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[【別刷り】ブロンズ法Nb3Sn線材における内部補強による機械特性の改善.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/460fdfe2-f148-4f9d-9709-cef3e7c2f6fb/download)

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菱沼 良光, [菊池 章弘](https://orcid.org/0000-0002-5044-7156), 谷口 博康, 小黒 英俊, 淡路 智, 室賀 健夫

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[ブロンズ法Nb3Sn線材における内部補強による機械特性の改善 -固溶強化機構による内部マトリックス補強-](https://mdr.nims.go.jp/datasets/37d1363b-aff8-42ba-90f5-9347c58009f0)

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TEION KOGAKU （J. Cryo. Super. Soc. Jpn.） Vol. 58 No. 3 （2023）108テーマ解説特集：A15 超伝導線材の研究開発 （1）1．はじめに磁場閉じ込め核融合炉では，磁場にて巨大なプラズマを閉じ込めるために，強磁場を大空間に発生する大型超伝導マグネットが必須な状況にある。核融合発電の試金石となる国際熱核融合実験炉（International Thermonuclear Experimental Reactor; ITER）のトロイダル磁場（Toroidal Field; TF）コイルや中心ソレノイド（Central Solenoid; CS）コイルは，多数のNb3Sn素線を撚線したケーブルインコンジット（CIC）導体にて製造されている1）。そして現在，ITERの次のステップとなる原型炉（DEMO）の設計活動が世界的に進んでいる。DEMOにおける大型超伝導コイル設計は，基本的に ITERにて成熟された技術を踏襲されながら検討されるために，Nb3Sn線材が第 1候補の超伝導素線となる可能性が高いと考えている。また，DEMOの超伝導コイルの設計仕様は，ITERの仕様よりも大きな磁場と大電流が要求されており，発生する電磁力が ITERよりも著しく大きくなると予想される。そのため，ITERの調達活動にて課題として指摘された Nb3Sn素線の“高強度化”は喫緊の研究課題となると考えられる。そもそも Nb3Sn相は，A15型金属間化合物に分類され，Nb3Sn相は基本的に硬い脆性材料である。すでに知られているように，Nb3Sn線材の臨界電流（Ic）特性は機械的・熱的ひずみによって著しく劣化する2）。ITERの調達活動にて確認された Nb3Sn線材にて製造された CIC導体の性能劣化 Received January 19, 2023*1 自然科学研究機構 核融合科学研究所 〒509-5292　岐阜県土岐市下石町 322-6 National Institute for Fusion Science, 322-6, Oroshi-cho, Toki-shi, Gifu, 509-5292, Japan*2 国立研究開発法人 物質・材料研究機構 〒305-0047　茨城県つくば市千現 1-2-1 National Institute for Materials Science, 1-2-1, Sengen, Tsukuba-shi, Ibaraki 305-0047, Japan*3 株式会社 大阪合金工業所 〒910-3131　福井県福井市白方町 45-5-9 Osaka Alloying Works, Co.,Ltd., 45-5-9, Shirakata-cho, Fukui-shi, Fukui 910-3131, Japan*4 東海大学 工学部 〒259-1292　神奈川県平塚市北金目 4-1-1 Faculty of Engineering, Tokai University, 4-1-1, Kitakaname, Hiratsuka-shi, Kanagawa 259-1292, Japan*5 東北大学 金属材料研究所 〒980-8577　宮城県仙台市青葉区片平 2-1-1 Institute of Materials Research, Tohoku University, 2-1-1, Katahira, Aoba-ku, Sendai-shi, Miyagi 980-8577, Japan† E-mail: hishinuma.yoshimitsu@nifs.ac.jp DOI: 10.2221/jcsj.58.108ブロンズ法 Nb3Sn線材における内部補強による機械特性の改善―固溶強化機構による内部マトリックス補強―菱沼　良光*1,2,†，菊池　