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[吉尾 正史](https://orcid.org/0000-0002-1442-4352)

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© 2024 日本液晶学会[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

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[イオン伝導性液晶／高分子コンポジットを活用した高周波振動ソフトアクチュエータ](https://mdr.nims.go.jp/datasets/dd1af833-47f6-4c81-b5a3-1146bb53d651)

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56 液晶　第29巻　第1号　2025    解説（論文賞A）イオン伝導性液晶／高分子コンポジットを 活用した高周波振動ソフトアクチュエータ吉尾 正 史イオン性電気活性高分子（iEAP）アクチュエータは，イオン伝導性の高分子膜を2枚の電極で挟んだ構造を持ち，軽量で精密な電気制御が可能なうえ，2 V以下の低い作動電圧で大きく高速な変形ができるため，ソフトロボティクス分野において大きな可能性を秘めている．本稿では，室温で10−4 S cm−1の高いイオン伝導性を示すリン酸エステル液晶／高分子コンポジット膜を用い，導電性ポリチオフェン電極と組み合わせたiEAPアクチュエータに関する最新の研究成果を紹介する．これらのアクチュエータでは，2 Vの交流電圧下で，イオン移動と導電性高分子電極の酸化還元反応を通じて，最大110 Hzまでの周波数応答性を示す振動運動が実現した．また，これらの高周波アクチュエータを利用した指輪型触覚インターフェースも実証した．これは未来の遠隔通信アプリケーションにおける有望な技術として期待される．キーワード：超分子材料，ソフトアクチュエータ，液晶性イオン伝導体，ミクロ相分離，ハプティクス1. は じ め に近年，従来のロボットでは実現が難しかった柔軟でしなやかな生物的な動作を可能にする高分子アクチュエータを活用したソフトロボットの開発が活発に行われている 1–11）．高分子アクチュエータの特徴は，その柔軟性と変形性を活かし，必要に応じて形状を変化させ，環境に適応した動きができる点にある．これまでに，熱，湿度，光，磁場，電場など，さまざまな刺激による変形が実現されている．なかでも，イオン電気活性高分子（ionic electroac-tive polymer, iEAP）を用いたアクチュエータは，低電圧で駆動でき，変形や出力を精密に制御しやすいことから注目を集めており，マイクロポンプ，カテーテル，点字デバイス，可変焦点レンズなどの医療・福祉分野での応用が期待されている 1,9–11）．iEAPアクチュエータは，イオン伝導性を持つ高分子膜を2つの電極で挟んだ基本構造を持つ．電極間に2 V程度の電圧を印加すると，電解質内のイオンの移動に伴い，陽極および陰極での体積変化が起こり，それによって屈曲変形が生じる．iEAPアクチュエータの性能向上を目指し，さまざまな電極材料やイオン伝導性高分子の研究が進められている．例えば，静電容量を高めた高表面積を持つ三次元構造を持つ電極材料が開発されており，カーボンナノチューブ／グラファイト窒化炭素ハイブリッド 12），レーザー加工還元グラフェン酸化物 13），導電性金属有機構造体 14）などは，柔軟性が高く，優れた導電性を示すうえ，亀裂が起きにくい特性を有している．一方，イオン伝導性高分子としては，非晶性の高分子イオンゲルやポリエーテル／リチウム塩コンプレックスに加え 15–17），効率的なイオン輸送を実現するためにナノ秩序構造を導入した高分子ブロック共重合体 18–21）やイオン性共有結合有機構造体 22）などが開発されている．しかし現時点では，大きな変形，高周波数応答性，高出力を同時に満たす iEAPアクチュエータの実現には至っていない．我々は最近，イオン液体を含む光架橋液晶高分子を活用した iEAPアクチュエータの開発を進めている 23–27）．電解質設計戦略としては，（1）イミダゾリウム塩などのイオン液体構造を導入した液晶性モノマーの設計，（2）この液晶モノマーとイオン液体の混合による液晶ナノ構造および配向の制御，（3）紫外線照射によるナノ構造の固定化とフィルム化が挙げられる．複合化するイオン液体は，不揮発性のリオトロピック溶媒として機能するだけでなく，高分子内部で実質的なモバイルイオンとしても作用している．筆者らは，液晶性モノマーの分子形状と分子間相互作用を設計し，一次元イオンチャンネル構造を持つカラムナー液晶相や 23,24），疎水性カラムの周囲をイオン液体が取り囲むことで三次元的なイオン移動が可能なカラムナー液晶相 25），層状構造を持つラメラ液晶相 26），さらには三次元イオン伝導性を示すミセルキュービック液晶相 27）の形成に成功している．