# Fileset

[3. 原稿執筆要綱r1_佐久間.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/9c16532a-1cf6-4232-8091-25722656cbad/download)

## Creator

[佐久間 博](https://orcid.org/0000-0002-6522-0704)

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[層状結晶の層間結合エネルギーと剪断強度](https://mdr.nims.go.jp/datasets/4594fca6-faf4-444a-b4ec-8009bfd6885c)

## Fulltext

template日本化学会研究会「低次元系光機能材料研究会」ニュースレター LPM Lett. 20xx, xx   ─ 1 ─  層状結晶の層間結合エネルギーと剪断強度  物質・材料研究機構、佐久間 博  １．はじめに  層状結晶を剥離しナノメートルスケールの厚みを持つシートにすると、従来になかった性質を示す新しい材料となることがある。そこで層状結晶を如何に薄く剥離するかが課題となっている。積層したナノシートを力学的に剥離するためには、①シート面と垂直方向に引っ張る、②シート面を剪断する、の二つを考えることができる（図１）。前者の剥離方法はスコッチテープによるグラフェンの剥離が有名であり、後者の剪断による剥離は超音波による剥離の主要な剥離機構と考えられている1)。これらの剥離過程において必要な力・エネルギーは材料によって異なり、これらの値を見積もることは材料に応じた最適な剥離方法の開発に有用である。大きな単結晶があれば実験的にこれらの力・エネルギーを計測することができるが、ほとんどの単結晶は小さく実測が難しい。そのため、剥離に必要な力・エネルギーの導出は理論計算が大いに活躍する課題と言える。本論文では、我々が研究対象としてきた層状粘土鉱物を中心に解説する。  ２．層間結合エネルギー  理論計算結果を信頼できるかどうか判断するためには、実験結果と比較することが必要である。そこで、マイカ（ここでは白雲母のこと）を第一に研究対象とする。マイカは剥離することで原子スケールの平坦な表面を容易に得ることができ、原子間力顕微鏡（Atomic Force Microscopy, AFM）や表面力装置（Surface Forces Apparatus, SFA）の基板として使われている。マイカ表面間の層間結合エネルギー（Interlayer bonding energy, ILBE）はSFAにより精密に測定された実測値があり2)、理論計算と直接比較することができる。理論計算によるILBEは図２に示すようなエネルギー（E2layersとE1layer）を計算することで見積もることができる。結晶構造の作図にはVESTA3)を用いた。実際の計算では、二層と一層の構造最適化をそれぞれ行い、安定構造の全エネルギーからILBEを算出する。全エネルギーは密度汎関数理論(DFT)に基づく第一原理電子状態計算により算出したが、第一原理とは言ってもいくつか近似したモデルを含んでおり、どのモデルを使うかで結果が変わる。ここでは価電子のみをあらわに取り扱う擬ポテンシャル法とよく使われる交換相関ポテンシャル（GGA-PBE）に基づく計算の結果4)を示す（表１）。ILBEが負に大きいほど結合が強いことを示す。一般にILBEは単位面積当たりのエネルギーとして表現するが、今回のように二つの表面間のエネルギーを考える場合、剥離した後に生成した表面を単位とする（unit area of surface）か、接触している面積を単位とする（unit area of two surfaces）かにより値が異なる。そのため、どちらの単位を採用するかを明記する必要がある。本研究ではSFAの実験に従い、unit area of surfaceを採用した。マイカはへき開面にK+イオンが存在し、イオン交換によりK+イオンを他の陽イオンに交換することができる。ここではH3O+イオンに交換した結果も示す。実験では一度剥離したマイカ表面を再度接触させ、その後に表面と垂直方向に引き離す際に必要な力を計測する手法を取っているため、結晶の向きや不純物に影響され、ILBEを小さく見積もる可能性がある。一方、これらの影響のない理論計算値は実験値よりもILBEが負に大きく出るはずである。