# Fileset

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## Creator

[山本 翔太](https://orcid.org/0000-0002-7422-0968), [中西 淳](https://orcid.org/0000-0003-4457-6581)

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[マトリックス誘起上皮間葉転換の研究のための動的細胞足場材料の開発](https://mdr.nims.go.jp/datasets/dbef7791-eba8-4a76-bdac-1f1cbf855879)

## Fulltext

1　緒　　　言上皮間葉転換（Epithelial-mesenchymal transition, EMT）は，細胞間の強固な接着がなくなることで上皮細胞が間葉系的性質を獲得する現象であり，癌転移や組織修復，初期胚形成などにかかわる生理学的プロセスである1）．そのため EMTは，癌の転移を防ぐ抗がん剤開発や予後診断，さらには再生医療のための幹細胞の分化誘導など医療分野で注目を集めている2）．一般的に EMT化する上皮細胞は，細胞間結合の減少や，細胞骨格の再構成，細胞集団性の喪失という形態変化を受け，間葉系細胞の表現型を獲得する．さらに分子レベルに注目すると，E-カドヘリンの発現量が大幅に下がり，それに対して N-カドヘリンやビメンチン，フィブロネクチンが増加する．これらの形態学的及び遺伝子発現変化は，EMT特有の特徴であり，多くの異なる細胞種で共通して観察される．EMTのメカニズム解明や薬剤探索などの研究において，トランスフォーミング増殖因子（Transforming growth factor-β, TGF-β）やインターロイキン - 6（Interleukin-6, IL-6）などの液性因子は，EMTを誘導する目的としてよく用いられる3）．TGF-βは，細胞膜に存在する TGF-β受容体と相互作用することで Small Mothers Against Decapentaplegic（SMAD）タンパク質を活性化させる．この活性化したSMADタンパク質が，上皮細胞から間葉系細胞への転換に関連する遺伝子の発現を制御することで EMTを開始させる．IL-6は，TGF-βと同様に細胞表面に発現する当該受容体と結合することでシグナル伝達を誘導し，Signal Transducer and Activator of Transcription 3（STAT3）を活性化させ，EMTに関与する遺伝子を制御する．このように増殖因子やサイトカインなどの刺激により EMT誘導因子の発現を誘起することで，生命現象や病態の発生機構の探究，さらには薬剤探索などの基礎研究から応用研究が進められている．一方で EMTは，液性因子以外にも，細胞外マトリックス（Extracellular matrix, ECM）による力学または生化学刺激による細胞─細胞間の相互作用や細胞接着の制御により誘導されることも報告されている4）．たとえば，肺由来の上皮細胞を弾性率の異なるポリアクリルアミドゲル上で培養すると，細胞は弾性率の増加に伴いE-カドヘリンなどの上皮マーカーの発現を減少させ，α-SMAなどの間葉マーカーの発現を増加させる5）．さらに，肺由来の上皮細胞の足場材料として，表面にフィブロネクチンを固定化したアクリルアミドゲルを用いると，硬さ依存的に EMTが誘発されるが，α3及び α5インテグリンに選択的に結合するフィブロネクチン変異体を用いると逆に EMTが抑制され 103マトリックス誘起上皮間葉転換の研究のための 動的細胞足場材料の開発山本 翔太＊1，中 西 　淳＊＊1,2,3上皮間葉転換（EMT）は，上皮細胞が間葉系的な表現型を獲得する現象であり，生理学・病理学プロセスのいずれにおいても重要な役割を果たしている．最近の研究から，EMTは液性因子や遺伝子発現のみならず，細胞外マトリックス（ECM）の生化学及び力学刺激を受けることが分かってきた．しかしながら，ECMに起因する EMT応答は，方法論的な観点において，液性因子や遺伝子発現のように細胞に暴露する刺激を自在に制御することが難しいため，その詳細が明らかとなっていない．そこで本研究では，細胞接着性環状RGDペプチド（cRGD）と光分解性 2-ニトロベンジル基を組み合わせた分子を合成し，細胞に提示する cRGD密度を光変化できる金基板を開発した．この金基板を用いて，光照射によって急速に cRGD密度が低下する際の EMTの進行を調べた．その結果，高密度 cRGD上で上皮系形態を示していた腎尿細管上皮（MDCK）細胞が，光照射による cRGD密度の低下に伴って即座に間葉系形態へと変化する様子が確認できた．この光応答性足場材料は，生命現象を定量的・定性的にとらえるバイオ分析への貢献が期待される．