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[66_20181160(藤丸論文2023).pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/927f6254-0018-4df4-804b-165eabb8ca26/download)

## Creator

藤丸 朋泰, 木本 裕大, 佐藤 翔一, [宮内 直弥](https://orcid.org/0000-0002-7716-3049), 永森 繭, [艸分 倫子](https://orcid.org/0000-0001-6715-888X), [板倉 明子](https://orcid.org/0000-0001-5783-141X), 松本 佳久

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©公益社団法人 日本表面真空学会[Creative Commons BY-NC Attribution-NonCommercial 4.0 International](https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/)

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[バナジウム膜を透過する水素の局所可視化の試み](https://mdr.nims.go.jp/datasets/65110b59-d66b-4105-90cd-a9ef2c66b9e6)

## Fulltext

バナジウム膜を透過する水素の局所可視化の試みバナジウム膜を透過する水素の局所可視化の試み藤丸朋泰 1・木本裕大 1・佐藤翔一 1・宮内直弥 2永森　繭 2・艸分倫子 2・板倉明子 2・松本佳久 1, *1 大分工業高等専門学校　〠 870–0152　大分県大分市大字牧 16662 物質・材料研究機構　〠 305–0047　茨城県つくば市千現 1–2–1（2023 年 6 月 7 日受付；2023年 8月 10日掲載決定）Attempt to Visualize the Local Hydrogen Permeation through Vanadium MembraneTomoyasu FUJIMARU1, Yudai KIMOTO1, Shoichi SATO1, Naoya MIYAUCHI2, Mayu NAGAMORI2,Tomoko KUSAWAKE2, Akiko N. ITAKURA2 and Yoshihisa MATSUMOTO1, *1National Institute of Technology, Oita College, 1666 Maki, Oita, 870–0152, Japan2National Institute for Materials Science, 1–2–1 Sengen, Tsukuba, Ibaraki 305–0047, Japan(Received June 7, 2023；Accepted August 10, 2023)An attempt is made to visualize hydrogen permeation through vanadium membranes using operando hydrogenmicroscopy. Prior to visualization, experimental conditions are determined. The vanadium sample surface for hydrogenintroduction is coated with Pd-25 mol％Ag alloy. Also, the optimal temperature of the vanadium sample for hydrogenvisualization is determined. By optimizing the experimental conditions, some correlation was found between thedistribution of permeated hydrogen and the morphology of vanadium particles observed in secondary electron imageof scanning electron microscopy.KEYWORDS : hydrogen permeation, vanadium, bulk diffusion, hydrogen mapping1. は　じ　め　に来たる水素エネルギー社会において，高純度の水素の需要が高まっている。例えば，水素燃料電池自動車（FCV）では，ISO14687-2の規格において 99.97％1)以上の高純度水素を供給する必要があるとされている。そこで，水素原子を金属中に溶解・拡散させ，原子レベルのフィルターとして機能する水素分離膜が注目されている。水素分離膜を使用すれば，半導体製造などで要求される，純度99.9999％以上の超高純度水素が容易に製造でき，燃料電池用水素として必要な純度を十分に満たせる。加えて，従来の水素精製方法に比べ，水素をコンパクトで効率的に供給することが可能である。水素分離膜としては，Pd-Ag合金を代表とする幾つかのパラジウム合金が唯一実用化されている。パラジウムはバナジウムと比べて桁違いに高価であり，資源量が少ないため，大量に使用するのが困難な材料である。そこで，パラジウムに比べて安価で，かつ水素透過係数が 1 桁以上高いバナジウムが，代替材料として期待されている。