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[澤田 浩太](https://orcid.org/0000-0001-7780-1648), [谷内 泰志](https://orcid.org/0000-0002-9988-3370), [野島 健大](https://orcid.org/0000-0002-1307-2770), [木村 一弘](https://orcid.org/0000-0001-7906-2703), 木村尭弘, 野村恭兵, 齋藤規子, 森田 聡, 早川弘之, 杉内栄夫, 大櫃和成, 石原潤一, 屋口正次, 西沢孝壽, 飯田英男, 大井浩二, 西岡智也, 江見直哉, 岡田浩一, 駒井伸好, 林 恭平, 富永　公彦

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[ASME Grade 91鋼大型溶接継手の長時間クリープ損傷の非破壊評価とその有効性検討](https://mdr.nims.go.jp/datasets/c1852f8a-cbe0-4645-9007-7351fe7353ea)

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Microsoft Word - MDR登録用_著者校正前  ASME Grade 91 鋼大型溶接継手の長時間クリープ損傷の 非破壊評価とその有効性検討 澤田 浩太＊谷内 泰志＊野島 健大＊ 木村 一弘＊木村 尭弘＊＊野村 恭兵＊＊齋藤 規子＊＊＊森田 聡＊＊＊＊早川 弘之＊＊＊＊＊杉内 栄夫＊＊＊＊＊＊大櫃 和成＊＊＊＊＊＊石原 潤一＊＊＊＊＊＊屋口 正次＊＊＊＊＊＊＊西沢 孝壽＊＊＊＊＊＊＊＊飯田 英男＊＊＊＊＊＊＊＊大井 浩二＊＊＊＊＊＊＊＊＊西岡 智也＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊江見 直哉＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 岡田 浩一＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊駒井 伸好＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊林 恭平＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊富永 公彦＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ Nondestructive evaluation of long-term creep damage and its availability  in ASME Grade 91 steel welds by Kota SAWADA*, Yasushi TANIUCHI*, Takehiro NOJIMA*, Kazuhiro KIMURA*, Takahiro KIMURA**, Kyohei NOMURA**, Noriko SAITO***, Akira MORITA****, Hiroyuki HAYAKAWA*****, Takao SUGIUCHI******, Kazushige OHBITSU******, Junichi ISHIHARA******, Masatsugu YAGUCHI*******, Koju NSHIZAWA********, Hideo IIDA********, Kouji OHI*********, Tomoya NISHIOKA**********, Naoya EMI**********, Hirokazu OKADA**********, Nobuyoshi KOMAI***********, Kyohei HAYASHI***********, Kimihiko  TOMINAGA************  In order to evaluate residual creep life of ASME Grade 91 weldment, Phased Array Ultrasonic Testing (PAUT), High Temperature Superconductor - direct current - Superconducting Quantum Interference Device (ECT・HTS-dc-SQUID), observation of replica and hardness measurement were used to detect creep damages for creep interrupted specimens. It was clarified that the threshold of the creep damage that PAUT and ECT・HTS-dc-SQUID could detect appear in later stage of creep deformation. Creep voids were detected on the replica obtained from surface of creep specimens just before creep rupture. Capacitive strain sensor, laser displacement meter and SPICA strain measurement were tried to detect creep strain. Creep curves by the capacitive