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[NRIMNews1983-03.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/6f25cf0c-68e2-47c3-9bc2-c4497252e175/download)

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越川 隆光

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[金材技研ニュース 1983 No.3](https://mdr.nims.go.jp/datasets/0ce1d559-2f52-46d2-9418-de04b44d756b)

## Fulltext

金属技研ニュース　1983　No.3i〇一．ゼE①o一一〇⊂ωE0o○コーooo－o〕匝あ○蜆oo．］o－Eo－ooo］10’0E0f000眈o〇一10－〇一眈○眈餉Eo．但≧里三…ω…Z－o○餉］○工←灘嚢’　一●　　．　　●重さがない世界一宇宙空間での材料実験期待される高品質材料の製造　スペースシャトルの実用的な飛行が間近にせまり，宇宙空間で行われるさまざまな実験の準備が世界各国で進められている。　地球の周リを飛行中の宇宙船ではほとんど重力がないため，液体や気体のように自由に形が変るものは，地上では見られない挙動を示す。したがって，製造過程で溶融状態を経る金属材料では，無重力状態を利用することにより地上では得ることが困難な材料を作ることも可能になる。すなわち，（1）密度差による浮上や沈降がないので，地上で問題となる重力偏析がおきない。このため，重力偏析のために今まで作ることが困難であった合金が作りやすくなる。　（2）地上で普通に見られる温度差による対流は発生しないので，溶融金属は静止の状態を保つ。これは，質の良い結晶の製造には魅力的な条件である。　（3）重さがないので，液体には静水圧がない。このため，溶融した金属を希望する形に保持しようとする場合，鋳型に相当する容器は溶融金属が球形になろうとする力，つまり表面張力に負けないだけの強さがあればよい。　（4）るつぽがなくても，金属を溶解することができる。るつぽから不純物が溶け出して溶融金属の純度を低下させる心配がないので，高純度金属などの処理に好都合である。電磁場，音波，気流などを使えば地上でもるつぽを使わずに空問に浮遊した状態で材料を溶解することはできるが，これらの方法では溶融物が撹伴したリ振動したリしてコントロールが難しい。また，浮遊させる量にも隈度がある。（5）重力がなくなると，地上ではあまり目立たなかった表面張力が無視できない働きをする。液体を球形にすることもその一つであるが，その他に表面張力は温度や濃度が変ると変化するので，液体表面の温度や濃度が均一でないときには，表面張力の平衡がくずれて流れが誘起される。これはマランゴニ対流と呼ばれ，宇宙実験でも確認されている。　これらの特徴を考慮した宇宙空問での材料実験として，当研究所では，高性能複合材料，質の良い半導体結晶，及び新超電導合金の作製，溶融金属問の拡散及び溶融金属の脱酸機構の解明などについての実験の準備を一進めている。／㍍○宝地上．？［無重力無重力状態ではろうそくはどのように燃えるだろうか？1近づく 本格的宇宙実験無重力下での材料実験の準備進む　無重力下での材料実験の事始めは，1970年，アラバマの宇宙基地の高さ90mの実験棟での自由落下実験であった。研究者たちはその結果に興奮し，驚くほど多くの実験を試みた。そのときの無重力状態はたったの4秒間であつ，その間に合金を溶融・凝固させなければならなかった。