バナジウムは水素分離膜として汎用性が高く，バナジウム合金を用いた様々な研究が進められている。例えば，バナジウム合金とアンモニア分解触媒を組み合わせることによって，アンモニアから高純度水素を直接製造することが可能となっている2)。他には，Niや Alを添加したバナジウム合金による水素透過特性などの研究が進められている3, 4)。さらに，バナジウム合金膜を用いた大容量の水素精製デバイスが開発されている5)。現在，水素分離膜の社会実装に向けて，バナジウムを用いた微細結晶粒の水素分離膜における水素透過性能や耐久性の向上が求められている。しかし，バナジウムにおける水素透過性能の向上に有効な結晶組織は明らかにされていない。そこで，本研究はオペランド水素顕微鏡を用いて* E-mail : matumoto@oita-ct.ac.jp表面と真空 Vol. 66, No. 10, pp. 608–612, 2023https://doi.org/10.1380/vss.66.608論　　文― ( 38 ) ―https://doi.org/10.1380/vss.66.608バナジウムを透過した水素を可視化することによって，水素透過性能に寄与する結晶組織を明らかにすることを目的に行った。オペランド水素顕微鏡は水素透過実験中にリアルタイムで透過する水素を可視化することができる実験装置である6)。これまで，ステンレス鋼を透過した水素の観察などに用いられてきたが6)，本実験ではバナジウム薄板を透過した水素の局所分布の計測に，初めて成功した。なお，オペランド水素顕微鏡での水素検出は，表面に滞在する水素原子をイオン化して脱離させるものであり，水素原子が再結合して分子として昇温脱離する量とのバランスによって，実際の水素透過量と水素イオンの検出効率が異なる。そのため，事前に可視化実験に最適な温度を決定するための予備実験を行ったので，あわせて報告する。2. 実験方法と結果2. 1 実験装置オペランド水素顕微鏡は，試料を汚染・破壊することなく，表面水素分布を実時間で画像化する顕微鏡である。試料背面から水素を供給することにより，透過による表面水素の時間応答性を時間制限なく計測することができる。走査型電子顕微鏡（Scanning Electron Microscope, SEM）をベースに開発されており，電子線で試料表面を走査して二次電子像（以下 SEM像）と表面水素像を交互に撮影することで，表面形状や表面状態を反映した解析を行うことが可能である。電子線を利用した水素の検出法については以下に説明する。2. 2 電子遷移誘起脱離（Desorption Induced by Elec-tronic Transition, DIET）水素の表面濃度分布を直接検出できる手法として，電子遷移誘起脱離（DIET）法がある。電子衝撃脱離（ElectronStimulated Desorption, ESD）法とも呼ばれ，低速の電子線を照射することで表面に吸着している吸着物を励起して反結合状態とし，脱離させて検出する手法である。表面に存在する水素原子は基板と結合状態にあり，照射した電子線で水素原子の電子が励起されることで，反結合状態へと遷移する。電子遷移にかかる時間は吸着物が表面を拡散する時間よりも短いため，原子はほぼ吸着位置から，中性粒子またはイオンとして脱離する。この論文では，水素イオンを検出する。イオン化は電子遷移で起こるため運動量移行を伴わず，そのため試料を壊さずに水素のみを検出することができる7, 8)。2. 3 試料準備試料は圧延加工された厚さ 0.5 mmの純バナジウム板材を使用した。ワイヤーカット放電加工で直径 16 mmの円板に切出し，電解研磨を施した。おもて面には，中心部 2 mm 以内にマイクロビッカース硬さ試験機で 4 点の圧痕を残した。その後，1173 Kで，2時間の熱処理を行った。EBSD 解析（Electron BackScatter Diffraction／後方散乱電子回折）により，平均粒径 dは 110 µmであることを確認している。裏面には，スパッタ装置で Pd-25 mol％Ag合金をコーティングして水素乖離触媒性を付与した。2. 4 実験温度の決定実験準備として試料表面側の計測室（メインチェンバー）と試料をベーキング（メインチェンバー温度 373～383 K，（SEM 鏡筒部分はそれ以下），試料温度 623 K，24時間）し，到達圧力 7.11×10－7 Paまで排気した。また試料背面側のガス供給室及びガスラインも同様に 1.0×10－4 Paまで排気した。ベーキング終了後に試料温度を 373 Kとし，測定を開始した。入射電子速度の加速電圧は 2 kV，電子カレントは 0.32～0.33 nA，倍率は 500倍として，表面から脱離する水素イオンの検出は画像一枚あたり 150 秒で行った。バックグラウンドの計測として，23時間 45分，570枚の画像を取得した。バックグラウンド計測時の一枚あたりの水素イオン数の平均は 1430カウントであった。次に，試料背面側のガス供給室に透過ガスとして純度99.99％の水素（H2）を約 100 Pa 供給しながら，試料温度を 373 Kから 50 K刻みで段階的に 573 Kまで昇温し，各温度で一時間保持した時の水素イオン数を測定した。Fig. 1にバックグラウンド時と水素透過時の各温度における水素イオン数の変化を示す。実験温度 373 K～423 Kでは，水素供給時にバックグラウンド時での水素イオン数と概ね変わらないことから，水素透過が顕著でないことが確かめられた。温度 573 Kにおいて最も多い 10000個以上の水素イオンを検出した。水素透過は水素の拡散Fig. 