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[NRIMNews1973-06.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/699cfcff-751d-46fd-be15-5d34e2d7f58f/download)

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林 弘

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[金材技研ニュース 1973 No.6](https://mdr.nims.go.jp/datasets/27a3cf33-c020-4e80-bce0-7b97ba620259)

## Fulltext

金材技研ニュース　1973　No.6i①一．ゼEoo一一〇旦ωEoo○コーooo－oo＝あ○蜆oo一］o－Eo－ooO］’oo’0E0f000眈o〇一一〇〇一〇一眈○眈ωEo．但≧聖三…ω…Z－ooω］0f←㎜．6金属材料技術研究所カルコゲン・クロマイトにおける化学量論組成からのずれと磁性　ACr．X。（A：II族元素，X：ヵルコゲン元素）で表わされるカルコゲン・クロマイトと呼ばれる一連の化合物は，強磁性体と同時に半導体であることから注目されている。すなわち同一物質内において，磁気的性質，担体電子による輸送現象および光学的性質が相互に作用しあって存在しており，基礎的研究の面からも，またこれらの相互作用を利用した新しい電子素子の素材物質としての応用面からも，興味ある物質として研究がなされている。しかし，現在これらカルコゲン・クロマイトの大型単結晶を育成することは困難であり、その技術的進歩が必要とされている。　一方、化合物においては，元素物質と異なり，化学量論組成からのずれが必然的に生ずる。特に半導体や磁性体にあっては、これに基づく結晶欠陥によつ，諸性質が著しく変化する。カルコゲン　クロマイトにおいても，この点の究明が不可欠である。　電気磁気材料研究部では，カルコゲン・クロマイトの欠陥の少ない良質大型単結晶の作成と，この化合物における非化学量論組成の諾性質に対する影響を研究している（昭和44～46年は特別研究促進調整費によつ，以後は一般経常研究費による。金材技研ニュース140号参照）。　その一環として，作成したCdCr．S。単結晶を種々の硫黄蒸気圧下で熱処理し，硫黄蒸気圧の変化にしたがい生ずる非化学量論組成の変化が磁性におよぼす影響を，高温帯磁率の測定により調べた。その結果の一部を図に示す。横軸は熱処理時の硫黄蒸気圧，縦軸は液体窒素温度と室温問の高温帯磁率の変化から求めたキュリー定数である。図から明らかなごとく，熱処理前の性質のばらつきの影響を受けながらも，キュリー定数が硫黄蒸気圧の増加と共に減少することが見い出された。これは硫黄蒸気圧の増加に伴う硫黄空格子の減少，またはカドミウム空格子の増大ということで理解される。　かくして，カルコゲン・クロマイトの非化学量論組成が制御され，その性質が意図的に制御されうる見通しが得られたが，この非化学量論組成の影響をさらに正確に把握するには，もう1つの成分であるII族元素の蒸気圧の影響も考慮して研究することが必要である。この点について目下検討し，実験中である。　5．4昌固5．O島燕｛一　4．O＝3．75H＊3．O2鱗／熱処理前2雛／熱処理後熱処理温度　805℃、ユ∴土二！ゴ　＾　　　　　　＼　　　　　　下、1誤差　　＼・之1O！　　　　　1Oヨ　　　　　エぴ　S呈蒸気圧Torr．キュリー定数と硫黄蒸気圧の関係一1一TiFeκCo1一πの磁性　CsC1型結晶構造のTiFeとTiCoとは，共に常磁性を示す金属間化含物であるが，互に臓溶してTiFeエCol、エ系を作ることができる。これはエ＝0．3～O．8の範囲では強磁性となつ，エ＝O．5のみは趨電導となると言われている。　金属物理研究部では、一つの含金系で成分により強磁性となったり趨電導となる原因を調べる冒的で，このTiFeエCol一エ系を採上げ，詳しく磁気的性質と超電導的性質を研究している。しかし、先ず比＝O．5近傍の試料については，慎璽な言式料作成と熱処理とを行っても，趨電導には壬らないことが判㎎した。このことは既に論文発表してあるので，ここではπ＝O．4～0．8の範囲で見出した特異な強磁性について述べる。　高温帯磁率の測定から有効磁子数q。と常磁性キューり一点θを求め，低温磁化M（H，T）の渕定から飽和磁化M（O，O）と有効磁子数q、と強磁性キューり一点丁。を求めた。これらの値を表に示した。またその一部を図に示した。これから半■」るように，π＝O．4－0．8の範囲が強磁性である。　