# Fileset

[2276-58.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/8f5ebba3-c468-4064-b4f1-11f7697d9190/download)

## Creator

[竪山 瑛人](https://orcid.org/0000-0002-0403-3462), [中西 尚志](https://orcid.org/0000-0002-8744-782X)

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[発電するゲルの開発](https://mdr.nims.go.jp/datasets/759dbac3-4275-440a-a4e3-579ab1c710c7)

## Fulltext

1第 5節　発電するゲルの開発北海道大学，国立研究開発法人 物質・材料研究機構　竪山 瑛人，中西 尚志はじめに　近年，ヘルスケアやソフトロボティクス分野での活用を目指した，伸縮，折り畳みなどの変形性を備えた柔軟な機能性素子の研究開発が急速に進展している。高機能な変形性素子の開発には，変形を繰り返しても性能の低下が生じない機能性ソフト材料の開発が不可欠である。 筆者らはこれまでに，光電子活性を有す π 共役色素部位に対し，嵩高く，柔軟性に富む分岐アルキル鎖を修飾することで，常温，無溶媒，π 色素密度の高い液状のアルキル－π 機能性分子液体（アルキル－π 液体）の開発に取り組んできた 1-3）。アルキル－π 液体は様々な変形に追従できる流動性，塗布や含浸などの方法を活用した優れた成形加工性を示す。また，π 共役色素に固有の光電子機能がバルク液体状態においても保たれており，変形によって機能の変化や低減が生じないことから，アルキル－π 液体は次代のソフトエレクトロニクス材料として注目されている。これまで国内外の研究者らによって，白色発光 4），室温りん光 5），円偏光発光 6），ガスクロミズム 7），サーモクロミズム 8）などの機能を示すアルキル－π 液体が開発されてきた。これらは，π共役分子を揮発性有機溶媒等に溶解させた溶液とは異なり，液体内にπ共役部位を超高濃度含有できることや，高沸点による難揮発性が大きな利点である。　近年特に注目されているのが，アルキル－π 液体の振動センサ素子への応用である 9）。アルキル－π 液体は電子活性を示すπ 共役部位が絶縁性のアルキル鎖によって覆われた分子構造であるため，静電荷を長期間安定に保持できる。コロナ帯電処理をアルキル－π 液体に施した結果，大気中の気体分子が帯電した静電荷が液体内に安定に保持され，エレクトレットとして機能する 10-12）。エレクトレットとは，電界のない状態においても，電荷を半永久的に保持できる荷電体材料である。アルキル－π 液体基材のエレクトレットを柔軟な電極に組み込んだ素子は，振動による電極間の距離の変化を電圧出力として感知することができる。また，人体運動で生じる程度の低周波の振動をセンシングできることから，医療や介護の現場などでの応用が期待される。しかしながら，アルキル－π 液体は流体であるため，素子からの液漏れや染みだしなど，電極素子作製時の固定化や封止に課題があった 10）。また，振動センサ素子の性能を向上させるためには，帯電力（帯電量と電荷保持寿命）を向上させることも重要である。そこで筆者らは，液体エレクトレットの固定化に優位となり，且つ静電荷の帯電力も向上させる技術として，アルキル－π 液体の貯蔵弾性率（G'）を簡便に調整できる手法に着眼した。我々が検討したアルキル－π 液体の G'を調整する手段は，低分子ゲル化剤の添加によるアルキル－π 液体のゲル化である。本ゲル化は，i） 弾性を高め，ii） 難揮発性，iii） 大気中で長期間安定に取り扱える，iv） 超高濃度に機能性色素部位を含む，v） 帯電力に優れる，などこれまでにない新規ゲル材料の創成を達成した 13）。