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[NRIMNews1982-05.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/6f233b37-3207-4369-a0f5-e2cb8cc2a118/download)

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越川 隆光

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[金材技研ニュース 1982 No.5](https://mdr.nims.go.jp/datasets/8aead8be-da2b-44b9-b696-ac2311d8f809)

## Fulltext

金属技研ニュース　1982　No.5i〇一．ゼEoo一一〇⊂ω［o．P○コーooo－o“あoωoo一］o－Eo－ooO］一〇〇’0E0f000蜆o〇一一〇〇一〇一蜆○蜆ωEo．由≧里三…ω…Z－ooω］0f←■1金属材料技術研究所百年の成果の集大成から生れる新しい技術一多くの分野から成る溶接技術の　　　　　　コンピュータによるシステム化一　1889年，バリ万国博最大の出し物は，凱旋門広場にそびえ立つエッフェル塔であり，全世界からこの博覧会に訪れた3500万人の人々は，鉄と共に開花した近代技術の巨大なモニュメントに眼を見はつた。　リベットで組立てられたエッフェル塔がその影を落す展示館に出品された電気抵抗溶接機は，それと相前後して発明されたアーク溶接法と共に，近代溶接技術の黎明を示すものであった。　当時，溶接の主流は鍛接であったが，鉄中に含まれる微量の炭素量が，その鉄の溶接のしやすさを決めるということが，すでに知られていた右しかし，金属工学，力学，電気工学，熱力学，物理学などの総合的学問として「溶接工学」が体系づけられはじめたのは，今から50年ほど前のことである。　溶接技術は，この溶接工学を基礎にして目ざましい発展をし，現在，全世界で年問7億トン以上生産される鉄鋼のうち，半分近い量が溶接構造物として使われていると言われている。　溶接過程では，一般に接合部を局部的に溶かすため，接合部の材質は大きく変化する。また，このとき接合部付近は極めて高温になるため、熱膨張などによりさまざまな力が発生し，溶接中や溶接終了後に材料が割れたり変形してしまうことがある。このため，安全性・信頼性の高い溶接をするためには，その材質や形状などに最も適した溶接施工条件を選ばなければならない。　一方，最近の溶接構造物は，材質，形状，用途などが極めて多種多様であるのに加えて，ロボットの利用による無人溶接も広範に行われている。このため，溶接構造物の設計・製作において，使用する材料や溶接施工条件を正しく選定することが極めて重要であり，溶接技術者は溶接工学を縦横に駆使して，最も適当と思われる条件を決定している。しかし，考慮に入れるべき条件とその組合せは無数にあり，多種多様な要求に迅速かつ柔軟に対応するのは至難である。　このようなことから，当研究所では，溶接工学を構成する各分野で個別的に進められてきた研究の成果を有機的に総含し，溶接構造物の設計・製作に際して，使用材料やその最適な溶接施工条件を迅速に正しく選定するためのコンピュータ・システムの開発を進めている。図は，そのシステムの流れを示したものである。~~t~ ~ ~~~a)~~4~ ' tt ii~ ~$,~!~ - iel~~!,~~ ~;Ll/-~~::/ ~j~~1~f~lLICL'~~~~t~~~l~f- f ft,~:~~~ ~~L/-~3:/ ~J~~B~~ :~L/-~/3:/ 図　溶接施工条件評価システム実用化近い溶接熱伝導シミュレータ一人間とマイコンの対話で溶接施工条件を決める一　溶接によって作られる接合部の性質は，溶接に伴なう材質変化および力学的挙動に強く依存することは，良く知られている。　