各温度丁にてWはH／Mに比例し，その比例係数bはTによらずに一定になる。またM（0，T）2は，極めて低温側を除いてT2に比例する。さらmj．mo1艘＝］d略！201o1只メ　　　　M（O．0）固昌にq．／q、の比の値は，Rhodes－Wohlfarthの判定規準によれば，至なら局在電子モデルに従うが，玉よつ大きければ集団電子モデルに従う。この系では表に見るように6以上の値である。　これらの諾事実からこの系の強磁性はStoner－Woblfarthの集団電子モデルがよくあてはまることが判明した。　一方，極低温比熱測定を行って電子比熱係数γを求めた（表と図参照）。このγはフェルミ面での電子の状態密度N（0）に比例するが，㏄の減小と共に増加している。前述の比例係数bの値から，Stoner－Wohlfar凸の理論を適用するとN（O）の値を推定することができるが，これも同様に兀の減小と共に増加している。この両者の一致も集団電予モデルに従うことを示している。　今まで集団電予モデルの典獅勺実例としては、ZrZn2が唯一の例とされていたが，ここに述べたT1FeエCol一エ系もその仲問入リをした。今後も仲閲がふえて行くことであろう。その暁には強磁性理言命の一羊斐のテ穐躍カ｛期イ寄される。表　　丁玉FeよCol一■の滋恢㏄　　　伽　θ　　M（0，O）　Tc　　＊（K）　　emu／9　（K）O．000，100，200，300．室00，500，600，700，800，901．OO1，871，161．玉4王．000，971，060，780．垂20．28G．330．35一440－140一孝2　8　38　　　　3．60　　　　16．5　56　　　8．52　　　46．0　58　　　　6．00　　　　57．0　37　　　3．16　　　36．O　I4　　　　玉．38　　　　10．5－13－220K604020工＝1．O　　　’TiF直　　　0．5　　　，　　　　　0－0　　　　　　　　，　　　　TiCo図　成分による磁性の変化＊q，　q。／q，　　b　　　γ　　　　　　　　（e　m口／を）3爪Oe　mj／formul　a．K！0，069　　　　ユ4、ユO．王6　　　　　6，630．王玉　　　　7．ヱ00．O…三9　　　　7．｝1O．026　　　　10．5　　　　　　18，8　　　　　　20，2　　　　　　22，5　　　　　　22．I21，6　　　　　　　　　20．49．6　　　　　I7．92．7　　　　　工4．80．47　　　　　　　I0．30．工6　　　　　　　7，42　　　　　　4，22　　　　　　0．92一2一強力鋼の遅れ破壌き裂の伝播過程　引張強さが100㎏／㎜2をこえるような強力鋼で造られた部材，たとえば，強カボルトやPC鋼棒などが，使用中突然ぜい性的に破壊したという事故がしばしば報告されている。比較的おだやかな環境申で，降伏強さより低い静的荷重のもとで起きるこの種の破壊は，一般に遅れ破壊と呼ばれており，応力腐食割れによるか，または腐食作用によって発生した水素が鋼中に侵入した縞果生ずるものと考えられている。したがって，高荷重を受ける強力鋼の構造部材の安全性を評価するときには，遅れ破壊感受性がひとつの重要な盤準になると考えられる。遅れ破壊した部材の破面を調べると，最終的な急速破断の前に，表面の応力集中部などを起一［匁として，き裂がゆっくり成長したと思われる部分が観察される。鉄鋼材料研究部では，このき裂の伝播過程をできるだけ定量的に評個し，遅れ破壊現象を支配する因子を明らかにし，信頼性の高い強力鋼開発の基礎資料を得るための研究を行なっている。　遅れ破壊き裂の伝播遮度は，鋼の組成，熱処理，組織，強度レベルなど，たがいに関係のある内自勺困子と、ふん囲気，淋度，応力条件などの外的因子とによって大きな変化を示す。き裂先端部の応力の大きさは，応力拡大係数Kで表現されるが，このパラメータKの関数としてき裂伝播速度を整理すると、試験片の彩状や寸法に依存しない定量冒斗趣繕熱約　　　3．0　　　　3　　　　　32　　　　3．3　　　　3．4　　　35　　　　36　　　　言式鍔萸～胤度の迦護辻　　1／T（Xm■hK）図1　遅れき裂伝播速度のアレニウスプロット工o＼．●鼠1 畿8300㎝1／moi 1701石OO．13．0　　31　　3．2　　3．3　　呂．4　　3 5　　罧 6的な評価が可能になる。図1は低炭素M－Cr－Mo鋼（SNCM23）の水中き裂伝播速度におよぼす温度と応力拡大係数の影響を示す。き裂伝播速度は，応力拡大係数が大きくなると増加するが，アレニウスプロットにおける傾斜は変わらず，約8300ca1／g－ato㎜の兇かけの活性化エネルギーの値が得られる。他のSNCM8鋼や18Niマルエージ鋼についてもほぽ同じ値が得られている。この値は，水素をあらかじめ含む鋼の遅れ破壊き裂の発生と伝播，ならぴに延性の低下とその圓復過程の活性化エネルギーにほぽ等しい。