strain sensor and laser displacement meter were similar with that of conventional extensometer with a linear gauge. Strain measured by SPICA in heat affected zone monotonously increased during creep. Strain measured by capacitive strain sensor, laser displacement meter and SPICA and damage detected by PAUT and ECT・HTS-dc-SQUID were assumed to be useful for residual creep life assessment. Key words:Grade 91 steel welds, residual creep life, creep damage detection, non-destructive method †   原稿受理 令和  年  月  日 Received                2019 The Society of Materials Science, Japan *   正 会 員 物質・材料研究機構 構造材料研究拠点 〒305-0047 つくば市千現 *   Microdevices Research Center for Structural Materials, National Institute for Materials Science, Sengen Tsukuba 305-0047. **  株式会社IHI 技術開発本部 〒235-8501 横浜市磯子区新中原町 **  Technology & Intelligence Integration, IHI corporation, Shin-nakahara-cho Isogo-ku, Yokohama 235-8501. *** 株式会社IHI 資源・エネルギー・環境事業領域 〒135-8710 江東区豊洲     Resources, Energy & Environment Business Area, IHI corporation, Toyosu Koto-ku, 135-8710. **** k関西電力株式会社 研究開発室技術研究所 〒661-0974 尼崎市若王寺 ***  R & D Center, The Kansai Electric Power Co., Inc., Nakoji Amagasaki 661-0974. ***** 九州電力株式会社 テクニカルソリューション統括本部 〒815-8520 福岡市南区塩原      Technical Solution Headquarters, Kyushu Electric Power Co., Inc., Shiobaru, Minami-ku Fukuoka 815-8520. ****** 中国電力株式会社 エネルギア総合研究所 〒739-0046 東広島市鏡山      Energia Research Institute, The Chugoku Electric Power Co., Inc., Kagamiyama Higashihiroshima 739-0046. ******* 電力中央研究所 エネルギートランスフォーメーション研究本部 〒240-0196 横須賀市長坂       Energy Transformation Research Laboratory, Central Research Institute of Electric Power Industry, Nagasaka Yokosuka 240-0196. ******** 東京電力ホールディングス株式会社 経営技術戦略研究所 〒230-8510 横浜市鶴見区江ヶ崎町       TEPCO Research Institute, Tokyo Electric Power Company Holdings, Inc., Egasaki, Tsurumi-ku Yokohama 230-8510. ********* 東京パワーテクノロジー株式会社 技術部 〒212-0015 川崎市幸区柳町        Engineering Department, Tokyo Power Technology Ltd., Yanagi, Saiwai-ku Kawasaki 212-0015. ********** 日鉄テクノロジー株式会社 阪神事業所 〒660-0856 尼崎市東向島西之町         Hanshin Unit, Nippon Steel Technology Co., Ltd., Nishino-cho, Higashimukoujima Amagasaki 660-0856. *********** 三菱重工業株式会社 総合研究所 〒851-0392 長崎市深堀町         Research & Innovation Center, Mitsubishi Heavy Industries, Ltd., Fukahori-machi Nagasaki 851-0392. ************ 三菱重工業株式会社 SPMI事業部ボイラ技術部 〒850-8610 長崎市飽の浦町           Boiler Engineering Department, Mitsubishi Heavy Industries, Ltd., Akunoura-machi Nagasaki 850-8610   1 緒     言 ASME Grade 91 鋼は，超々臨界圧火力発電プラントの配管等に使用されている．