# Fileset

[CROSS原稿_山田他.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/6bffd298-9229-4a6b-9dd0-e6578288b4dd/download)

## Creator

山田 裕久, 大和田朗, [中村 真佐樹](https://orcid.org/0000-0001-5743-2048), [武田 良彦](https://orcid.org/0000-0003-4961-3687), 平林恵理, 佐藤卓見, 鈴木正哉

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

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[匠の技で薄くする メノウ・粘土ベントナイト・へび花火の中は?](https://mdr.nims.go.jp/datasets/9c5cef89-8166-4541-98d8-0ae11eb37570)

## Fulltext

名称未設定匠の技による薄⽚で⾒る世界：メノウ・粘⼟ベントナイト・へび花⽕の中は？  ⼭⽥裕久 1-3)・⼤和⽥朗 4)・中村真佐樹 3)・武⽥良彦 3)・平林恵理 2)・佐藤卓⾒ 2)・鈴⽊正哉 2) 1) ⼀般財団法⼈総合科学研究機構（CROSS） 2) 国⽴研究開発法⼈産業技術総合研究所（AIST） 3) 国⽴研究開発法⼈物質・材料研究機構（NIMS） 4) ⽇本薄⽚株式会社（NIPPAKU）  1. 薄⽚とは 薄⽚を「うすっぺら」と読むと、「物の厚みが乏しく貧弱な感じのするさま、または知識、思慮などの内容が貧弱で、上っ調⼦なさま」の意となる。ここでは「はくへん」と読み、読んで字のごとく「薄いかけら、薄い切れ端」を意味する。地球科学、特に岩⽯・鉱物学の分野では、鉱物・岩⽯を光を通すほど薄く（普通約 0.03mm）した試料で、英語では thin section と呼ぶ。薄⽚は、光学顕微鏡、特に偏光装置を備えた顕微鏡で観察・評価することに⽤いる。偏光装置は、薄⽚を挟んだ⼀対の偏光板（⼀つの直線⽅向に振動する直線偏光のみを透過する光学素⼦）からなる。可視光の速度や吸収度は、物質の種類や可視光の波⻑により異なる特徴を利⽤し、多くの鉱物の判別に使⽤されている。  2. これまでの薄⽚の作り⽅：湿式研磨法 硬い鉱物・岩⽯などの試料を光を通すほど薄くするには、以下の⼿順を取る１）。 ① 試料をスライドグラスに収まる⼤きさ（2cm x 3cm で、厚さ 1cm程度）に切断する。ダイヤモンドホイールを取り付けた電動切断機で、⽔を冷却液として流しながら切断する。 ② 切断した試料をスライドグラスに貼り付けるために、まず⼀⾯を研磨する。研磨には、研磨材として炭化ケイ素・酸化アルミニウムなどを⽤いて、その粒⼦が粗いものから順次細かいもので、鋳物盤を装備した回転研磨機、ガラス板などを⽤いて研磨する。研磨する際には、研磨材を分散するために⽔や油を使うことが多い。 ③ 研磨した試料⾯をスライドグラスに貼り付ける。加熱したホットプレート上で、常温硬化型や熱硬化型のエポキシ系樹脂（2液混合）などで接着する。 ④ スライドグラスに貼り付けた試料の厚さが約 0.15mm となる様に、①で⽤いた装置より⼩型の電動切断機で、冷却液として切削油を⽤いて切断する。 ⑤ 切断⾯を②と同様に研磨する。