / 0z   . Dashed lines show the depth distribution of X-ray observed that described by      exp / 0z z    .   Fig. 6. Plots of Mass absorption coefficients for Mg Kα as a function of atomic number of element (absorber). solid circles, squares, diamonds and triangles show the mass absorption coefficients of Henke et. al [10], Springer-Norlan [17], Heinrich 12], and NIST [11].  (a) Atomic number of absorber from 5 to 15.  (b) Atomic number of absorber from 26 to 38.  (a) (b)   Fig. 4. Comparison of mass absorption coefficients of Ge for Mg Kα from various literatures with our measured values as a function of accelerating voltage for EPMA. Various literatures are included Henke[10]，NIST[11]，and Heinrich[12]. In ZAF calculations, Tanuma-Nagashima absorption correction, which is based on the Gaussian type ionization distribution function, was applied together with Philbert-Tixier atomic number correction (Method-1), XPP atomic number correction (Method-2), and Love-Scott-Cox and Duncum-Reed atomic number correction (Method-3). Method-4 is the MC method. Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 154 - 係数を吸収元素の原子番号の関数として示す．ZAF補正に用いている質量吸収係数は，FZAF 法およびXPP 法 で は Heinrich[12] ． TNZAF 法 で はSpringer-Norlan[17]のデータを用いている．Fig.6-aから Mg Kに対する吸収体 Mgの自己吸収および参照物質に用いた MgO の構成元素である酸素における Mg Kの質量吸収係数にはばらつきが無く，それぞれの平均値は 486±2.5 cm2/g，(Mg)，2444±7.3 cm2/g (酸素)である．一方，Mg Kに対する Ge の質量吸収係数はバラツキが大きく，その値の範囲は6687～10067 cm2/g と大きく，最小値と最大値の差は約 35％であり．その平均値は 7968±1263 cm2/gである．１節で述べたように Mg と Ge のトータルの定量値が 120％と高い異常値を示したのは，Mg Kに対する Ge の質量吸収係数の値の不正確さが主要な原因であると結論された．  4.3. 吸収係数決定における ZAF 法の原子番号補正係数の影響 3.3 節で質量吸収係数の推定に用いた方法は，用いる試料が濃度既知であること，原子番号補正係数が正確であることを前提にしている．そこで，Philibert-Tixier 法[16]，XPP 法[13] ，Love-Cox-Scott [14]・Duncumb-Reed[15]法が与える補正係数を加速電圧の関数として Fig. 7 に示す．これより，原子番号補正係数の与える補正量は1.10から1.18である．その標準偏差は 0.02，変動係数(%)は 2%であり，加速電圧には依存していない． この検討だけでは，いずれの補正法が優れているかは決定できない．そこで，最終的には，原子番号補正係数が質量吸収係数に対して 2%のばらつきを付与すると結論した．  4.4 推定値と原子散乱因子から求められる質量吸収係数の比較 本報告で決定した質量吸収係数 5561 cm2/g とHenke[18]，Cullen[19]らの原子散乱因子から式(7)で計算される質量吸収係数（以後 EPDL97 と呼ぶ）および NIST[8]との比較を行った．原子散乱因子と入射した光子の運動エネルギーE の関係は次式[20]で与えられる．   212 aCE Ef   .............................. (6) ここで，10( )C hc   =0.9111 (eV・Å)-1，0 は古典電子半径，h はプランク定数，c は光の速度，0( ) A N ( / )a E /m m r= ，A は原子量，N0はアボガドロ数，μ / ρ は質量吸収係数である．