しかし，プラント運転時間が 20万時間を超えるものが出てきており 1)，部材の余寿命診断技術が重要になっている．ASME Grade 91 鋼の母材については，低応力・長時間域でのクリープ強度低下 2) により，国内で許容応力の見直しが行われてきた 3)．ASME 規格では，Grade 91 鋼の化学成分の見直しが行われ，Type 2が策定された 4)．一方，Grade 91 鋼の溶接部は，母材に比べて劣化・損傷が顕著に進むため 5)，母材よりもクリープ強度が低く，溶接継手強度低減係数や寿命評価式が策定されている 6)．そのため，溶接部の劣化・損傷状態を把握した上で，余寿命診断を的確に行うことが重要となっている． Grade 91 鋼の溶接熱影響部(HAZ)の細粒域では，低応力・長時間条件下のクリープ中にボイドやき裂が生成し，同領域で破壊が生じること(Type IV 破壊)が知られている7)．このため，同鋼の溶接部の余寿命診断を目的として，HAZ 細粒域でのボイドやき裂を様々な方法で検出する試みが行われてきた 8) ～ 10)．しかし，これらの検討は，それぞれ異なる試験片に対して行われているため，各手法の有効性あるいは相互の関連性を議論することは困難である．そこで本研究では，Grade 91 鋼の大型溶接継手の長時間クリープ中断試験を行い，同一試験片に対して複数の機関が様々な損傷評価手法を適用することで，各手法の有効性確認や手法の組み合わせに基づく余寿命診断技術を確立することを目的とした．  2 実験方法 供試鋼は，ASME SA-335M P91(外径 356mm、肉厚 50mm)であり，化学成分及び熱処理条件を Table 1 に示す．同鋼に対して，760℃・2h の応力除去焼鈍相当の熱処理を実施し，Table 2 の化学成分の溶接材料にて TIG(1～2 層) + SMAW(残層)により溶接を行い，760℃・2h の溶接後熱処理を実施した．すなわち，母材部は 2 回，溶接部は溶接施工後に 1 回の溶接後熱処理を受けている．Fig.1 に示す配管の周溶接部から，溶接部が試験片平行部の中心になるようにかつ試験片平行部の幅が配管の全肉厚になるように試験片(番号：1-2, 2-2, 3-2)を採取した．なお，余盛部を削り平滑な試験片とした．クリープ試験片平行部の断面寸法は 48mm×25mm で，平行部長さは 200mm である．クリープ中断試験は，625℃・60MPa で実施した．評価手法は，ひずみ計測，組織観察，硬さ計測，非破壊検査である．試験片 1-2 では，マクロなひずみ計測で，伸び計，静電容量ひずみ計，レーザー変位計を用い，SPICA 法による局所ひずみの計測も実施した．試験片 2-2 と 3-2 では，組織観察と非破壊検査を実施した．組織観察では，レプリカ膜による試験片表面のボイドを，光学顕微鏡，走査型電子顕微鏡(SEM)，原子間力顕微鏡(AFM)にて観察した．非破壊検査として，フェーズドアレイ法(PAUT)および磁気センサーとECTコイルを組み合わせたECT・HTS-dc-SQUID分離型方式による探傷を行った．Fig.2 に示すとおり，以後，クリープ試験片の観察等を実施した部位として，配管の外表面に相当する面を「外表面」，配管の肉厚方向に沿った面を「側面」と表記する．  3 実験結果および考察 3.1 クリープ試験結果  クリープ中断試験の度に試験片表面を研磨して調査するため，試験片の減肉が生じる．そこで，減肉を抑制するために，同一試験条件にて 3 本の試験を実施し，調査項目を分散させることにより，各試験片の研磨量を抑制した．Table 1 Chemical composition(mass%) and heat treatment condition of the steel studied. Table 2  Chemical composition(mass%) of welding wire. Fig.2 Appearance of creep specimen. Fig.1 Appearance of P91 weldment. weld    Table 3 に，3 本の試験片のクリープ中断時間(上段)と寿命比(下段)を示す．  Fig.3 に，リニアゲージ式伸び計でひずみを計測した 3 本のクリープ曲線およびクリープ速度－時間線図を示す．クリープ曲線の段差の部分は，中断したことを意味しており，ひずみのゼロ点が中断の度にずれるため補正を加えている．クリープ曲線の試験片間の違いはほとんどなく，劣化・損傷の調査結果を相互に比較することに問題はないと判断した．  3.2 クリープ中断試験片のクリープひずみ計測  クリープ余寿命診断の手法として，クリープひずみの計測は有効な手段になる可能性があるため 11)，1-2 試験片を対象に，伸び計，静電容量式ひずみ計，レーザー変位計，SPICA 法によるひずみ計測を行った． 3.2.1 リニアゲージ式伸び計によるひずみ計測  本手法では，伸び計を試験片治具に固定しているため，試験片全体(母材，HAZ 部，溶接金属部)のひずみを測定した．標点間距離は 200mm としてひずみを算出した．  3.2.2 静電容量式ひずみ計によるひずみ計測  本手法は，Fig.4 に示すように，溶接金属を跨ぐように側面の母材面に測定器を取付け，対向する電極間のギャップ距離から側面のひずみを測定した．この場合も，母材，HAZ，溶接金属を含むひずみを測定していることになる．測定器を取付けたままクリープ試験を実施し，リアルタイムでひずみを測定した．センサー取付治具間距離 95mm を標点間距離としてひずみを算出した．  