仕上げは、メノウ板の上で研磨材、⽔または油を⽤いて、約0.03mm の厚さまで研磨する。 ⑥ スライドガラス上の試料⾯に、カバーガラスを天然樹脂のカナダバルサムを⽤いて貼り付け、試料を保護する。  このようにして、茨城県笠間市で産出される有名な稲⽥⽯をはじめとする御影⽯と呼ばれる花崗岩から薄⽚を作ることができる。さらに花崗岩よりもっと硬いものを薄⽚にすることもできる。その⼀例が、メノウである。メノウはその硬さゆえに、上に述べたように薄⽚の仕上げ板として、また材料科学分野においては乳鉢・粉砕容器として無機材料・セラミックス等の硬い材料の粉砕に広く利⽤されている。 茨城県北⻄部の常陸⼤宮市周辺では、古くからメノウの産出が認められている。８世紀に書かれた常陸国⾵⼟記に「⽟川のメノウは⽕打ち⽯に適する」とあることから、奈良時代には、既に常陸⼤宮のメノウが発⽕⽯として利⽤されていたことがわかる。江⼾時代には「⽔⼾⽕打ち」と呼ばれ、マッチが普及してからも、携帯⽕打ち⽤具に使われた。江⼾時代の都内の遺跡から出⼟する⽕打ち⽯のほとんどが、常陸⼤宮市北富⽥〜諸沢地域を主要産地としたメノウであることも判明している。 メノウは、またその持つ⾊・模様の多様性から、古墳時代前期中葉より装飾品として、特に⾚⾊系の勾⽟の原⽯として⽤いられてきた。最古の⽟作りは、島根県出雲⽟造跡と共に茨城県⼟浦市烏⼭遺跡・⼋幡脇遺跡で確認されている。さらに千葉県⽂化財センターの研究などによると、常陸⼤宮市諸沢地域のメノウは、⽮じり等の⽯器として福島県や関東各県の縄⽂時代の遺跡から出⼟していて、⼤昔から貴重な⽯材として広く流通・活⽤されていた。 メノウは、⽟髄の⼀種でその化学組成が⽯英 SiO2 と同じことから、⽯英の⼀種と考えられていた。しかし、現在では⽯英とモガナイト（シリカ鉱物の準安定相で、⽯英の右⽔晶の部分構造と左⽔晶の部分構造を特定の結晶⾯で繰り返したものに相当する鉱物）の微⼩結晶が網⽬状に集まり、超顕微鏡的⼩孔を持つケイ酸の緻密集合体と定義されている。⾊と組織は、⼀般的に含まれる不純物により種々異なり、⽐重 2.55〜2.63 で、硬度６と硬い鉱物である。 茨城県常陸⼤宮市諸沢地区のメノウを試料とした。薄⽚の顕微鏡写真（図 1）には、微粒⼦の集合、扇などの構造が⾒られる。扇は、細かい結晶粒⼦が⼀⽅向に伸びて、繊維の束のように集まって形作られていることがわかる。また扇は互いにぶつかり合いながらも成⻑し、緻密な組織を作り上げている。さらに、隙間は細かい結晶で埋められており、そのためにメノウの硬さが⽣じていると考えられる。  3. 新たな薄⽚の作り⽅：乾式研磨法 メノウの薄⽚を作製したこれまでの⽅法は、試料の切断・研磨に際して⽔等の潤滑剤を必要とするために、湿式研磨法と呼ばれている。では、⽔に触れると膨らんでしまう粘⼟を薄⽚にすることはできないのだろうか。産業技術総合研究所・地質情報基盤センター・地質標本館・地質試料調製グループにて開発された「研磨に際して⼀切の潤滑材を⽤いない乾式研磨法」がこれを可能にした２）。乾式研磨法は以下の⼿順で⾏う１）。 ① ダイヤモンド粒⼦を焼結した帯状の刃を装着した電動パンドソーにて、試料を切断する。切断刃と試料との間に発⽣する摩擦熱を抑えるために、⼿押し切りする速度をコントロールする。 ② 切断した試料をスライドグラスに貼り付けるために、まず⼀⾯を研磨する。研磨には、耐⽔研磨紙を可変型⾃動研磨機の盤上に貼り、冷却液などの液体を使⽤せずに研磨する。