本稿では，アルキル－π 液体を基材とするゲル（アルキル－π ゲル）の創成とアルキル－π ゲルのエレクトレット化ならびに柔軟性振動発電素子（振動センサ）の開発に関する我々の最近の取り組みを概説する。1.　アルキル－ナフタレン液体を媒体とするゲル　アルキル－π 液体を媒体とする新規機能性ゲル材料の概略を図 1a に示す。水素結合と直鎖アルキル鎖間の van der Waals 相互作用の協同効果によって低極性溶媒中で繊維状のネットワーク構造を形成することで知られている低分子ゲル化剤を，アルキル－π 液体中に 1 wt％程度添加することで，柔軟性を保持し，難燃性で，π 光電子機能に富む弾性体，すなわちアルキル－π ゲルが得られると想定した。先ず，アルキル－π 液体の中でも比較的分子構造がシンプルで，低粘度のアルキル－ナフタレン液体 C4C8NL14）（図 1b）のゲル化を検討し，得られたゲルの基礎的な物性評価を実施した。アルキル－ナフタレン液体は 25 ° C における複素粘度が 0.046 Pa s の無色透明な液体であり，紫外光照射下では青色の発光を示す。低分子ゲル化剤としては，N,N' － （(1S,2 S) －シクロヘキサン－1,2－ジイル）ジドデカンアミド（GA1，図 1c）15,16）と 1－ （2－ベンジルフェニル）－3－ドデシルウレア（GA2，図 1d）17） の 2 種類を評価2 3した。GA1 は，2つのアミド部位を有し，低極性有機溶媒や液晶を効果的にゲル化することで知られている。一方，GA2はウレア部位を 1つ有し，低極性有機溶媒からイオン液体まで幅広い液体をゲル化することが報告されている。これらはいずれも液体中で繊維状の自己組織化構造を形成することによって液体をゲル化することができる。これら低分子ゲル化剤の粉末をアルキル－ナフタレン液体に 1 wt％混合し，130 ℃で加熱することで，ゲル化剤は溶解し無色透明なゾルが得られた。このゾルを室温まで冷却，静置することでゲルが得られた。ゲルが形成されていることはバイアル反転法によって確認した。GA1は室温において 3分でゲル化し，無色透明なゲル（C4C8NL/GA1）を形成した（図 1c）。一方，GA2は室温に冷却してから 20分でゲル化し，白く濁ったゲル（C4C8NL/GA2）を形成した（図1d）。得られたアルキル－ナフタレン－ゲルは元の液体と同様に紫外光照射下で青色の発光を示し，吸収スペクトル，蛍光スペクトル，蛍光寿命を評価したところ，元の液体と同様の光学特性が保持されていることが確認できた。　得られたゲルのレオロジー測定を行った。角周波数依存性を図 2a に示す。ゲル化する前の C4C8NL は損失弾性率（G"）が G'よりも大きく，G"の傾きが 1となっていることから，ニュートン流体であることがわかる。一方，1 wt％の低分子ゲル化剤によってゲル化した後では，G'が G"よりも大きくなり，角周波数によらず概ね一定となった。角周波数が 0.1 rad s－ 1 における G'の値はゲル化によって元の液体よりも 7桁増加しており，ゲル化によってアルキル－π 液体の G'を向上させる狙いが達成できた。図 2bは歪み依存性である。歪みが小さい範囲では G'が G"より大きく，これらが歪みによらず概ね一定の値となる線形粘弾性領域となっており，歪みを大きくしていくと G'が G"よりも小さくなる。このようなレオロジー特性は低分子ゲル化剤によるオルガノゲル等に典型的に見られる挙動であり，アルキル－ナフタレン－ゲルにおいても同様なレオロジー特性であることが確認できた。