BUNSEKI  KAGAKU    Vol.  73,  No. 3,  pp. 103–109（2024）©  2024 The Japan Society for Analytical Chemistry ＊ E-mail :  YAMAMOTO.Shota@nims.go.jp ＊＊ E-mail :  NAKANISHI.Jun@nims.go.jp 1 物質・材料研究機構　高分子・バイオ材料研究センター　バイオ材料分野　メカノバイオロジーグループ :  305-0044　茨城県つくば市並木 1-1 2 早稲田大学先進理工学研究科ナノ理工学専攻 :  169-8555　東京都新宿区大久保 3-4-1 3 東京理科大学先進工学研究科マテリアル創成工学専攻 :  125-8585　東京都葛飾区新宿 6-3-1ノ  ー  トる6）．さらに乳房上皮細胞においても，ECMの力学刺激により EMTが誘発され，パラクライン経路とメカノセンシング機構の協調効果が実証されている7）．このように，人工的に作製された細胞足場は，生体内の環境を in vitroで再現することができ，EMTメカニズムを調べる研究に役立っている8）9）．著者らの研究グループも，これまでに生化学・力学刺激を制御できる細胞足場材料を開発することで，EMTのメカニズムの探索を行ってきた10）．例えば，細胞接着性ペプチドである環状RGDペプチド（Cyclic RGD peptide, cRGD），及びエチレングリコールを金基板表面に共固定化した細胞培養材料を開発し，ECM成分や弾性率の変化を伴わない，生化学的刺激の量的な変化が細胞の表現型に及ぼす影響を調べた11）．その結果，より高密度の cRGD表面で培養された細胞は上皮形態となり細胞集団を形成したが，低密度のcRGD表面では広く伸展した形態に変化した．さらに細胞内のタンパク質発現を調べると，低密度の cRGD表面では，間葉様移行を起こす細胞に特徴的な N-カドヘリンの発現の増加が確認され，上皮表現型スイッチングにおけるECMからの生化学的刺激の役割を明らかにした．また，cRGDと光分解性 2 -ニトロベンジル基（2-nitrobenzyl group, 2NB）を有する poly(ethylene glycol)（PEG）を共固定した光応答性細胞培養基板の開発し，細胞の集団移動に対する生化学的刺激の影響を調査した12）．この基板は，嵩高いPEGの中に cRGDが埋もれることで細胞非接着性であるが，光照射により PEGが放出されると cRGDが表面に露出し，細胞接着性へと変化する．この性質を利用して，cRGDの修飾密度を変えた基板上での細胞の集団性を調べると，高密度の基板上では細胞が集団的に移動し，低密度では細胞が徐々に細胞間の接着を弱め，集団性が損なわれた．他にも，力学・生化学的刺激を同時に制御可能な光応答性ハイドロゲルの開発や13），EMT阻害剤の探究14）など，光応答性基板を用いて EMT関連の研究を行ってきた．しかしながらこれまでの先行研究は，細胞が接着する前に cRGDの固定化量が決定されており，接着後の生化学シグナルの変化が EMT誘導に与える影響を調べることができない．そのため，接着細胞に対する基質からの生化学的刺激の量的変化を任意のタイミングで実現できれば，生体内でのEMT獲得メカニズムを解明する手掛かりとなる．そこで本研究では，cRGDに 2NBを導入したジスルフィドを有する光分解性 cRGD-dsを新規に合成し，腎尿細管上皮細胞（Madin-Darby canine kidney cell, MDCK細胞）の存在下で cRGD濃度を変化させ，免疫染色やリアルタイム蛍光イメージングで表現型変化に伴う EMTの進行を観察する方法論を開発した（Fig. 1）．合わせて，光分解性を介して蛍光色素（フルオレセイン）を提示するジスルフィド（Flu-ds）も開発し，光照射による表面提示リガンドの低下の評価を行った．2　実　　　験2・1　光分解性 cRGD-ds及び光分解性フルオレセインFlu-dsの合成2・1・1　試薬及び前駆体　　光分解性 cRGD-dsの原料となる，bis(12-(4-(1-hydroxyethyl)-2-methoxy-5-nitrophenoxy)dodecyl) disulfideは先行論文に従い合成した15）．cRGDリガンドはペプチド研究所より購入した．2・1・2　光分解性 cRGD-dsの合成　　20 mLナスフラスコに，bis(12-(4-(1-hydroxyethyl)-2-methoxy-5-nitrophenoxy)dodecyl) disulfide 1.8 mg（1.68×10–6 mol），cRGDリガンド 3.0 mg（3.3×10–6 mol）を入れ，ジメチルスルホキシド5 mLで溶解させた．その後，トリエチルアミン 0.4 mLを加え，室温で 24時間撹かく拌はんした．撹拌後，透析を 24時間行うことで溶媒として利用したジメチルスルホキシドを取り除いた．