耐⽔研磨紙の番砥は、その粗いものから順次細かいものを⽤いる。 ③ 常温硬化型のエポキシ系樹脂（２液混合）を⽤いて、試料をスライドガラスに貼り付け、４０℃の乾燥条件で固化させる。 ④ スライドガラスに接着した試料の厚みを約１ｍｍになるように、①で⽤いた電動バンドソーで切断する。 ⑤ スライドガラスへの接着⾯を、②と同様に耐⽔研磨紙で研磨する。仕上げは、エタノールによってペースト状にした粒径 1 μm の酸化アルミニウム粉末を塗布・含浸・乾燥させた研磨クロス上で⾏う．  ⑥ スライドガラス上の試料⾯に、UV 硬化樹脂でカバーガラスを貼り付けて、試料を保護する。  この乾式研磨法を⽤いて、新鉱物として発⾒されて以来50年の間、薄⽚作製が不可能とされていた⼟壌中のゲル状物質・イモゴライトの薄⽚作製などに成功している。 ここでは、⽔に対して膨潤する性質を持つ粘⼟鉱物モンモリロナイトを主成分とする物質・ベントナイトの薄⽚作製を紹介する３）。ベントナイトは、その膨潤性・溶液のゲル化などの性質から、掘削泥・⼟⽊⽤⽌⽔材・鋳物砂・猫砂（トイレ砂）などの⼟⽊・窯業分野などで多量に⽤いられている。 ⼭形県⻄村⼭郡⼤江町の⽉布鉱⼭（クニマイン株式会社）のベントナイト鉱床から採取したブロック（約10cmｘ５ｃｍｘ5cm 程度の不定形）を試料とした（図2）。このベントナイト鉱床は、新第三紀中新世後期（１０Ma程度）の硬い⾴岩中に何層にも挟まれた⽕⼭ガラス質凝灰岩が続成作⽤により変質したものである。この試料は、細粒の⻩鉄鉱を含むため暗⻘灰⾊を⽰している。仕上がった薄⽚は、従来の湿式研磨法とは異なり、薄⽚の作成時の熱の影響を受けず、試料そのものの天然の⾊調を保持すると共に、ベントナイト⽣成時の姿、すなわち鉱床の成因・⽣成過程を反映したと考えられる流離構造を⽰している（図2）。  4. ヘビ花⽕の薄⽚作り ベントナイトより取り扱いにくい、もろくて、壊れやすいものの薄⽚は作ることはできるのであろうか。そこで、軽く触っただけでも壊れてしまう「へび花⽕」に注⽬した。へび花⽕は、直径1cm、⾼さ1cm程度の円筒形の星（花⽕⽟の中にある⽕や煙を出しながら燃える⽕薬の粒のことを⾔う）であり、星に⽕をつけるとへびのような⿊い燃えカスが伸びてくる（図3）。蛇⽟ともよばれる。 へび花⽕の起源は、19世紀前半に世界で初めて無機化合物から有機化合物の尿素を合成し、「有機化学の⽗」と呼ばれるフリードリヒ・ヴェーラーが⾒出した「乾燥させたチオシアン酸⽔銀を加熱した時の反応」にはじまると⾔われている。この加熱時に⿊いヘビのように伸びる反応を⽤いることにより商品名「ファラオの蛇」が販売され、⼈気のおもちゃとなった。現在は、⽯炭ピッチを硝酸でニトロ化したものを酸化剤とともに糊で成型して作られている。 現在においても、ヘビが伸びてくる原理は、まだ⼗分には解明されておらず、膨張⿊鉛に似た反応とも考えられている。膨張⿊鉛は、炭素ナノシート間に硝酸などの酸が吸収された物質で、加熱により酸の気化反応が起こり、炭素ナノシートが押し広げられ膨張すると解釈されている。 市販のヘビ花⽕を着⽕後、⼗分に膨張した⿊いへび状態を得て、これを薄⽚⽤の試料とした。ヘビ花⽕のようにもろくて、壊れやすい試料は、薄⽚作製には樹脂に包埋して補強する必要がある。今回は低粘性のアクリル系樹脂を試料に浸透させ包埋した。但し、⼤気中ではへび花⽕の空隙に残る空気が邪魔して樹脂が⼗分に試料内部に浸透できない。