これらの液晶構造を光架橋させて得られた高分子フィルムは，フレキシブルでありながら機械的に堅牢で，配列したイオン伝導パス構造により，固体中で効率的にイオン移動が可能である．アクチュエータの電極材料として，我々はイオン性のポリ（3,4-エチレンジオキシチオフェン） : ポリ（スチレンスルホン酸）（PEDOT : PSS）の自立膜を使用している．2枚57EKISHO　Vol. 29　No. 1　2025のPEDOT : PSS電極膜の間にイオン性の光架橋液晶高分子フィルムを挟み，圧着することで，良好な接着性により電気的に安定した電極／電解質界面を形成できる．これらのアクチュエータは，交流電圧2 Vの印加により，0.1 Hzで0.3–0.6％の歪みを示し，直流2 Vの印加で0.3–2.7 mNの出力を発揮する．また，印加電圧を変えることで，変位や出力を精密に制御することが可能である．光架橋液晶高分子を用いた iEAPアクチュエータは，他の高分子電解質を用いた iEAPアクチュエータ（イオン液体含有量50 wt％以上）と比較して，低いイオン液体含有量（5–8 wt％）であっても大きな変形を実現でき，ナノ構造の形成に基づく高弾性率と高出力を示す点で優れている．しかし，最大応答周波数が30 Hz程度に留まっており，変形歪み，周波数応答性，出力の改善は依然として重要な課題である．我々は，高周波応答性を示す iEAPアクチュエータの新たな液晶電解質設計戦略として，イオン伝導性液晶と高分子のコンポジットフィルム化に着目した 28–30）．液晶／高分子コンポジット材料は，スマート調光窓や自己修復性塗料など，幅広い応用展開が期待されている．我々は，イオン伝導性液晶とビニル高分子の混合により，液晶と高分子の共連続ミクロ相分離構造を形成した自立膜の作製に挑戦した．本稿では，二次元イオン伝導性を示す液晶／高分子コンポジット材料の設計および，触覚提示デバイスへの応用を目指した iEAPアクチュエータ開発について，我々の最近の研究成果を紹介する 29,30）．2. リン酸エステル液晶／リチウム塩複合体の液晶性およびイオン伝導性以前，筆者らは，二次元的なリチウムイオン伝導性を示す室温スメクチック液晶として，棒状メソゲンである 4-trans-4-ペンチルシクロヘキシルフェニルオキシ基を用い，メチレンスペーサーを介して環状カーボネート構造を導入した分子や，メチレン鎖の代わりにオリゴエーテル鎖を導入した分子などを報告している 31–33）．これらの液晶分子では，モバイルイオンとしてリチウム塩を高濃度で添加するほど，伝導度が低下する傾向が見られた．iEAPアクチュエータにおける大きな変形を実現するためには，できるだけ多くのイオンを導入でき，かつイオン伝導度が低下しない液晶分子が望ましい．そこで我々は，リチウムイオン伝導部位としてリン酸エステルを活用することを検討した．上述のメソゲン構造を持つリン酸エステル分子として，POEt29）とPOMe30）を設計・合成した（Fig. 1）．POEtは室温で等方性液体を呈し，POMeは室温で結晶化した．これらの分子にリチウム塩としてリチウム　ビス（トリフルオロメタンスルホニル）イミド（LiTFSI）を添加し，液晶相転移挙動およびイオン伝導性に及ぼす塩濃度の効果を調べた．液晶およびリチウム塩のテトラヒドロフラン溶液の混合比を変え，溶媒をゆっくり蒸発させて除去し，さらに真空加熱することで複合体を調製した．Fig. 2には，POEtおよびPOMeとLiTFSIとの複合体の熱相転移挙動をまとめてある．いずれの複合体も，高温側ではスメクチックA（SmA）液晶相を，低温側でスメクチックB（SmB）液晶相を形成した．さらに，塩濃度が50 mol％までの複合体において，塩濃度の増加により低温での結晶化が抑制され，液晶構造が安定化されることがわかった．また，リン酸エステル構造が立体的に小さいPOMeとLiTFSIとの複合体では，POEtとLiTFSIの複合体に比べて，幅広い温度範囲で液晶相を発現させることができた．SmA相における層構造を確認するために，X線回折測定Fig. 1 Schematic illustration of the self-assembly of rod-shaped mesogenic molecules containing diethylhexylphosphate (POEt) and dimethylhexylphosphate moiety (POMe) moieties, along with lithium bis(trifluoromethanesulfonyl)imide (LiTFSI), forming a smectic A liquid-crystalline phase. This structure exhibits nanosegregated, layered pathways that enable lithium-ion conduction through phosphate–lithium-ion dipolar interactions.Fig. 2 Phase transition temperatures of (a) the POEt/LiTFSI mixture and (b) the POMe/LiTFSI mixture as a function of the mole％ of LiTFSI in the mixtures. Iso: isotropic liquid, SmA: smectic A, SmB: smectic B, and Cr: crystalline phases.58 液晶　第29巻　第1号　2025を行った．