章弘*2，谷口　博康*3,　小黒　英俊*4,　淡路　智*5,　室賀　健夫*1Improvement of Mechanical Properties by Internal Matrix Reinforcement in Bronze Processed Nb3Sn wire—Internal Matrix Reinforcement by Solid Solution Strengthening Mechanism—Yoshimitsu HISHINUMA*1,2,†, Akihiro KIKUCHI*2, Hiroyasu TANIGUCHI*3, Hidetoshi OGURO*4, Satoshi AWAJI*5 and Takeo MUROGA*1Synopsis: We approached the internal matrix reinforcements using the Cu-Sn-Zn and Cu-Sn-In ternary bronze alloy matrices. After Nb3Sn phase synthesis, these ternary bronze alloy matrices were transformed into （Cu, Zn） or （Cu, In） solid solutions having much higher mechanical strength. Jc degradation due to the transverse compressive stress on the internal matrix reinforced Nb3Sn multifilamentary wire was evaluated. No Jc degradation was observed at approximately 100 and 150 MPa, which values were much higher than the conventional bronze processed Nb3Sn wire. We found that the internal matrix reinforcement was effective for suppressing Jc degradation due to transverse compressive stress.Keywords: Nb3Sn, Internal matrix reinforcement, ternary bronze alloy, solid solution strengthening, compressive stress（Some figures in this article may appear in color only in the electronic version）23804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   10823804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   108 2023/05/12   13:202023/05/12   13:20低温工学　58巻 3号　2023年 109は，通電時に発生する電磁力による応力やひずみ印加が主な要因であると考えられ1），電磁力印加による導体性能劣化への対策が重要である。Nb3Sn線材の高強度化は，これまで線材の構成部材の 1つとして Ta金属，CuNb合金，分散強化銅合金あるいはNb-Ti-Cu化合物を補強材として付与する方法が開発されており3-6），中でも CuNb合金補強によって顕著な機械特性の向上が為されてきた7）。しかしながら，これらの補強材を線材構成の一部として付与することで，相対的な Nb3Sn超伝導相減少による臨界電流密度（Jc）特性の低下，あるいは熱的・電気的安定性と一部引き替えとなることは否めない。我々は，これまでの補強材を用いた高強度化ではなく，発想の転換をした新しい高強度化の実現を目的にして，線材母材自体の高強度化を図り，拡散生成後の Nb3Sn相を線材母材にて保護する“内部マトリックス補強”の検討を開始した。ここで改めて，Nb3Sn線材におけるブロンズ法の基本原理を Fig.1に示す。一般的なブロンズ法では，ブロンズ（Cu-Sn）合金母材中の Snと複数の Nbフィラメントとの間の拡散反応にてNb3Sn相が生成している。そして，Cu-Sn合金母材は，Nb3Sn相生成後には微量の Snが残留した Cu相に相変態する。つまり，ブロンズ合金は Nb3Sn相生成のための Snキャリアとしてのみ作用しており，Nb3Sn相生成後には電気的・熱的安定化材等の他の役割はほとんどない。仮に，このNb3Sn相生成後の合金母材を補強材として機能させることが可能であれば，Jc特性や電気的安定性等の諸特性を損なうことなく，Nb3Sn線材の高強度化が可能であると考えている。また，内部マトリックス補強は，これまでの線材の製造設備の変更や拡充を要しないために，高強度化による製造コストの上昇を抑制するものと考えられる。