そのうえ地上への落下速度は秒速40mに達するので，落下点に緩衝材を置いて軟着地をうまくさせても，面倒な調整をしなくては実験装置を再使用することはできなかった。　このようなことから，航空機や小型ロケットが弾道飛行するときの無重力状態を利用する実験が試みられた。また，月への旅行で有名なアポロ宇宙船14，16，17号の中でも，宇宙飛行士の手で材料実験が行われた。　1973年には，宇宙実験室スカイラブが打上げられた。このスカイラブには1000℃まで昇温できる抵抗加熱式の電気炉や電子ビーム炉などが積込まれ，合金，半導体単結晶，複合材料などの製造実験が行われた。このときには当研究所もNASAとの共同研究により，Ag－SiCウィスカー強化複合材料の作製実験を行った。得られた試料を解析の結果，ウィスカーの均一分布，地上で得られるものとは異なる結晶組織，破断ひずみが大きいなどの特徴が認められた。　1975年にはアポロ・ソユーズ飛行で電気泳動を利用した分離精製実験なども試みられ，極めて良」い結果が得られている。それ以後も，小型ロケットの弾道飛行を利用した多数の材料実験が行われ，材料製造の実験ばかりではなく宇宙材料実験用の機器の開発にも利用された。来るべきスペースシャトルでの材料実験のための準備であった。　ヨーロッパでは11ヶ国が共同して，スペースシャトルに搭載する宇宙実験室一スペースラブを製作してい糺中でも西ドイツは宇宙材料実験に熱心であり害すでに数回の小型ロケット実験によりマランゴニ対流についての実験や宇宙でのタービン翼の製造に必要な基礎実験など種々の材料実験を行っている。　当研究所では1977年から，小型ロケットによる複合材料製造実験の研究を始めた。材料は，実用材に近いNi－TiC系を選んだ。NiとTiCは密度差が大きいために，地上では均一に混合させるのが困難である。　小型ロケットによる実験では，約6分問の無重力状態（重力の加速度が地上の1万分の1以下）を得られる。問題は，この6分問にNi－TiC系試料を溶融して圧力を加え，その後冷却凝固させる処理ができ，さらにロケットの発射，回収時の大きな衝撃に耐えられることなどの条件を満足する実験装置や試料を準備することであった。　地上研究の結果以上の問題を解決し，1980年9月，宇宙開発事業団の小型ロケットにより，わが国最初の無重力下での材料実験を行った。この結果をもとに改良を行い，1982年8月，再度小型ロケットによる実験を行い，直経10㎜，長さ35㎜のNi－TiC系複含材料を作製した。　無重力状態で作製した試料はTiC粒子が均一に分布した良好な組織であった（写真1）。同じ実験条件で地上で作製した試料は，いたるところで粒子の不均一分布が観察された（写真2）。　小型ロケットによるこれらの実験は、宇宙空問での材料実験に対する技術や知識の蓄積にとって非常に有用なものであった。本年度から5年計画で行われている宇宙空問を利用した材料実験のための地上研究からも，多くの成果が得られるであろう。　　　　　　　　　　　　　　　ル・チタンカーバ　　　　　　　　　　　　　　　ィド系試料の断面。　　　　　　　　　　　　　　　均一な組織が得ら　　　　　　　　　　　　　　　写真2　地上で作製したニッケル・チタンカーバイド系試料の断面。チタンカーバイドの分布が不均一である。スポヅトニュース　希土類コバルト磁石　における保磁力の低　温異常現象　低混技術の進歩に伴い極低温下で使用される材料が多くなっており，このような状況に対応して磁性材料の低温特性も明らかにしておく必要がある。永久磁石の性能を決める最も重要な特性は保磁力であるが，これは一般に低温になるほど増大する傾向にある。　高性能磁石として身近かなところにも使われ始めている希土綴コバルト磁石でも，保磁カの値は漁度の低下とともに大きくなっていく。ところが，液体へりウム滞度（4．