例えば，POEtとLiTFSIの等モル複合体（POEt/LiTFSI（50））は室温において，41.1, 20.7, 13.8 Åの 3つの回折ピークを示し，それぞれ1 : 1/2 : 1/3のd値の比を示した．これらのピークは，それぞれ（001），（002），（003）面からの反射に対応しており，約41 Åの層間距離を持つことがわかった．この値は，完全にアルキル鎖が伸長した分子長（DFT計算による26.5 Å）よりもはるかに大きいが，分子長の2倍よりは小さい．このことから，SmA相においてPOEt/LiTFSI（50）では，Fig. 1に示すように，二次元のイオン伝導経路を持つメソゲン基が互いにかみ合ったバイレイヤー構造を形成していると考えられた．さらに，混合物中のLiTFSI含有量が増加するにつれて，層間距離が徐々に増加することがわかった．これらの結果は，LiTFSIがSmA相においてリン酸エステル部分の極性二次元配列に組み込まれることを示唆している．POEtとLiTFSIの分子間相互作用を理解するために，室温でLiTFSI, POEt，およびPOEt/LiTFSI（50）の赤外吸収スペクトルを測定した．POEtのP=  O伸縮振動は，LiTFSIの添加により1244 cm−1から1229 cm−1へシフトした．また，純粋なLiTFSIで観察されるTFSIアニオンのSO2対称および非対称振動ピーク（1343, 1323, 1127 cm−1）は，POEt/LiTFSI（50）では高波数側にシフトした（1350, 1330, 1136  cm−1）．これらの結果は，LiTFSIがPOEt内に溶解し，イオン–双極子相互作用を介してリン酸エステル部分と錯体を形成していることを示唆している．さらに，POEt/LiTFSI複合体と同様に，POMe/LiTFSI複合体のSmA相においても，リン酸エステルがリチウムイオンと錯形成するように向き合い，メソゲン基が互いにかみ合ったバイレイヤー構造を形成していることが示唆された．二次元的なイオン伝導機能を明らかにするために，液晶構造を電極間で均一に配向させ，スメクチック層に平行な方向および垂直方向の異方的なイオン伝導度を測定した．櫛形金電極付きガラス基板とガラス基板の間にPOEt/LiTFSI（50）を挟み，等方性液体状態（Iso）からSmA相にゆっくりと冷却すると，ガラス基板と複合体との相互作用によりSmA相は自発的に垂直配向を示した．同様に，2枚の ITO付きガラス電極で挟んだPOEt/LiTFSI（50）でも，SmA相の自発的な垂直配向が得られた．これにより，これらの測定セルを用いて，スメクチック層に平行および垂直な方向のイオン伝導度をそれぞれ測定することが可能となった．Fig. 3aに示すように，POEt/LiTFSI（50）の層に平行な方向のイオン伝導度（σparallel）は，層に垂直な方向のイオン伝導度（σvertical）よりも103倍以上高い値を示した．また，配向がランダムなポリドメイン試料でも，σparallelに匹敵する高いイオン伝導度（σrandom）が得られた．さらに，加熱して等方性液体状態になると，伝導度の異方性が消失することが確認された．これらの結果から，SmAおよびSmB相において二次元的なリチウムイオン伝導パスが形成されていることが示された．さらに重要な点として，リン酸エステル液晶／リチウム塩複合体では，塩濃度が高くなるほどイオン伝導度が向上することが明らかになった．Fig. 3bには，POEt/LiTFSIのSmA相における室温でのイオン伝導度が示されている．以前に報告された環状カーボネート基を持つ液晶分子とLiTFSIの複合体では，室温で10−6–10−5 S cm−1のイオン伝導度を示したのに対し，POEt/LiTFSI（50）およびPOMe/LiTFSI（50）は，室温で10−4 S cm−1という高いイオン伝導度を示した．POEtの誘電率は6.45であり，液体のプロピレンカーボネートの誘電率66に比べてはるかに小さい．立体的に嵩高いリン酸エステルとリチウムイオンとの間に，弱いイオン–双極子相互作用に基づく配位結合が形成されること，さらに4つの酸素原子とリチウムイオンとの自由度の高い配位構造を形成できることが，高イオン伝導性に寄与していると考えられる．