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[NRIMNews1978-06.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/7e0dc05e-029c-45af-992a-cbd04f03f8a7/download)

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保坂 彬夫

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[金材技研ニュース 1978 No.6](https://mdr.nims.go.jp/datasets/8238cefd-92e0-4150-b44c-a7c0b05b1e71)

## Fulltext

金属技研ニュース　1978　No.6i〇一．ゼE①o一一〇＝蜆⊂○箏○コーooo－o〕0＝あ○蜆oo．］o－Eo－o呵o］一〇〇〕’0E0f000眈o〇一10－〇一眈○眈ωEo．由≧里三…ω…Z－ooω］o〕f←金属材料技術研究所合金設計によるNi基耐熱合金　省エネルギーを目的として53年10月発足するムーンライト計画の一環として，蒸気タービンと組合せた複合発電をめざして「高効率ガスタービンの研究開発」が行われることになったが，金材技研もガスタービン動翼などの耐熱合金の開発の面で参画することになっている。　ガスタービンを高効率化するには夕一ビン入ロガス温度を上昇させるのが最も有効であるが，このためには高温性能のよりよい耐熱材料，特に動翼材の開発が不可欠である。動翼材に必要な性質として，クリ’一プ強度が大きく，耐硫化腐食性がよいことなどがあり，γ’析出強化型Ni基鋳造合金が有望視されているが，この種の既存の合金にはこれらの性質を十分に兼ね備えたものは少ない。　そこで鉄鋼材料研究部では，クリープ強度と耐硫化腐食性の両方に優れた動翼材を能率よく開発する手段として，電算機を用いた合金設計法を開発した。これを用いてすでに優秀な合金が得られつつあるが，その合金設計法はつぎのようなものである。　まず，文献および当研究部の実験結果をもとにし，さらにPHACOMP（相計算）と呼ばれる電子論を応用した手法も用いて，γ相とγ’相が安定に共存する領域（各合金元素量を軸にとった多元空間中の）を数式で表わしておく。これを用いてγ’量が65体積％（クリープ強度が最大となる）で組成は種々異なる合金約105個を計算する。このなかからさらに，1）γ相，プ相それぞれの強度が大きく，2）両者が高温でも微細に混じり合って存在し（以．上はクリープ強度のため〕，3）Cr，Tiを多く含む（耐硫化腐食性のため）合金を選び出す。ただし1）にはW，Taなど原子半径の大きい重元素を多く含むもの，2）にはγおよびγ・相の結晶格子の寸法の差が小さいものが該当する。これら3つの条件は数量化して表わすことができるので、電算機によって105個の合金のうちクリープ強度と耐硫化腐食性を兼わ備えた合金を選び出すことができる。最後に，微量のC，B，Zrを加える。この際C，Bと化合する各種合金元素の量を言十算し，それらも同時にたし合わせる。　以上のようにして設計された合金を真空溶解，精密鋳造しクリープ破断試験と硫化腐食試験（NaC125％・Na2S0475％溶融塩中90ぴC20時問）を行い既存合金と比較評価した。図中には本合金設計によるNi・Co・Cr－W－Al・T｝Ta系合金の性能を示してあるが，既存の合金に比ベク1トプ強度と耐硫化腐食性の総合評価で優れており，ガスタービンの高温化（高効卒化）に役立つであろう。　今後Nb，Mo，Hfなどを加えて設計を行う予定であり，より優秀な合金が得られると考えてい　　　　硫化腐食にょる肉厚減少㎜〕る。　　　　　　図　金材技研において合金設套十で開　　　　　　　　　発した含金と既存の合金の性能一1一マルテンサイト変態における転位の継承　マルテンサイト変態において母相内にある転位は変態後どうなるかという問題はオースフォームなどによる材料強化の機構を考える際に基本的に重要な事柄である。従来はただ漠然と転位は変態に際しそのままマルテンサイト相に受けづがれるものとして何らの実験的裏付けもなく信じられていた。