2K）近くの極低温になると，磁化曲線に突然不連統な変化が現れ，それまで漁度の低下とともに錐調に増大していた保磁カが逆に減少する場含があることが明らかになった。これは熱振動の助けによって磁壁が運動するような磁化反転機構に共通する低濫異常現象と考えられ，他の希ニヒ類元素を含む強磁性化合物においても岡様な現象が起ることが確認された。（極低激機器材料研究グループ〕　Y－A1複合被覆による　嵩温腐食の防止　ガスタービンのブレードでは，燃料に微鐙に含まれているS化含物や吸入空気申に含まれる海水からの塩類による高温腐食が聞題となっている日i而寸熱含金は主として高溢強度の向上を慶的として設計されているために，高淑耐食一1理…は表面処理に頼らざるを得ない。　耐食性表繭処理としては，拡散浸透処理によるA1，Crの単独被捜あるいは組み含わせによるAl－Cr被殺などが用いられているが，特にPt－A1複含被激は良好な耐食惟を与え注竃されている。　一方，希土獺元素はN湛耐熱合金に微量添加し，商温耐食性を向上させる元素として知られている。拡敬浸透処理層の耐食一1塗を向上させる目的で，あらかじめ希土類尤繁を数μmイオンプレーティングした後，拡敵浸透処理によってAlあるいはCrの被覆を試みた。その結果，非常に慶好な高澱鮒食催表繭処理層を得ることができた凸特にY－A1複含被覆鰯は，高価なPt－A1被覆層にも劣らない鮒高漱酸化一1封…と耐高槻硫置化惟を添した。　　　　　　（腐食防食研究部）　　熱伝導の魯動計算　　システムを開発　熱伝導理論に関する文鰍は，ほとんどが数式の羅列であり，兇ただけでうんざりした経験を持たれた方も多いと、鰍われる。　当研究所で闘発しているマイクロコンピュータを用いた自動計算システムは，温度分布を計算したい物体の輸郭をブラウン管繭爾上にキーボード操作により繊き，さらにその申に熱源の形斗犬を描くと，その熱瀦による物体の温度分布を自動的に蕎’牒し、答を即座に出す機能をもち，熱伝導方程式などをいじくらなくても薬足りる極めて便禾■」なものである。　この闘発は，現孜進められている溶接熱伝導シミュレータの闘発の一環としてなされているもので，熱伝導計算処理を自動的に高糟度でかつ高連度で行うことによって，溶接における熱の流れの挙動を杷握し，熱による金燭学的及び力学的な検討の際に役立てるためのものである。　このシステムは，溶接の分野のみならず，熱を使用するすぺての金属加工における淋度場の解析に遮用できるものであり，このように手軽に利周できるシステムとしてはおそらく世界最初のものである血　　　　　　（溶接研究糾核分裂生成物のヨウ索による被覆管の応カ腐食割れの原因究明に取組む　軽水煉に使用されるジルカロイ燃料被激管に，親れが発生することがある。この原隊1は，出力急昇時に燃料ペレットの破蜘こより欝内に生じた応力と，核分裂生成物であるヨウ素の化学作燭によるもの，すなわちプ〕学的，化学的及び熱的独子の複含作禰によって起るものと考えられる。　このため，応力腐食割れの蕎平個方法として確立されつつある定羅遼度法を用いてリング状試験片の洲長試験を行い、破扱機構を蜘雌的に解明することを試みている。　この奮式験では審11れは衡の内蘭から発生するが，ヨウ素分圧が低いとピットを鯉．段とした延悩…破壊になり，ヨウ素分圧が蛸加すると応力腐食割れが起りやすくなる。　これらの機構及び破而の彬態を調べて割れの豚渕を解王リヨすることにより、被覆管の安全性評側の指針カ｛硲られるものと期符される。　　　　　　（腐食防食研究郁）　　溶接学会　第4回　　国際シンポジウム　溶接学会主催による團際シンポジウムが，「溶接繊造物の信楓惟に対する姥礎及び実用繭からのアプローチ」というテーマで閉催された（日習棚7年11月2ト26臼，鍵剛。