このことを考慮に入れると、DFTの計算結果は実験値とよく合うと言える。  表１ マイカの層間結合エネルギーのDFT計算値4)と実験値2) Surface cation ILBE (mJ/m2) (DFT) ILBE (mJ/m2) (Exp.) K+ −264.4 −150～−200 H3O+ −205.8 −110～−240 ■レビュー■  図１ 力学的なナノシートの剥離方法  図２ ILBEの計算方法。黒い実線は計算に使うスーパーセルを示し、周期境界条件により結晶は横方向に無限に続く。ここで示した結晶はマイカ（白雲母）。 日本化学会研究会「低次元系光機能材料研究会」ニュースレター Vol. xx, No. x 20xx  ─ 2 ─  マイカのようなイオン結合性の層状結晶ではDFT計算を信頼できることが分かった。それでは層間結合の主たる起源がファンデルワールス（vdW）結合、水素結合、イオン結合の場合にどのような違いがあるだろうか？これらを見積もる上で粘土鉱物は良い研究対象である。粘土鉱物にはそれぞれの結合を主とする単結晶が存在し、系統的な比較を行うことができる。図３に粘土鉱物の代表的な結晶構造とILBEの計算結果を示す5)。パイロフィライトとタルクはSiO4四面体シート間に弱いvdW引力がはたらいている。カオリナイトとリザルダイトは八面体シートのOH基とSiO4四面体シート間の水素結合、ブルーサイトとギブサイトは八面体シート間の水素結合で構造が安定化している。ブルーサイトとギブサイト間でのILBEの大きな差は、水素結合の数やOH基の向きによる安定構造の違いに起因する。フロゴパイトとマスコバイトは粘土層内の同形置換（例えばSi4+がAl3+に置換される）により負に帯電し、その電荷を中和し層間を結合するために層間に陽イオンが存在しているため、主たる層間の引力はクーロン力である。vdW結合性結晶のILBEが小さく、イオン結合性結晶のILBEが負に大きいことがわかる。水素結合性結晶の場合には、結合の方向性や結合数の影響があるためILBEの値に幅があるが、vdW結合より大きく、イオン結合よりも小さいことがわかる。ここでは計算していないが、グラファイトや二硫化モリブデンなどの層状結晶の層間結合は主としてvdW結合と考えられるため、剥離しやすい結晶と言える。ちなみにDFT計算は弱い相互作用であるvdW力を正確に計算することが難しい。vdW力を取り入れるためのいくつかの手法で計算した結果では、ILBEの絶対値に違いがでるが、結晶間でのILBEの大小関係には変化がない5)。  ３．剪断力  剪断変形に対する層状結晶の強度は、結晶のどのような性質に起因するであろうか？これは意外かもしれないが簡単に説明することができなかった。多結晶粉末の摩擦試験からILBEと剪断力には比例関係があるという報告がある6)。この研究から剪断力はILBEで説明できると考える人が多い。直感的には正しい気がするが、ILBEはへき開面と垂直方向に働く力を垂直方向の変位で積分したものであり、剪断力とは直交関係にあるため関係が薄いようにも思える。このILBEと剪断力の関係を考えていたときに、どうやって多様な層状結晶のILBEを計測したのか疑問に思った。実はこのILBEは理論計算で見積もった値であり、計算機の性能がまだ発展途上で非常に単純な静電エネルギー計算による値であった7)。そこでもう少し精密な理論計算で求めたILBE5)と実験で求めた剪断力を比較すると、剪断力とILBEに比例関係が見られないことがわかった（図４）。  そこで、AFMの摩擦力の解釈として使われている、探針と基板間のポテンシャルエネルギーの凹凸が摩擦力であるとする理論9)を、層状結晶に当てはめることを検討した。この理論によれば層状結晶の剪断力は、層間滑りの際に層間にはたらくポテンシャル障壁を乗り越えるために必要な力と解釈できる。このポテンシャル障壁が高い場合や経路上でポテンシャル障壁の数が多い場合に、剪断力が大きくなる。マイカのポテンシャル障壁をDFT計算から求めると、結晶表面の対称性を反映し、すべり方向が30度ごとに形状が変化することがわかった10) (図５)。例えばポテンシャル障壁の高さはPath 1と2でほぼ等しいが（図５C）、Path 1ではポテンシャル障壁の幅が短い。一方Path  図３ 粘土鉱物の結合様式の違いによるILBEの変化5)。  図４ 実験から求めた摩擦係数（µ）6),8)とILBEの関係（Reprinted from Sakuma and Suehara (2015)5）、Copyright 2015 with permission from American Geophysical Union）。