そこで真空装置を⽤いて、⼤気中より減圧することにより、試料の空隙に残る空気を排出しながら樹脂を浸透させた。真空処理後、試料と包埋樹脂の⼊った容器を真空装置から取り出し、容器ごと常温で硬化させた。硬化した後、上に説明した乾式法をもちいて切断・接着・研磨した。 着⽕した後、伸びながら少しずつねじれて、らせん状の構造になり、へびのようにうねうねとのびる様⼦を直接⾒ることができた（図3）。薄⽚には⿊い複数の細い枝が重なり合って、空隙を多数作ると共に、全体として太い幹に成⻑している様⼦が⾒える。網⽬構造の⽣成とガスの発⽣が同時に起こることでヘビのような形になるとも思われる。  5. まとめ 材料の特徴づけには、マルチスケールでの観察が重要である。近年は、FIBとTEMの組合せにより、ミクロスケールでの観察が可能となっている。材料内部の観察法としては、⾮破壊であれば、3次元X線・中性⼦透過法、3次元NMR法等がある。⼀⽅、最終的には材料を破壊してしまうが、FIB-SEM-EDXによる構造・組成の3次元観察法等がある。 本報告の薄⽚作製と光学顕微鏡観察との組合せは、古くて新しいマクロスケールでの観察である。壊れやすい材料等、従来観察が不可能もしくは困難と考えられていた材料の内部観察に対応できると期待している。  なおここで紹介した薄⽚作製の匠の技は、参考資料に⽰した「産業技術総合研究所・地質情報基盤センター・地質標本館・地質試料調製グループのHP」４）、「⽇本薄⽚株式会社HPのギャラリー」５）で⾒ることができる。また地質標本館2階では、岩⽯薄⽚等の実物に接することができる。是⾮、匠の技に触れてください。  参考資料 １） チームG編（2014）薄⽚でよくわかる岩⽯図鑑、誠⽂堂新光社、東京 ２） ⼤和⽥朗・佐藤卓⾒・平林恵理 (2013) 新開発乾式法による脆弱岩⽯試料の薄⽚・研磨薄⽚製作、地質調査研究報告, 第64 巻，第7/8 号, p. 221 ‒ 224. ３） ⼭⽥裕久・⼤和⽥朗・平林恵理・佐藤卓⾒・鈴⽊正哉（2016）ベントナイトの光学顕微鏡⽤薄⽚の作製、粘⼟科学、55、1-4。 ４） 国⽴研究開発法⼈産業技術総合研究所・地質情報基盤センター・地質標本館・地質試料調製グループ（https://unit.aist.go.jp/gsc/ja/ offices/mus_gsp_thinsection.html） ５） ⽇本薄⽚株式会社HP ギャラリー（https://nihonhakuhen.co.jp/gallery.html）   著者紹介 ⼭⽥裕久  CROSS 総合科学研究センター総合科学研究員、AIST客員研究員、NIMS名誉研究員   ⼤和⽥朗  NIPPAKU代表取締役 中村真佐樹  NIMS、電⼦・光機能材料研究センター、電⼦セラミックスグループ、主任研究員 武⽥良彦  NIMS、エネルギー・環境材料研究センター、⽔素材料分野、⽔素関連材料グループ、グループリーダー  平林恵理 AIST、地質情報基盤センター、地質標本館室、地質試料調製グループ、グループ員 佐藤卓⾒ AIST、地質情報基盤センター、地質標本館室、地質試料調製グループ、グループ⻑ 鈴⽊正哉 AIST、地質調査総合センター、地圏資源環境研究部⾨、副研究部⾨⻑ 図1 メノウ原石とその薄片の偏光顕微鏡写真（直交ニコル（2枚の偏光板を使用）での撮影）図2 ベントナイト原石とその薄片の偏光顕微鏡写真（直交ニコルでの撮影）３）図3 着火後のヘビ花火とその薄片の偏光顕微鏡写真（直交ニコルでの撮影）