3.2.3 レーザー変位計によるひずみ計測  本手法は，Fig.5 に示すように，溶接金属を跨ぐようにレーザー変位計保持台座と反射板台座を TIG 溶接し，レーザー発振器と反射板間の変位を測定した．この方法でも，母材，HAZ，溶接金属のすべてを含むひずみを測定していることになる．測定は，クリープ試験の中断後，試験片を試験機から取り外した際に行ったため，リアルタイム測定ではない．取付台座間の 103mm を標点間距離として側面のひずみを算出した． Fig.3 Creep deformation behavior at 625oC under 60MPa. Table 3  Creep interrupted tests at 625oC under 60MPa. Fig.5 Schematic image of measurement with a laser displacement meter. Fig.6 Photograph image of SPICA strain measurement position. (BM : base metal, WM : weld metal, HAZ : heat affected zone) Fig.4 Schematic image of measurement with a capacitive strain sensor.    3.2.4 SPICA ひずみ計測 スポット溶接にて白金箔を溶接し，その後，ショットブラストによる凸凹模様を付与した白金箔マーカーをクリープ変形の前後で撮影し，画像相関解析によりひずみを算出した．本手法では，白金箔に含まれる母材，HAZ，溶接金属の部位毎にひずみを解析することができる．Fig.6 に示すように，測定領域は溶接部両側の母材，HAZ，溶接金属が測定できるように，両側の溶接境界にそれぞれ，溶接境界部を中心に幅 10mm，長さ 15mm の白金箔マーカーを設置した．溶接金属部を単独で測定できるように幅 10mm，長さ 10mm の領域にも白金箔マーカーを設置した．クリープ試験を中断後，試験片を試験機から取り外してから白金箔マーカーの画像を撮影し，ひずみを解析するため，リアルタイムの計測ではない．  3.2.5 SPICA ひずみを除く各手法によるひずみの比較  Fig.7 に，リニアゲージ式伸び計、静電容量式ひずみ計，レーザー変位計によるひずみとクリープ時間の関係を示す．いずれの手法においても，クリープ変形の遷移域，定常域，加速域が確認された．リニアゲージ式伸び計のひずみの時間変化の傾向と静電容量式ひずみ計のそれは同様であった．ただし，両手法の標点間距離が異なるため，標点間距離に含まれる母材部の割合も異なることから，ひずみの絶対値を直接比較することは難しい．Fig.8 に示すように，クリープ速度－時間関係は両手法で良く一致していた．ひずみの絶対値は両手法で直接比較できないものの，ひずみの時間変化であるクリープ速度は良く一致していることから，静電容量式ひずみ計によるクリープひずみ速度を計測することで，例えば最小クリープ速度から Monkman-Grant 則を用いて対象部位の寿命を予測することなどが可能になると考えられる．Fig.7 に示すとおり，レーザー変位計によるひずみは，他の 2 つの手法に比べて小さいが，これは，試験中断後に試験片を取り外して測定しているため，弾性変形および熱膨張ひずみが含まれないことによると思われる．レーザー変位計と静電容量ひずみ計の標点間距離は比較的類似しているため，標点間距離に含まれる母材部の割合も類似していると考えられる．このため，両者のひずみ量の差は比較的小さい．いずれの手法においても，10,000h 以降，ひずみ増加が加速しており，14,215h 中断時と 14,403h 中断時の間でひずみが急激に増加していることから，破断間際であると判断した．したがって，14,403h中断材を破断材相当として取り扱うこととした．  3.2.6 SPICA ひずみ計測  Fig.9に，クリープ中断材外表面の応力負荷方向のひずみ分布を示す．溶接部を挟んで左右を区別するために，試験片片側の端面にτマークを付与した．2400h中断材(寿命比0.17)において，外表面(τマーク側)のHAZに局所的なひずみを検出し，5400h(寿命比0.37)では両側のFig.7 Comparison of creep curves by various measurements.  Fig.8 Comparison of creep rate versus time curves by various measurements.  Fig.9 Distribution of axial SPICA strain of crept specimens.    HAZで局所的なひずみを捉えた．その後，クリープ時間の増加に伴い，両側のHAZ部の局所的なひずみは増加し，12,215h中断材(寿命比0.85)では，外表面(マーク無側)のHAZの局所ひずみが外表面(τマーク側)のHAZに比べて大きくなった．14,403hでは，12,215hに比べて両側のHAZの局所ひずみは大きくなっており，外表面(マーク無側)のHAZの局所ひずみはτマーク側に比べて依然、大きかった．溶接金属については，0.5～1.0%程度の局所的なひずみの点在が認められたが，クリープ進行に伴うひずみの単調な増加は確認できなかった．次に，HAZ全領域とHAZ領域中の局所的なひずみが大きかった領域の2領域に注目した．Fig.10に，HAZ全領域のひずみ平均値(HAZ平均ひずみ)とクリープ時間の関係を，Fig.11にHAZ内の局所ひずみの高かった領域のひずみ平均値(HAZ局所ひずみ)とクリープ時間の関係をそれぞれ示す．HAZ平均ひずみとHAZ局所ひずみの両者ともにクリープ時間の増加に伴い，増加した．