# Fileset

[67_20181217.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/8bbfed7b-9974-4a6d-ae30-b44c4c6cb849/download)

## Creator

[内橋 隆](https://orcid.org/0000-0003-0811-5665)

## Rights

©日本表面真空学会[Creative Commons BY-NC Attribution-NonCommercial 4.0 International](https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/)

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[Co/Cu(111)表面における新しい多体磁気励起状態](https://mdr.nims.go.jp/datasets/f7982bc4-3fb0-4fc9-9858-c2bd9b4e5bea)

## Fulltext

MAX相セラミックスの選択的エッチングによるMXeneの合成：Co/Cu(111)表面における新しい多体磁気励起状態［R-769］MAX 相セラミックスの選択的エッチングによるMXeneの合成層状化合物であるMXeneはその組成や表面終端基に依存して物性が変化する。MXeneはMAX 相セラミックスMn+1AXn（Mは遷移金属，Aは 13 族または 14 族元素，Xは炭素または窒素）から HF 水溶液などを用いて A 層を選択的にエッチングすることで得られるが，その組成により収率が大きく異なる。MXeneの組成選択の自由度を活用するためには，さらなるエッチングプロセスの改善が必要不可欠である。そのため，エッチングメカニズムの詳細な理解が求められている。Kimらは様々なエッチング時間の試料を透過型電子顕微鏡で観察することで，最表面近傍から一層ずつ順に A層がエッチングされることを明らかにした1)。これは，エッチング液に接している全ての A層のエッチングが同時に進行するという従来の予想と異なるものであり，MXeneの屈曲がエッチングの進行に寄与していることを示唆している。また，エッチング液中におけるMXeneの安定性も高い収率を実現するためには重要である。例えば，Cr 系MXeneは酸性水溶液中で溶解してしまうため，アルカリ性のエッチング液を用いる必要がある2)。一方，Crと他の遷移金属元素を合金化したMXeneの場合には酸性水溶液中でも安定に存在できることが示唆されている3)。近年では溶融塩を用いたエッチング手法が開発される4)など，従来とは異なるアプローチも研究されている。これらの研究に基づくエッチングプロセスの改善が，MXeneの収率向上へ貢献することを期待している。文　　献1) Y.J. Kim et al. : Chem. Mater. 33, 6346 (2021).2) M. Ashton et al. : J. Phys. Chem. C 123, 3180 (2019).3) N.M. Caffrey : J. Phys. Chem. C 124, 18797 (2020).4) P. Huang and W.Q. Han : Nano-Micro Lett. 15, 68(2023).（北海道大学　國貞雄治）［R-770］Co/Cu(111)表面における新しい多体磁気励起状態貴金属表面上における磁性原子は 1998 年の走査トンネル顕微鏡（STM）を用いた報告以来，近藤効果が発現する系として良く知られている。STMにおいては，近藤共鳴と呼ばれるフェルミ準位近傍の多体励起状態のスペクトルがファノ効果により変形されたものが観測される。有機分子を含むさまざまな表面吸着系で近藤効果の観測が報告されてきたが，中でも Cu(111)表面上に吸着した Co 原子はその典型例であり，ゼロバイアス異常を近藤共鳴として解釈することが，いわば常識として確立していた。しかしごく最近になって，キール大学の Berndtらのグループはこの系を再検討し，STMで観測されるスペクトルは近藤共鳴ではなく，磁気異方性とスピン励起が関与した状態であることを指摘した1)。近藤効果を観測するためには，一般に磁性原子の基底状態がスピン Sz＝±ħ/2で縮退している必要がある。しかし Cu(111)表面上の Co原子は強い磁気異方性をもち，この条件を満たさないため近藤効果は起こらない。さらにヴュルツブルク大学のBodeらのグループは同じ系に対して，非磁性・磁性探針を併用した STM測定を強磁場中で行い，近藤効果および純粋なスピン励起のどちらでも説明できない振舞いを見出した2)。彼らの理論によると，Co 原子のスピン励起と伝導電子が結合することでスピナロンと呼ばれる磁気ポーラロンの一種が生じ，STMで観測されるスペクトルはこの新しい多体磁気励起状態を反映している。これらの結果は STMに長年携わってきた研究者にとっては，まさに驚きである。しかし，科学は往々にして常識を覆すことで発展してきた。今回の報告も，常識を疑い，実験事実を徹底的に検証することで科学を発展させた良い一例となるかもしれない。今後，さまざまな系で近藤効果の再検証と再解釈が行われることが予想される。文　　献1) N. Noei et al. : Nano Lett. 23, 8988 (2023).2) F. Friedrich et al. : Nat. Phys. (2023) [DOI: 10.1038/s41567-023-02262-6].（物質・材料研究機構　内橋　隆）News & Trends（2024―Feb.）先端追跡先端追跡― ( 49 ) ―89