最後に凍結乾燥を行うことで，光分解性 cRGD-dsを得た．2・1・3　光分解性 Flu-dsの合成　　20 mLナスフラスコに，bis(12-(4-(1-hydroxyethyl)-2-methoxy-5-nitrophenoxy)dodecyl) disulfide 2.5 mg（2.32×10–6 mol），アミノメチル化フルオレセイン（AMF）2.1 mg（4.6×10–6 mol）を入れ，テトラヒドロフラン 5 mLに溶解させた．その後，トリエチルアミン 0.4 mLを加え，室温で 24時間撹拌した．撹拌後，濃縮し，反応物をジクロロメタン 20 mLに溶解させ，純水 20 mLを加えて抽出した．この操作を 3回行い合計 60 mLの有機層を回収し，飽和食塩水で有機層を洗浄した．その後，無水硫酸マグネシウムで乾燥し，ろ過，濃縮，真空乾燥することで光分解性 Flu-dsを得た．2・2　光分解性 cRGD-ds及び光分解性 FL-ds固定化基板の調製金基板を UVオゾンクリーナー（UV253, Filgen）で前処理（UV照射 : 20分）した．その後，光分解性 cRGD-dsと104 B U N S E K I　K A G A K U  Vol.  73  （2024）Fig. 1    Schematic illustrations of experimental strategy.ジスルフィド化エチレングリコール（EG6-ds, Mw: 935.36, ProChimia）をメタノールに溶解させ，前処理した金基板上に滴下し，室温で 24時間反応させた．この際のモル比は，光分解性 cRGD-dsまたは光分解性 FL-ds: EG6-ds＝1 : 10, 1 : 100, 1 : 1000，1 : 10kで行った．反応後，メタノールとリン酸緩衝食塩水（phosphate-buffered saline, PBS）で洗浄し，窒素ガスで乾燥させることで光分解性 cRGD固定化基板及び光分解性 Flu固定化基板を得た．2・3　細胞培養本研究では，MDCK細胞（RCB0995, RIKEN Cell bank）を用いた．培地は，10％ ウシ胎児血清，1％ 非必須アミノ酸，1％ ピルビン酸ナトリウム，1％ L -グルタミ及び1％ ペニシリンストレプトマイシンを添加したイーグル最少必須培地を使用した．培養条件は，5％ CO2，37℃ で行った．2・4　トランスフェクション生細胞における F -アクチンの動態を観察するため，3 μgの LifeAct-GFP plasmidを Lipofectamin 2000 Transfection Reagentを用いてトランスフェクションした．実験条件はプロトコールに従った．トランスフェクション後，蛍光顕微鏡にて観察を行い，LifeAct-GFPの導入を確認した．2・5　免疫染色免疫染色では，核，F -アクチン及びリン酸化ミオシンを染色した．調製した光分解性 cRGD固定化基板上に培養した細胞を，4％ パラホルムアルデヒド（paraformaldehyde, PFA）を加え，15分静置し固定化した．その後 PBSで洗浄し，5％ グリシンを 5分加えることで，未反応の PFAのアルデヒド基を不活性化させた．PBSで洗浄後，0.5％ TritonX-100/PBSを 5分間反応させることで膜を可溶化した．PBSで試薬を洗い流した後，ウシ血清アルブミン（bovine serum albumin, BSA）のPBS溶液（5％ BSA/PBS）を加え，室温で 1時間静置した．一次抗体として，Phospho-Myosin Light Chain 2（Ser19）Antibody（5％ BSA/PBSで 50倍希釈）を加え，4℃ で 18時間反応させた．PBSで洗浄後，Alexa Fluor 488-conjugated goat anti-mouse（5％ BSA/PBSで 1000倍希釈）を室温で 1時間静置した．洗浄後，Alexa Fluor 568-conjugated phalloidin（5％ BSA/PBSで 200倍希釈）を同様に室温で 1時間インキュベートし，続いてHoechst33342（PBSで 1000倍希釈）を 10分間反応させた．最後に PBSで洗浄をし，倒立蛍光顕微鏡（IF81-PAFM, Olympus）で観察した．フィルターは，（Ex: 365±25 nm, Em: 447±30 nm），（Ex: 475±18 nm, Em: 510±12 nm），（Ex: 546±5 nm, Em: 595±30 nm）を使用した．2・6　タイムラプスイメージングリアルタイム蛍光イメージングは，正立顕微鏡（BX-51, Olympus）を用いて行った．3.5 cmディッシュに光分解性cRGD固定化基板を入れ，LifeAct-GFP plasmidをトランスフェクションしたMDCK細胞を 2.0×104 cells播種し，3時間培養することで細胞を基板に接着させた．