現在，我々は，Cu系合金材料における代表的な強化法の1つである固溶強化機構を用いた内部マトリックス補強による新しい高強度 Nb3Sn線材の可能性を探っている。2．固溶強化による内部マトリックス補強の原理2. 1　Cu 合金における固溶強化機構一般的に，Cu系金属材料における代表的な強化機構は，結晶粒の微細化をはじめとして，固溶強化あるいは析出強化などが存在する。中でも，固溶強化は，歴史的に古くから知られた技術であり，青銅（Cu-Sn）や黄銅（Cu-Zn）などは固溶強化機構によって機械強度が向上された代表的な合金であると言える。固溶強化は，金属材料学的には金属母相中に固溶した異種溶質元素と転位との相互作用によって強化されることであり，主に母相金属の原子半径と固溶する溶質原子の原子半径の違いによる格子ひずみや溶質原子による剛性率（ヤング率相当）の変化で説明できる。R. L. Fleischerは，種々の Cu系二元合金における格子定数や剛性率の変化を固溶強化機構における溶質元素種の効果として整理している。1 at %添加あたり種々の溶質元素における Cu系二元合金の降伏強度の増加率を Fig.2に示す8）。図中の横軸は，Cu原子と溶質原子間の原子サイズの差によって生じる歪場（εb）と剛性率（εG）2つの因子の相関を示しており，固溶強化においては剛性率の寄与よりも歪場の寄与の方が大きいと考えられる。そして，降伏強度の増加率は，溶質元素種に強く依存することを示した。しかしながら，溶質元素の固溶量が違う場合には，固溶強化機構における溶質元素の効果はこの限りではない。つまり，Cu合金における固溶強化には溶質元素種の選択とその固溶量の最適化が重要であることが示唆されている。2. 2　三元系合金による内部マトリックス補強の原理ブロンズ法線材における固溶強化機構による内部マトリックス補強は，Nb3Sn相生成後の線材母材に固溶強化因子である溶質元素が均質に残存し，そしてその溶質元素による固溶体が形成することで可能であると考えている。Fig.3にブロンズ法における内部マトリックス補強の原理を示す。内部マトリックス補強では，Nb3Sn相生成に寄与する Cu及び Sn，そして Fig.2に示すような種々の固溶強化因子となる溶質元素から構成する三元系合金を線材母材として使用する。通常のブロンズ法と同様に，熱処理にて Nbフィラメントと三元系母材の間の拡散反応によって Nb3Sn相が生成される。その際，溶質元素は，線材母材に残存し Cu系Fig. 2　Increment in yield strength of metal Cu alloy having various 1 at % additional solute elements8）.Fig. 1　Principle of the “Bronze process” in the Nb3Sn wire.23804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   10923804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   109 2023/05/12   13:202023/05/12   13:20TEION KOGAKU （J. Cryo. Super. Soc. Jpn.） Vol. 58 No. 3 （2023）110固溶体の形成に寄与する。そして，Cu系固溶体がNb3Sn相を覆うように形成するために Nb3Sn相を直接的に保護するような補強材として作用するような機構を考案した。本研究では Fig.2で示した 1 at %添加あたりの Cu母相の降伏強度の増加率の違いから，Zn元素と In元素を固溶強化因子となる溶質元素とした。また，これらの元素を含む三元系（Cu-Sn-Zn及び Cu-Sn-In）合金を溶製する際には，0.3 mass %の微量 Tiも添加した。Ti添加は，Nb3Sn線材において高磁場中の Jc特性を改善するためである9）。その後，Cu-Sn-Zn-（Ti）及びCu-Sn-In-（Ti）三元系合金を用いたNb3Sn極細多芯線材（芯数： 7771及び銅比： 1.30）を試作した。Table.1に試作した内部マトリックス補強Nb3Sn線材における三元系合金組成を示す。以後，試作した線材を表に示した 10 Zn，5.0 Inそして 2.0 In試料と称する。試作した線材に加えて市販のブロンズ法Nb3Sn線材（以後，16 Sn試料と称する。）について，Ar 雰囲気中にて 550 ℃×100 hrs＋650 ℃×100 hrsの二段熱処理を実施した。3．内部補強線材の母材における微細組織と硬度3. 1　�二段熱処理後の内部マトリックス補強 Nb3Sn 線材の微細組織観察二段熱処理後の各種三元系ブロンズ合金の相変態を検討するために，電子プローブマイクロアナライザー（Electron Probe Micro Analyzer; EPMA）を用いて線材母材断面における元素分布を評価した。