このため，当研究所では，アーク溶接に際して溶かされた部分や熱影響を受けた部分の形状・寸法および加熱冷却過程を熱輸送の面からシミュレートし，この結果を基に，溶接部の材質変化および機械的性質を予測するためのマイクロ・コンピュータ・システムを開発中である。　このシミュレータの大きな特長は，コンピュータ処理の過程で，その中問結果に応じて，人問の経験や推測を可能な限リ入力し得るようなシステムを目標にしていることである。これは，人問特有の創造性，融通性と，コンピュータの持つ優れた演算能力とを組合せて，不確定要素の多い溶接技術の問題に対処するための方式である。　図1は，こ　　　　　　　　1材質・板厚の入力のシスァムに　　　　開先条件・溶接条件の設定　　　　　　　　3開先形状図面の表示よって適正溶　　　　溶融効率。溶込み形状比の指定接条件を選定　　5開先内での溶融領域の推定　　　　　　　　6　上記の表示するための流　　　設定条件に艇の必要あれぱ②へ＝手操作〕れ図である。　鰐絆磯干入鰯の指定流れの各ステ　　1・指定条件の表示　　　　　　　　11熱伝導計算ツプの終りに　　12溶込み・H＾Z形状の表示（図②参照／は必ず“弾丸”　　　設定条件に修正の必要あれぱ②へ（手操作〕　　　　　　　　　4熱サイクル算出位置の指定と“菱形”の印　　15熱サイクルの算出　　　　　　　　16熱サイクルの図面ブロットがあり，処理　　　　　　　　17溶接用CCT図の呼出し・照含の中問結果を　　1畠硬さ・組織割合の推定　　　　　　　　1自上記の表示（図③参照）対話者にわか　　別機械的性質関連デ＿夕との照合りやすく表示　　　　設定条件の怯正の必要あれぱ②へ＝手操作〕　　　　　　　　2　設定条件と全ての処理培果のプー」ントし，対話者に　　　　　　　図1　対話方式による適正溶接条件の“お伺いを立　　　　　　　　決定のための手順てる”よっになっている。　まず，溶接しようとする材料の材質や板厚に対して，対話者が自分の知識や経験からの判断や制約・要望を含んだ希望的開先条件・溶接条件などを入力すると，コンピュータはこれらの条件が理論的に妥当かどうかをすぐチェックし，好ましくなければ対話者に多少の譲歩を求める。このようなやり取りを繰つ返した後，お互いが納得したら，次のステップの詳細な熱伝導シミュレーションに入るが，ここでも熱源の決定などはコンピュータとのやり取りで決定される。　熱伝導計算が終了すると，図2のように，溶込みや熱影響部の断面形状・寸法を表示する。結果が満足であれば｛対話者はこの画面上で位置を指定し，その位置の加熱冷却曲線を計図2溶込みと熱影響部形状のシミユレーシヨン算させる。　次に，使用材料の成分を入力すると，現在このシミュレータに蓄積されている約130鋼種の溶接用連続冷却変態図（CCT図）の中から，その成分に近いいくつかのCCT図が選び出され，図3のように，先に求めた冷却曲線に対する組織割合および硬さの推定値が表示される。　　これらが満足するものであれば，全ての設定条件と算出した全ての結果がプリントされる。　現在，このシステムのソフトウェアを如何にして実用化するかの段階に来ておつ，近い将来，このシミュレータが溶接構造物の設計・施工に広　く利用されることが期待される。＾‘…≡…匿4　　　　　　　Hに1‘“i図3　CCT図の呼出しと硬さ，組織害1」含の推定．F・一峰岬｛； 1 　ヨHに1‘“i 蛆 頸 ’o欄スポットニュース　　重水素の濃縮にCaNi。が使える　天然の水素中にO．015％含まれている重水素は，核融合燃料および原子炉の冷却材として，将来大量の．需要が見込まれている。しかし，現在の濃締，分離技術はコストがかさみ，効率の良い技術の確立が望まれている。　当研究所では，CaNi・が水素を効率よく吸蔵し，同じ圧力下でも水素と璽水素の吸蔵量が大きく異なることを発見した。