3. リチウムイオン伝導性液晶／高分子コンポジット膜の作製液晶／高分子コンポジット膜は，スマート調光窓，応Fig. 3 (a) Temperature dependence of ionic conductivities for the equimolar mixture of POEt and LiTFSI (POEt/LiTFSI(50)) with both vertical alignment and random orientation in the SmA and SmB phases. Conductivities along the direction parallel to the smectic layers were measured using comb-shaped gold electrodes deposited on a glass substrate. A measurement cell with a pair of ITO electrodes was used to assess conductivities along the direction perpendicular to the smectic layer. The conductivities of the sample with randomly oriented domains were also measured using ITO cells.  (b) Room-temperature ionic conductivities of POEt/LiTFSI mixtures as a function of LiTFSI mole％ in the mixtures.59EKISHO　Vol. 29　No. 1　2025力歪センサー，自己修復性塗料など，幅広い応用が期待されている．ネマチック相，コレステリック相，ブルー相中でのビニルモノマーの光重合や，液晶とビニル高分子の混合によって，液晶と高分子がミクロ相分離構造を形成した液晶／高分子コンポジット膜を作製することが可能である 34–42）．液晶／高分子コンポジット膜は，素材の凝集状態に基づき，高分子の三次元網目構造内に液晶が安定に保持される共連続構造を持つ高分子網目型液晶膜（bicontinuous liquid crystal, BCLC）と，高分子マトリックス中にマイクロサイズの液晶滴が形成される高分子分散型液晶膜（polymer dispersed liquid crystal, PDLC）の2つに大別できる（Fig. 4）．筆者らは，イオン伝導性液晶と高分子を混合することで，膜厚方向に連続したイオン伝導パスを形成し，優れた力学的安定性が期待できるBCLC型液晶／高分子コンポジット膜の構築を目指した．イオン伝導性液晶（POEt/LiTFSI（50））と組み合わせる高分子として，ポリ塩化ビニル（PVC），ポリ（フッ化ビニリデン–ヘキサフルオロプロピレン）共重合体（PVDF-HFP），ポリメタクリル酸メチル（PMMA），熱可塑性ポリウレタン（TPU）を検討した．液晶と高分子をテトラヒドロフランやアセトンに溶解し，基板上にキャストして溶媒をゆっくりと蒸発させ，液晶をゲル化させた後，真空加熱により液晶／高分子コンポジット膜を作製した．基板には，液晶／高分子コンポジット膜を容易に剥離できるよう，ポリイミドテープを貼付したガラス板を使用した．いずれのコンポジット膜も自立性を示した．特に，PVCとPVDF-HPFの重量比3 : 1で配合したポリマーブレンドとイオン伝導性液晶を重量比1 : 4でコンポジット化した場合（Fig. 5a），平滑かつ強靭でフレキシブルなフィルムが得られ（Fig. 5b），最も高いイオン伝導性を示すことがわかった．さらに，溶液キャストの過程で液晶が自発的に水平配向し，膜厚方向に二次元イオン伝導パスを形成し，イオン伝導性液晶単体と同等の室温で10−4 S cm−1の高イオン伝導度を示した．また，この液晶／高分子コンポジット膜は，リン酸エステルに由来する耐火性も有することが明らかとなった．コンポジット膜に火を近づけても燃焼せずに収縮し，引き伸ばすと元の形状に戻ることが確認された（Fig. 5c）．コンポジット膜における共連続ミクロ相分離構造の形成を明らかにするため，膜をエタノールに浸漬して液晶成分を除去し，溶け残った高分子成分を電子顕微鏡で観察した．Fig. 5dに示すように，直径が数マイクロメートルの多孔構造が確認された．さらに，多孔の連続性を確認するため，限外濾過ホルダーに多孔膜をセットし，水透過性を調べた．Fig. 5eに示すように，青色に着色した水が容易に濾過された．これらの結果から，BCLC型液晶／高分子コンポジット膜が形成されていることが示唆された．4. 