アルキルーπ液体低分子ゲル化剤adb cGA2GA1C4C8NL 0.046 Pa s (CH2)10CH3NHNH(CH2)11CH3OHN(CH2)10CH3OHNOO図 1　 a） アルキル－π液体を媒体とするゲルの模式図； b） アルキル－ナフタレン液体 C4C8NL の分子構造と可視光下 （左）および365 nm紫外光照射下（右）で青色に発光している様子の写真； c, d） それぞれ低分子ゲル化剤GA1 および GA2 の分子構造と，1 wt%のゲル化剤の添加によって得られたアルキル－ナフタレン－ゲルの可視光下（左）および 365 nm紫外光照射下（右）で青色に発光している様子の写真 （Angew. Chem. Int. Ed., 2024 より改定し転載 13））a b 10510410310210110010610410210010－ 210－ 4弾性率（Pa）弾性率（Pa）歪み（％）角周波数（rad s－ 1）10－ 1 100 101 10－ 2 10－ 1 100 101 102G' C4C8NL/GA1G" C4C8NL/GA1G' C4C8NL/GA2G" C4C8NL/GA2G' G"G' G"G' G"C4C8NL/GA2C4C8NL/GA1C4C8NL図 2　 a) 1 wt% C4C8NL/GA1 ゲル，1 wt% C4C8NL/GA2 ゲル , および C4C8NL 液体の貯蔵弾性率（G'）および損失弾性率（G"）の角周波数依存性；b) 1 wt% C4C8NL/GA1 ゲルおよび 1 wt% C4C8NL/GA2 ゲルのG' およびG" の歪み依存性（Angew. Chem. Int. Ed., 2024 より改定し転載 13））2 3　GA1 と GA2 によるゲル化剤の繊維組織構造の違いを走査型電子顕微鏡（SEM）により確認した。1 wt％ C4C8NL/GA1 ゲルおよび 1 wt％ C4C8NL/GA2 ゲルを 2枚のシリコン基板で挟み，n－ヘキサンに 1日浸漬することで，C4C8NL を抽出して取り除いた。その後空気中，室温で乾燥させてから基板を剥がすことで，基板表面に形成されたキセロゲルの SEM観察が可能となった。GA1 は繊維の径が細く，細かいネットワークを形成していることがわかる（図 3a）。繊維の平均直径は 95 ± 28 nmであり，同じゲル化剤を用いて形成された従来のオルガノゲル中の繊維の直径 18）と同程度であった。一方，GA2は平均直径が 363 ± 113 nmの太い繊維を形成し，ネットワークも粗い（図3b）。ゲルの透明性の違いは，繊維径の違いに起因している 19）。　次に我々が興味を持ったのが，ゲル中における液体分子のミクロな分子運動性である。1H核磁気共鳴（NMR）のパルス磁場勾配刺激エコー法による拡散係数測定によって，元の液体およびゲル中における C4C8NL 分子の並進運動性を比較した（図 3c）。液体としての C4C8NL 分子の拡散係数は 1.67 × 10－ 11 m2 s－ 1 であった。続いて GA1または GA2の添加濃度を 1，3，5 wt％と段階的に増加させてゲルを作製し，ゲル中の C4C8NL 分子の拡散係数を測定した。C4C8NL 液体中におけるゲル化剤濃度の増加に伴って拡散係数が徐々に減少し，C4C8NL/GA1 ゲルでは C4C8NL/GA2ゲルよりもより大きく拡散係数が減少した。液体状態と比較してゲル化により拡散係数が低下するのは，ゲル中においてゲル化剤の自己組織化繊維とバルク液体の界面に存在する C4C8NL 分子の並進運動性が低下したためである。GA1の方がGA2よりも細く緻密なネットワーク構造を形成するため，界面に存在するC4C8NL分子の割合が高くなり，拡散係数が大きく低下した。特筆すべきは，ゲルにおいても液体と比べて 80％以上の拡散係数を示し，液体分子のミクロな運動性はゲル中でも十分に保持されていることである。アルキル－π 液体は液体の流動性に由来する特異な刺激応答性を示すことがあり 20），ゲル化によって分子運動が低下していないことは，同様な刺激応答性を有するゲルを開発する上で利点となる。2.　種々のアルキル－π液体への展開　C4C8NL のゲル化による G'の制御手法を，種々のアルキル－π 液体に適用した。