# Fileset

[practice.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/a5c6e2d2-dfdc-4cff-949c-5029cc54f311/download)

## Creator

[轟 眞市](https://orcid.org/0000-0003-3986-1900)

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[発表練習の効果を侮るなかれ](https://mdr.nims.go.jp/datasets/6ea53488-ebc9-4c52-a845-32bb6f6d9f3d)

## Fulltext

Hands-on techniques of presentation (6): My renewed awareness of 'Practice makes perfect'◎連載プレゼン修行拾遺録【第 6回】発表練習の効果を侮るなかれ轟　眞市 物質・材料研究機構光材料センター∗Shin-ichi TODOROKI口頭発表の経験を積んだ中堅どころになってくると、発表練習の時間を取らずにいきなり本番に望む人が多いのでは無いだろうか？筆者もその一人だったのだが、先日、発表練習をせざるを得ない仕事が舞い込んだ。45分の講演をビデオに収録し、インターネットで公開するというのだ。日頃、偉そうにプレゼン技術を人に説いてきた報いを受ける時が来たのだ。ぶざまなプレゼンを記録に残すわけにはいかない。講演 1週間前から、夕方になると会議室に籠もり、内側から鍵をかけ、通し稽古を 1回だけ行う日々を過ごした。この経験から見えてきたことを書き留めておく。伝えたい事は多々あれど、、、今までの経験から、上映資料の分量はこれ位、と見当はつけられる。しかしながら、聴衆のバックグラウンドをよくよく考えると、これだけは言っておきたいという内容が次々と浮かんでくる。膨れ上がった60枚のスライドを前に、最初の通し稽古に臨んだ。結果はきっかり 45分。しかし流れが悪く、しばしば口ごもってしまう。色気を出して、スライドに記さなかったことを補足しようとするのが裏目に出るのだ。ロスした時間を挽回しようと、口調は早くなり、余裕が無くなる。この状態を録画されるのはもってのほかだ。毎日練習する事を決意した。今は亡き、桂枝雀師匠の速記本 [1]に記されていたエピソードを思い出す。枝雀さんはお風呂に入ると、必ずこの講談の一節を口ずさんでいました。∗〒 305-0044茨城県つくば市並木 1-1fax 029-854-9060URL: http://www.geocities.jp/tokyo 1406/「こういうもんは、毎日口に慣らしておいて、ほかのことを考えていても口から勝手に出てくるようにしてますねん」……「お稽古好き」の枝雀さんらしいコメントです。 —『くしゃみ講釈』通勤の行き帰りや寝床の中でも、無意識にさらう様になった。練習によって研ぎ澄まされるもの2回目も時間丁度で終え、流れも少し良くなった。しかし 3回目の途中、突然先が続けられなくなった。グラフを使って細かい分析をする場面だった。「ダレる (=飽きてくる)」のだ。2回の通し稽古で全体の流れを身体で覚えた身には、わざわざ言葉を尽くして説明すべき内容に思えなくなってきたのだ。これは、上映資料執筆時には見えなかったことである。言うまでもないことだが、黙読するより口演する方が時間がかかる (図 1)。練習を重ねていくと、口演にかかるコストを最小にしようとして、自然に簡潔な表現を選ぶようになる。例の場面ではそれが絶望的に不可能に思え、敢えて言葉を重ねて伝えても聴衆が得るものは少ないと悟ったのだ。主催者に上映資料を提出する締切りの前日であったのが幸いだった。急遽その部分を削除し、入れ替える内容を書き起こした。余裕を得るのが最大の目的前回の連載記事 [2]で述べたように、わかりやすい発表にするためには非言語表現を併用するのが良い。しかし、練習なしで本番に臨むと、時間内に終わら60 Materials Integration Vol.22 No.07 (2009)http://www.geocities.jp/tokyo_1406/http://www.tic-mi.com/publ/mi_new.html◎連載TitleTitleSummaryTopic1Topic2Topic3Topic1Topic2Topic3Data1Data2Data3Data1Data2図 1: 練習に要する時間は、黙読より口演の方が長い。せることが最優先になってしまい、アイコンタクトやジェスチャーを取り入れる余裕がなくなる。非言語表現を活用するためには、それに気が回る境地に達するまでの練習が必要なのだ。再び枝雀師匠の言葉が思い浮かぶ。発表前日に 4回目の通し稽古を行った。不思議な事に、簡潔な表現で喋っているのに 45分きっかりで終わった。話すスピードがゆっくりになり、少しは非言語表現を試みる余裕が出てきたのだ。スライドを送るリモコン付きレーザーポインタの操作にも慣れてきた。この他にも 4回の練習を通じて試みたことがある。PCやプロジェクタの不具合に遭遇した時に備えて、毎回機材の組み合わせを変えて練習した。当日になって持参した PCが使えないことが分かったり、準備したビデオが上映不能だったりでは、目も当てられない。考えうる限りの事態に備えた対策を講じた。そして当日早めに会場入りし、もう一人の登壇者に挨拶を済ませ機材の動作確認をした。会場にはプロ仕様のビデオカメラが据えてある。主催者の意気込みが感じられた。早速カメラマンに質問をして、望ましい立ち位置を頭に入れた。詰め掛けた聴衆は定員一杯の 80名。休憩の後に登壇し、昨日の調子でこなせた様に思ったのだが、知り合いによれば、いつもより緊張していたそうだ。果たしてどんな姿で録画されたのであろうか？本稿が出版される頃には、ネットで公開されていることであろう。ご視聴いただけると幸いである。第 1回 SPARC Japanセミナー 2009「研究者は発信する－多様な情報手段を用い、社会への拡がりを求めて」http://www.nii.ac.jp/sparc/event/2009/20090625.htmlこんなにも練習にのめり込んだのはもう一つ理由がある。実はこのあと、日を置かずに 2回ほどプレゼンテーションセミナーの講師を勤めたのだ。受講生の前で、練習した講演の前半を「口頭発表デモンストレーション」として見てもらった。研究の過程で遭遇したセレンディピティのエピソード [3]を一般向けに紹介する内容である。大学の 2年生には少し難しい内容ではあったが、言葉を噛み砕いて伝える余裕があった。事前に「今年の 2年生は無反応」と聞かされていたのだが、最後に拍手をしてもらえたのだから、彼らの心に何か伝わるものがあったのだろう。［参考文献］[1] 桂枝雀：“爆笑コレクション I ”,ちくま文庫,筑摩書房 (2005).[2] 轟眞市：“プレゼン修行拾遺録 (5)四十四の手習い”, マテリアルインテグレーション, 22, 5, pp.77–78 (2009).[3] 轟眞市：“偶然を呼び寄せてセレンディピティを発揮するには”,応用物理, 78, 7, pp. 668–671 (2009).マテリアルインテグレーション Vol.22 No.07 (2009) 61http://www.nii.ac.jp/sparc/event/2009/20090625.htmlhttp://www.tic-mi.com/publ/mi_new.html