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萩原 行人, 鈴木 健, 宮田 将晴, 久野 隆紀, 岡村 司, 中野 淳一, 濱田 裕樹, 大橋 亮介, 河盛 誠, 最上 操, [土井 康太郎](https://orcid.org/0000-0002-5204-1088), 岡田 秀樹, 諸岡 夏実, 前畑 俊男, 松井 南帆人, 鬼澤 敦史, 松葉 隆志, 川野辺 強, 佐竹 耕造, 松崎 俊祐, 小宮 勝行, 福田 克弘, 溝上 達志, 柳橋 和浩, 柿本 努, 松本 叡, 松山 晋作, ばね鋼の遅れ破壊試験標準化調査準備委員会

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[ばね鋼の遅れ破壊試験標準化調査準備委員会報告](https://mdr.nims.go.jp/datasets/dc5271eb-16f6-464e-8bd3-7268fb6deb12)

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87ばね論文集　第 69 号 （2024）原稿受付日 2023年 12月 21日*  2023年度秋季講演会ばね鋼の遅れ破壊試験標準化調査準備委員会報告＊ばね鋼の遅れ破壊試験標準化調査準備委員会The committee report on the results of a preliminary investigation to standardize delayed fracture tests for springsCommittee for Preparatory Standardization Survey onDelayed Fracture Testing of Spring Steel委員長  荻原　行人 元上智大学 委員  松井　南帆人 東海バネ工業㈱副委員長 ＊ 鈴木　健 日本発条㈱   鬼澤　敦史 高周波熱錬㈱  宮田　将晴 三菱製鋼㈱   松葉　隆志 ㈱東郷製作所  久野　隆紀 中央発條㈱   川野辺　強 村田発條㈱  岡村　司 高周波熱錬㈱   佐竹　耕造 マツダ㈱幹事  中野　淳一 日本発条㈱   松崎　俊祐 マツダ㈱ ＊ 濱田　裕樹 大同特殊鋼㈱   小宮　勝行 マツダ㈱  大橋　亮介 大同特殊鋼㈱   福田　克弘 マツダ㈱  河盛　誠 ㈱神戸製鋼所   溝上　達志 マツダ㈱  最上　操 日産自動車㈱  ＊ 棚橋　和浩 トヨタ自動車㈱  土井康太郎 物質・材料研究機構   柿本　努 トヨタ自動車㈱委員  岡田　秀樹 日本発条㈱   松本　叡 中央発條㈱  諸岡　夏実 三菱製鋼㈱ アドバイザー 松山　晋作  前畑　俊男 神鋼鋼線工業㈱ 　＊印は途中交代した委員を示すIn recent years, the automotive industry has emphasized not only improving fuel ef�ciency but also re-ducing overall environmental impact, aligning with the Sustainable Development Goals（SDGs）. Concur-rently, the electri�cation of vehicles has progressed, leading to an increase in vehicle weight. Suspension coil springs that make up the undercarriage of automobiles are required to be even lighter, more dura-ble, and safer. To meet these needs, the stress level acting on the spring must be increased. On the oth-er hand, as the applied stress and material strength increase, the risk of delayed fracture increases. Therefore, it is extremely important to accurately evaluate the delayed fracture characteristics of springs. Regarding delayed fracture evaluation methods, a survey conducted by our society’s “Delayed Fracture Test Methods Research Committee” revealed that there is a strong