液晶／高分子コンポジット膜を活用するiEAPアクチュエータ作製と機能応用iEAPアクチュエータに使用する電極としては，金箔，活Fig. 4 Illustration of the cross-sectional views of nematic liquid crystal/polymer composite films with microphase segregated structures: (a) bicontinuous liquid crystal (BCLC) and polymer domain structures and (b) polymer-dispersed liquid crystal (PDLC) structures featuring liquid crystal droplets immobilized within a polymer matrix.Fig. 5 (a) Components of the ion-conductive liquid crystal/polymer composite. The liquid-crystalline electrolyte was extracted by immersing the composite film in ethanol to form a porous polymer membrane. (b) Photograph of the POEt/LiTFSI(50)/polymer composite membrane, along with a polarized optical microscopic image showing an SmA phase. (c) Photographs of the composite films featuring fire retardants during exposure to fire, and the recovered film after mechanical stretching of the resulting shrunken film. (d) Scanning electron microscopic images of the resulting porous polymer membrane after extraction of the liquid crystal electrolyte from the composite. (e) Photograph illustrating dead-end filtration of water through the porous polymer membrane.60 液晶　第29巻　第1号　2025性炭，カーボンナノチューブなどさまざまな材料が利用可能である．筆者らは，入手が容易であり，高い電気伝導度が得られるPEDOT : PSSを採用した．具体的には，PEDOT :  PSS水分散液（Clevios™ PH1000）に結晶性を向上させるため，10 vol％のエチレングリコールを添加した．この溶液 2.2 mLをガラス基板上に展開し，7 cm四方に広げて80°Cで 5時間乾燥させた．キャストした膜に少量の水を加え，ゲル状のシートを得た．これを慎重に剥離し，テフロン基板上で105°Cで6時間真空乾燥することで，伝導率400 S cm−1を示す厚さ5 µmのPEDOT : PSSフィルムが得られた．その後，上述の液晶／高分子コンポジット膜を2枚のPEDOT : PSS電極膜で挟み，圧着することでアクチュエータ素子を作製した．電極がイオン性高分子で構成されているため，イオン伝導性液晶との相性が良好であり，強固な接着が得られた．これにより，炭素系電極を使用したアクチュエータ素子で見られる電極剥離の問題を克服することができた．三層積層構造を持つアクチュエータを短冊状（長さ20 mm， 幅5 mm，厚さ60 µm）に切断し，アクチュエータ特性を評価した．ファンクションジェネレータの信号をポテンショスタットに入力し，アクチュエータ素子に矩形波交流電圧を印加した．アクチュエータの変位は，レーザー変位メーターを用いて計測し，発生力は歪みゲージを用いて測定した．アクチュエータに流れる電流，変位データ，発生力データは，オシロスコープやデータロガーで保存した．イオン伝導性液晶（POEt/LiTFSI（50））／高分子コンポジット膜とPEDOT : PSS電極からなるアクチュエータ素子は，2 V, 0.1 Hzの電圧印加により，大きな屈曲変形を示した（Fig. 6a）．素子先端の全振幅は，24 mm以上に達し，歪みは約0.6％と見積もられた．これまでに報告されているiEAPアクチュエータと比較して，非常に軽量で高速かつ大変形が得られる点が特徴である．Fig. 6aのアクチュエータ素子では，上側電極を正極，下側電極を接地すると，素子は正極方向（上側）に曲がる．Fig. 6bに模式的に示すように，リチウムイオンが負極に移動してキャパシタが形成され，PEDOT : PSS電極が還元されることで素子は陽極側に曲がる．一方，サイズの大きなTFSIアニオンは，正極への移動が遅く，液晶／高分子コンポジット膜と電極の界面での体積膨張が小さいと考えられる．アクチュエータのサイクリックボルタンメトリー測定では，キャパシタに特徴的なボックス形の電圧–電流応答が見られ，電圧の掃引速度が100 mV s−1の場合，PEDOT : PPSのレドックス反応に起因するピークが観察された．このアクチュエータは，高周波応答性を示し，最大80 Hzまで振動可能である（Fig. 6c）．1, 10, 80 Hzにおける変位は，それぞれ 4.5 mm,  0.34 mm, 2.6 µmであった．