この性質を利用すれば，天然の水素を10気圧程度に圧繍する操作と，重水素と水素を分離するためのバルブ操作とを交互に繰返し行うだけで，重水素の濃縮と分離を室温で簡単に行うことが可能になるものと期待される。　　　　　　　　　　　　　（金属物理研究部）　　　海洋開発用強力鋼の遅れ破壊　硯在実用に供されている海洋構造物用鋼よリもさらに強度水準の高い80～120㎏f／㎜2級の強力鋼では，海水腐食疲労とともに海水環境下での遅れ破壊が大きい間題となってくる。当研究部では海洋開発用強力鋼の研究の一環として、Ni－Cr－Mo系の強力鋼を取り上げ，人工海水中で約一万時問におよぶ長時間の遅れ破壊の実験を実施している。実用に際して予想される防食電位負荷の効果を検討し，防食の為に加えられる電位は鋼申への水素の供給を促すことによつ，遅れ破壊を促進する場含があるなど，実用面から見ても有益な情報が得られている。　　　　　　　（強力材料研究都）　　　　高性能材料開発のための　表面・界面の制御技術に関する研究　材料の性能は表面や界面の性質によって著しく変化するが，現在まだその性質を制御することはできない。そこで材料の表面及び界面の原子配列や組成分布を解明し、それらを制御する技術を確立できれば，材料の性能を飛耀的に向上させることができると期待される。このような理歯から標記の研究が科学技術振興調整費研究として昭和56年度より進められている。　当研究所ではこのプロジェクトのうち，（1）金属イオン注入によつ表面にだけ特殊構造をもった新しい材料を開発する研究，（2）金属／セラミック界面の剥離挙動を解明し，高性能セラミック被覆材を開発する研究，（3）高性能サーメット型複含材料の焼結手法を闘発する研究を分担している。（金属物理研究部，腐食防食研究部，金属加工研究部）高温ポルトのゆるみの予知方法を提案　蒸気夕一ビンで使われている高温ボルトは，使用中にその締付力が低下する応力のりラクセーション（緩和）が起こり，この締付力のゆるみが大きくなると蒸気もれ事故となる。このため蒸気タービンの点歓・保修の際，ボルトは再締付され，締付→応カリラクセーションの繰返しという過酷な応力履歴を受けて使用される。　そこで，蒸気夕一ビンの安全性・信頼性の向上に寄与するために，高温ボルト材の再締付リラクセーションに関する系統的な研究を行い，使用されている温度，再締付の期間及びそれまでの再締付の回数をパラメータとして，そのボルトのゆるみ量が計算できる構成式を新たに提案した。　　　　　　　　　　　　　　（クリープ試験部）高効率キャンドモーターを用いた　気体圧縮装置の実用化に着手　当研究所他の発明「キャンドモーター用キャン（昭和50年7月19日出願，特闘昭52－12405）」は，新技術開発事業団の委託によIつ，㈱前川製作所において実用化されることになった。　固定子と固転子の聞に金属キャンを有し，回転子を負荷とともに密封した構造のキャンドモーターは，軸封部分がなく気体のろうえいの心配がないが，モーターの電気効卒が極めて低い。新技術はキャンに従来の常識に反して強磁性材料を用い，そのために生ずる磁気ろうえいを材料の集含組織によって防止することを骨子としている。この方法で効率を高めたモーターと一体化された気体圧縮装置は，ヘリウム冷凍機など先端技術分野のほか，安全性を重視する原子力関係機器への利用などが期待される。　　　　　（強力材料研究部）一3一金材技研滞在記　　北京鋼鉄学院教授　周栄章　私共（林宗彩副院長，周栄章教授，黄嘩講師）はニオブ等を含む銑鉄の製錬技術に関する日中共同研究の覚書によって金材技研に招かれました。　私がこの滞在期間に強く印象づけられたことは，本研究所が卓越した組織と良く整備された実験装置を有し，選ばれた研究者によって研究がおこなわれていることです。　我々の最初の共同実験は，2月26日におこなわれましたが，この実験は予定された期間夜に日をついで準備された後に実行されました。工業化研究部の皆さんや，この研究の関係者が実験に参加しましたが，全ての人が虜分の持分を全うし全ての予定が実行されました。