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[轟 眞市](https://orcid.org/0000-0003-3986-1900)

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[孔のあいた光ファイバ明暗二題―ホーリーファイバとファイバフューズ](https://mdr.nims.go.jp/datasets/b6dbb164-1a13-4f3d-bcd2-5cc259cd33ee)

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Two topics on optical fiber with holes: Holey fiber and fiber fuse特　　集 <最近の無機繊維>～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～孔のあいた光ファイバ明暗二題ホーリーファイバとファイバフューズTwo topics on optical fiber with holes: Holey fiber and fiber fuse轟　　眞　市～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～概要 通信用光ファイバに関する話題として、孔を空けて特異な物性を引き出すホーリーファイバと、光による破壊の連鎖で孔が空いていくファイバフューズを紹介する。波長変換素子や超広帯域光源への応用を目指した、非線型光学係数の大きい材料を使ったフォトニック結晶光ファイバの最近の動向を概観する。また、20年前に発見されたファイバフューズ現象を最新の超高速カメラで撮影し、併せて空孔生成メカニズムを提案した筆者の仕事を紹介する。1 はじめに本稿執筆にあたり編集委員会より頂いたお題は「光ファイバ」であったが、一年を通じて至るところで国際会議が開かれる進展著しい話題を、4ページでまとめるのは筆者の様な若輩者には荷が重い。むしろ、本誌の読者の方々が不案内であろう話題で筆者が興味を持っているものに限って、敷居を下げて解説した方が、双方に益するに違いない。そこで選んだ話題は「孔のあいた光ファイバ」で括られる2つの話題である。どちらも高強度光が近年利用し易くなってきたことと関連している。2 ホーリーファイバ光通信に用いる光ファイバは、軸の中心部分の屈折率を高めたコアとその周囲のクラッドからなることはよくご存知のことだろう。入射した光はコア領域に閉じ込められて伝搬していく。古典的な光ファイバはコアもクラッドも同じ材料を用い、組成を調整することで屈折率差を形成する。この屈折率差を大きくするために、図 1に示すようにクラッド部分に空気孔を導入したものを、Holey Fiberあるいはフォトニック結晶ファイバ (PCF)と呼ぶ [1, 2]。SHIN-ICHI TODOROKI物質・材料研究機構光材料センター主幹研究員工学博士〒 305-0044茨城県つくば市並木 1-1Fax: 029-854-9060E-mail: TODOROKI.Shin-ichi@nims.go.jpHomepage: http://www.geocities.jp/tokyo 1406/＜専門＞ガラスと光に関連する工学nr1図 1: 光ファイバの断面図と半径方向の屈折率分布 (平均値)の模式図。左が従来からあるステップインデックス型で、残りの二つはホーリーファイバ。なぜ、その様な構造のファイバが必要になったのか？それは、導波構造の設計自由度が拡大され、信号パルスを歪みなく長距離に渡って伝送したり、逆に積極的に加工・変換したりする機能の適用波長帯域が拡大するためである [2]。PCFを製造するには、孔の空いた光ファイバプリフォームを準備し、加熱線引きすれば良い。その際、孔が潰れてしまわないように、必要に応じて孔の内圧を調整する。PCFは当初光ファイバ用材料として信頼性の高いシリカガラスでその有用性が確かめられたのだが、信号を加工・変換する用途に使うためには、高い非線型光学特性を発現させる必要がある。もともとその特性が小さいシリカガラスは、光と相互作用させる距離を長くして目的を達成するしかなく、時に数 kmの長さで使うことになる。よりコンパクトな素子を実現させるために、2002年以降、非線型光学特性の大きいガラスを使った PCFの研究成果が相次いで発表された。本稿では、その概要をまとめる。2.1 着目すべき 3つの物性それは非線型光学係数 γの他に、光損失 αと分散があり、それぞれ波長依存性を有しているので、利用する波長において最適な値を取るように設計する必要がある。