したがって，質量吸収係数は次式[20] で与えられる．   EfANhc 2002/   ........................ (7) 推定値と式(7)により求めた，Henke，EPDL97 および NIST の値を比較した結果をエネルギーの関数として Fig.8 に示す．推定値 5561 cm2/g に対して7604 cm2/g (Henke)，5664 cm2/g (EDPL97)，6686 cm2/g (NIST)で EDPL97の値は推定値に対して-2%の差異であった．Henke の質量吸収係数の値は Mg のL 吸収端近傍の構造を無視しているため，不正確な Fig. 7. Plots of atomic number correction coefficients for Mg Kα on ZAF method as a function of the accelerating voltage. Solid circles, squares, and diamonds show the atomic number corrections of Philibert-Tixier [16], XPP [113], and Love-Cox-Scott [14]- Duncumb-Reed[15].   Fig. 8. Plots of mass absorption coefficients of Ge as a function of X-ray energy. Small solid circles, squares and  diamonds show the values cited from EPDL97 [22], Henke et al. [23] and NIST [8]. Half solid square show the value of present work. Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 155 - 高い質量吸収係数 7604 cm2/gの値を示していると考えられる．  4.5. Mg2Ge 中の Mg 濃度の加速電圧依存性 実験的に求めた Mg Kに対する Ge の質量吸収係数 5561 cm2/gと EPDL97 の値 5664 cm2/gを用いて，ZAF法により定量したMg2Ge試料のMgの定量結果を加速電圧の関数として Fig. 9 に示す．このとき，ZAF 法の原子番号補正には Love-Cox-Scott[17]・Duncumb-Reed[18] ， 吸 収 補 正 に は Tanuma-Nagashima[10]の式を用いた．蛍光励起は非常に小さいのでここでは無視した．この図より Mg の定量値は加速電圧の影響はほぼ受けておらず，実験的に求めた質量吸収係数を用いると加速電圧 15～30 kVの範囲で定量値は 40.0～41.0 wt.%であった．このときの加速電圧の違いによる化学量論値 40.1 wt.%との差は-0.1～0.9 wt.%であった．また，EPDL97 の値を用いると 40.2～41.4 wt.%であり，化学量論値との差は 0.1～1.3 wt.%であった．この値は両者共に実用可能な定量値と言えよう．   5. Mg-Ge 未知試料への応用 実験的に求めた質量吸収係数 5561 cm2/gを用いて濃度未知の Mg-Ge 合金試料の定量分析を行った．EPMA測定はMgOおよび金属Geを参照物質として，Mg-Ge合金の相対強度比を求め 4.5節の ZAF法および MC法で定量値を求めた．測定装置，測定条件は2.2 節に既に示した．未知試料の Mg と Ge の定量値を加速電圧の関数で Fig. 10 に示す．その結果，Mg-Ge 合金の平均組成は MC 法：Mg1.94Ge1.06（Mg:36.9wt.%,Ge:60.54wt.%），ZAF 法：Mg1.98Ge1.01（Mg:40.4wt.%,Ge:61.9wt.%）であり，1 次電子線の加速電圧に寄らずほぼ一定とみなすことができた．また，Mg と Ge のトータルの濃度は平均値で MC法：97.4wt.%，ZAF 法：102.0wt.%で 100%に近い良好な値が得られた．  6. まとめ Mg-Ge合金中のMgの EPMAによる定量について検討した．Heinrich や Henke の質量吸収係数を用いた場合，ZAF 法による定量結果はトータル 120％もの異常な定量値となった．検討の結果，この異常値は Mg Kα X 線の Ge 中における吸収補正を過剰に見積もっているためと分かった．Mg-Ge合金の場合，Mg Kは Ge による吸収が大きい上に，Mg Kα のエネルギーが Geの LⅠ吸収端(1.4143 keV)と LⅡ吸収端(1.2478 keV)の間に位置している．Henke の質量吸収係数において，この Ge の L 吸収端近傍の構造が正確に扱われていなかったことが，定量の異常値を導いた原因である．そこで，Mg2Ge試料を合成し，この試料を用いて Mg Kに対する Ge の質量吸収係数をパラメータとし，ZAF 法，MC 法を用いて理論強度比を計算し，実測強度に一致する質量吸数係数を決定した値は 5561±200 cm2/g である．