EPMAによる二段熱処理後の各種三元系ブロンズ合金を母材とした Nb3Sn極細多芯線材断面における元素分布を Fig.4に示す。Fig.4（a）及び（b）は，それぞれ 10 Zn及び 5.0 In試料である。10 Zn及び 5.0 In試料ともに，三元系合金母材中のほぼ全量の Sn元素が Nbフィラメントに拡散し，Nbフィラメントの周囲にNb3Sn相が生成していることが分かる。また，Nb3Sn相生成熱処理後の線材母材では，Cuと各溶質元素が均質に分布し，溶質元素である Znや Inの組成は熱処理前とほぼ一致していた。以上のことから，各溶質元素は Nb3Sn相生成を阻害することなく，熱処理後も母材に均質に残存することで Cu固溶体の形成に寄与すると示唆された。次に，二段熱処理後の母材における X線回折法（X-ray Diffraction; XRD）による相同定を実施した。X線は，コリメータにて 100 µm径に絞ることで，線材母材のみの微小領域に照射した。Fig.5に 10 Zn及び 5.0 In試料における二段熱処理後の線材母材領域の XRD図形を示す10）。16 Sn試料は，市販のブロンズ法線材であり，参照試料とした。熱処理後の 16 Sn試料の線材母材は，Cu単相の（200）と同定され，16 Sn試料では Fig.1に示すように，熱処理によってCu-Sn合金から微量の Snが残留した Cu相に相変態したことを示唆された。一方，三元系合金を用いた 10 Zn及び 5.0 In試料のCu（200）回折ピークは，16 Sn試料と比較して低角度側にシフトしていた。Braggの法則によれば，この回折ピークシフトは格子定数が長くなることを意味している。また，Fig.5の低角度側にシフトした回折角度にて得られる面間隔から見積もられる格子定数は，（Cu, Zn）及び（Cu, In）固溶体の格子定数とほぼ一致していた。以上の EPMA及び XRDの結果かFig. 3　Principle of the “Internal matrix reinforcement” in the Nb3Sn wire.Fig. 4　Element distribution mappings of the cross-sectional area in Nb3Sn multifilamentary wires using Cu-10 Sn-10 Zn-0.3 Ti and Cu-10 Sn-5.0 In-0.3 Ti ternary alloy matrices after two-step heat treatment. （a） is 10 Zn, and （b） is also 5.0 In sample.Table 1　Several matrix compositions of the internal matrix reinforced Nb3Sn multifilamentary wires in this study.Sample codeNominal matrix composition (mass%)Cu Sn Zn / In Ti10 Zn Bal. 10.0 10.0 (Zn) 0.35.0 In Bal. 10.0 5.0 (In) 0.32.0 In Bal. 14.0 2.0 (In) 0.316 Sn (Ref.) Bal. 16.0 ------- 0.323804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   11023804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   110 2023/05/12   13:202023/05/12   13:20低温工学　58巻 3号　2023年 111ら，10 Zn及び 5.0 In試料の母材は，熱処理後に均質な（Cu, Zn）及び（Cu, In）固溶体に相変態していると考えられる。3. 2　熱処理前後における線材母材の硬度変化三元系合金を母材として用いることで Nb3Sn相生成後に母材は固溶体に相変態していることから，母材の機械強度は向上することが期待できる。Fig.6に各種線材における二段熱処理前後のビッカース硬度の変化を示す10）。比較として，安定化銅として付与した無酸素銅（OFC）も測定することで，純銅のビッカース硬度とした。10 Zn，5.0 In及び16 Sn試料における熱処理前のビッカース硬度は，OFCと比較して著しく高い値を示した。これは，Snや Zn及び In元素等が Cu母相に固溶することによる固溶強化機構が作用したためと考えている。一方，熱処理後のビッカース硬度は，熱処理前と比較して低い値を示した。これは，Nb3Sn相生成のために母材からほぼ全量の Sn元素が消費されたためである。また，10 Zn及び 5.0 In試料のビッカース硬度は，16 Sn試料と比較して約 40 ％高い値を示した。これは，熱処理後も Znや In元素が均質に残存し，固溶体を形成したためである。