desire in the industry to unify and standardize test methods. Delayed fracture tests using springs have issues in terms of safety and convenience, so the “Research Committee on Delayed Fracture of Springs（Phases I and II）” con-ducted evaluations by replacing springs with test pieces. To this end, the committee has been consider-ing establishing evaluation methods such as test piece design, hydrogen addition method, and loading method. Based on the results of previous committees, this committee conducted con�rmation tests and veri�ed remaining issues regarding test pieces, loading methods, hydrogen addition methods, etc. nec-essary for standardization of delayed fracture tests. Although not covered in this report, we also investi-gated the organizations and processes necessary for standardization. These results will be passed on to the Spring Delayed Fracture Test Standardization Committee, which aims to standardize spring delayed fracture tests.Key Words :  Environmental impact，Sustainable Development Goals（SDGs），Suspension coil springs，Weight reduction，Delayed failure，Standardization881.　緒　　　言　近年，自動車業界では燃費向上だけではなく，総合的な環境負荷の低減を目指し，持続可能な開発目標（SDGs）への対応が重視されている．それに伴う EV化も進み車重も増加傾向にあり，足回りを構成する懸架コイルばねに対して，より一層の軽量化，耐久性と安全性の向上が求められている．こうしたニーズに応えるためには，ばねを高応力化する必要があるが，使用応力や材料強度が増加すると遅れ破壊が懸念されるため，ばねの遅れ破壊の評価が重要となる．遅れ破壊の評価法については，当学会の「遅れ破壊試験方法の調査研究委員会」の調査によって，業界内で試験方法の標準化（統一化）が求められていることが明らかにされた．一方，ばねそのもので遅れ破壊試験を行う場合は，安全性や利便性の点で課題も指摘されており，「ばねの遅れ破壊に関する研究委員会（I 期および II期）」では，試験片での評価，水素添加方法，応力負荷方法等試験方法確立に向けて多くの検討がなされてきた．　本委員会は，これまでの委員会の実績を継承し，遅れ破壊試験の標準化に必要な，試験片，応力負荷方法，水素添加方法について，追加試験や残課題の検証を実施した．また，本報告では割愛するが，標準化に必要な手順・手続きについても調査した．これらの成果は，ばねの遅れ破壊標準化委員会に引き継ぎ，ばねの遅れ破壊試験標準化の実現を目指す．2．先行委員会の成果と取組2.1　「遅れ破壊試験方法の調査研究委員会」1）　「遅れ破壊試験方法の調査研究委員会（2003年 6月～2006年 5月）」の調査では， 1） 高力ボルトで提案された水素脆性の基礎的知見に基づく各種遅れ破壊試験方法の特徴 2） 市場環境で使用されるばねの腐食疲労や遅れ破壊との関連についての考え方の整理 3） 遅れ破壊評価に対し，水素の定量評価及び分析方法の標準化が必要であること 4） 水素分析推奨方法の提案と水素分析標準化に向けた基礎的知見の共通認識　水素分析については成果を得ることができたが，ばねの遅れ破壊試験方法については次の委員会で引き続き検討することとした．2.2　ばねの遅れ破壊に関する研究員会報告（その1，2）2）3）　「ばねの遅れ破壊に関する研究員会（2009年 6月～ 2014年 3月の 5年間　後にⅠ期）」では，課題であった遅れ破壊試験方法について検討がなされた．