1. (color online). The time evolution of detected Hions, when the hydrogen permeated through a vanadiumsample at the temperatures from 373 K to 573 K. Dashedline shows the sample temperature and solid line shows Hion count during the permeation experiment. Dotted lineshows back ground H ion counts at room temperaturemeasured without hydrogen supplied to the sample backside.T. Fujimaru et al.― ( 39 ) ―609性と金属内への溶解特性から決まる。バナジウム内の水素拡散性は温度が高いほど大きくなる一方，水素の溶解性は低くなる。また，水素供給側での乖離吸着の効果なども影響を及ぼす。さらに，本実験は表面に残留している水素原子をイオン化しているため，H2となって脱離する水素が多くなると，見かけ上の表面滞在水素が小さくなる。これらのバランスの結果，573 Kで最も水素イオン数が多くなっている。以上の予備計測から，水素透過実験における水素分布画像の取得には試料温度 573 Kを用いることにした。2. 5 透過水素分布の画像化次に，透過水素の二次元分布を取得した。2.4の予備実験の後，再度試料と計測室をベーキングし，試料温度を573 Kに固定したのちに，予備実験と同じ条件で SEM像を得た。その後試料背面に水素を供給し，水素分布の時間応答性を，脱離水素イオンの数として，一枚あたり1024×1024 画素，150秒で撮影した。水素の供給圧力は100 Paとした。水素導入時を 0とし，画像 1 枚ごとの水素イオン数の総数を，時間を変数として Fig. 2に示す。水素導入時から緩やかに水素イオン数が上昇していることから，水素が試料を透過していることが確認された。0から 40時間までの表面水素分布を，脱離水素イオンの分布として，8時間毎に積算したのが Fig. 3である。水素暴露後，時間経過とともに表面での水素数密度は上昇し，40時間程度で濃度差が観察された。カラーバーは水素イオン数で，時間ごとの比較のために，各図で同じ指標を用いた。時間ごとに水素イオン数が増えているのがわかる。また，各画像で共通する水素イオンの濃淡があるが，いずれも顕著には確認できない。そのため，計測時間すべての水素イオン数を積算し，表面水素分布の積分値として改めて画像化した。なお，画像化した水素イオンは，厳密には透過してきた水素原子由来のもののみではない。試料を透過した水素が計測室の水素分圧を上げ，その計測室雰囲気から試料表面に吸着した水素を起源とした水素イオンが含まれてしまう。雰囲気からの水素吸着は，計測室内の水素分圧に比例するため，計測室の圧力が 4.31×10－6 Pa 以下Fig. 2. (color online). The time evolution of the totalnumber of detected hydrogen ions for each hydrogen image.The sample temperature was 573 K, and hydrogen supplyingpressure was 100 Pa.Fig. 3. (color online). Changes in surface hydrogen distribution summed every 8 hours.Vacuum and Surface Science Vol. 66, No. 10 (2023)― ( 40 ) ―610になるよう調整した。40時間の水素イオン像を全て積算し，初期水素分布（t＝0 h）を差し引いた総透過水素マップが Fig. 4（b）である。同領域の SEM像（Fig. 4（a））と比較することで，各結晶粒と水素イオン像を対応させた。SEM 像と水素イオン像を比較すると，画面中央上部の付着物の箇所からは水素が透過していないことが分かった。これが付着物であると分かった理由は，オペランド水素顕微鏡に設置する前に撮影した SEM像では確認されなかったためである。そのため，試料設置時に表面に付着したものと判断した。また，マイクロビッカース硬さ試験機で表面に歪みを与えた箇所（SEM画像の 4隅付近のひし形の圧痕）からは著しく水素が透過していた。圧痕により板厚が薄くなったことに起因するのであれば，ひし形の圧痕の中央部に水素イオン量が多く，ひし形の縁に向かうと他の領域と同じ水素イオン量になるはずだが，圧痕の面すべてから，水素イオン量が増大していた。理由として，転位密度の高い箇所での水素の挙動が異なり，高速拡散経路として機能した可能性があると考える。転位や歪と水素拡散挙動の関係は，今後詳しく調べて明らかにする予定である。SEM像と水素イオン像を比較すると，SEM像で白く明るく見える結晶粒は比較的水素透過量が大きく，黒く暗く見える結晶粒は比較的水素透過量が小さいことに対応していることが観察された。例えば，〇で示した領域において，SEM像での結晶粒の形状と，水素透過量の多い領域が一致していた。SEM像の明暗は，試料の結晶構造に由来するので，特定構造からの水素透過が大きいということが推測される。一方，SEM像で明るく見える領域のすべてで，水素透過量が大きくなっているわけではない。SEM像で白く明るく見えるが，水素透過量が低い領域も観察された。