# Fileset

[ダイヤモンド p-MOSFET 20250107SK_Liao.doc](https://mdr.nims.go.jp/filesets/7544ed8b-803c-47ac-b9ba-270c4cdd58b9/download)

## Creator

[廖 梅勇](https://orcid.org/0000-0003-1361-4266), 趙 文, [小泉 聡](https://orcid.org/0000-0003-4961-5658)

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[水素終端リンドープダイヤモンド表面電気伝導を利用した pチャネル電界効果トランジスタ](https://mdr.nims.go.jp/datasets/2a61050a-0c05-48f6-a97d-609c723c6359)

## Fulltext

単結晶ダイヤモンドナノマシンスイッチの創製 水素終端リンドープダイヤモンド表面電気伝導を利用した pチャネル電界効果トランジスタ物質・材料研究機構廖　梅勇, 趙文, 小泉　聡 1. はじめにダイヤモンド半導体では、高温、高放射線被曝環境（原子力発電の炉心近傍等）などの極限環境においても、高い絶縁耐圧や高速スイッチングなどの優れたデバイス性能を実現することが原理的に可能である。その利点を生かして環境安定性に優れた制御系の集積回路に利用するためには、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)の実現が期待される。そこには、シリコンマイクロエレクトロニクスと同様に、p型チャネルおよびn型チャネルを組み合わせたデバイス形成が必要である。最近、我々はリン添加n型ダイヤモンドエピタキシャル層上でnチャネルMOSFETの動作を実証した1)。集積回路の観点からは、同一のダイヤモンドウェハ上にnチャネルおよびpチャネルトランジスタを集積することが望ましい。本稿では、水素終端されたリンドープダイヤモンド表面の二次元正孔ガスを利用したpチャネルMOSFET (金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ) の形成に関して報告する2)。2.水素終端されたリンドープダイヤモンド表面pチャネルMOSFETの作製本研究では、水素終端されたリンドープn型ダイヤモンドエピタキシャル層上にpチャネルMOSFETを作製した。n型ダイヤモンド層は、高温高圧合成 (HPHT) 単結晶ダイヤモンド{111}基板表面に、マイクロ波プラズマ化学気相成長によって形成した。成長したダイヤモンドエピ層の厚さは約2.2 µmであり、リン濃度 [P] が1016 cm-3および1017 cm-3の2種類のn型ダイヤモンドエピ層をデバイス形成に使用した。これらのエピ層は水素終端処理を施した後、大気中で数日間放置した。ソースおよびドレイン電極 (Pd/Ti/Au) を作製し、室温で測定した結果、0.1 mA/mmレベルの電流が得られた。この電流値は、同様の酸素終端されたリンドープn型ダイヤモンドエピ層で観測された電流値 (~10nA/mm) と比較して、4桁高い値であった。ここから水素終端n型ダイヤモンド表面では真性ダイヤモンド表面と同様に、2次元正孔ガス (2DHG) が形成されることを確認した。水素終端リンドープダイヤモンドエピタキシャル層MOSFETの製造プロセスは、水素終端された真性ダイヤモンド表面上でのデバイス作製プロセスに類似している（図1(a)参照）3,4)。オーミックコンタクトには、EB蒸着によりPd/Ti/Auの積層膜が形成された。続いて、酸素プラズマを用いてメサ構造を作製し、デバイスを分離した。その後、ゲート領域には原子層堆積 (ALD) により、393 Kで厚さ27 nmの酸化アルミニウム (Al2O3) が成長された。最後に、Al2O3層の上にTi/Auが堆積された。MOSFETのゲート長 (LG) は16 µm、ゲート幅は80 µmであり、ソース-ゲート間およびドレイン-ゲート間のギャップはともに10 µmである。図1(b)は作製されたMOSFETの光学顕微鏡画像を示し、図1(c)はMOSFETの断面構造を示している。図１（a） リンドープn型ダイヤモンド(111)水素終端表面pチャネルMOSFETの作製プロセス (b)MOSEETの光学顕微鏡像（c）ｐチャネルダイヤモンドMOSFETの断面図3.実験結果および考察図2に示すように、水素終端リンドープn型ダイヤモンド表面に作製されたMOSFET構造では、ソースとドレイン間の電流（ドレイン電流IDS）がゲート電圧によって制御されている。