この委員会では，CSRT（Conventional Strain Rate Technique）の考え方を引張およびねじり試験に適用し，応力負荷方法や鋼種（SAE9254とSAE9254V）の水素脆化感受性の違いについて明らかにし，以下の結論を得た．（1）CSRT試験では，数 mass ppm以下の低い水素量から破断強度が低下し主応力方向で破壊した，（2）ねじり試験では，せん断応力面が破壊の起点となり，水素量が 6 mass ppmを超えるまで顕著な強度低下は認められず水素脆化感受性は小さいことを確認した．2.3　ばねの遅れ破壊に関する研究員会（Ⅱ期その1，2）4）5）　「ばねの遅れ破壊に関する研究員会（Ⅱ期）（2015年 6月～ 2020年 3月）」では，Ⅱ期その 1において，1．水素分析方法の確立，2．市場環境から侵入する水素量の見積もりを課題として種々検討を行い以下の結論を得た． 1） 錆が生じたばね鋼の水素分析精度を上げるためには，手研磨，ブラストいずれの除去方法でも，目視レベルで錆が残存しない程度に除去すれば適切な水素量評価ができる． 2） 市場環境から侵入する水素を見積もるため，市場折損など回収までに時間が経過した場合を想定し，一度抜けた水素を復元する方法を試みたが，CCT（Cyclic Corrosion Test）等の促進試験レベルまでの水素量復元は困難であることが分かった． 3） ばねへの水素侵入に及ぼす影響として，ばねの硬さ，プリセッチングによる予ひずみ，ショットピーニングによる残留応力，常時かかる負荷荷重のうち，硬さの影響は大きいが，その他の影響は小さい． 4） 腐食による水素侵入を想定し，塩化物イオンを含んだ水溶液中で腐食，摩耗腐食による高強度鋼への水素侵入を検討した結果，酸素の供給と摩耗により腐食単体よりも水素侵入量が多くなることが分かった．　以上の結論は，水素分析方法と市場環境から侵入する水素量の見積もりに関する知見であり，この知見をもとに実ばねと同様な破壊となる試験方法が検討され，Ⅱ期その 2において，3．ばねの遅れ破壊形態の把握，4．ばねの破壊形態を再現できるばね代替試験片での試験方法の確立を課題として，種々の水素侵入環境と侵入水素量の測定および，SAE9254/引張強さ 2100 MPaの実ばねとねじり試験片，4点曲げ試験片を CCT環境下で加速して遅れ破壊試験を実施した結果，以下のことが分かった． 5） 単軸ねじり応力，4点曲げ応力を付加したショットピーニング試験片の遅れ破壊は，実ばねと同様に，約0.1 mass ppm以下の拡散性水素量で，かつモードⅠで発生した．遅れ破壊特性は，最大主応力と室温から300 ℃までの累積水素量または，CCTサイクル数で整理すると，実ばねとねじり CCTと 4点曲げ CCTの試験結果に相関が認められ，コイルばねを試験片に置き換えることが可能なことが分かった． 6） 破壊形態は，すべて主応力に対して直角方向のモードであった．破面は破壊後の塩水による腐食が進行しており断定は難しいが，粒界破壊が生じていることを確認した．2.4　本委員会での取り組み　本委員会では，2.1～ 2.3の委員会の研究成果を踏まえ，市場ばねの遅れ破壊評価に試験片を用いた安全かつ簡便な89ばね論文集　第 69 号 （2024）評価においても，水素量への各種影響因子を明確にし，適切に評価できるようにすることは重要である．3.2　実験方法3.2.1　供試材，試験片形状　供試材は SAE9254（JIS SUP12相当）を使用した．φ13 mmの丸棒を 950 ℃，30分加熱後，油焼入れし，その後，375 ℃，60分で引張強さ 2100 MPa（硬さ 610 HV），400 ℃，60分で引張強さ 1950 MPa（硬さ 575 HV），420 ℃，60分で引張強さ1800 MPa（硬さ 535 HV）にそれぞれ調質した．その後，φ12×60 mmの試験片形状に機械加工した．なお，ショットピーニングは実施していない．試験片加工までは 1社で行ったが，標準化を見据え，以降の各試験は 4社で実施した．3.2.2　腐食サイクル試験（CCT）条件　水素吸蔵は CCTで行い，条件は Fig. 1に示す条件で実施した．水素分析用のサンプル採取は，12，21，42，63，84，105サイクルで実施した．CCT試験槽から取り出し後，30 min以内に錆除去，水素分析を行った．なお，直ちに水素分析できない場合には液体窒素中にサンプルを保管した．3.2.3　錆除去方法　先行委員会（Ⅱ期その 1）で，錆除去方法は手研磨，サンドブラストいずれの方法でも錆が目視レベルで残存しない程度に錆を除去することで鋼中水素量を正確に測定できることを確認したため，本委員会では，水素分析前の錆除去は手研磨またはサンドブラストのいずれかの方法で錆が無くなるまで実施した．3.2.3　水素分析方法　水素測定用試料は 60 mmのサンプル中央から 10 mmを切断した水素測定に供した．