この値はEPDL97 における原子散乱因子から計算される値5664 cm2/g とよく一致した．   Fig. 9. Plots of Mg concentration in Mg2Ge alloy by EPMA with ZAF and MC method as function of accelerating voltage of EPMA. Solid circles show the results of ZAF method. Half solid squares show the results of MC method.   Fig. 10. Plots of quantitative analysis of the ZAF (filled circle) and the MC method (open diamond) of MgGe alloy by EPMA as function of accelerating voltage of EPMA.   Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 156 - Mg に限らず吸収端の位置や吸収端飛躍因数が正確でないと吸収端近傍のエネルギーをもつX線で測定する場合は，今回のような異常な定量値が発生する可能性がある．そのため，既存の質量吸収係数について精密な再評価が望まれると共に，正確な質量吸収係数のデータベース化が望まれる．  7. 謝辞 本実験の試料作製において ，ベルト型高圧発生装置の使用に関してご協力を戴いた物質・材料研究機構 谷口尚博士に深く感謝の意を表します．  8. 参考文献 [1] V.K. Zaitsev, M.I. Fedorov, I.S. Eremin, and E.A. Gurieva, Thermoelectrics Handbook: Macro to Nano, ed. D.M. Rowe, 29. pp.1-11, Boca Raton: Taylor and Francis (2006). 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157 - 査読コメント，質疑応答 査読者 1．橋本 哲（JFE テクノリサーチ） この原稿は，EPMA を用いた定量分析における，現状の定量補正の問題を指摘し，より正確な補正計算のためのパラメータの採用に関して提案されたもので，本技術における重要なものであるものと考えます．特に，定量補正の精度は，すべての系で適応できるかは不明点が多かったものと思います． EPMA の定量に関する提案は，JSA の読者にとって，有意義であり，本誌への掲載は適当と考えます．   [査読者 1-1] “我々が合成した Mg-Ge 合金について 2 種類のZAF 法～Mg と Ge のトータル濃度が 120%と高い値を示した．”とありますが，どこかに報告されたものでしょうか？ そうであれば，引用ください．そうでなければ，結果の章の最初で，まず示した方が良いと思います．   [著者] お忙しい中，詳細なコメントや貴重なご意見を頂き，ありがとうございました．以下に，頂いたコメントやご質問に対する対応をお知らせいたします． トータル濃度が 120 wt.%と高い値を示した結果は，過去に論文としては報告していませんので，試料の作製方法，測定条件，補正法および Mg と Ge の定量値のトータルの値を以下に示します． ・試料：本文 2.1.3 節の方法で合成した MgGe 合金． ・測定条件：2.2 節で記載した条件，ただし加速電圧は 15, 20, 25 kV． ・補正法：FZAF 法[3]，PRZ 法[4]   （Mg+Ge）トータル濃度（wt.%）結果．          [査読者 1-2]  “3.3 節 Ge における Mg Kα の質量吸収係数の決定”において，“全測定値の平均”や，“全平均”した値が示されています．ここで，それぞれの平均は何に対して取ったものでしょうか？ また，平均する意味は何でしょうか？ すなわち，加速電圧が異なるものの平均を取ること，あるいは，定量法の異なる手法から得られたものの平均を取ることの意味は何でしょうか？  [著者] 今回提案した質量吸収係数を推定した方法は，定量法は ZAF 法と MC 法を用いており，ZAF 法の原子番号補正に関しては 3 種類の式を用いて計算しています．また，加速電圧については 15, 20, 25, 30 kV の条件で測定しています．本文中の３つの平均値について示します． ・ZAF 法での加速電圧 15, 20, 25, 30 kV，原子番号法補正 3 種類の計 12 の条件の平均値です． ・MC 法の加速電圧 15, 20, 25, 30 kV 条件の平均値です． ・全平均値は ZAF 法と MC 法の 16 条件の平均値を示しています． 理想的には実測値と理論強度は加速電圧が変化してもパラメータが等しければ一致するはずです．これはZAF法でもMC法でも同じです．ただし，現実にはそうはなっておらず，質量吸収係数のばらつきの程度を知るために平均値を取りました．