最初のパラメータはγ =2πn2λAeffSEN’I GAKKAISHI(繊維と工業) Vol.64 No.10 (2008) P-318http://www.geocities.jp/tokyo_1406/hhttp://www.jstage.jst.go.jp/browse/fiber/-char/ja/表 1: 代表的なガラスの非線型屈折率。n2 / 10−20m2W−1シリカガラス 2.2鉛ケイ酸塩系ガラス 41 (@1060nm)酸化ビスマス系ガラス 32 (@1550nm)テルライト系ガラス 59 (@1900nm)で表され、n2は非線型屈折率、λは波長、Aeff は有効コア断面積である。ここから、大きな非線型性を取り出すには、非線型屈折率の大きい材料を選び、コア断面積の小さい、すなわち、光がより狭い領域に閉じ込められるファイバを設計すれば良いことがわかる。光損失 (単位長さあたりの光の減衰率)は小さければ小さいほど光を無駄なく機能発現に利用できる。これを左右する要素には、材料固有の光吸収や光散乱、不純物による光吸収、導波構造の不完全性に起因する光散乱がある。いずれも、材料の選定や製造方法に大きく依存する。気相合成したシリカガラスを用いれば、その熱加工性の良さとあいまって、理論限界値に近い低損失値を実現できるが、それ以外のガラスでは簡単に行かない。例えば、気相合成が不可能なので不純物の混入が避けられなかったり、加熱線引きの最中に劣化する (微結晶析出や表面の反応)などして、光損失の増大に結び付く。このマイナス要因を抑えつつ、非線型光学特性を引き出すことが求められる。最後の分散とは、信号パルスが伝搬する従って歪んで広がっていく現象を定量化したパラメータであり、光の速度が波長に依存することが直接の原因である。パルス形状を保ったまま遠くまで伝搬させるには、送りたい信号の波長で分散が零になる光導波路を選ぶ必要がある。分散が零でない線路を通ってきて歪んでしまったパルスを元に戻すために、分散の符号が逆となる光導波路を通すことも行われる (分散補償)。分散の値を決定する要素は 2つあり、屈折率の波長依存性に起因するものを材料分散、導波路の形状に起因するものを構造分散という。材料が決まれば前者は固定されてしまうので、望みの波長で分散が零になるように導波路の形状を設計すること (分散シフト)が良く行われる。2.2 研究動向シリカファイバを用いての非線型係数 γ の最大値は、ステップインデックス型では 26 W−1km−1(予測値)、PCFでも 31W−1km−1(実験値) とされていた。そこで、非線型屈折率の高いガラスによる高 γ 値の実現が追求されるようになった。その代表的な 3種のガラスを表 1に示す。鉛ケイ酸塩ガラスは光学ガラスとして古くから知られていたものであり、酸化ビスマス系ガラスとテルライト系ガラスは、90年代に光ファイバ増幅器用に開発されたもので図 2: 非線型性光ファイバの研究開発における光損失 (α)と非線型係数 (γ)の変遷。白抜き印は PCF、それ以外はステップインデックス型ファイバ。2重白抜き印は、零分散波長を 1.55µm帯にシフトしたもの [5, 6]。ある。これらを用いた光ファイバの非線型光学係数と光損失の変遷を図 2に示す。2002年、酸化ビスマス系ガラスによる光ファイバ製造のノウハウを持っていた旭硝子のグループが、ステップインデックス型ファイバで γ = 64.2 W−1km−1となることを発表した [3]。翌年、英国サザンプトン大学のグループが鉛ケイ酸塩ガラスで PCFを作製し、一気に γ = 640 W−1km−1を叩き出し [4]、PCF化の流れを作った。2004年には、NTTのグループがテルライト系ガラスで低損失な分散シフトPCFを発表し [5]、2006年には酸化ビスマス系でも実現された[6]。ここから分かる通り、ブレイクスルーは PCF の製造にあった。シリカガラスよりも熱加工性が劣るガラスで低損失な PCFを作るには、微妙なノウハウが多々必要であったことと推察される。現在では、これらの光ファイバの大きな非線型光学特性を利用した応用研究 (波長変換素子や超広帯域光源など)が勢力的に行われている。なお、先日発行された Journal of the Ceramic Society ofJapan の 10 月号に、今回紹介した PCF に関する詳細な総説や論文が掲載されているので、併せてご覧頂きたい(http://www.ceramic.or.jp/ihensyuj/参照)。オープンアクセス雑誌なので、インターネットから誰でもダウンロード可能であり、各種 PCFの断面写真を見ることができる。P-319 SEN’I GAKKAISHI(繊維と工業) Vol.64 No.10 (2008)http://www.ceramic.or.jp/ihensyuj/hhttp://www.jstage.jst.go.jp/browse/fiber/-char/ja/3 ファイバフューズ今世紀に入って我々が手にすることのできるレーザー光源の強度は飛躍的に増大し、既に 10 kWを越えるものまで実現されている。