加えて，Fig.2で示された固溶強化機構における溶質元素種の効果やビッカース硬度の結果から，Zn元素よりも In元素の方が固溶強化機構による内部マトリックス補強に対して効果的な溶質元素であると考えられる。このように，Cu-Sn-Zn-（Ti）及び Cu-Sn-In-（Ti）三元系合金を通常のCu-Sn二元系ブロンズ合金に用いることだけで，熱処理後にはビッカース硬度の高い（Cu, Zn）及び（Cu, In）固溶体に相変態し，Nb3Sn相を直接的に保護するような補強材として作用することが期待でき，固溶強化機構による“内部マトリックス補強”は可能であると考えられる。4．圧縮応力印加下での臨界電流特性の変化4. 1　圧縮応力印加下での臨界電流測定方法核融合原型炉における大電流導体の基本設計としては，ITERにて成熟しつつあるケーブルインコンジット（Cable in Conduit; CIC）形式を採用する方向で検討が進んでいる。CIC導体は，基本的に複数の Nb3Sn線材と電気的・熱的安定化を目的とする Cu線とが撚られたバンドルを複数回の撚線加工を繰り返す高次撚工程を経て製造される。この場合，Nb3Sn線材の高強度化において，圧縮応力による導体性能の劣化が注目される。CIC導体中の Nb3Sn素線同士が点接触する箇所が相当数存在する導体構造となり，導体通電時の巨大な電磁力印加によって発生する応力が接触箇所にて圧縮応力として集中することで Nb3Sn相が破壊され，導体特性が劣化することが指摘されている1）。そこで，Cu-Sn-Zn-（Ti）及び Cu-Sn-In-（Ti）三元系合金を用いた内部マトリックス補強 Nb3Sn線材について，高磁場・圧縮応力印加下での Ic特性評価を実施した。高磁場・圧縮応力印加下での Ic測定は，東北大学金属材料研究所強磁場超伝導材料研究センターの設備を使用させて頂いた。Fig.7に圧縮応力印加下での Ic測定方法の概要図と圧縮応力印加機構 Ic 測定プローブへの試料セットアップの写真を示す11）。圧縮応力（σ）は，SUS製のレバーにある GFRP製の矩形圧子を介して線材に印加された荷重（P）及び線材と GFRP製の矩形圧子との間の接触面積（S）から，以下の式にて算出した。σ （MPa）＝P （N）/S （mm2）＝P/WD （1）ここで，WはGFRP矩形圧子の幅（3 mm），Dは Nb3Sn線材の直径である。また，圧縮変形による特性変化を評価するために電圧端子は GFRP矩形圧子を挟むように取り付けた。なお，本研究では直流四端子法にて Ic測定を実施し，I-V曲線にて 1.0 µV/cmの電界が発生した電流値を Icと定義した。Fig.7（b）に示すように線材試料が取り付けられた圧縮応力Fig. 5　X-ray diffractions of the wire matrix area in various Nb3Sn multifilamentary wires after the Nb3Sn synthesis heat treatment10）.Fig. 6　Comparisons of Vicker’s hardness between the various Nb3Sn multifilamentary wires using ternary alloy matrix before and after two-step heat treatment10）.23804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   11123804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   111 2023/05/12   13:202023/05/12   13:20TEION KOGAKU （J. Cryo. Super. Soc. Jpn.） Vol. 58 No. 3 （2023）112印加機構 Ic 測定プローブを 18 T超伝導マグネットに挿入し，4.2 K，15 Tの環境にて Ic 測定を実施した。まず，圧縮変形前における Ic値（Ic0）を，そして様々な圧縮応力下でのIc値（Icσ）を測定した。圧縮応力印加による Ic特性の劣化は，Icσを Ic0で割った規格化 Ic（Icσ/Ic0）にて評価することにした。4. 2　圧縮応力印加下での臨界電流特性の変化各種三元系合金を母材とした Nb3Sn極細多芯線における圧縮応力印加による Ic特性の変化を Fig.8に示す。CuNb補強 Nb3Sn線材における圧縮応力印加による Ic特性の変化も比較として破線にて示す12）。95 ％Ic（圧縮応力印加前の Icを基準にして 5 ％低下した Ic）が得られる圧縮応力については，16 Sn試料（通常のブロンズ法線材）では約 50 MPaであった。一方，10 Zn及び5.0 In試料ではそれぞれ約100 MPa，150 MPaと見積もられ，三元系合金を母材として用いることで明らかに圧縮応力印加による Ic劣化の抑制を確認した。これは，Znや In元素が母材内に残留することによる硬度の高い固溶体が形成し，これら固溶体が Nb3Sn相を直接的に保護する補強材として作用したためと考えられる。