また，20–30 Hzでは共振に伴う振幅の増大が見られた．液晶／高分子コンポジット膜の厚みを増すと，変形歪はわずかに低下し，共振周波数が高周波側にシフトすることも確認された．Fig. 6dには，±2 V,  1 Hzの電圧印加によるアクチュエータ変形の繰り返し特性が示されており，初期の変位量を100％とした場合，サイクル回数の増加に伴って変位が増大することが確認された．この結果は，PEDOT : PSSの高分子網目構造にイオン伝導性液晶が徐々に浸透し，効率的な電気化学反応界面が形成されたためと考えられる．また，2 V, 0.1 Hzの電圧をアクチュエータに印加した場合，0.35 mNの出力が得られFig. 6 (a) Snapshots of a bending actuator consisting of POEt/LiTFSI(50)/polymer composite electrolyte sandwiched between PEDOT : PSS electrodes, under the application of an AC voltage of ±2 V at 0.1 Hz. (b) Schematic illustration of the actuator bending toward the positive electrode, induced by the accumulation of lithium-ions at the negative electrode and the simultaneous reduction of PEDOT. (c) Frequency response of the peak-to-peak displacement for the POEt/LiTFSI(50)/polymer composite-based actuator with PEDOT : PSS electrodes.  (d) Cycle stability of the bending actuator under an AC voltage of ±2 V at 1 Hz, with the initial displacement defined as 100％.61EKISHO　Vol. 29　No. 1　2025た．イオン伝導性液晶（POMe/LiTFSI（50））／高分子コンポジット膜とPEDOT : PSSからなるアクチュエータも，同様に低周波域では大きな屈曲変形を示し，長時間安定した駆動が確認された．最大応答周波数は110 Hzまで向上させることができた 30）．アクチュエータの最大応答周波数は，液晶電解質のイオン伝導度の影響を受けるだけでなく，液晶／高分子コンポジット膜の弾性率や電解質と電極との界面接合の度合いも重要な要因である．現在のところ，周波数応答性を改善する基本原理の理解には至っておらず，今後の研究課題としている．リン酸エステル液晶であるPOEtやPOMeは，イオン液体と複合化しても二次元イオン伝導性を示す液晶電解質となる 30）．例えば，イオン液体として1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム　ヘキサフルオロホスフェート（BMImPF6）を複合化すると，イミダゾリウムカチオンがリン酸エステル部位と水素結合を形成し，層状に組織化される．これらのイオン液体系複合液晶は，リチウム塩複合液晶よりも高いイオン伝導性を示し，イオン液体の含量が増加するにつれて伝導度も向上する．このイオン液体系複合液晶を用いた高分子コンポジット膜を作製し，PEDOT : PSS電極を利用するアクチュエータについて評価したが，マイクロメートル程度のわずかな変形しか実現できなかった．この結果は，液晶電解質中のイオン液体がPEDOT : PSSの高分子網目に侵入できないことに起因すると考えられる．実際，サイクリックボルタンメトリー測定では，電気二重層形成を示すボックス型の電圧–電流応答のみが確認され，PEDOT : PSSのレドックス反応に由来するピークは見られなかった．一方，PVDFを高分子バインダーとするイオン液体を内包した活性炭電極（厚み25 µm）を用いた場合，アクチュエータの変位が劇的に向上し，0.3％の歪みが得られ，最大周波数50 Hzまでの応答性を示した 30）．また，リチウム塩複合液晶（POEt/LiTFSI, POMe/LiTFSI）／高分子コンポジット膜と活性炭電極からなるアクチュエータを作製した場合，イオン液体系液晶／高分子コンポジット膜に活性炭電極を用いたアクチュエータよりも変位が5分の1に低下することがわかった．この結果は，小さなリチウムイオンでは活性炭の体積変化を十分に誘起できなかったことを示唆している．今後の課題として，アクチュエータの変形に及ぼすイオン種や電極材料の効果を定量的に評価することが挙げられる．次に，このような高速振動 iEAPアクチュエータの応用として，触覚提示デバイスへの適用を考えた．