水素分析は各社で実施したが，昇温速度は 100 ℃ /h，キャリアガスは ArもしくはHe（いずれも純度 99.9995％以上）である．水素量はガスクロマトグラフを用いた TDA（昇温脱離分析法：Thermal Desorption Analysis）により解析した．室温から 300 ℃の間に放出された累積水素量を遅れ破壊に寄与する拡散性水素量と定義した．3.3　実験結果3.3.1　腐食サイクルと水素量の関係　Fig. 2に CCT後に除錆した引張強さ 1950 MPaサンプルの水素放出曲線を代表として示す．いずれの引張強さに方法として標準化するため，試験方法や条件の検討を行った．これまでの委員会で設定された試験条件と残課題を以下に示す．【試験片】・代表的な鋼種の SAE9254・引張強さ　1800～ 2100 MPa・試験片サイズの設定が残課題・ショットピーニング必須・市場ばねは，応力集中部が起点となるため，人工欠陥や腐食ピットの設定が残課題【応力負荷方法】・試験片は引張，ねじり応力負荷でともに，市場ばねと同様に主応力方向で破断する．・4点曲げ試験方法（平行部径φ6 mm）は実ばね（線径φ12.5 mm）と破断時間に相関はあるが，実ばねは短時間破断傾向であるため，その原因が，サイズよる応力勾配の影響であることの追加調査．【水素添加方法】・CCTサイクル数と侵入水素量のデータを蓄積し，侵入水素量と破断時間の関係の精度を向上させ，実ばねが晒される市場環境と同様の環境であることの追加確認　本報告では，以下の課題についての調査結果を報告する．課題 1  CCTサイクル数による侵入水素量を代用するためのデータ蓄積，及び CCTでの破断時間と侵入水素量の関係の精度を向上課題 2  ばねの代用として試験片で評価する場合の適切な応力集中部の付与の方法および必要性の検討課題 3  材料強度と応力負荷方法の影響と寸法依存性（応力勾配）の整理と適切な応力付与条件の検討3．無負荷応力での CCT 腐食での水素量測定3.1　目的　実験室レベルの遅れ破壊試験においては，複合サイクル腐食や陰極水素チャージ等の疑似環境によって鋼中に侵入させた水素の量やトラップ状態を昇温脱離法によって分析したものが使用される 6）7）8）．しかし，材質や応力負荷の有無など様々な因子が水素侵入・脱離挙動に影響を及ぼすことが報告されているが，傾向は十分には明らかになっていない 4）9）10）．そこで本報では，焼戻し状態を変化させて材料強度を変化させた鋼材を用いて，侵入水素量に及ぼす応力負荷および応力負荷方法の影響を検討した．本章では，比較のベースとなるショットピーニング無，応力負荷無での水素分析結果を報告する．　なお，最近では鋼部材の遅れ破壊に対する安全性を議論する上で，環境から鋼部材に侵入する拡散性水素量（侵入水素量，He）と所定の応力負荷状態において鋼部材が遅れ破壊を生じない上限の拡散性水素量（限界水素量，Hc）を比較する評価方法が広く用いられてきている 6）11）12）．そのFig. 1　CCT test method.（JASO M609）90および 4点曲げ応力を負荷し CCT環境にて遅れ破壊するか否か実験を行った．その結果，ねじりと 4点曲げどちらも拡散性水素量が多くなるにつれて破壊する最大主応力が小さくなる傾向があり，どちらの方法においてもコイルばねの結果と置き換え可能と判断した．ただし，コイルばねとの相関を見ると，コイルばねは少ない水素量で破壊しており，これは試験片の平行部径φ6 mmに対してコイルばねの線径φ12.5 mmと大きく，応力勾配が小さいことが影響していると考えられる．この確認を取るため，まずは簡便な方法で試験が可能な 4点曲げで，異なる線径の試験片での実験を行う．　また，先行委員会（Ⅱ期その 2）では，市場のコイルばねの腐食ピットを模擬したドリル穴を試験片に導入した．本委員会では，試験片にドリル穴を導入すべきかを検討するため，ドリル穴の有無での実験を行い，結果を比較する．4.2　試験方法4.2.1　供試材　材料は SAE9254，φ13 mm およびφ21 mm の丸棒を950 ℃，30分加熱，油焼入れ，その後焼戻しを 375 ℃，60分で引張強さ 2100 MPa程度，420 ℃，60分で引張強さ1800 MPa程度に調質した．その後，Fig. 6および Fig. 7に示す平行部φ8 mm，φ14 mmの試験片形状に加工後，ショットサイズφ0.87 mm，アークハイト 0.4 mmAのショットピーニング加工を実施した．最後に一部の試験片には，直径φ0.6 mm，深さ 0.6 mmのマイクロドリル穴加工を実施し，Table 1に示す種類の試験片を作成した．試験片のおいても 150 ℃程度の位置に大きなピークを確認した．なお，いずれの会社においても同様の傾向であった．　