微細組織や Ic特性の変化から，Cu-Sn-Zn及び Cu-Sn-In三元系合金を線材母材として用いた内部マトリックス補強が可能であることが示された。次に，内部マトリックス補強における溶質元素の効果について検討した。10 Zn試料と比較して 5.0 In試料の方が圧縮応力印加に対して高い耐性が観察された。これは，Fig.2に示したように，固溶強化機構において In元素は Zn元素よりも格段に効果的な溶質元素であるためと考えている。一方で，Cu-Sn-In三元系合金中の In組成によって，圧縮応力印加による Ic劣化挙動が大きく変化していた。2.0 In試料では，16 Sn試料よりも Ic劣化は抑制されるものの，5.0 In試料よりは Ic劣化は大きい。固溶強化機構による内部マトリックス補強は，Cu-Sn-In三元系合金における In元素の固溶量が重要なパラメータであることが示唆され，効果的な内部マトリックス補強を得るには 5 mass %以上の組成が必要であることが分かった。CuNb 補強線材の Ic 特性は，圧縮応力印加に対して 16 Sn試料と同様に単調に劣化するものの，CuNb合金補強のない 16 Sn試料と比較して抑制される傾向にあり，これは線材最外周に配置された安定化銅と線材母材の間に挿入された CuNb合金が補強材として有効に機能していることを示唆され，CuNb合金補強は Nb3Sn線材の高強度化に寄与する手法の 1つであると考えられる。一方で，CuNb強化線材の 95 ％Icが得られる圧縮応力は約 100 MPaであり，5.0 In試料よりも約 50 MPa低い値であった。特に，5.0 In試料では約 120 MPaの圧縮応力まで圧縮応力印加前の Ic0特性を維持していることは大変興味深い。このように，5.0 In試料は，CuNb 補強と比較して圧縮応力下での Ic 劣化抑制効果が大きく，そして圧縮応力印加による Ic劣化挙動に違いがあることが示唆された。CuNb 補強線材及び内部マトリックス補強線材における圧縮応力による Ic 劣化抑制効果の差は，Nb3Sn 線材の高強度化に寄与する補強材の配置が起因していると考えている。CuNb補強線材の場合，CuNb合金Fig. 7　Schematic illustration of the Ic measurement under compressive stress and a photograph of the sample set-up on the Ic measurement probe with the compressive stress application mechanism11）.Fig. 8　Ic degradation by compressive stress in several internal matrix reinforced Nb3Sn multifilamentary wires using ternary bronze alloy matrices.23804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   11223804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   112 2023/05/12   13:202023/05/12   13:20低温工学　58巻 3号　2023年 113が線材母材を囲むように配置されて外部からの応力やひずみに耐えるという思考である。しかしながら，Nb3Sn相は機械的硬度の低い Cu相の中に生成しており，CuNb合金を硬度の低い Cu相の周囲に配置しても Nb3Sn相を直接的に保護する効果が低く，圧縮応力の印加による Ic劣化が進んだものと考えている。一方，Cu-Sn-In三元系合金を母材として用いた内部マトリックス強化の場合では，全てのNb3Sn相フィラメントを囲むように機械的硬度の高い（Cu, In）固溶体が形成され，生成した固溶体が各々の Nb3Snフィラメントにおける機械的な保護材料として効果的に作用したために，Ic劣化抑制効果が大きくなったと考えている。また，CuNb補強線材の線材諸元において，安定化銅の一部を CuNb合金に置き換えられており，銅比は著しく小さくなると推察できる12）。このために，電気的な安定化と高強度化をトレードオフした線材であると言えるであろう。一方で，本研究で試作した三元系ブロンズ合金を用いた内部マトリックス補強 Nb3Sn極細多芯線の銅比は 1.30であることから，比較した CuNb補強線材よりも大きく，電気的な安定性が高くなることが推定される。従って，内部マトリックス補強は電気的安定化と高強度化をトレードオフせずにこれらを両立することが期待できる点において優位性があると考えている。4. 3　今後の課題ブロンズ法Nb3Sn線材の高強度化に対する方法論として，三元系合金を線材母材として用いた内部マトリックス補強を提案し，Cu-Sn-In三元系合金を線材母材として用いることで容易に高強度化が可能であることを示した。