非鉄金属材料研究部では500KV電子顕微莞によるその場観察により，この問題に対し最も直接的な証明を行なったので報告する。．．　実験に用いた材料はCu・39．26at％Znで，高温相から急冷したもの（β1相，b㏄）をまず液体窒素に10回繰返し浸し，サイクリックにマルテンサイト変態及びその逆変態を行なわせた。この処理によって母相中にかなりの密度の転位が生じた。これを室温で電解研磨して薄膜とした後，電顕内で冷却しマルテンサイト変態を起させ，母相中の転位がいかにしてマルテンサイト相に継承されるかということを直接観察した。なおこの合金の変態開始温度（Ms）及び逆変態開始温度（As）はそれぞれ一123℃及び一132℃であり，液体窒素温度（一196℃）では試料は完全にマルテンサイト相であつ、室温では完全に母相（β1）に逆変態してもどっている。また，この合金の．マルテンサイトは9層欄密積層構造（9R）と呼ばれる結晶構造をもっている。　写真1（a〕及び（b）はそれぞれ室温及ぴ一150℃で撮ったもので同一場所である。（b〕にみえている縞模様（等厚干渉縞）のある板状のものはマルテンサイトであつ，写真の下方から上方に成長してきたものである。（a）にみられる転位はそのままの形で（b）にもみえている。又新しく発生した転位はみられない。写真2（a〕，lb）は同様に室温及び一190℃で撮ったもので（b）では全域がマルテンサイト相に変態してしまっている。この場合も同じように（・）にある転位は（b）にもそのままの形でみられ，母相中の転位はそのままマルテンサイトに継承されたことを示している。このような実験事実がそのままバルクな試料についてもあてはまるかどうかということ及び他の合金系についても同様なことがいえるかということはまだ明らかではない。しかし，少なくともマルテンサイトが板状に生ずるもの（例えば，Fe－Ni－C合金など）については，母相中の転位はそのままの形でマルテンサイト相中に継承されると推論される。写真1　　（a）25℃ （b〕一150’C｛・・＿乃’写真2　　　　　（a）25℃’．N、（b〕一190’C一2一ニッケルーボロン共晶合金の高温変形　共晶組成をもつ合金を，熱の流れを一方向にして凝固すると，母体金属（母相）中に固い相（強化相’）が整然と並んだ複含組織が得られる。このような一方向凝固複合材料は，一般の複合材料にくらべ強化相と母相の界面の接着が非常に良く，強化相による合金の強化が理想的に行なわれること，又，二相状態（母相と強化相）の熱的安定性が非常に高く，高温での組織の安定性がすぐれているなどの利点をもっている。その結果，一方向凝固共晶合金は，融点近くまですぐれた機械的性能（たとえば高温クリープ特性）をもっており，新らしい型の耐熱材料として注目を集めている。とくに，母相にNi，Co，Fe基合金を，強化相に炭化物，金属間化合物、高融点金属をもちいた共晶合金の中には，現在実用されているNi，Co，Fe基超耐熱合金よりもすぐれた高温クリープ特性を示すものがあるため，これらの共晶合金系についての開発研究が，最近数多く行なわれている。　材料強さ研究部では，ホウ化物を強化相にした写真1　毎時6㎝の速度で一方向凝固したNj・Nj3B共晶合　　　金の凝固方向に平行な面と垂車な面の凝固組織共晶合金系についての研究を行っている。Ni基については，Ni・Ni3B共晶合金の機械的性質の温度依存一性を調べた。この合金の凝固組織は，Ni相とNi3B相が層状にならんだ層状組織であり（写真1），Ni3B相が65％の体積率を占めている。弓1張り試験の結果を図1に示す。室温から700℃の温度範囲では，伸びは全く現われないか，750℃になると急激に延性になり，60％の伸びが現われ，800℃では110％に達する。破断させるのに要する応力は図に示されるように，600℃以下ではほとんど一定であるが，650℃，700℃では仲びがあらわれないにもかかわらず340，256N／m皿2と低下する。750℃，800℃では216，178N／mm2の応力下で降状挙動を示す。　脆性破断した試料を顕微鏡で見ると微小な割れが破断面のごく近傍のNi3B相に生じているのが観察される。延性破断した試料では，層間距離が変形量の増加と共に狭くなり，20％歪以上では層状組識が崩れはじめ，最終的にはNi3B相申にNi相が粒状に分散した組織に変る。