また，HAZ局所ひずみの変化量は，HAZ平均ひずみに比べて大きく，ひずみの評価パラメータとしてはより適切であると考えられる．破断末期において，クリープ損傷が進んだと推定される外表面(マーク無側)のHAZでは，ひずみが急激に増加した．一方，τマーク側のHAZでは10,800h以降，ひずみは殆ど増加しなかった．  3.3 クリープ損傷形態  予め，クリープ損傷形態を把握するために，3-2 試験片のクリープ破断直前の 13,665h で中断した試験片の調査を行った．なお，後で述べるように，13,665h 時点において，側面に約 10mm長さのき裂が確認されたことから，13,665h を破断時間と見なした．Fig.12 に，試験片側面および試験片幅方向の中央断面のマクロ組織を示す．試験片側面では，約 10mm のき裂が確認された．また，中央断面では，約 23mm のき裂が認められた．き裂は母材とHAZ の境界付近に生成しており，Type IV 損傷が生じていると考えられる．Fig.13 に，研磨ままの試験片外表面近傍の HAZ 部付近(き裂未発生側)の光学顕微鏡組織を示す．HAZ 部に多数のクリープボイドが観察された．Fig.12 および Fig.13 の結果から，本実験におけるクリープ損傷形態は，これまでに P91 鋼溶接継手のクリープ損傷として報告されている現象 8)～10)と類似のものであると判断した．  3.4 クリープ中断試験片の非破壊評価 3.4.1 超音波フェーズドアレイ法（PAUT 法）  溶接部に対して両側から探傷し，クリープ変形に伴う内部損傷の状態を超音波にて評価した．使用した超音波（横波あるいは縦波）の周波数は 5～10MHz である．探Fig.11 Relationship between axial strain of local area in HAZ and creep time. Fig.12 Cross-sectional macrostructure of crept specimen (3-2). Fig.13 Optical micrograph of unetched cross-section of crept specimen (3-2). Fig.10 Relationship between axial strain of HAZ and creep time.    傷結果の代表例として，2-2 試験片の探傷結果を側面から見た像と応力軸方向から見た像を Fig.14 に示す．クリープ変形前の時点で，溶接金属内に複数の指示が確認されたが，これらは溶接時に発生したものと考えられ，実際，クリープ変形の進行に伴う拡大は認められなかった．7,800h のクリープ変形後には，特段，指示は確認されなかった．一方，(e)，(f)に示すように，10,800h のクリープ変形後には，新たな指示(赤矢印)が外表面近傍の HAZ で確認された．また，更なるクリープ変形の進行により，この指示が拡大することが確認された．HAZ で確認された指示は，Fig.12 で示した HAZ 部におけるき裂を検出したものであると考えられる．き裂は 7,800h(寿命比0.63)以降に発生したものと考えられるが，寿命比で見ると，Table 3 から，0.63～0.87 の間で発生したことになる．後で述べるように，3-2 試験片の調査においても，ほぼ同様の結果となった．  3.4.2 ECT・HTS-dc-SQUID 分離型方式  本研究では，渦電流を内部まで浸透させることができる ， 高 精 度 な 磁 気 セ ン サ ー HTS-dc-SQUID (High Temperature Superconductor -direct current – Superconducting Quantum Interference Device)と ECT 検出コイルを組み合わせた ECT・HTS-dc-SQUID 分離型方式を使用した．また，周波数として，25，55，105，155Hzを選定した．損傷部へ渦電流を流した場合に得られる画像の例を Fig.15 に示す．直線的に渦電流を流しながらECT コイルを走査すると，Fig.15(a)に示すように，クリープ損傷部位の前後に検出強度の強い領域と弱い領域が現れる．これをコンター図で表示すると，Fig.15(b)に示すように，検出強度が凸凹として表示される．3-2 試験片の外表面側から探傷した結果を Fig.16 に示す．クリープ変形前には，全面が均一であったが，12,215h 中断材では，溶接部の境界(点線)付近に検出強度の変化が認められ，13,215h 中断材では，左側の溶接部境界付近に検出強度の強弱変化が認められた．(c)を拡大したコンター図(c’)の黒点線部では，Fig.15(b)のクリープ損傷を検出した場合と類似した凸凹分布が確認され，HAZ 部の損傷を検出したものと考えられる．なお，本方法では，12,215h(寿命比 0.89)以降に損傷が発生したものと考えられるが，寿命比で見ると，Table 3 から，0.89～0.97 で損傷が発生したことになる．  3.4.3 表面レプリカ観察  2-2 試験片の外表面側の溶接部から採取したレプリカ膜の光学顕微鏡観察結果を Fig.17 に示す．採取範囲は約Fig.14 Change in PAUT images of crept specimens (2-2). (a),(b) before creep, (c),(d) t =7,800h(t/tr : 0.63), (e),(f) t = 10,800h(t/tr : 0.87) Lateral direction Stress axis direction Fig.15 Example images of creep damage area detected by ECT・HTS-dc-SQUID.  (a) color image, (b) contour image Fig.16 Change in ECT・HTS-dc-SQUID images of crept specimen (3-2).  (a) before creep, (b) t = 12,215h, (c) t = 13,215h, (c’) enlarged image of (c)    20mm 四方であり，溶接金属から母材までを含んでいる.図では，代表例として，片側の溶接部を示している．12,215h 中断材では，クリープボイドが二相域 HAZ および HAZ 細粒域にて確認された．なお，2-2 試験片の10,800h 中断材では，クリープボイドを確認できなかった．つまり，10,800h 以降にクリープボイドが生成したと考えられ，寿命比で見ると，Table 3 から，0.87 以降の寿命末期で生成したことになる．3-2 試験片でも同様に外表面の調査を行ったが，寿命比 0.97 においてもクリープボイドは観察されなかった．Fig.14 に示すとおり，PAUT法では，寿命比 0.63～0.87 で損傷を検出したが，この手法では，試験片の内部損傷を検出していると考えられる．一方，レプリカ膜は外表面の状態を示しているが，その場合には寿命末期でのみボイドを確認できたことから，損傷の進行が内部に比べて進んでいないことを示している．Type IV 損傷は，外表面近傍ではなく，HAZ 部の内部から生成することが知られており 8)，このことが上述した損傷の進行程度の違いと関連している．実際，3-2 試験片の 13,665h において，側面のレプリカ観察から，HAZ 部の外表面から約 4mm 深さでクリープボイド個数密度が最大であることを確認している．  Fig.18 に，2-2 試験片の外表面から採取したレプリカ膜の AFM による観察結果を示す．12,215h 中断材では，高さ 0.8μm 程度の凸部が確認され，光学顕微鏡観察結果を踏まえると，クリープボイドであると判断される．一方，10,800h では，クリープボイドは確認されなかった． 3.4.4 硬さ計測  試験時間 7,800h 以降における，2-2 試験片の外表面の硬さ分布を Fig.19 に示す．試験時間の増加に伴い，全体的に硬さが低下する傾向は認められたものの，著しい変化は破断まで確認されなかった．また，いずれの中断材においても，HAZ 部における硬さは，溶接金属および母材部に比べて小さかった．3-2 試験片の中断材においても同様の傾向を確認した．  3.4.5 各非破壊評価法の相互比較  Table 4 に，PAUT 法，ECT・HTS-dc-SQUID 分離型方式，表面レプリカ観察，硬さ計測による非破壊評価の結果を比較して示す．PAUT 法では，いずれの探傷条件においても，寿命比約 0.6 の時点では，指示が確認されなかったものの，寿命比約 0.8 以上でき裂に該当すると思われる指示が検出されたことから，寿命比約 0.6～0.8 の間がクリープ損傷検出の閾値であると考えられる．ECT・HTS-dc-SQUID 分離型方式では，寿命比約 0.8 では損傷に相当する検出強度の強弱変化を検出できなかったものの，寿命比約 0.9 では，検出強度の強弱変化を確認できたことから，寿命比約 0.8～0.9 がクリープ損傷検出の閾値であると考えられる．一方，外表面のレプリカ観察では，光学顕微鏡，AFM ともに，寿命比 0.99 の時点で，クリープボイドが確認された．硬さの分布は，クリープの進行に伴い変化したが，クリープ損傷の兆候を捉えることはできなかった．以上から，今回の試験条件(625℃・60MPa)でクリープ損傷を非破壊的に評価する手法としては，①PAUT 法，②ECT・HTS-dc-SQUID 分離型方式，③表面レプリカ観察の順に低寿命比から検出可能であることが分かった．表面レプリカ観察では，ボイド発生量(面積率，個数密度など)の計測が可能であり，クリープ損傷を定量的に評価することができる利点があFig.17 Microstructure of metallographic reflective replica from crept specimen (2-2, t = 12,215h).  (a) entire replica, (b) fine grain HAZ Fig.19 Change in hardness distribution on surface of specimen 2-2. Fig.18 Surface morphology of HAZ in metallographic reflective replica from crept specimen (2-2).  (a) height image (t = 10,800h), (b) height image (t = 12,215h), (b’) vertical deflection of Lines in height image (b)    る．本試験条件では，少量のボイドしか確認できなかったが，実機条件に近い，低応力・長時間条件では，ボイドがより顕在化する可能性がある．このため，現在，600℃・60MPa および 625℃・40MPa のいずれも予想破断時間が 10 万時間のクリープ試験を並行して実施しており，今後，実機条件において，各手法の有効性を確認していく予定である．  4 結    言 ASME Grade 91 鋼溶接部の余寿命診断技術を確立することを目的として、ひずみ計測による評価では、リニアゲージ式伸び計、静電容量式ひずみ計、レーザー変位計、SPICA 法によるひずみ計測を行った。