図 4に示すように，カルバゾール，ジシアノジスチリルベンゼン，ピレンを分岐アルキル鎖修飾によって液体化した分子（C2C6CZL21），C10C14DCBL22），C8C12PL13））はいずれも室温無溶媒液体であり，紫外光照射下においてπ 共役色素部位に応じて青色，緑色，水色と異なる発光色を示す。また，25 ℃における粘度もそれぞれ 0.37 Pa s，1.59 Pa s，16.7 Pa s と異なる。これらの液体に GA1 を 1 wt％加えて 130 ℃に加熱することによって，GA1 は溶解してゾルとなり，室温に冷却することでゲルが得られた。得られたゲルは，吸収スペクトル，蛍光スペクトル，蛍光寿命による評価において，いずれも元の液体の光学特性を保っていた。したがって，低分子ゲル化剤によるゲル化は分岐アルキル鎖長，置換位置，π 共役部位の異なる様々なアルキル－π 液体に適用可能な汎用的手法であることが確認できた。また，アルキル－π 液体の応用範囲を広げる技術としても期待が持てる。特に，C2C6CZL を媒体としたゲルでは，π 共役部位の含有率がゲル全体の59 wt％に達した。これまでに研究されてきた機能性ゲル材料は，機能性色素部位を含むゲル化剤を用いて有機溶媒図 3　 a, b） それぞれ 1 wt% C4C8NL/GA1 ゲル，1 wt% C4C8NL/GA2 ゲルから作製したキセロゲルの走査型電子顕微鏡（SEM）像；c） GA1 および GA2 の添加濃度が異なる C4C8NL の液体またはゲルの拡散係数（Angew. Chem. Int. Ed., 2024 より改定し転載 13））ゲル化剤濃度（wt％）拡散係数（10－11 m2  s－1 ）a b c2.01.81.61.41.21.00 1 2 3 4 5 61 μmC4C8NLC4C8NL/GA1C4C8NL/GA21 μm4 5や水をゲル化させたものであった。その場合，ゲルとしての柔軟性を損なわないためには添加できる機能性ゲル化剤の量に制約があり，ゲル中におけるπ 共役色素部位の含有率は数wt％程度にとどまっていた。また，有機溶媒や水は揮発してしまうため，大気中で長期間安定に扱うことができない難点があった。一方，アルキル－π 液体は高濃度でπ共役色素部位を含み，同時に優れた柔軟性・変形性を有することから，ゲル化した後も柔らかさを損なうことなく，かつ超高濃度にπ共役色素部位を含むことができる。また，アルキル－π 液体は常圧で沸点が少なくとも 195 ℃以上であるため，アルキル－π ゲルは室温大気中で 10ヶ月以上にわたってゲル状態で保存できる。このような，π 共役色素部位含有率の高さと安定性がアルキル－π ゲル材料の特筆すべき利点である。3.　アルキル－πゲルの振動センサ素子への応用　アルキル－π 液体および GA1を添加して形成したゲルからエレクトレットおよび振動センサ素子を作製し，ゲル化による固定化や封止性の改善の実証および帯電性能に対するゲル化の効果を検討した。エレクトレットの作製プロセスは次の通りである。アルキル－π 液体またはゲルをポリウレタン不織布に塗布し，100 ℃加熱状態で 30分間正極のコロナ帯電ガンによる帯電処理を行った。続いて 30分間かけて室温に徐冷しながらさらに正極の帯電処理を行った。帯電処理においては，空気中の気体分子が正に帯電したN2＋・，O2＋・，H3O＋・などの化学種が液体またはゲルに浸透し，π 共役部位によって安定化され，アルキル鎖の絶縁性の効果で長期間帯電状態を保持できるものと考えられる。塗布したゲルは 100 ℃ではゾルとなっており，室温への冷却でゲル化（弾性率の上昇）させながら帯電処理を行うことによって，液体よりも効果的に材料中に帯電した静電荷種を閉じ込められると期待した。　振動センサ素子の構造を図 5a に示す。銀繊維を担持したポリウレタンフィルムを変形可能な電極として用い，コロナ帯電によって作製したエレクトレットをマスキングレイヤーである穴の空いたポリウレタンフィルムとともにこの電極で挟んだ。