その後，3.5 cmディッシュを正立顕微鏡用培養システム（STXF-UKX-SET）に設置することで 37℃，5％ CO2の環境を維持した．基板に対して光照射（365 nm, 2.4 J）を行って cRGDを間引いた後，30秒間隔で 3時間，490 nmの LEDを用いて蛍光観察を行った．ミラーユニットは，（Ex: 477±17 nm, Em: 510LP）を使用した．3　結果と考察3・1　光分解性 cRGD-ds，光分解性 Flu-dsの合成と光分解性 cRGD固定化基板の調製光分解性 cRGD-dsと Flu-dsの合成経路，及び光応答性基板の調製方法を Fig. 2に示す．bis(12-(4-(1-hydroxyethyl)-2-methoxy-5-nitrophenoxy)dodecyl) disulfideの末端にあるN -スクシンイミジルエステル基に対して，アミノ基を有する cRGDを反応させることで，光分解性 cRGD-dsを得た．得られた目的物を H1-NMR測定したところ，前駆体で確認された 2.8 ppm付近の N -スクシンイミジルエステル基由来のプロトンピークが消失したことから，cRGDの導入に成功したと判断した．また光応答性 Flu-dsに関しても，同様の測定を行うことで合成を確認した．続いて，光Fig. 2    (A) Synthetic scheme of photodegradable cRGD-ds  and F lu -ds .    (B)  Fabr icat ion of photoresponsive cell scaffold.ノート　 105山本，中西  :  マトリックス誘起上皮間葉転換の研究のための動的細胞足場材料の開発分解性 cRGD-dsと EG6-dsを金基板表面に固定化した光応答性 cRGD固定化基板を調製した．この研究で開発した光応答基板の特徴は，反応時の仕込み濃度に依存して細胞接着性ペプチドである cRGDが金基板表面に修飾され，その後，波長 365 nmの光を照射することで固定化した cRGDを間引くことができる点である．この光制御可能な基板は，合成した光分解性 cRGD-ds及びバイオイナートなEG6-dsの二つのジスルフィド化合物の混合比を変えることにより，自己組織化単層（Self-assembled monolayer, SAM）を金基板上に形成させることで調製した．基板上に存在する cRGDが細胞の接着を促進し，EG6が培地中に含まれるタンパク質の非特異吸着を防ぐ役割を有するため，長期間cRGDによる生化学刺激を誘導し続けることができる．そこで混合 SAMの表面組成を制御する戦略を検証するため，最初に光分解性 cRGD-dsの代わりに光分解性Flu-dsを使用し，基質の蛍光強度を分析した（Fig. 3A）．蛍光モデル基板は，同等濃度で調製した光分解性Flu-dsをEG6-dsで1 : 10から 1 : 10kまで希釈することで作製した．今後，これらの基板を 1 : 10基板，1 : 100基板，1 : 1000基板，1 : 10k基板と表記する．その結果，蛍光強度は光分解性 Flu-dsの存在量の低下に依存して，徐々に減少する傾向を示した．続いて，調製した 1 : 100基板に対して 2.4 Jの UV照射（365 nm）を行い，蛍光強度を調べた．すると，光照射後の基板表面の蛍光強度は，光照射前と比べて有意に低下した．これは，基板表面に露出した分子が光照射により迅速に放出されていることを示唆している．これらの蛍光色素を用いたモデル実験により，基板上のリガンド組成を基板作製時の仕込み濃度により簡単に調節でき，さらには光照射によってリガンドを間引くことが可能であると証明できた．3・2　光応答性 cRGD基板上での細胞接着挙動調製した光応答性 cRGD基板上での細胞接着挙動を調べるため，1 : 100及び 1 : 10kの割合で調製した基板上へMDCK細胞を播種した．MDCKの接着挙動は，アクチン骨格とリン酸化ミオシンを免疫染色法で可視化することで調べた．これらのタンパク質は，細胞構造を形成・維持するための重要な要素であり，細胞が表面の cRGDリガンドを分子レベルでどのように感じているかに関するメカノバイオロジカルな情報を示す．1 : 100基板上でのMDCK細胞は，クラスターの辺縁部に強固なアクチンベルトやリン酸化ミオシンを形成した（Fig. 4A）．また，細胞間接着部位にアクチンと活性化したミオシンが集積している様子なども，cRGDが高濃度な足場材料上では上皮様な表現系を示している．一方で 1 : 10kの cRGDの密度が低い基板上では，間葉表現系で見られる，基質へ張力を与えていることを示す顕著なストレスファイバーが形成され，リン酸化ミオシンと共局在していることから間葉表現系を示していることがわかった（Fig. 4B）．この足場材料が誘導する生化学刺激による表現系の変化は，すでに報告されている結果と同様であるため11），合成した光分解性 cRGD-dsはオリジナルの cRGDと同じ活性を示すことが証明された．