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林 弘

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[金材技研ニュース 1972 No.6](https://mdr.nims.go.jp/datasets/46f1020b-84c6-4338-93ac-7b1d20af3d59)

## Fulltext

金材技研ニュース　1972　No.6七Φ一．ゼEoo一一0EωE0．oo］100．o0＝あ○蜆oo．］o－Eo一垣oo］10’0E0f000眈o〇一10－〇一眈○眈餉Eo．但≧里三…ω…Z－o○餉］○工←00．6金属材料技術研究所高融点金属・合金の研究　当所では44年度から46年度までの特別研究として高融点金属とその合金をとりあげて鋭意研究を進めてきたが、本年3月末をもって一応終了したので，得られた多くの研究成果のうち最新のものについて次に示す。なお本研究は金属物理，非鉄金属材料，特殊材料，電気磁気材料の四つの研究部にわたって総合的に行なわれた研究であって，この3か年での学会での研究発表数は19，投稿論文の数は11の多きに達している。またこのニュース欄でもこれまでに1970－Nα9に本研究の目的と特許出願した高展延性Mo含金を，1971－Nα6にNbの常温での転位挙動を，1972－Nα5にNbの水素脆性を速幸艮しておいた。　（1）超高真空下の電子ビーム浮遊帯域精製炉で成長させたNb単結晶から電顕内引張用薄膜を作成して，その転位の一100℃における動的挙動を超高圧電顕内で連続観察した結果，常温の場合に比べて，転位の動きが遅く，その密度が大きいこと，らせん転位に沿ってのjogの平均間隔は常温の1．1μから一10ぴCでのO．9μに変化し，そのためにらせん転位は直線状を保ったまま移動すること，doublecross　slipによる転位の増殖やdebris1oopの形成の頻度が大きいこと，などの特徴が明らかになった。　（2）電子ビーム溶製したNb－Mo合金とNb－Zr合金にガス反応法でHを添加して格子定数を求めたところ，室温でのH固溶度の増加に対する合金濃度の影響はMoの方がZrよつも大きく，合金濃度5at％の場合に前者の約14at％Hに対して後者では約6at％Hであった。この原因は，主として原子半径の違い，すなわちNbに比較してMoは小さくZrは大きいことに起因すると推論している。　（3）電子ビーム浮遊帯域精製炉で溶製した純W単結晶の圧延加工性と再結晶特性におよぼす結晶方位の影響を検討した結果，（111）〔H2〕と（O01）〔110〕は共に圧延安定方位の単結晶であって粗大な再結晶粒を示すが，前者は50～60％の圧下卒で1800～230ぴCの再結晶温度をもつのに対して後者は70％の圧下卒でも300ぴC以上に達するまで再結晶しないことを発見した。その内容については次頁を参照されたい。　（4）少量のRuとCを複合添加して電子ビrム溶製したMo合金鋳塊は室温で硬さが低く，また粒界破壊しにくいこと、1㎜φに加工後再結晶させたこの種のMo合金線はC単独添加試料にくらべて室温付近で降伏応力が低く，均一伸びが1O～15％大で，いわゆるワーキング・レンジが大きいという引張特性をもつことが知られた。　（5）電子ビーム溶製したW－Ta2元合金の70ト1200℃の酸素中での酸化特性を検討して，その酸化速度は5％Taまでは急減し，それ以上30％Taまでは殆んど変化しないが，40～50％Taで更に純Wの約％まで低下し，70％Taでは粒界破壊に伴なう急増をおこすことを見出した。また電気泳動法によりW粉末を成形あるいは被覆する方法を開発した。一1一純タングステン単結晶の再結晶　W，Moやそれらの合金を実用化する際まずネックになる点は，第一一・に加工性に乏しいこと，第二に再結晶した状態では，粒界割れによって極めて脆いことである。電気磁気材料研究部高純塵金属研究室では，以上のようなWの欠点を克服するための基礎的データを得る目的で，ゾーン精製した純W単結晶の加工性と再結晶特性について検討を逃めているが，ここでは再結晶についての研究の　概■喀を紹介する。　再縞晶特性を調ぺるための試料として（001）〔n○コおよび（m）［112コ方位の単緒晶を用いた。けい素鉄の場含でも、強圧延された（001）〔nO〕試料は再結晶し難い方位として知られているが，圧延試料の端部を切つ取らないと比較的イ氏温（TRecry．