素子の状態ではエレクトレットは封止されているため，電荷の減衰はほとんど起きず，少なくとも半年以上は素子性能を維持することが確認されている。本素子は，重量が約 130 mg，厚さは約 200 μmの薄型軽量の振動センサ素子である。素子の動作メカニズムを図 5bに示す。マスキングレイヤーによってエレクトレットと図 4　 a） アルキル－π液体 i） C2C6CZL，ii） C10C14DCBL，iii） C8C12PL の化学構造式； b, c） それぞれアルキル－π液体（i-iii）および，それらを媒体とする1 wt%のGA1の添加によって形成されたアルキル－πゲルの365 nm紫外光照射下における写真（Angew. Chem. Int. Ed., 2024 より改定し転載 13））aC2C6ii iiiC10C14OC2C6CZL 0.37 Pa sC10C14OOC10C14C8C12ONCCNCn＋ 4OC10C14C8C12OOC8C12OC8C12OC8C12OC8C12C8C12OC8C12OCnC10C14DCBL 1.59 Pa s C8C12PL 16.7 Pa sCnCn＋ 4＝iii iiiibci ii iiiN4 5片方の電極の間には隙間があり，振動が印加されて電極間の距離が変化すると両電極間を接続した回路を通って電子が移動するため，電圧が生じる。エレクトレットの帯電量が多いほど出力電圧は大きくなる。　C10C14NL，C10C14DCBL，C8C12PL の液体およびこれらに 1 wt％の GA1 を添加して形成したゲルからエレクトレットを作製し，帯電量の経時変化をクーロンメーターによって評価した。いずれのアルキル－π 液体についても，ゲル化したエレクトレットの方が帯電処理直後の電荷密度が高くなった。特に，比較的大きなπ共役部位を有し，π 共役部位が絶縁性のアルキル鎖に効率よく覆われた分子構造である C8C12PL のゲル（C8C12PL/GA1）が最も高い電荷密度である 0.12 C m－ 3 を示し，C8C12PL 液体から作製したエレクトレットの 0.097 C m－ 3 と比べて約 24％帯電量が増加した。また，この値は一般的なポリウレタンを用いた伸縮性ポリマーエレクトレットの値（0.04 C m－ 3）23） よりも高い値となっている。さらに，C8C12PL/GA1 ゲルの電荷密度の電荷保持寿命は，C8C12PL 液体および GA1 のみと比較して長くなった（図 5c）。ゲル中に含まれるごく少量のゲル化剤のみでは電荷保持能力はほとんど見られなかったため，この性能の向上は C8C12PL 液体がゲル化した効果による。エレクトレットの表面に存在する電荷は空気中の水分によってトラップされクエンチするため，エレクトレットの電荷密度は経時的に減衰してしまう。ゲルにおいては弾性率が高く，液体よりも流動性が低下しているため，エレクトレット内部の電荷が表面に出てきて空気中の水分にトラップされることが起こり難い。また，水分子のゲル内への侵入，拡散も液体よりも遅くなっていると推察する。結果として，C8C12PL/GA1 ゲルでは電荷密度の減衰が緩やかになった。　続いて，C8C12PL 液体および C8C12PL/GA1 ゲルのエレクトレットから振動センサ素子を作製し，出力電圧に対するゲル化の影響を評価した。図 5d，5e は，16.7 Hz の振動を印加したときの出力電圧を示している。C8C12PL 液体から作製した素子に比べ，C8C12PL/GA1 ゲルから作製した素子では出力電圧が 83 ± 4％増大した。これはゲル化によって電荷保持能力が向上したためである。また，液体素子の場合，振動が加わると不織布から液体が染み出すリスクがあるが，ゲル化してから用いることで同懸念は軽減される。また，ゲルエレクトレット素子の場合，不織布無しでも振動センサとして機能できるが，液体素子の場合は不織布がないと電極同士の接触でショートしてしまい素子として作動しない。