次に，MDCK細胞が接着する基板に対して光照射し，in situでcRGDの密度を低下させた際の細胞応答の変化を調べた．106 B U N S E K I　K A G A K U  Vol.  73  （2024）Fig. 3    Validation of the controllability of ligand density on a substrate surface.    (A) Fluorescence intensity on a substrate surface by diluting the Flu-ds with EG6-ds from 1 : 10 to 1 : 10k.    (B) Comparison of fluorescence intensity on 1 : 100 surface before and after photoirradiation.Fig. 4    Immunofluorescence images of actin (left) and phosphorylated myosin (right) on (A) 1 : 100 substrate, (B) 1 : 10k substrate and (C) photoirradiated 1 : 100 substrate.    Scale bars represent 25 μm.1 : 100基板上にMDCKを播種した後，37℃ で 4時間インキュベートすることで基板へ細胞を接着させた．その後，基板に対して 2.4 Jの光を照射することで修飾した cRGDの密度を低下させた．この光照射実験は，MDCK細胞存在下で実施しているため，1 : 100基板により誘導されたcRGDによる生化学的刺激をその場で分析することができる．光照射後に 8時間細胞培養し，アクチン及びリン酸化ミオシンの発現を免疫染色により確認した．Fig. 4Cにその蛍光観察結果を示す．光照射前の 1 : 100基板上の細胞は，細胞間に強いアクチン染色が観察されたが（Fig. 4A），光照射によりその場で cRGDの刺激を減少させることで，顕著なアクチンストレスファイバーを示した．またリン酸化ミオシンも，アクチンと連携するように共局在し，間葉表現系である 1 : 10k基板と同様の形態（Fig. 4B）へと変化した．この結果より，開発した光応答性 cRGD固定化基板は，光照射により固定化した分子の密度を調節できる足場材料であることが実証された．さらに，材料による生化学刺激により上皮表現系に誘導された細胞が，その場で刺激濃度を変えられることで自身の表現系を上皮系から間葉系に転換する EMTを起こすことも明らかとなった．3・3　cRGDの動的変化に対する細胞形態の変化最後に，細胞培養下において cRGDの密度を光照射により減少させ，細胞内のアクチン動態をリアルタイム観察した．EMTのように細胞の形態が変化する現象において，細胞骨格や運動性を制御するアクチンの変化は，自身の遊走や浸潤，さらにはシグナル伝達に関与する．そこで本研究では，突如とした cRGDの減少に対するアクチンタンパク質のダイナミクスに着目し，その形態変化を観察した．ここでは，生細胞状態でのアクチンのライブイメージングを実現するため，細胞内のアクチンフィラメントに結合することができる Lifeactペプチドに，蛍光タンパク質であるGFP配列を結合した Lifeact-GFP Plasmidを用いた．このPlasmidをMDCK細胞へ導入することにより，アクチンフィラメントのダイナミクスや形態，分布を蛍光顕微鏡法によって可視化した．また，本実験で用いている金基板は光透過性が低いことから，正立顕微鏡を用いることでより詳細なイメージングを行った．1 : 100基板上にMDCK細胞を培養し，光照射を行った直後からのアクチンの形態変化を 3時間ライブイメージングした．Fig. 5に，光照射から70 分（Fig. 5A），85 分（Fig. 5B），100 分（Fig. 5C），125分（Fig. 5D）の時点におけるアクチンの蛍光観察結果を示す．光照射により cRGDの密度をその場で減少させることで，アクチンフィラメントの再構成に由来するラフリングが観察された．このラフリングは，細胞の構造や形状変化時に起こる現象であることから，cRGDによる生化学的刺激が光によって減少させられることにより，直ちに上皮系から間葉系に表現系を移行していることが分かる．このアクチンの形態変化は，免疫染色からでも確認されていたが（Fig. 4），本研究で開発した光応答性基板の開発により，単なるスナップショットではなく，対象分子のリアルタイムイメージングが可能となった．以上より，動的材料によって瞬時に EMTを引き起こす方法論は，細胞運動，細胞内の物質輸送，細胞の形状変化，細胞の表面と周囲の環境との相互作用など，多くの生物学的プロセスを調べるバイオ分析に非常に有用であり，将来的には新薬開発やがん診断，再生医療といったさまざまな医療応用への展開が期待される．