破線はILBEと剪断力に比例関係があるとした論文6)による比例関係。横軸はvdW力を補正したDFT計算（DFT-D2）によるILBEの理論計算値。シンボルの横のアルファベットは結晶名を意味し、Py: Pyrophyllite、T: Talc、K:Kaolinite、L:Lizardite、G: Gibbsite、B: Brucite、M: Muscovite、Ph: Phlogopiteである。 日本化学会研究会「低次元系光機能材料研究会」ニュースレター Vol. xx, No. x 20xx  ─ 3 ─ 2では、ポテンシャル障壁がD = 2 Å付近でピークを迎えてからD = 7 Å付近までほぼ一定の値をとる。このことからPath 1はポテンシャル障壁の山の周期が短く、長い距離を剪断される場合には、Path 2と比べて約2倍の数のポテンシャル障壁を乗り越える必要がある。つまりPath 1はPath 2よりもおおきな剪断力を必要とすることがわかる。実際にポテンシャル障壁の登るために必要な力を計算すると、Path 1の方がPath 2よりも大きい（図５D）。 このようなポテンシャル障壁を起源とする剪断力は、実際の剪断力を説明できるだろうか？そこで、単結晶のマイカ表面間で剪断試験を行い、実験と理論計算を比較した10)。剪断方向は<010>（Path 4と等しい方向）に固定した。横軸に法線応力、縦軸に剪断応力をプロットすると、ほぼ直線関係がある（図６A）。ここで、実験の応力とDFTの応力はそのままでは直接比較できるものではないことに注意が必要である。実験では剪断面すべてが接触しているわけではなく、実際の接触面積はみかけの接触面積よりも小さい11)。この影響を考慮してDFT計算の結果を実験と比較できる値に変換した。<010>方向の剪断力に対応するPath 4のDFT計算の結果は、実験値よりも小さい。この差によると、DFT計算の結果は現実の剪断力を示していないということだろうか？摩擦試験の回収試料表面をよく見ると、細かな白い粉末が多くできていることがわかる（図６B）。これは剪断面にできた摩耗粒子であり、摩擦試験では排除することができない。この摩耗試料の結晶方位をみると、<001>を軸として回転していることがわかる（図６C）。つまり実験ではPath 4の方向に剪断したが、摩擦試験中に摩耗粒子がたくさん発生し、剪断面内でランダムな方向の摩擦実験をしていたことに相当する。そこでDFT計算の結果もランダムな方向として平均値を取る（in-plane average）と、実験とDFT計算の結果が一致することがわかった。つまり、層間にはたらくポテンシャル障壁を乗り越えるのに必要な力が層状結晶の剪断力の起源であるという仮説を支持する結果が得られたことになる。 この実験と理論計算の融合研究から、理論計算による剪断力の導出は、ある程度信頼できるものであることがわかった。同様の理論計算で種々の結晶の剪断力を見積もると、vdW結合をILBEの主成分とするパイロフィライトの場合には、すべり方向依存性はほとんど見られず、剪断力はマイカより小さい12)。層状複水酸化物の一つであるブルーサイトでは、ほぼマイカに近い剪断力を示す13)。イオン結合性の層状結晶の一つであるモンモリロナイトで層間陽イオンを交換すると、陽イオンのイオン半径が大きいほど剪断力が大きくなる14)。このように様々な相互作用をもつ層状結晶の剪断力の理論計算が可能となり、また材料設計の上で剪断力の調整も可能であることが明らかとなってきた。   図５ マイカの剪断力に関するDFT計算10)。(A)マイカの結晶構造と剪断面。(B) 上位のレイヤーの移動方向。(C) 計算で得られたポテンシャル障壁、σnは法線応力。(D)計算で得られた剪断応力（τ）と法線応力の関係。剪断方向が30度回転するごとに、剪断応力が上下する。  図６ マイカ単結晶の摩擦試験の結果とDFT計算の比較10)。(A)みかけの剪断応力（τmacro）と法線応力（σmacro）の実験結果（シンボル）とDFT計算から導出した結果（実線）の比較。破線はDFT計算の結果から見積った誤差範囲。矢印は摩耗粒子が増えた場合に、剪断応力が大きくなることを示す。(B) 回収試料の写真、剪断方向は<010>。(C)回収試料の偏光顕微鏡写真（直交ニコル）。