／TM≒0．6～O．76）で再結晶する。ところが純Wの場’合は，約3000℃以上に・達するまで再楕晶しない竈このことは，比鮫的低瀞度領域（Wでは200～300℃以下）で加工した場含、Wでは室溢付近で加1］二された純鉄やTaなどと転位の増殖機構が異なるため，W結晶は多重辻りし易く。単一辻り（あるいは擬単…辻り）が困難となり，試料端部における結晶酬荻を伴なう異常変形が生じ難く，再結晶核のS1teとなるべき加工紬、織の形成が行なわれないためと推測される。　また300℃で60％圧延された（工n）［亘2〕試料の再結晶特性は，一層特徴的である。すなわちこの方位は，けい素鉄では、（001）旧0コ試料と対照的に再結晶し易い方位の一つであって，形成される再結晶粒は微細であることが知られている。しかしWの場合，再結晶猟度は約200ぴCであるが，再箱晶粒は敬めて紺大で，一つの試料（4×O．2×I5皿1m）に1個か2個の再結晶粒しか形成されない。＝図には得られた再結晶粒の方位をX線ラウエ法で決定して示した。この図から半1」るように，かなり鮮鋭な（m）［00ヱ〕優先方位が認められるが，けい素鉄や純Taの再結晶粒方位（未発表資料）に比較すると，集含組織の鮮鋭度は弱く，副方位も認められていない。　このようなWの再結晶特性の特異さは，試料が高純度であることが影響していることは閥違いないが，（O01）［n0コ試料の場含と同じく，再結晶核のSiteになる微細組織の形成が行なわれ難いことにも起因しているであろう。特に（111）〔112コ試料は，もともと圧延過程において擬単一辻りで変形しているとする考え方があるが，もしそうならば，上述の再緒晶特性は比較的低汀、もで圧延されたWでは多重ヒつし易い傾向を持つ故に、擬単一ヒりに伴って起るloCa1㎝rVatureが生じ難いことに原因があるとも解釈できる。この一点についてはEザ」ド検討中である。　さらにけい素鉄と異なるもう一一つの重嬰な．1匁は，Wの場合，圧延された試料にどツカース硬度計によって圧痕を印し，強制的に再結晶させた試料の再箱晶集含組織はほぼランダムで、貞発的再結鼎のそれとは全く異なる。このことは，圧延によって形成される微綱級織が弱いことを意昧しているのであるが，この実験によって古くから論争されてきた再結晶集合組織の形成が0riented㎜cleat1－0B説にもとづくのか，Ori㎝tedgrowth説によるものかと云う間題に，少くともBC　C金属のゴス方位については，決蒲をつける有力な証拠を推供したものと思われる。図　　（m）〔π2〕言式料の再結晶粒の反転極一点図と回転軸一2一溶接部の超音波探傷とその問題点1、超音波探傷の利用の拡大　超音波探傷器および探触子の性能が近年飛躍的に向上し，溶接部の超音波探傷が実際的に可能となり，多くの分野で使用されるようになった。　超音波探傷はX線に比ぺ，割れ，溶込不足など面状の欠陥の検出能が優れているため，高張力鋼など害1」れが発生しやすく，かつ割れ感受性が高い材料の溶接部の検査には，欠くべからざる検査法となっている。2。ステンレス鋼溶接部の探傷の因難さ　現在開発途上にある高速増殖炉の圧力容器あるいは一部の化学プラントではオーステナイト系ステンレス鋼の溶接構造が採用されている。その溶接部は通常粗大結晶粒組織であり，これを探傷する場合には，榊犬エコーすなわち粗大結晶粒による超音波の散乱エコーが著しく現われるため，かなりの大欠陥でも確認することができない。　このような榊犬エコーを減少させて探傷を確実にする対策としては，周波数の低下および縦波の利用が考えられる。周波数については2MHzの代りに1あるいはO．5MHzの使用が考えられ，実験的に検討を行なっており，効果のあることは確実に認められているが，S　N比の観点からは未だ極めて不十分である（写真参照）。また縦波利用の方法も有効性は一応認められたが，随伴する雑音信号その他の問題がある。　このように粗大結晶粒溶接部の超音波探傷の実施は現段階では不可能に近い。したがって，超音波探傷の実施が不可欠な溶接部については，入熱の少ない溶接方法の採用あるいは溶接棒の改良などによって結晶粒の微細化をはかる必要がある。3、タンデム探触子の開発　溶接において基本的に重大な欠陥である溶込不足は，その方向が板の面に垂直であるため，欠陥が大きくなるほど反射指向性が坤大し，かえって検出しにくくなる傾向を持っている。