4　結　　　言本研究では，光照射によって基板表面の細胞接着性ペプチドである cRGDの密度を制御可能な光応答性基板の開発に成功した．この足場材料の上で培養された細胞は，光照射前では上皮表現系を示したが，光照射で cRGDの密度が低下すると，その形態を間葉表現系へ変化した．さらにこの光応答性基板を用いることで，アクチンフィラメントのラフリングが観察されるなど，細胞の形態変化や運動挙動を調べる有用なツールであることが証明された．またこの動的足場材料の駆動力は光であることから，高い時間及び空間分解能で活性を制御することが可能である．以上より，光開発した足場材料は，生命現象を定量的・定性的にとらえるバイオ分析に重要な役目を果たし，薬剤探索や診断，分子相互作用の解析などの応用が期待される．Fig. 5    Live imaging of actin dynamics with LifeActGFP-expressing MDCK cells at (A) 70 min, (B) 85 min, (C) 100 min and (D) 125 min after photoirradiation.ノート　 107山本，中西  :  マトリックス誘起上皮間葉転換の研究のための動的細胞足場材料の開発謝　　　辞本研究を遂行するにあたり，ご協力を賜りました Dr. Robert P. Accollaに深く感謝申し上げます．本研究の一部は，日本学術振興会科学研究費補助金「基盤研究（A）」（22H00596），「若手研究」（22K14705）の支援によりなされたことを付記し，ここに謝意を表します．文　　　献  1)  J. Yang, P. Antin, G. Berx, C. Blanpain, T. Brabletz, M. Bronner, K. Campbell, A. Cano, J. Casanova, G. Christofori, S. Dedhar, R. Derynck, H. L. Ford, J. Fuxe, A. García de Herreros, G. J. Goodall, A.-K. Hadjantonakis, R. Y. J. Huang, C. Kalcheim, R. Kalluri, Y. Kang, Y. Khew-Goodall, H. Levine, J. Liu, G. D. Longmore, S. A. Mani, J. Massagué, R. Mayor, D. McClay, K. E. Mostov, D. F. Newgreen, M. A. Nieto, A. Puisieux, R. Runyan, P. Savagner, B. Stanger, M. P. Stemmler, Y. Takahashi, M. Takeichi, E. Theveneau, J. P. Thiery, E. W. Thompson, R. A. Weinberg, E. D. Williams, J. Xing, B. P. Zhou, G. Sheng :  Nature Reviews Molecular Cell Biology, 21, 341 (2020).  2)  A. Dongre, R. A. Weinberg :  Nature Reviews Molecular Cell Biology, 20, 69 (2019).  3)  H. Ungefroren :  International Journal of Molecular Sciences, 22, 977 (2021).  4)  E. P. Mihalko, A. C. 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Chang, K. Yamaguchi, J. Nakanishi :  Langmuir, 35, 7459 (2019).  14)  J. Nakanishi, K. Sugiyama, H. Matsuo, Y. Takahashi, S. Omura, T. Nakashima :  Analytical Sciences, 35, 65 (2019).  