Fig. 3に引張強さ 2100 MPaサンプルの，Fig. 4に引張強さ 1950 MPaサンプルの，Fig. 5に引張強さ 1800 MPaサンプルの CCTサイクル数と拡散性水素量の関係を示す．拡散性水素量は，いずれの引張強さにおいても CCTサイクル増加に伴い，増加する傾向を示した．しかし，先行委員会の結果 4）と同様に 42サイクルで拡散性水素量が 0.15～0.20 mass ppmに達するあたりから飽和状態となった．本結果より，曲げ遅れ破壊試験やねじり遅れ破壊試験では，42サイクル程度を打ち切り時間にすることで標準化を進めていきたいと考える．なお，一部 0.20mass ppmより拡散性水素量が高いサンプルが見られるが，水素放出曲線において 200 ℃以上のピークが確認されたものと一致していることを確認している．本結果は，錆取りを十分おこなうことを標準化にするべきことを示唆していると考えられる．　Fig. 3～ 5で侵入水素量を同一 CCTサイクルで比較した場合，引張強さ 1950 MPa材の侵入水素量が 2100 MPa材および 1800 MPa材より多い傾向を確認した．これは，焼戻し温度が異なることで，水素のトラップサイトとなりうる転位量や炭化物の析出形態 13）が変化したためであると考えられる．4．4 点曲げ遅れ破壊試験4.1　目的　先行委員会（Ⅱ期その 2）の報告では，単軸のねじり応力Fig. 2　 The hydrogen desorption curves of rust-removed specimens.Fig. 3　 Relationship between CCT cycles and diffusive hy-drogen content.（TS2100 MPa test sample）Fig. 4　 Relationship between CCT cycles and diffusive hy-drogen content.（TS1950 MPa test sample）Fig. 5　 Relationship between CCT cycles and diffusive hy-drogen content.（TS1800 MPa test sample）91ばね論文集　第 69 号 （2024）断までの時間を記録した．4.2.4　水素測定方法　破断後，可能な限り速やかに試験片を回収し，破断部近傍の平行部から長さ 10 mm程度を切り出し，水素測定用として液体窒素容器内に保管した．その後，本稿 3章と同様の方法で水素測定を実施した．4.3　試験結果4.3.1　負荷応力と破断時間の関係　Fig. 10に引張強さ 2100 MPa，平行部φ8 mm試験片（ドリル穴有無）の負荷応力と破断時間の関係を示す．ドリル穴底を起点として破断した場合，負荷応力は Fig. 11に示すような FEMによる弾塑性解析による FEM値（Table 3）残留応力分布については Fig. 8に示す．4.2.2　試験冶具　4点曲げ遅れ破壊試験はFig. 9に示した治具を使用して，ひずみゲージで確認しながら応力を負荷した．4.2.3　試験条件　負荷応力については，Table 2に示す条件で試験を行った．負荷後の試験片は治具ごと CCT試験槽内に設置した．CCTは本稿第 3章と同様の条件で実施し，試験片の破断については，ショックセンサーで検知し，試験開始から破Table 1　Test sample.Table 3　Maximum principal stress FEM analysis.Fig. 6　φ8 mm specimen.Fig. 8　Residual stress distribution.（Bending test sample）Fig. 10　 The relationship between max. principal stress and CCT cycle number.（TS2100 MPa, φ8 mm test sample with drill hole and without drill hole）Fig. 7　φ14 mm specimen.Fig. 11　 Maximum principal stress FEM analysis under 2000 MPa bending stress.Fig. 9　Test method of four point bending.Table 2　Condition of bending stress.92片の破断時間が短い傾向があり，引張強さが高いほど遅れ破壊を起こしやすいという前報の試験結果と合致する．　Fig. 14に引張強さ 2100 MPa，Fig. 15に引張強さ1800 MPaの試験結果を示す．径が大きい試験片は，引張強さ 2100 MPaの場合では 1000 MPa以上の負荷応力で，また引張強さ1800 MPaの場合では全ての負荷応力で破断時間が短い傾向が確認された．