高強度光を光導波路で必要な場所に導いて使うアプリケーションは、情報通信、医療、素材加工と様々な分野に導入されている。同時に問題となるのは、高強度光の経路に配された光部品の損傷である。通信用光ファイバにおいては、1987年にファイバフューズと呼ばれる連鎖的な光誘起損傷現象が発見されていた [7]。数Wのレーザー光を単一モードシリカファイバに入射し、対する出射端に光吸収性の物質を接触させると、青白い輝点がファイバに沿って走り出すのである (毎秒約 1m。図 3参照)。その軌跡には弾丸形状の空孔が残されており、もはや光を通すことができなくなる。透明なはずの光ファイバが、伝搬光のエネルギーを吸収して破壊される原因は、加熱による吸収係数の増大である。輝点の温度は数千℃に達し、供給光を絶たない限り音もなく移動し続ける。発見された当初は、特殊な条件でのみ起こる珍しい現象にすぎなかったが、現在では誰でも簡単に再現できるようになってしまった。これは、高強度光と光導波路を使うすべてのアプリケーションに対して脅威となったことを意味する。発生したファイバフューズを停止させるためのデバイスは既に市販されている。しかし、なぜ奇妙な形の空孔列が発生するのかは謎のままであった。筆者がこの問題に、超高速カメラと顕微鏡を駆使して一石を投じた成果を紹介する。オープンアクセス雑誌 [8]や YouTube(http://www.youtube.com/Tokyo1406)に掲載した動画を参照しながらお読み頂きたい。3.1 孔が生成するタイミング光ファイバに沿って走り抜ける輝点を超高速カメラで撮影した映像を図 4に示す [9]。中央の白い領域が、走り抜ける輝点を捉えたものであり、光が強すぎて画像は飽和している。その右側に現れる小さい輝点列は生成した空孔列からの散乱光である。なぜなら、その軌跡上に残された空港列の間隔と一致するからである。これにより、輝点の通過直後には空孔が生成していることが確かめられた。また、輝点の移動速度から計算すると、空孔列は約 18 µs毎に 1個生成していることが分かった。~WHeat~1m/s図 3: ファイバフューズ発生プロセス図 4: ファイバフューズの直接観察映像。シリカガラス製単一モード光ファイバに 1480 nm, 9Wのレーザー光 (左側から入射)を供給して発生させた。輝点列の間隔は約 22 µm。3.2 空孔生成アニメーションの作製輝点が走っている最中に供給光を遮断すると、輝点のあった場所には図 5の様な細長い空孔が残されている。同一条件で発生・停止させた空孔の光学顕微鏡写真を多数撮ってみると、先頭の空孔の末尾の状態に様々なパターンが現れることが分かった [8]。これは、空孔が 1個生成する周期の中での、輝点の中での状態の変化を反映していると考えられる。そこで、周期的空孔列から先頭の空孔までの距離が増加する順番に並べ替えたものが図 5である。ここから、先頭の細長い空孔の尻尾が切り離されていく過程が浮かびあがる。切り離された空孔は、先頭のからの圧を受けて押し潰されていくが、同時に周囲のガラスが冷えていく。よって、先頭から遠い方が速く固まって丸みが残り、近い方は遅く固まるので壁面が平らに潰されると解釈できる。これが、空孔の形状が弾丸状になる理由と考えられる。図 5の写真を使ってアニメーションを作製したので、是非ご覧いただきたい。ただし、この細長い空孔は、ファイバフューズが消滅した後に残された抜け殻に過ぎないことを認識しておかなければならない。輝点の温度は数千℃であるので、シリカガラスは局所的に超臨界状態にあると考えられ、ガラスとの界面が存在するかも疑わしい。しかし、供給光の減衰時間は 7 µs以下であったので、シリカガラスは超急冷されると見てよく、残された空孔の形状は、運動しているファイバフューズの特徴を残していると考えられる。なお、この仕事に関するより詳しい日本語の解説を既に幾つか発表しているので、併せてご覧頂きたい。それぞれ視点を変えてまとめてある (材料 [10]、撮影 [11]、セレンディピティ[12])。また、今月 25日発行予定の O plus E誌にも、別の視点での解説記事 [13]が掲載予定である。SEN’I GAKKAISHI(繊維と工業) Vol.64 No.10 (2008) P-320http://www.youtube.com/Tokyo1406hhttp://www.jstage.jst.go.jp/browse/fiber/-char/ja/図 5: ファイバフューズが残した空孔列の光学顕微鏡写真。発生条件は図 4と同一。縦線は後から書き入れたもので、間隔は約 22 µm。4 おわりに駆け足での解説であったが、専門を異にする方々に興味を持っていただくには、この位が丁度良いのではないかと考えている。