このことは，水申の遅れ破壊も、き裂内都の腐食反応によって発生した水素が鋼中に侵入した結果生じる現象であることを示唆している。　遅れ破壊き裂は微視的にみると断続的に進行することが認められている。図2はSNCM8鋼のき裂伝播挙動におよぽす溢度の影響を示す。巨視的き裂伝播速度は微小き裂の大きさと発生間隔によって定まるが，微小き裂の大きさは温度によってほとんど変らず，区視的き裂伝播遼度の温度依存性は，おもに微ノ」・き裂の発生間隔，すなわち，き裂の発生ひん度の変化によって支配されている。　遅れ破壊の微視的機構をさらに解明するためには，今後，き裂内部での電気化学的挙動や，き裂先端部の微視的な破壊力学的条件を金属組織学的要因と関連させて検討する必要があると思われる。350！茗’…ミ膚10050微小き裂 ‘1三榊踊ム＾t昌＼1…三槻的き裂遼度dc熾 ／105メ　　　　　　　■　　　　　　　　ムC　！　　　　　！　　　　　　微小き裂の大きさ2n　　　　　　＾o n ∩0　　　　40　　　　：…式　鰯ミ　記．孟　度　（。C）図2　き裂伝播挙動と試験温度一3一金材技研滞在記丁、クルザティエCENTRE　TECHNlQUE　DES　1NDUSTR1ES　DE　LAFONDER1E（鋳物工業技術センター技術研究所）　私は，フランスではこれまで金材技研の研究者たちを受け入れたことのある鋳物工業技術センターの技術研究所で仕事をしており，同センターの伸介により日本への研究留学を認められたものである。フランスにおける研究は鍛造用ダイスなどに用いられる5％Cr鋼の熱処理に関するものであった。金材技研では製造冶金研究部において1971年10月から1973年7月まで，鍛鋼と鋳鋼の機械的性質に関する比較研究を行なうことになった。　この研究では破面観察のために走査型電子顕微鏡を使用したり，偏析や介在物の測定にマイクロアナライザを用いたつしたため，このようなことを通じて金材技研の近代的設備のあらましを知ることができ，内容の充実ぷつに感心した。実のところこの種の設備はこの研究に対して非常な貢献をなしたといえる。　しかし反圃，B常やらねばならないごく普通の実験については，その器具や実験法の1日式なことに驚かされたのも事実である。とくに顕微鏡試料の研磨や写真の焼付けなどはもっと近代的かつ効果的な装置を用い，よく整頓されたところで，最良の条件のもとに迅速に処理できるようにするべきではないかと思う。　外国人に対する日本人の親切なことについては来日の当初から感謝させられた。研究所でも同様で，何か困難なことが起ったときは，私の研究室の人であると否とを闘わず，常に親切極まつない援助を受けた。また頻繁に行なわれる研究会議のおかげで研究の現状を明確に把握し，可能な最良の方向に続けて行くことを容易にすることができたため，研究の進行状況は非常に満足すべきものであったと思う。また研究所のお世話で氏問会社や大学の研究室も見学する機会を得，大変参考になった。さらに仕事以外の面でも，いろいろな問題，とくに住居探しなどについて，金材技研の人たちの親切なご援助をいただき，さしたる困難もなく日本式の生活を始めることができたことを，この欄を借りて感謝する次第である。　ただ一つ付け加えるならば，外国人留学生が入所したごく初めのうちに，研究所についての一般的知識を，1臼ぐらいかけてもう少し系統的に教育する必要があろうかと思う。たとえば組織機構の説明や，所内見学，主な人たちやそこで行なわれている仕事の紹介などが挙げられよう。　帰国の冒も近づいてきたが，こと私に関するかぎり，臼本風の生活に順応するのに全く困難を感じなかったといえる。それは上に述べたようにヨ本の人たちの援助と親切心のおかげであ＾）、またいく分かは私の初歩的なヨ本語の知識のおかげもあったかも知れない。実際，私のように外副こ長期閻留学する場含にはその国の言葉をある程度理解し毎日接するまわつの人たちと意志の疎通を行ないうることが非常に重要であるということを痛切に感じた。これがその国を理解しようと試みるためにもっとも基本的な点であり，そしてこれこそ外国留学の一つの目的であろうと考えている。◇短信珍⑧科学技術庁注圓発明つぎの特許発明2件が科学技術注目発明の選定を受けた白特許第266913号　　溶融金属の連続的締錬装置特許第653978号　　鋼の連続製造方法　　　　　　　通巻　第ヱ74号編集兼発行人　　　　　　　林　　　　　　弘郎　　　刷　株式会社ユニ才ンプりント　　　　　　東京都大囲区申央8－30－2　　　　　　電話　東京（03）753－6969（代表）発行所科学技術庁金属材料技術研究所　　　　　　　東京都目黒区中目黒2丁目3番12号　　　　　　　電話　東京（03）7三9－2271（代表）　　　　　　　郵便番号（153）一4一