これは，線径が大きい方が深さ方向の応力勾配が小さく表層付近の応力が高いことにより，破断時間が短くなっていものと予想される．4.3.2　破断時間と水素量の関係　Fig. 16に CCTサイクル数と拡散性水素量の関係を示す．ドリル穴の有無，引張強さ，平行部径によらず，42サイクルまでは，CCTサイクル数の増加に伴い，拡散性水素量は増加する傾向があった．4.3.3　破面観察　Fig. 17に破面観察の代表的な結果を示す．破面は腐食されていたため，中性錆取り剤で錆を落としてから SEMによる観察を実施した．破面は腐食されていて情報が失われている箇所もあるが，ドリル穴有の試験片では，ドリル穴底起点の破面，ドリル穴底以外の起点破面も起点付近に非金属介在物は観察されず，粒界破壊を示した．また，ドリル穴無の試験片も腐食ピット底近傍を起点として粒界破を採用した．なお，Fig. 11は負荷応力 2000 MPaでの結果を示す．ドリル穴有の試験片では，ドリル穴底を起点として破断する場合，平滑部を起点とする場合があり，この影響で破断時間のばらつきが大きかった．一方，ドリル穴無の試験片は負荷応力が小さくなるほど破断時間が長くなる傾向があり，破断時間のばらつきも比較的小さかった．これらの結果は各社で同様の傾向であった．以上の結果より，残りの試験片は破断時間のばらつきが少ないドリル穴無で実施することとした．Fig. 12に平行部φ8 mmの，Fig. 13に平行部φ14 mmの試験結果を示す．いずれの径の試験片も，引張強さ 1800 MPa に比べ引張強さ 2100 MPaの試験Fig. 16　 Relationship between CCT cycles and diffusive hy-drogen content.Fig. 12　 The relationship between max. principal stress and CCT cycle number.（φ8 mm test sample without drill hole）Fig. 13　 The relationship between max. principal stress and CCT cycle number.（φ14 mm test sample without drill hole）Fig. 14　 The relationship between max. principal stress and CCT cycle number.（TS2100 MPa test sample with-out drill hole）Fig. 15　 The relationship between max. principal stress and CCT cycle number.（TS1800 MPa test sample with-out drill hole）93ばね論文集　第 69 号 （2024）できていると考えられる．5．ねじり遅れ破壊試験5.1　目的　先行委員会（Ⅱ期その 2）の報告では，ショットピーニング有無の条件でドリル穴付与した試験片平行部φ6 mmに，ねじり応力を負荷し，CCT環境にて遅れ破壊するか否か実験を行った結果，コイルばね相当の応力で評価を実施するには平行部へのショットピーニングが必要であり，試験での破壊形態は全て軸線に対し 45度方向のモードⅠで破壊することから，コイルばねと相関がみられ，ねじりCCTはコイルばねと置換え可能な遅れ破壊試験と判断された．　本稿第 4章での 4点曲げによる遅れ破壊試験結果から，平行部にドリル穴無での試験は，4社での破断時間のバラツキが小さいことが示されたが，先行委員会でのねじり壊しているため，市場のばねの破壊形態を再現できていると考えられる．4.4　4 章まとめ　4点曲げによる遅れ破壊試験を実施した結果，ドリル穴有の試験片では，ドリル穴底を起点として破断する場合，平滑部を起点とする場合があり，破断時間のバラつきも大きかった．この原因はドリル穴加工の塑性変形の影響と予想されるため，今後は加工方法も含めて検討する．　一方，ドリル穴無の試験片は破断時間のばらつきが比較的小さく，負荷応力が小さくなるほど破断時間が長くなる傾向があった．また，引張強さが高いほど破断時間が短く，試験片の平行部径が大きいほど，破断時間が短く，これらの結果は前報の試験結果と合致している．破面観察の結果，ドリル穴無の試験片も腐食ピット底近傍を起点として粒界破壊している．以上より，妥当な試験結果が得られているため，ドリル穴無の試験片は市場のばねの破壊形態を再現Fig. 17　Fracture investigation result of four-point bending.94最大せん断応力で 1300 MPaとした．負荷後の試験片は冶具ごと CCT試験槽内に設置し，JASOM609の腐食モード条件で実施した．試験片の破断は，ショックセンサーで検知し，試験開始から破断までの時間を記録した．