より深く理解したい方々には、文中に紹介した文献やインターネットサイトに是非アクセスして頂きたい。引用文献[1] 田嶋克介：“フォトニック結晶ファイバー”,応用物理,73, 5, pp. 634–642 (2004).[2] 中沢正隆：“フォトニック結晶ファイバーの特性とその応用”,応用物理, 73, 11, pp. 1409–1417 (2004).[3] K. Kikuchi, K. Taira and N. Sugimoto: “Highly-nonlinearbismuth oxide-based glass fibers for all-optical signalprocessing”, Proceedings of OFC, pp. 567–568 (ThY6)(2002).[4] P. Petropoulos, T. M. Monro, H. Ebendorff-Heidepriem,K. Frampton, R. C. Moore, H. N. Rutt and D. J. Richard-son: “Soliton-self-frequency-shift effects and pulse com-pression in an anomalously dispersive high nonlinearitylead silicate holey fiber”, OFC 2003 Technical Digest,PD3-1 (2003).[5] A. Mori, K. Shikano, K. Enbutsu, K. Oikawa, K. Na-ganuma, M. Kato and S. Aozasa: “1.5µm band zero-dispersion shifted tellurite photonic crystal fibre with anonlinear coefficient γ of 675 W−1km−1”, Proc. 30thECOC, Vol. 4, Th3.3.6 (2004).[6] T. Nagashima, T. Hasegawa, S. Ohara and N. Sugimoto:“Dispersion shifted Bi2O3-based photonic crystal fiber”,Proc. 32nd ECOC, Vol. 3, pp. 19–20 (We1.3.2) (2006).[7] R. Kashyap and K. J. Blow: “Observation of catastrophicself-propelled self-focusing in optical fibres”, Electron.Lett., 24, pp. 47–49 (1988).[8] S. Todoroki: “Origin of periodic void formation dur-ing fiber fuse”, Optics Express, 13, 17, pp. 6381–6389(2005). http://dx.doi.org/10.1364/OPEX.13.006381[9] S. Todoroki: “In-situ observation of fiber-fuse propaga-tion”, Jpn. J. Appl. Phys., 44, 6A, pp. 4022–4024 (2005).[10] 轟 眞市：“ファイバヒューズ―その危うさと怪しさ”,New Glass, 21, 2, pp. 45–52 (2006).[11] 轟眞市：“超高速ビデオカメラによるファイバヒューズ発生、伝搬、自然停止の直接観察”,電子情報通信学会技術研究報告OCS光通信システム, 106, 210, pp. 33–38(2006). (OCS2006-35).[12] 轟眞市：“試論: 偶然を呼び寄せる技術”,研究開発リーダー, 5, 3, pp. 10–12 (2008).http://www.geocities.jp/tokyo 1406/08RDL.pdf[13] 轟眞市：“光ファイバーの自壊連鎖現象～ファイバーヒューズ～”, O plus E, 30, 11, pp. 1188–1191 (2008).追記 (2012/3/16): 電気保護装置としての「ヒューズ」と区別するために、熱で溶けることを表す「フューズ」と表現を改めました。P-321 SEN’I GAKKAISHI(繊維と工業) Vol.64 No.10 (2008)http://dx.doi.org/10.1364/OPEX.13.006381http://www.geocities.jp/tokyo_1406/08RDL.pdfhhttp://www.jstage.jst.go.jp/browse/fiber/-char/ja/