「実際に物に触れているような感触」を再現できる軽量かつ柔軟なウェアラブル触覚デバイス 43–45）の開発は，遠隔コミュニケーション，手作業の遠隔化，リモート診断といった，より人が暮らしやすい社会の実現に向けて注目されている．指の皮膚には，30 Hz以下の低周波振動（5 µm以上の振動変位）と高周波振動（約200 Hz, 0.1 µm変位以上）を知覚する機械受容体がある．我々は，複数の iEAPアクチュエータを連動させたプロトタイプの指輪型触覚提示素子を提案した（Fig. 7）30）．指輪の内側の電極に+  2 Vを印加するとアクチュエータが内側に変形して指を押し込むことができる．ざらざらした表面をなぞったときの振動触覚波形をD/A変換器を通してアクチュエータに入力し，触覚提示を行うことを目指している．高速大変形かつ高出力を兼備する iEAPアクチュエータが実現すれば，より多様な触覚フィードバックが可能となり，これによりユーザーの没入感を高める新しい体験を提供できると考えている．この技術の進展は，触覚を通じたコニュニケーションの質を向上させ，さまざまな分野での応用が期待される．5. お わ り に本稿では，高イオン伝導性を示すリン酸エステル液晶／リチウム塩錯体や，イオン液体をリオトロピック溶媒とした液晶，およびビニル高分子との混合によって共連続ミクロ相分離構造を形成した液晶／高分子コンポジット膜の設計，これらを活用した高速振動 iEAPアクチュエータの構築と指輪型触覚提示デバイスへの応用に関する最新の研究成果を紹介した．2 Vの低電圧印加により，イオン移動と導電性高分子の酸化還元反応に伴うイオンの脱挿入を連動させることで，可逆的かつ高速な体積変化による高分子フィルムの振動運動を実現することに成功した．液晶／高分子コンポジット膜の特性は，液晶とビニル高分子の組み合わせにより調節が可能であり，特にイオン伝導パスの配列や高分子ネットワーク構造の制御が，イオン伝導性や力学機能を向上させるうえで重要である．また，電極材料の選定や液晶／高分子コンポジット膜と電極との界面接合も，アクチュエータ特性を決定する重要な要素と考えられる．液晶と高分子とのブレンドや，液晶とモノマー混合系の光重合によって，さまざまな機能を持った液晶／高分子コンポジット材料が活発に研究されている．我々はその一環として，イオン伝導機能を付与した液晶／高分子コンポFig. 7 Photographs of a ring-shaped haptic interface utilizing POMe/LiTFSI(50)/polymer composite-based actuators with PEDOT : PSS electrodes. (a) The actuators bent outward when −2 V was applied to the copper electrode on the inner side of the ring. (b) Conversely, the application of +2 V on the inner side of the ring induces the bending of the actuators inward toward the center of the ring.62 液晶　第29巻　第1号　2025ジット膜を設計し，柔軟な触覚提示アクチュエータとしての新たな応用展開を開拓しつつある．この技術は，未来の遠隔コミュニケーション社会の実現に向けた重要な一歩であり，今後，この分野の研究開発が実用化へと進むことを期待している．最後に，本研究を共に進めてくれた北海道大学総合化学院の博士課程学生であるLiu Chengyang（現在NIMSポスドク研究員として当研究室に在籍）に感謝する．また，本研究は，科学研究費助成事業，国立研究開発法人物質・材料研究機構高分子・バイオ材料研究センタープロジェクト，国立研究開発法人科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業さきがけ（未来材料），公益財団法人池谷科学技術振興財団，公益財団法人村田学術振興・教育財団の助成を受けて実施された．ここに感謝したい．参 考 文 献 1) K. Asaka and H. Okuzaki, Soft Actuator; Materials, Modeling, Ap-plications, and Future Perspectives, Springer Singapore, 2019. 2) G. M. Whitesides, Angew. Chem. Int. Ed., 57, 4258 (2018). 3) S. M. Mirvakili and I. W. Hunter, Adv. Mater., 30, 1704407 (2018). 4) J. Shintake, V. Cacucciolo, D. Floreano and H. Shea, Adv. Mater., 30, 1707035 (2018). 5) P. Martins, D. M. 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