さらに，ゲルエレクトレット素子は折りたたみ，折り曲げた状態でも動作するフレキシブル素子で図 5　 a） 振動センサ素子の構造と作製した素子の写真；b） 振動センサ素子の動作メカニズム；c） C8C12PL/GA1 ゲル，C8C12PL 液体および GA1 のみを不織布に含侵させて正電荷のコロナ帯電によって作製したエレクトレットの電荷密度の経時変化；c, d） それぞれ C8C12PL 液体，C8C12PL/GA1 ゲルを用いて作製した振動センサ素子に 16.7 Hz の振動を印加した際の出力電圧の波形（Angew. Chem. Int. Ed., 2024 より改定し転載 13））マスキングレイヤー銀繊維担持ポリウレタン電極抵抗0.140.120.10.080.060.040.0200.60.40.20－ 0.2－ 0.4－ 0.6－ 0.8ea出力電圧（V ）出力電圧（V ）C8C12PL/GA1ゲルエレクトレットb F0 50 100 150 200 250時間（ms） 時間（ms） 時間（ms）0 50 100 150 200 2500 200 400 600 800 1000C8C12PL/GA1C8C12PLGA1 のみ電荷密度（C m－3 ）e－dc 0.60.40.20－ 0.2－ 0.4－ 0.6－ 0.86 7ある。では，アルキル－π 液体・ゲルの再利用性はどうであろう？ジクロロメタンを用いて使用後のエレクトレットから抽出した C8C12PL/GA1 ゲルは，1H NMR および吸収・発光スペクトル測定によって元のゲルと変化がないことが確認され，この抽出回収したゲルを用いて再度振動センサ素子を作製しても動作することが確認できた。このことから，アルキル－π ゲルは，サーキュラーエコノミーの観点でも有益な材料であることが実証された。　以上のように，アルキル－π 液体エレクトレットをゲルエレクトレット化することにより，これまでの液体を基材とした振動センサ素子における，液体の支持体の必要性，液の染み出しのリスクに関する課題を改善し，出力電圧が向上した高性能振動センサの創成を達成した。おわりに　筆者らは，液漏れや染みだしなどのアルキル－π 液体の固定化や封止における課題解決の観点，およびエレクトレット振動センサ素子への応用に向けた帯電力向上に向けて，アルキル－π 液体をゲル化し，G'を制御する戦略を提案した。アルキル－π 液体の G'は，ゲル化によって最大 7桁増加した。アルキル－π ゲル中におけるナノメートルスケールの微小な網目状のゲル化剤分子繊維組織構造の形成が G'の大幅な増加に寄与している。一方，NMR拡散係数測定によって評価した液体分子の並進運動性は，ゲル化後も 80％以上保持されていた。アルキル－ピレン－ゲルを基材に作製したエレクトレット振動センサ素子は，液体基材の素子よりも約 83％出力電圧が向上し，且つ，液漏れなく，支持体なしでも動作し，高性能化できた。さらには，人体運動で生じる程度の周波数，約 17 Hz の振動に追従でき，且つ，折りたたみ，折り曲げた状態でも動作する柔軟性素子としても有効であった。　今後は，帯電特性（帯電量，帯電寿命）とゲル強度をさらに高めて素子性能を向上させることで，微弱な振動や様々な歪み変形に追従可能なウェアラブルセンサとしての実用化（主にヘルスケアやロボティクス分野）を目指していく。また今回開発したゲル材料は超高濃度にπ 共役色素部位を含むことから，高性能な光電子機能性材料として期待されるものであり，特にゲル化剤にも機能性部位を導入するなどして，エレクトレット応用以外にも新たなエレクトロニクス応用への展開の期待値は高い。謝辞　本研究の一部は，JSPS 科研費 JP24H01733 の学術変革領域「メゾヒエラルキーの物質科学」の支援を受けて行われました。本研究において，ご助言，ご協力を頂いた明治薬科大学の山中正道教授，物質・材料研究機構の名倉和彦博士に厚く御礼申し上げます。文 献1）A. 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