補正法ごとにばらつきが有り，かついずれの補正法も現場で利用されていることから補正法を一つに限定するのが難しいので，定量の補正法と加速電圧すべての平均を取り，質量吸収係数を決定しました．  [査読者 1-3] Fig. 5 に示された，発生関数と観測される X 線強度の深さ方向分布とは，いずれも，計算結果でしょうか？ キャプションからは，X 線強度は実験値のようにも取れます．実際はどちらでしょうか？ すなわち，“観測される X 線強度の深さ方向分布”における“観測”が，実測の結果を示すのか？ あるいは，計測される強度の理論的計算値であるのか？ のいずれでしょうか？ 本文・キャプションともに，少し表現を変えた方が理解しやすくなると思います． ただし，“観測される X 線強度の深さ方向分布”Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 158 - が実測である場合には，計測方法を記述ください．  [著者] Fig. 5 は MC 法により計算した Mg2Ge 中の Mg，Geの Kα線の発生したＸ線強度と検出される理論的X 線強度の深さ分布を比較したものです．Fig.5 に示されたものは全て計算結果です．”観測”が実測をイメージしますので，誤解を避けるため，本文を「Fig.5 に電子線加速電圧 15kV における MC法により計算したMg2Ge合金のMg Kα，Ge Kα線の発生した規格化Ｘ線強度 φ(ρz) /φ(0)を実線で，検出される規格化 X 線強度 φ(ρz)exp(-χρz) /φ(0)を点線で示す．」と変更しました．  [査読者 1-4] ”Mg Kαは 0.3793，Ge Kαは 0.9956 である“と記載されていますが，この値は文献からの引用でしょうか？そうであれば，出典を示してください．  [著者] この値は，Fig. 5 の MC 法の計算で導いた，検出される理論Ｘ線強度と発生する理論Ｘ線強度の比から吸収補正係数 f (χ)を算出した値です．  [査読者 1-5] “MgとGeのトータルの濃度は平均値でMC法：100.4 wt.%，ZAF 法：99.4 wt.%で 100%に近い良好な値が得られた．”とありますが，どの程度の値なら，良好であるかのガイドラインをご存知でしょうか？ 可能なら，示してください．  [著者] 使用する標準物質や加速電圧，元素の組み合わせ，補正式で定量結果は異なります． 合金や化合物中の単一元素の明確な補正誤差を未知試料で検証することは出来ません．ZAF補正において全元素の範囲で定量値の正確性を記述している論文等は確認できていませんが，定量の正確性は測定時の強度比のばらつきと補正誤差の二つの要因で決まると思われます．私の経験上では測定時のばらつきが 1％以内にあれば，原子番号 11 の Na 以上では 3～5％以内と認識しています．  [査読者 1-6] ご教授いただければ，幸いです．吸収端近傍のエネルギーを有する元素の定量を行う場合，質量吸収係数として適正なものを使うべきということが，本論文の提案であると思います．より定量精度を上げるには，ＸＡＦＳなどの実測のデータを使うことができればより良い結果が得られるのでしょうか？  [著者] XAFS では一般に吸収端近傍はピーク形状が複雑であり，さらに絶対測定が難しいと思われますので，これらの検討が必要だと思います．   査読者 2．井上 雅彦（摂南大学） 本論文は，EPMA を用いた Mg-Ge 合金の定量分析において大きな誤差が発生する原因が，Mg Kαに対する Ge の既存の質量吸収係数の値の不確かさであることをつきとめ，実験と MCシミュレーションを用いて正しい質量吸収係数を求める手法を提案しています．この内容は表面分析の現場において極めて有用な情報であり，JSA に掲載する価値があると認められます．  [査読者 2-1] 既存の（古い）データベースの再評価と正確なデータベースの構築の必要性が述べられており，これについては賛成ですが，少なくとも本論文の記載範囲では EDPL97 データベースには問題が無いように読み取れます． EDPL97 にも問題がある，あるいは問題がある可能性があるのなら，そのように明記した方が良いように思われます．  [著者] 今回の実験後に EPDL97 のデータベースについて他の元素にも適用可能か確認しました．その結果，EPDL97 においては低エネルギー領域の吸収端の位置が Kα，Lα，Mα のエネルギー値に対して低エネルギー側に位置しています．そのため，自己吸収が非常に大きい値になる現象が発生します．計算結果の検証は Mg の他には行っていませんので言及は避けたいと思います．現象の一例として酸素の K吸収端近傍を EDPL97と Henke の値を比較したものを示します． Journal of Surface Analysis Vol.23 No.2 (2017) pp. 149-159 西尾満章、他 電子線マイクロアナライザによる Mg-Ge合金の定量－MgKαに対する Geの質量求係数の検討― - 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