5.2.4　水素測定方法　破断後，可能な限り速やかに試験片を回収し，破断部近傍の平行部から約 10 mm程度切出し，水素測定用として液体窒素容器内に保管した．その後，本稿第 3章と同様の方法で水素測定を実施した．5.3　試験結果5.3.1　負荷応力と破断時間の関係　Fig. 21に引張強さ 2100 MPa，平行部φ8 mm試験片での最大せん断応力（最大主応力）と破断までの CCTサイクル数の関係を示す．また，ドリル穴無での引張強さ 2100 MPaの4点曲げ遅れ破壊試験結果と合わせて図に示した．最大せん断応力負荷における破断時間は，曲げ応力負荷の破断時間との相関が確認されたが，ねじり遅れ破壊試験の結果が限られているため，ねじりと曲げの負荷応力の違いによる差は明確ではない．5.3.2　破断時間と水素量の関係　Fig. 22に引張強さ 2100 MPaでのねじりと曲げでの CCTサイクルと拡散性水素量の関係を示す．曲げ試験では，CCTサイクル増加に伴い増加する傾向があることが確認されたCCTの結果は，ドリル穴を付与した結果であるため，平行部にドリル穴が無い場合，ねじり CCTも遅れ破壊するか否か試験を実施した．本報では，曲げ試験と同様にねじり試験においても負荷応力，線径違いでの試験を各社で実施したかったが，ねじり試験冶具の製作が遅くなり，一部の試験結果のみとなっている．5.2　試験方法5.2.1　供試材　供試材は，本稿 3章，4章と同じロット SAE9254を用いて，同様の熱処理を実施し，引張強さ 2100 MPaに調質した試験片の形状は Fig. 18に示す．　φ8 mmの平行部の表面には，曲げ試験片と同様のショットピーニングを施行し，Fig. 19にねじり試験片の残留応力分布と比較のための引張強さ 2100 MPaのφ8 mmの曲げ試験片を併せて示す．5.2.2　試験冶具　ねじり遅れ破壊試験は Fig. 20に示す冶具を使用し，所定の応力になるまで，ひずみゲージで応力を確認しながら負荷した．5.2.3　試験条件　引張強さ 2100 MPaの試験片に付加したねじり応力は，Fig. 22　 Relationship between CCT cycles and diffusive hy-drogen content.Fig. 18　φ8 mm Torsion specimenFig. 19　Residual stress distribution（Torsion test sample）.Fig. 20　 Test apparatus for delayed fracture under torsional load.Fig. 21　 The relationship between max. principal stress and CCT cycle number.（TS 2100MPa test sample of torsion and bending without drill hole）95ばね論文集　第 69 号 （2024）張強さ違いによる侵入水素量の差は，水素トラップサイトとなりうる転位，炭化物析出形態の変化によるものと推測される．一部 0.20 mass ppmより拡散性水素量が高いサンプルが見られるが，水素放出曲線において 200 ℃以上でのピークと確認されており，測定の際は錆取りを十分おこなうことを標準化にするべきことを示唆している．　（2）曲げ遅れ破壊試験において，ドリル穴加工有の場合では，起点部がドリル穴底と平滑部とする場合があり，この影響で破断時間のバラつきが大きくなったが，ドリル穴無の場合，ドリル穴加工有のものよりも破断時間が長くなる傾向はあるが，バラつきは小さい．この結果は，各社で同様の傾向であった．ドリル穴無での，引張強さおよび線径違いでの試験結果は，前報と同じく引張強さが高い程，破断時間が短く，遅れ破壊を起こしやすく，線径が大きい方の破断時間が短い傾向があり，深さ方向の応力勾配が小さく表層付近の応力が高いことによるものと推測される．また，CCTサイクルと拡散性水素量の関係は，ドリル穴の有無，引張強さ，平行部径に関わらず，CCTサイクル増加に伴い，拡散性水素量は増加し，無負荷応力試験結果と同様の傾向を示した．また，破面はドリル穴無の試験片も腐食ピット底近傍を起点として粒界破壊しており，市場のばねの破壊形態を再現できていると考えられる．　（3）ねじり遅れ破壊試験において，ねじり応力負荷における最大せん断応力での破断時間は，曲げ応力負荷の破断時間との相関が確認された．曲げ試験での拡散性水素量はCCTサイクル数の増加と伴に増加する結果となったが，一部結果の拡散性水素量が曲げ試験よりも少ない．この結果は，試験数が少ないため負荷応力形態による差によるものか定かではないため，今後の確認が必要である．