この問題は厚さ50㎜程度以上の厚板のX開先の突合わせ溶接部においては，現実に探傷上の問題となってくる。このような場合に、送信と受信の探触子を分離するタンデム法が有利なことは明らかであるが，探触子を両手で取扱わねばならないため，手動探傷の場合には現実には使用されていない。そこで片手で取扱えるタンデム探触子の開発を目標として，適当な振動子寸法，探触子の構造などについて研究を行なっている。図は小型探触子による実験結果であり，タンデム法が欠陥検出感度およびS　N比の両面で一探触子法よリ極めて優れていることを示している。写真S　U　S27突合わせ溶接部（板厚38㎜）における林状工］一（1MHz）。このエコー高さは8皿mφの横穴に相当している。電舳煙［H4030’20／欠陥エコー〔タン　　　L、　1什1■㌔ヒ　　　　　　　　＾　　　50　　　　　　　　　　　100　　　ビード［1’1心からの距離　　L而m図溶込不足．1式験片の前後走榊、宇一1咋一3一疲れ試験施設建設経過　昭和44年度より国産材料の疲れ強さのデータシート作成を主な業務とする疲れ試験のための諸施設の建設が始まり，昭和46年度末で全体計画の約70％の施設の整備が終わっている。この計画は47年度末に．完了する予定である。現在までに据付けの終わった主な疲れ試験機は，動的容量が50t～150tの大型疲れ試験機3台，小型の回転曲げ試験機、振り試験機それぞれ20台およぴ5台，小型サーボ油圧式疲れ試験機2台ならびに高温回転曲げ疲れ試験機，高温低サイクル疲れ試験機それぞれ20台および10台である。　昭和47年度中に設置される疲れ試験機は大型油圧式疲れ試験機4台と小型振つ疲れ試験機5台であって，最終的な疲れ試験機の総台数は72台になる予定である。写真に示した試験機は46年度末に設置された大型油圧式低サイクル疲れ試験機で，この種の試験機としては国内では最も大きい容量のものである。昭和47年度中に設置される予定の大型疲れ試験機の中には2または3軸の繰返し荷重を加えられる組合せ荷重疲れ試験機，ランダム波または実働波形の疲れ試験を行ないうる試験機ならびに最大200Hzの高速で言式験しうる大容量の試験機なども含まれており，疲れ試験設備全体として必要と考えられる基本的な疲れ試験がほとんど行なえるようになる。　また，これらの疲れ試験機の他に種々の付属設備として各種硬さ計，測長器，X線応力測定装置，モアレ縞歪み測定装置，試料研磨装置およびその他剛則定装置が疲れデータシートのバックデータを得るために設備されている。　また，これらの設備を使って行なう疲れデータシート作成のための試験研究業務は，44年度に材料試験部の一疲れ試験室で発足したものが47年5月1日より疲れ試験部の三つの疲れ試験室で実施する体制となり、今後施設の完成にともなって，試験研究の業務もより充実したものになる予定である。汕圧式帆サイクル疵れ．1式鮫十幾±ユ50士◆短　信◆■叙　勲昭和47年4月29日付、次の元職員2名が叙勲された。　勲六等瑞宝章　　　元管理部技術課職長　　111・村　堅固　勲七等育色桐葉章　元管理部庶務課守衛長　僑本鉄四郎■目本鋳物協会功労賞　製造冶金研究部長牧口利貞は，昭和47年5月17日，日本鋳物協会より，同協会への永年の貢献に対して功労賞を送られた。■海外出張　クり一プ；式験部，クリープ第1研究室長横井信は「共通クリープ破断11式燃に1娼するμ司1祭会，談」，「耐ク1」一プ鋼の特性に関する国際会議」に■IHl．帖および「クリープ≡1式験に関する調査」のため，1沼和47年4月9日から5月7日まで西ドイツ，アメリカ合衆国，連含壬国，ベルギーおよぴフランス国へ一■上張した。　非鉄金属材料研究苫1脹木村啓造は「第2回チタン国1祭会議」に出席のため、旧召和47年4月29日から5月8日までアメり力合衆国へ■出張した。　電気磁気材料研究部，電気材料研究室長太刀」l1恭治は，「超電導利用に関する会議」に出席のため，昭和47年4月28日よi〕5月13日までアメりカ合衆国へ出張した。　　　　　　　通巻　第162号編集兼発行人　　林　　　　　　　　　　　弘印　　　汕　株式会社ユニオンプリント　　　　　　　來京都大田区■’…央8－30－2発行所科学技術庁金属材料技術研究所　　　　　　　東京都目黒区中目黒2丁目3番12号　　　　　　　　　　東京（03〕719－2271（代表）　　　　　　　郵便番号（153）一4一