工業化研究部の皆さんは連続製錬実験に非常に熟練されており、新らしい溶解炉，連続製錬炉を含む全ての装置は正常に作動し，予定したデータと試料を採取することができました。金材技研と北京鋼鉄学院の研究成果に基づいたニオブ等の有価元素を含む溶鉄の連続製錬に関するこの最初の実験は，多くの点で成功でした。この成功は我々3名の中国人研究者を含む全ての関係者を感動させました。私共はこの共同の努力によって本共同研究成果は近い将来必ず実現するものと信じています。　私はまた工業化研究部以外のいくつかの研究室を訪■機o改正　昭和57年4月ユ日からユネルギー機器材料研究グルーブ内に新たに第6研究グループが設置された。その業務は，　◆短　信◆■受　賞（社）目本鉄釦協会　西山■　所長　荒木透は，「鉄鋼材料の品質向上のための基盤の確立と開発に関する研究」に対し昭和57年4月2日賞を受けた。（社）目本鉄竈協会　西山肥念賞　強力材料研究部　古林英一は，「鉄鋼の塑性変形と再結晶に関する研究」に対し昭和57年4月2日賞を受けた。（財）新技術開発財団　市村■　機能材料研究部　西田勲夫は，「高温用エネルギー変換素子としての遷移金属けい化物の実用化研究」に対し昭和57年4月2日賞を受けた。（財）村上口己念会　村上奨励讐　極低温機器材料研究グループ　戸叶一正は，「超電導材料に関する研究」に対し昭和57年5月1日賞を受けた。（社）日本金口学会功竈賞　金属加工研究部長　中川龍一は，「連続製鋼法の研究と発門する機会を得ましたが，各研究部長，室長，研究老の皆さんの温かい心からの説明を受け，本研究所が新らしい材料開発，プロセス開発から基礎分野までの多くの研究に携わっていることを知りました。金材技研のような国立研究所は，日本はもちろんのこと世界的にも従来より金属材料の科学技術の進歩に貢献してきていると考えられますが，将来も大いに貢献しなければならないという意味から非常に重要な研究所であると考えられます。　また私は，金材技研の研究成果が新技術開発事業団によって開発研究されている様に，日本においては科学的成果がいちはやく実用化されることに大変興味を持っています。同様なことは，私が訪門した製鉄会社においても見ることができまし㍍更に鉄鋼協会等の学会活動もまた科学技術の発展に寄与していると思います。鉄鋼協会の国際会議，出版を通じて日本の冶金研究者は諸外国の研究者とよく連絡をとることができ，私はその海外メンバーになることに大きな喜びを感じています。　私は・金材技研に滞在中・大変楽しい時間を過すことができまし㍍この滞在記を記す機会に私の心からの感謝の念を所長・荒木透博士をはじめ，全ての私の日本の友人にささげたいと思います。共同研究の成功を祈つて。「粒子分散耐熱含金及び超塑性加工耐熱含金に関する研究及び試験，これに関する施設及び設備並びにこれらの調査に関すること。」である。展」に対し昭和57年4月2日賞を受けた。（社）目本金属学会　金口組繊写兵B部門奨励讐　金属物理研究部　磯田幸宏は，「プラズマ中で得られたTiN結晶」に対し昭和57年4月2日賞を受けた。■人■臭励　　昭和57年4月1日付　併任解除　管理部企画課長　　保坂彬夫（管理部長）　採　　用　管理部企画課長　　越川隆光（日本原子力船　　　　　　　　研究開発事業団　総務部　総務課長）　退　　職　材料強さ研究部長　吉田秀彦　併　　任　材料強さ研究都長　金月正雄（疲れ試験部長）■海外出張　佐鷹　形　工業化研究部第1研究室長　還元鉄を原料とする製鉄技術および石炭による鉄鉱石の溶融選元技術に関する研究調査のため，昭和57年4月30日から昭和57年5月29日まで西ドイツ国，イギリス国，スウェーデン国及びフランス国へ出張した。　　　　　　　　通巻　第281号編集兼発行人　　越川隆印　　刷株式会社三興印光刷発行所科学技術庁金属材料技術研究所東京都目黒区中目黒2丁目3番12号〒153　電話（03）719－2271（代表〕一4　一