この極性からドレイン電流は正孔（p型）伝導性であることが確認された。ドレイン電流は、ドレイン電圧VDS = -10 V、ゲート電圧VGS = -10 Vを印加した際に、[P] ～ 1016 cm-3の場合で約 -4.5 mA/mmであった（図2(a)）。一方、[P] ～ 1017 cm-3では約 -1.6 mA/mmに減少した（図2(b)）。このドレイン電流値は、既報の同等のゲート長を持つ水素終端ダイヤモンド表面に作製されたMOSFETの電流値とほぼ同等であるが4)、ドーピングされたnチャネルMOSFETの電流値よりもはるかに高い1)。デバイスのオン抵抗は、[P] ～ 1016 cm-3で約100 Ω·mm、[P] ～ 1017 cm-3で約300 Ω·mmであった。図２　ｐチャネルダイヤモンドMOSFETのドレイン電流vs 電圧特性、（a）[P]1016 cm-3結晶表面、（b）[P]1017 cm-3結晶表面図3(a)のIDS vs VGS曲線が示すように、水素終端リンドープダイヤモンドエピタ層表面に作製されたMOSFETは、ノーマリーオン状態を示した。リン濃度[P]が1016 cm-3の場合、しきい値電圧(Vth)は約1.8 Vであり、1017 cm-3では1.1 Vに低下する。正のゲート電圧により正孔が空乏化され、負のゲート電圧では正孔が蓄積される。しきい値電圧は、Al2O3/ダイヤモンド界面やAl₂O₃層内のトラップ状態の影響を受け、測定履歴に応じて変動した。水素終端され、低濃度にリンドープされたダイヤモンド表面の電気伝導率は、同様にリンがドープされた酸化終端ダイヤモンド表面の伝導率より4桁高い。Pd/Ti/Auオーミック接触を備えた水素終端n型ダイヤモンド表面上のMOSFETは、水素終端された真性ダイヤモンド表面上のMOSFETと同様の電気的動作を示す3,4)。本研究で作製されたMOSFETは、オン/オフ比約107を達成し、サブスレッショルドスイングは約180 mV/decであった。また、最大トランスコンダクタンスは約0.75 mS/mmである。二次モデルを用いた計算では、電界効果正孔移動度が約20 cm2/V·sと求められた。MOSFETのゲートリーク電流は、VGS = ±10 V、VDS = -10 Vの条件で約10-6A/cm2図3 （a）ｐチャネルＭＯＳＦＥＴのドレイン電流とゲート電圧特性（b）しきい値電圧 (c) 対数スケールドレイン電流とゲート電圧特性 (d) トランスコンダクタンスと小さい値を示した2)。水素終端されたn型ダイヤモンド表面におけるpチャンネル電気伝導のメカニズムは、現在も調査が進められている。実験データからは、水素終端によって大気暴露後にp型表面伝導層が形成され、n型ダイヤモンド表面近くにpn接合が生じることが示唆されている。第一原理計算の結果、リン濃度[P]が約1016 cm-3のn型ダイヤモンド水素終端表面では、エネルギーバンドが上向きとなるが、正孔は部分的に空乏化している。このため、表面電気伝導のメカニズムは、トランスファー・ドーピングが一因であると考えられる。4. まとめリンをドープしたホモエピタキシャル{111}ダイヤモンドにおいて、pチャンネルダイヤモンドMOSFETを実証した。その電気的挙動は、水素終端表面を持つ真性ダイヤモンドの挙動と同様であった。n型ダイヤモンドエピタキシャル層上にpチャンネルMOSFETを形成することは、高温CMOS技術の開発に向けた有望な道筋となる。謝辞本研究の一部は、戦略的イノベーション創造プログラム（SIP）第3期「究極のダイヤモンド」（管理機関： NIMS）、日本学術振興会科学研究費補助金 （22K18957）、ARIM（JPMXP1223NM5297）の支援を受けて行われた。参考文献1) M. Liao, H. Sun, S. Koizumi, Adv. Sci. 11, 230613（2024.）2) W.Zhao, S. Koizumi, M. Liao, IEEE Electron Dev. Lett. 45, 2268 (2024).3) M. Liao, L. Sang, T. Shimaoka, M. Imura, S. Koizumi, and Y. Koide, Adv. Electron. Mater, 5, 800832 ( 2019).4) M. Yang, L. Sang, M. Liao, M. Imura, H. Li, and Y. Koide, Phys. Stat. Solidi (a), 216, 1900538( 2019).PAGE  1