これは試料の厚さ方向での結晶粒の重ね合わせや，結晶粒の方位の違いが反映されていると考えられる9)。なお，今回の計測は計測室（チャンバー）内の水素分圧上昇により，再吸着水素の影響を無視しきれないと判断し，画像の積算時間（積算枚数）を十分に増やせなかった。水素の排気速度の高い非蒸発ゲッター（NEG）ポンプ10)等の利用により，実験環境を改善することで積算時間を延長することができると考える。3. まとめと将来展望オペランド水素顕微鏡でバナジウムを透過した水素の可視化に最適な実験温度を決め，水素圧力 100 Pa，試料温度573 Kにおいて透過水素の結晶粒依存性を観察した。その結果，バナジウムを透過した水素の画像化に成功した。ビッカース圧痕部の水素透過量が高くなっていたことから，バナジウム試料中の転位密度と水素透過量の関係が示唆される結果となった。さらに，試料の SEM 像での白く明るく見える結晶粒は比較的水素分布の濃度が高く，つまり水素透過量が大きく，黒く暗く見える結晶粒は水素透過量が小さいことが分かった。本実験により，バナジウムの水素透過性能の向上に有効な結晶組織を得るための基本情報と，その観察手法を確立した。現時点では，SEM 像，水素画像の目視による対応なので，十分な解析が進んでいるとは言えないが，今後 EBSD 測定で得られた結晶方位分布と水素透過挙動の画像を，統計的に対応させ，解析することで，より詳細な情報を得ることを予定している。Fig. 4. (color online). Observed images of the vanadium surface : (a) SEM image, (b) Hydrogen distribution on thesame vanadium surface with (a). Hydrogen ions were summed for 40 hours with 960 hydrogen images.T. Fujimaru et al.― ( 41 ) ―611謝　　辞表面分析等の実験に協力していただいた NIMSの大西桂子主任研究員，矢ヶ部太郎主幹研究員に感謝いたします。バナジウム試料準備および，試料に関する助言をいただいた大分高専の坂本裕紀博士，手島規博助教に感謝いたします。この研究は NIMS 連携拠点推進制度，および NIMSと大分高専のインターンシップ制度の支援を受けて行われました。文　　献1) H. Miyaoka, H. Miyaoka, T. Ichikawa, T. Ichikawa andY. Kojima : Int. J. Hydrogen Energy 43, 14486 (2018).2) K. Omata, K. Sato, K. Nagaoka, H. Yukawa, Y.Matsumoto and T. Nambu : Int. J. Hydrogen Energy47, 8372 (2022).3) C. Nishimura, M. Komaki and M. Amano : Mater.Trans., JIM 32, 501 (1991).4) T. Ozaki, Y. Zhang, M. Komaki and C. Nishimura :Int. J. Hydrogen Energy 28, 1229 (2003).5) 吉永英雄, 中川宏司, 櫻井星児, 湯川　宏, 松本佳久,南部智憲, 西村　睦 : まてりあ 57, 23 (2018).6) 宮内直弥, 岩澤智也, 村瀬義治, 髙木祥示, 板倉明子 :Vac. Surf. Sci. 62, 27 (2019).7) S. Takagi and T. Gotoh : Surf. Sci. 287–288, 361(1993).8) K. Ishikawa, M. Yoshimura, K. Ueda and Y. Sakai :Rev. Sci. Instrum. 68, 4103 (1997).9) A.N. Itakura, N. Miyauchi, Y. Murase, T. Yakabe, M.Kitajima and S. Aoyagi : Sci. Rep. 11, 8553 (2021).10) 狩野　悠, 小川忠良, 矢部　学, 大島和馬, 加藤良浩,小野真聖, 吉岡和夫, 吉川一朗, 菊地貴司, 間瀬一彦 :Vac. Surf. Sci. 65, 514 (2022).Vacuum and Surface Science Vol. 66, No. 10 (2023)― ( 42 ) ―612http://dx.doi.org/10.1016/j.ijhydene.2018.06.065http://dx.doi.org/10.1016/j.ijhydene.2021.12.191http://dx.doi.org/10.1016/j.ijhydene.2021.12.191http://dx.doi.org/10.2320/matertrans1989.32.501http://dx.doi.org/10.2320/matertrans1989.32.501http://dx.doi.org/10.1016/S0360-3199(02)00251-3http://dx.doi.org/10.1380/vss.62.27http://dx.doi.org/10.1016/0039-6028(93)90803-Rhttp://dx.doi.org/10.1016/0039-6028(93)90803-Rhttp://dx.doi.org/10.1063/1.1148353http://dx.doi.org/10.1038/s41598-021-87727-5http://dx.doi.org/10.1380/vss.65.514