当研究所からは，核鰍含炉の鵡1壁に使用される珂自旨一1窒三のヲ（きいモリブデンの篭子ビーム溶接継矛の強度1右］上，電予ビーム溶接が威力を発撤する摩肉雛遭物における溶接欠陥発生のメカニズムとその防止方法，HW（麟際溶接会議）で議論されている低炭素低含金鋼溶孝妾音匿のミクロ剤1脇喪の形態分獺に1裟1する3論文を発表した。これらの論文は鱗造材料における溶機部の信徽1堂を搬う」二で鉄礎から突用繭にわたって樋めて璽要な閥魑であり，いずれの論文も注目を集めた凸　今回のシンポジウムは昭和些6年の第1回以来4圓園でが〕，発表論文数は約ユ20繍であった。今回の特徴はコンピュータを禾■岬した解析手法や溶接機辮の閉発に闘する論文が前回よりも増加し、各分野にわたってテ1逗崖著1的な逃歩が兇られた。　　　　　　　　（溶接研究部）〔マレイシア・マハディール首相筑波支所を視察〕気　昭和58年1月26日，マハディール首相が当研究所筑波支所を11時40分より12時45分にわたつ視察され，「極低温機器材料の研究開発」について説明を受けられた。【特許紹介】キャンドモーター用キャン発明者公　告特　許古林英一，増本　剛，井上和平1榊1156年1ユ月5Lll　l1価6－46704昭和57年6月25日　　第1101429号　ガスを密封した容器などに電動機の動力を導入するには，通常その電動機のシャフトをシールするが，この方法ではパッキングの保守が必要な上，ガス漏れを完全に防ぐことは難しい。このため，ガス封入容器と一体化したキャンを電動機の固定子一回転子間に挿入した構造のキャンドモーターが注目されている。このガス漏れを防ぐキャンは，電動機の磁力伝達をさえぎる形で固定子側に密潜させてあるので、固定子の隣接磁極間の磁気漏れを防ぐ必要から，従来非磁性の金属板が用いられている。しかしこれが電動機の性能を低めており，用途も小型の水中ポンプなどに隈定される原因の一つになっている。　本発明では，この非磁性キャンの欠点である磁気すきまの増大をさけるため，キャンに強磁性材料を用いることを一つの特徴としている。さらに固定子の隣接磁極間の磁気漏れを防ぐとともに，固定子から回転子への磁力伝達を強めるため，キャン材に特殊な集含組織を持たせることを骨子としている。　本発明により，キャンドモーターの効率が改善される道が開かれ，大型ヘリウム圧縮機など先端技術分野や，有害ガス，放射性物質など漏れては困る物質，メィンテナンスのやりにくい機器などの分野への新しい応用が可能になる。◆短　信◆●人ウ異舳　昭和58年2月1日付配置換　管理部付　小方　実（筑波支所管理諜長）昇　　任　筑波支所管理課長　中村　実　　　　　　　　　　　　　（管理部庶務課長補佐）　昭和58年2月2日付併任解除　管理部技術課長　一色長敏（管理部長）配置換　管理部技術課長　松田秀勝　　　　　　　　（放医研技術部動柚物管理課長）配置換　放医研技術部動植物管理課長　小方　実　　　　　　　　　　　　　　　　　（管理部付）●海外出張　新野　仁　原子炉材料研究部主任研究官　セラミック被覆した金属材料におけるイオン照射効果の研究討論のため，昭和58年2月1日から昭和58年4月30日まで，アメリカ合衆国へ出張した。●科学技術週間行享　　昭和58年4月18日一4月24日■所内公開　本所（中目黒〕　4月21日㈱13時～17時　　　　　筑波支所　　　　4月21日㈱1O時～16時●中学生のための金属教室　本所（中目黒）　4月23日仕〕14時～16時30分，中学二年生程度。　申込は，事前に担任の先生を通じて企画課まで。　　　　　　　　通巻　第291号編集兼発行人　　　越川隆光印　屈1」株式会社三興印刷　　　　　　東京都新宿区信濃町12　　　　　　電話　東京（03〕359－3841（代表）発行所科学技術庁金属材料技術研究所東京都目黒区中目黒2丁目3番12号電話　東京（03〕719－2271（代表）郵便番号　工53