15)  J. Nakanishi, H. Nakayama, T. Shimizu, H. Ishida, Y. Kikuchi, K. Yamaguchi, Y. Horiike :  Journal of the American Chemical Society, 131, 3822 (2009).108 B U N S E K I　K A G A K U  Vol.  73  （2024）                Development of a Dynamic Cell Scaffold for Study of  Matrix-driven Epithelial-mesenchymal Transition ProgressionShota YAMAMOTO＊1 and Jun NAKANISHI＊＊1,2,3＊ E-mail :  YAMAMOTO.Shota@nims.go.jp＊＊ E-mail :  NAKANISHI.Jun@nims.go.jp  1 Research Center for Macromolecules and Biomaterials, National Institute for Materials Science, 1-1, Namiki, Tsukuba-shi, Ibaraki 305-0044  2 Department of Nanoscience and Nanoengineering, Graduate School of Advanced Science and Engineering, Waseda University, 3-4-1, Okubo, Shinjuku-ku, Tokyo 169-8555  3 Department of Materials Science and Technology, Graduate School of Advanced Engineering, Tokyo University of Science, 6-3-1, Niijuku, Katsushika-ku, Tokyo 125-8585(Received December 2, 2023; Accepted December 21, 2023)Epithelial-mesenchymal transition (EMT) is a dynamic cellular phenotypic change from an epithelial-like to a mesenchymal-like phenotype, which leads to functional changes in cell migration, invasion and metastasis.    Recent research showed EMT is not only induced by soluble factors and gene expression but also by the biochemical and mechanical cues of the extracellular matrix (ECM).    However, the effect of quantitative and dynamic changes in the ECM-driven biochemical cues on cellular phenotypes remains unclear.    In this study, we developed a photoactivatable substrate that can change the cyclic Arg-Gly-Asp (cRGD) ligand density on a substrate surface based on the photocleavage reaction of the 2-nitrobenzyl compound.    We observed the epithelial-to-mesenchymal morphological change in Madin-Darby canine kidney (MDCK) cells upon decreasing the cRGD density on the substrate by photoirradiation.    In addition, fluorescence live imaging demonstrated membrane ruffling by the sudden cRGD density decreases, presumably due to the reorganization of the actin cytoskeleton.    This photoresponsive cell scaffold is useful for the quantitative and qualitative analyses of the dynamic cellular response to ECM-driven signals, which is expected to help comprehensive understanding of EMT progression.Keywords: epithelial-mesenchymal transition; extracellular matrix; photoresponsive cell scaffold; live imaging.ノート　 109山本，中西  :  マトリックス誘起上皮間葉転換の研究のための動的細胞足場材料の開発