摩耗粒子（wear particle）の色が赤であることは、摩耗粒子の結晶方位が元々のマイカの結晶方位と異なることを示す。 日本化学会研究会「低次元系光機能材料研究会」ニュースレター Vol. xx, No. x 20xx  ─ 4 ─ ４．最後に  本記事で説明したDFT計算と実験の比較から、層状結晶の剥離に必要なエネルギー・力について、理論的に予測が可能となってきた。しかしながら現実の結晶では不純物や欠陥の影響で空間的により大きな結晶モデルが必要となるかもしれない。そのような場合には、原子間相互作用を関数や数値で近似した古典分子動力学計算のような手法が有用となる。そもそもDFT計算をはじめとする電子状態計算は、構造というよりは電子のかかわる性質（バンド構造など）を予測できる唯一の計算手法であり、結晶構造や弱い相互作用の計算にはそれほど強力な手法ではない。本解説の内容では、様々な結晶での比較が必要であったため、結晶ごとに相互作用ポテンシャルを作成する必要のないDFT計算が有用であったが、より現実に近い剪断力を求めたい場合には、古典分子動力学計算の方が良い場合が多い。それぞれの理論計算手法の長所・短所を知り使い分ければ、これらの理論計算は電子物性・力学物性どちらも予測・解析することのできる強力な研究手法となる。今後、層間結合エネルギーが大きく単層剥離しにくいマイカなどについて、実験・理論計算の両面から新しい材料が進んでいくと思われる。  謝辞  本原稿を執筆する機会をいただき、宮川雅矢先生、黒田義之先生に感謝する。本解説の理論計算の一部はNIMSの材料数値シミュレータを利用して実施した。  参考文献 1) M. Yi and Z. Shen, J. Mat. Chem. A, 3, 11700 (2015). 2) H. K. Christenson, J. Phys. Chem., 97, 12034 (1993). 3) K. Momma and F. Izumi, J. Appl. Crystallogr., 44, 1272 (2011). 4) H. Sakuma, J. Geophys. Res. Solid Earth, 118, 6066 (2013). 5) H. Sakuma and S. Suehara, J. Geophys. Res. Solid Earth, 120, 2212 (2015). 6) D. Moore and D. Lockner, J. Geophys. Res. Solid Earth, 109, B03401 (2004). 7) J. R. F. Giese, Nature, 248, 580 (1974). 8) J. Behnsen and D. R. Faulkner, J. Struct. Geol., 42, 49 (2012). 9) W. Zhong and D. Tománek, Phys. Rev. Lett., 64, 3054 (1990). 10) H. Sakuma, K. Kawai, I. Katayama, S. Suehara, Sci. Adv., 4, eaav2268 (2018). 11) J. Dieterich and B. Kilgore, Pure Appl. Geophys., 143, 283 (1994). 12) H. Sakuma, K. Kawai, T. Kogure, Am. Mineral., 105, 1204 (2020). 13) H. Okuda, K. Kawai, H. Sakuma, J. Geophys. Res. Solid Earth, 124, 10423 (2019). 14) H. Sakuma, D. A. Lockner, J. Solum, N. C. Davatzes, Comm. Earth Env., 3, 116 (2022).  著者紹介 佐久間博（さくまひろし） 物質・材料研究機構（NIMS）・主幹研究員 略歴：2004年東北大学大学院理学研究科博士後期課程修了。博士（理学）。2004～2005年東北大学多元物質科学研究所CREST研究員、2005～2008年東北大学多元研助手・助教、2008～2014年東京工業大学地球惑星科学専攻博士研究員・特任助教、2011年コペンハーゲン大学客員准教授、2014～2019年NIMS主任研究員、2019年アメリカ地質調査所客員研究員、2019年より現職 現在の研究分野/テーマ：コロイド・界面化学、トライボロジー、分子シミュレーション、粘土鉱物による環境材料開発