ねじり試験での破面は，試験片の軸線に対し 45度方向のモードⅠで破断することが確認され，試験片表面には多数の腐食ピット，破面には粒界が観察されることから，コイルばねの市場での折損モードを再現できているものと推定される．今回，ねじり試験での負荷応力，線径違いでの試験数が少が，ねじりでの傾向は，27，40サイクルの拡散性水素量は，曲げと同程度の量となっているが，52，58サイクルの拡散性水素量が曲げの拡散水素量と比較して少なく，今後の課題とした．5.3.3　破面観察　Fig. 23に破面観察の結果を示す．破面は腐食されていたため，中性錆取り剤を用いて錆を落としてから SEMによる観察をおこなった．破面は軸線に対し 45度方向のモード Iの破壊形態であり，錆取後の試験片表面には腐食により多数の腐食ピットが観察された．破面の SEM観察では，腐食により不明瞭な部分はあるが，腐食によりピット底近傍を破壊起点として，破面に粒界が観察されることから粒界破壊と推定した．5.4　5 章まとめ　ねじりと曲げの負荷応力形態の違いはあるが，それぞれの遅れ破壊試験結果からドリル穴無の場合での負荷応力と破断時間の関係に相関が確認された．ねじり試験での拡散性水素量は CCTサイクル数の増加と伴に増加する結果となっており，曲げ試験と同様の傾向が確認されたが，試験数が少ないため負荷応力形態の確認のためには更なるデータ取得が必要である．平行部にドリル穴無のねじり遅れ破壊試験を実施した結果，全ての試験片で軸線に対し 45度方向のモードⅠで破断することが確認され，試験片表面には多数の腐食ピット，破面には粒界が観察されることから，コイルばねの市場での折損モードを再現できているものと推定される．6．本報のまとめ　（1）無負荷応力状態での CCT環境による拡散性水素量は，いずれの引張強さにおいても CCTサイクル数の増加に伴って増加する傾向を示したが，42サイクルで 0.15～0.20 mass ppmに達すると飽和状態となった．標準化を進める上で，CCT腐食環境下での試験打ち切り時間は，拡散性水素が飽和する 42サイクル程度が適切と考える．引Fig. 23　Fracture investigation result of torsion sample.96ないため負荷応力形態での CCT腐食環境化での遅れ破壊の相関の確認のためには更なるデータ取得が必要である．7．次回委員会の取組み　本報は，1章で述べた下記課題に対して調査を実施した．課題 1  CCTサイクル数による侵入水素量を代用するためのデータ蓄積，及び CCTでの破断時間と侵入水素量の関係の精度を向上課題 2  ばねの代用として試験片で評価する場合の適切な応力集中部の付与の方法および必要性の検討課題 3  材料強度と応力負荷方法の影響と寸法依存性（応力勾配）の整理と適切な応力付与条件の検討　課題 1に対して，侵入水素量と破断時間の関係に多くの知見を得られた．ねじり試験での一部結果の拡散性水素量が曲げ試験よりも少ないため，次回委員会での課題とした．　課題 2に対しては，4点曲げ遅れ破壊にて，ドリル穴無での破断時間について各社ばらつきが少ないことが確認された．人工欠陥付与の方法では，ドリル穴の場合，応力集中となっても破断しない場合が確認され，不適合と判断されたが，その他の付与方法については検討が必要である．　課題 3に対しては，4点曲げ遅れ破壊試験では，寸法依存性が確認された．しかし，ねじり遅れ破壊試験のデータが少ないため，ねじり遅れ破壊での寸法依存性，応力負荷方法違いによる影響確認，また，破壊起点の整理が必要である．次回委員会では，今回の残課題について実施する．参考文献 1） 遅れ破壊試験法の調査委員会，ばね論文集，52（2007），35. 2） ばねの遅れ破壊に関する研究委員会報告　その 1：ばね論文集，58（2013），41． 3） ばねの遅れ破壊に関する研究委員会報告　その 2：ばね論文集，60（2015），43. 4） ばねの遅れ破壊に関する研究委員会報告（Ⅱ期）その1：ばね論文集，65（2020），109. 5） ばねの遅れ破壊に関する研究委員会報告（Ⅱ期）その2：ばね論文集，66（2021），87. 6） 山崎真吾，高橋稔彦，鉄と鋼，83（1997），454． 7） H.Suzuki and K.Takai，ISIJ int.，52（2012），174． 8） 高井健一，高木周作，大村朋彦，ふぇらむ，19（2014），35． 9） 大塚哲平，2018，https://kaken.nii.ac.jp/�le/KAKENHI-PROJECT-26289364/26289364seika.pdf10） 木南俊哉，鉄と鋼，108（2022），656．11） 漆原　亘，湯瀬文雄，中山武典，並村裕一，茨木信彦，神戸製鋼技報，52（2002），57．12） 鈴木信一，石井信幸，宮川敏夫，原田宏明，鉄と鋼，79（1993），227．13） 鈴木崇久，寺本真也，根石豊，ばね論文集，64（2019），1．