又破断部の近傍では多数の空洞が観察される。　Ni・Ni3B共晶合金において700℃附近で現われる急激な脆性→延性への移行は，Ni3B相中における転位のすべり運動が70ぴC附近で急激に活発化することに起因するものであることが強度試験およぴ組織観察の結果から，撒則される．。現在，このことを確かめつつある。500■／■ 来400 10C■一9ズ■、冒＼〕R　200■破断応力8＼x　8＼θ、 50邊 ○降伏応力x伸び100O 肖O　　100　200　300　400　500　600　700　800　9000恋形滑睦ビci100“6華　　　　　　　変形温度　（C）図1　Ni・Ni3B共晶合金の機械的性質の変形温度依存性一3一金材技研滞在記　本稿を書くにあたって，腐食防食部第3研究室で研究する機会を与えていただいた科学技術庁及び金材技研所長・荒木透博士に謝意を表わしたく思います。さらに外部の研究機関等の見学を手配していただいた金材技研の管理部各位に厚く感謝いたします。以下，私の金材技研の印象について述べてみたいと思います。　1977年10月19日に金材技研に第一歩を踏み入れました。管理庁舎にはインド国旗が掲げられ，金材技研の暖い思いやつを感じとりました。来所の当初は他のいろいろな部室の見学をしました。研究員から熱心で，かっきたんない説明及び討論をいただきました。ここには機密保持といったことはないようです。これには私は深い感銘を受けました。討論を通じて金材技研における研究が多岐多様であることを知りました。　金材技研は工業及び国民に奉仕することにより経済及び工業に影響を与えるまでになりました。金材技研はその目的に向かって，各研究部で基礎及び応用の研究の両者が行われている機構となっていて，研究は極めて系統的になされています。さらに金材技研では金属材料，冶金技術，金属及び非金属被覆の研究開発，クリープ及び疲れデータシート作成，種々の’環境での腐食試験等がなされており，工業及び国民生活の向上に貢献しているものと信じます。クリーブ及び疲れのデータシート及び研究結果の世界の学会及び工業分野での公開はまさに偉大な事業であつ，国民及び人類への貢献であるといえましょう。このような活動を通じて金材技研は今や全世界に知れわたっていま◆短　信◆　　　インダー・シン（Inder　Singh）　　　National　Metallurgica1Laboratory　　　J田mshedpur，India。す。金材技研とインドの金属研究所（NML）の共同研究は，研究活動の進歩のみならす，将来，日印の友交に必ずや役立つものと信じます。　金材技研においては研究員は，実験から報告書作成に至るまですべてを自分の手で行っています。研究員自らがSEM，EPMA，X線，オージェ電子分光などの最新の機器を用いて研究を進めていることは評価しますが，写真撮影，タイプ，トレース，文献複写といった雑用まですることは人材の有効な利用とはいえません。このような時間をもっと研究のためにあてるべきでしょう。　研究員は研究に熱心でありかつ，協力し合っているようみうけました。私自身も金材技研の皆様から協力を受けました。さらに図書室員に文献複写の際，助力を得ました。　金材技研の所長にはいつでも気楽に会っていただけました。　腐食防食部第3研究室の皆様の御協力を感謝します。最後に，当研究所は研究を推進し，産業における諸間題を解決することによって日本の金属工業に多大な貢献をされてきました。私は，当研究所の発展を願うと同時に，さらに効果のある金属研究に遭進されることを望みます。●受　賞　目本材料学会論文賞　西島敏疲れ試験部第1試験室長　「2種の鋼における確率疲れ特陸のチャージ間比較」と「SCM3，SNCM8，SUS403調質鋼の確率疲れ特性」の論文に対し昭和53年5月23日表彰を受けた。●叙　勲　昭和53年4丹29日付　勲七等瑞宝章　管理部庶務課守衛長　小倉寛次　　　　　　　通巷　第234号編集兼発行人　　　保坂彬夫印　刷株式会社三興印刷　　　　　　東京都新宿区信濃町12　　　　　　電話　東京（03）359－3811（代表）発行所　科学技術斤金属材料技術研究所　　　　　　東京都目黒区中目黒2丁目3番12号　　　　　　電話　東京（03）719－2271（代表〕　　　　　　郵便番号　153一4一