静電容量ひずみ計およびレーザー変位計により計測されたひずみのクリープ進行に伴う変化挙動は、通常の伸び計によるひずみのそれと類似しており、実機に対するひずみ評価手法として使用できる可能性が確認された。SPICA 法により計測された HAZ のひずみは寿命比 0.37 で変化が確認され、その後、クリープ進行に伴い単調に増加することから、HAZのひずみ評価のパラメータとして有効であることが確認された。非破壊評価においては、PAUT 法、ECT・HTS-dc-SQUID 分離型方式、表面レプリカ観察、硬さ計測による評価を行った。625℃・60MPa の試験条件において、PAUT法では、寿命比約 0.6～0.8 の間にき裂などのクリープ損傷検出の閾値があること、また、ECT・HTS-dc-SQUID 分離型方式では、寿命比約 0.8～0.9 の間に損傷検出の閾値があることが分かった。表面レプリカ観察では、寿命末期までクリープ損傷を確認できなかった。硬さ計測では、損傷の生成と関連する変化は確認できなかった。  参 考 文 献 1) M. Yaguchi, M. Kanai, K. Kako and S. Yamada, “Development of Remaining Life Assessment Method and Its Application to 9Cr Steel Pipe in Power Plants”, The Thermal and Nuclear Power, Vol.73, No.2, pp.171-177 (2022). 2) H. Kushima, K. Kimura and F. Abe, “Degradation of Mod.9Cr-1Mo Steel during Long-term Creep Deformation”, Tetsu-to-Hagane, Vol.85, No.11, pp.841-847 (1999). 3) K. Kimura and M. Yaguchi, “Re-Evaluation of Long-term Creep Strength o Base Metal of ASME Grade91 Type Steel”, Proceedings of the ASME 2016 Pressure Vessels and Piping Conference, Jul.17-21, 2016. 4) ASME Boiler and Pressure Vessels Code, Section II. A-2019. 5) J. A. Francis, W. Mazur and H. K. D. H. Bhadeshia, “Type IV cracking in ferritic power plant steels”, Materials Science and Technology, Vol.22, No.12, pp.1387-1395 (2006). 6) M. Yaguchi, K. Nakamura and S. Nakahashi, “Re-Evaluation of Long-term Creep Strength of Welded Joint of ASME Grade 91 Type Steel”, Proceedings of the ASME 2016 Pressure Vessels and Piping Conference, Jul.17-21, 2016. 7) S. J. Brett, “UK experience with modified 9%Cr (grade 91) steel”, Energy Materials, Vol.2, No.2, pp.117-121 (2007). 8) Y. Shioda, N. Saito, T. Tanoue, K. Nomura and K. Kubushiro, “Creep Damage Assessment of Gr.91 Steel Welds by UPA Method”, Journal of the Society of Materials Science, Japan, Vol.70, No.2, pp.177-183 (2021).  9) H. Fukutomi, S. Nishinoiri and T. Ogata, “Applicability of Ultrasonic Testing of Type IV Damage in High Cr Alloy Steel Welds”, CRIEPI Research Report, No.07003, (2008). 10) T. Ohtani, T. Honma, Y. Ishii, M. Tabuchi, H. Hongo and M. Hirao, “Creep-Induced Nonlinear Ultrasonic Change in ASME Gr.91 Steel Welded Joint”, Journal of the Society of Materials Science, Japan, Vol.66, No.2, pp.114-121 (2017). 11) I. Nonaka, “Tackles for Normalization/Standardization of Material Test at High Temperatures”, Journal of the Society of Materials Science, Japan, Vol.67, No.1, pp.129-132 (2018). Table 4 Results of non-destructive damage evaluation. (●: detection, △:signal, －:no detection)