明瞭な高強度化を見出すためには，In元素を溶質元素とした場合には 5 mass %以上の In組成が必要であることが示唆され，更なるプロセスの高度化に向けては，Cu-Sn-In三元系合金組成の最適化が重要である。Cu-Sn-In三元系合金組成の最適化において，最大の課題は Jc特性の改善である。一般的なブロンズ法 Nb3Sn線材における Jc特性の改善には，Nb3Sn相の体積分率を上げることが最も効果的である。Cu-Sn-In三元系合金においても同様で，Cu-Sn-In三元系合金中の Sn組成は，生成する Nb3Sn相の体積分率に直接的に効くパラメータである。そのため，5 mass %以上の In組成を維持しながら可能な限り高い Sn組成を実現することが理想的である。しかしながら，Sn組成と In組成の間にはトレードオフの関係を有するために，三元系合金組成の最適化を複雑にしている。一例として，Fig.9に 5.0 In試料（Cu-10.0 Sn-5.0 In-0.3 Ti）よりも高 Sn濃度化した Cu-Sn-In三元系合金（Cu-14.0 Sn-5.0 In-0.3 Ti）の SEM写真を示す。比較として，加工性が良好な通常のブロンズ合金（Cu-14.0 Sn-0.3 Ti）も示す。Fig.9（b）に示す加工性の良好なブロンズ合金の微細組織において，明らかな異相の生成は確認できず，ナノサイズのCuSnTi相が分散した単相であり，良好な加工性は単相であることに起因している。一方で，Fig.9（a）に示す 5 mass %の In組成を維持しながら高 Sn濃度化された三元系合金では，合金母材中にマイクロサイズの大きな Cu-Sn-In-Tiで構成される析出相が生成し，この析出相は三元系合金の加工性を著しく低下させ，結果的に線材加工中での断線を誘発させる。従って，5 mass %以上の In組成を維持しながらの高 Sn濃度化は，マイクロサイズの Cu-Sn-In-Ti析出相における微細組織の改善，例えば熱間鍛造等による微細化（微粒子化）等が重要となる。本研究では，Zn元素や In元素を溶質元素とした三元系ブロンズ合金による内部マトリックス補強について検討してきたが，他にも Cuに固溶する元素は多く存在し，中でも Ti元素を溶質元素として検討することも興味深いと考えている。何故ならば，Cu-Ti二元系合金の格子定数及び引張強度は，Ti添加量の増加に伴って著しく大きくなる傾向にあり，本研究で明らかとなった In元素と同等あるいはそれ以上の効果が期待できるからである13,14）。一般的に微量Ti添加は，Nb3Sn線材における高磁場での Jc特性改善に有効であることが知られている9）。本研究においても三元系合金への微量 Ti添加は行っているが，これは高磁場での Jc特性改善効果を目的としたものであり，微量添加であるために高強度化には寄与しない。仮に，Fig.3に示す内部マトリックス補強の原理のように，高強度化を目的に多くの Ti元素添加することで，母材に残存する Ti元素が固溶体を形成する溶質元素として振る舞い，母材が（Cu,Ti）固溶体に相変態することが可能であれば，（Cu,Zn）や（Cu,In）と同様Fig. 9　Typical SEM images of the Cu-Sn-In ternary bronze alloys. （a） is the Cu-14 Sn-5.0 In-0.3 Ti and （b） is also the Cu-14 Sn-0.3 Ti alloys.23804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   11323804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   113 2023/05/12   13:202023/05/12   13:20TEION KOGAKU （J. Cryo. Super. Soc. Jpn.） Vol. 58 No. 3 （2023）114に Nb3Sn相の保護材として作用することが期待できる。しかしながら，合金組成におけるTi組成の増加に伴ってNb3Sn相への過剰 Ti添加も促進されることも予想され，それによる Nb3Sn線材の高磁場での Jc特性を大幅に低減させる可能性もあることを留意したい。5．まとめ現在，我々は金属材料における代表的な強化法の 1つである固溶強化機構を用いた内部マトリックス補強による新しい高強度Nb3Sn線材の可能性を探っている。Zn元素や In元素を溶質元素とした三元系ブロンズ合金を線材母材として用いることで，これまでと同様に Nb3Sn相生成のためのSn源としてだけでなく，Nb3Sn相生成熱処理後の相変態にて生成した Cu系固溶体による Nb3Sn相の保護材としても有効に作用していることが分かった。また，ブロンズ合金の三元化に資する溶質元素としては，Zn元素よりも In元素の方が適していると考えられる。今後の内部マトリックス補強の更なる高度化に向けては，ブロンズ合金の三元系化に伴う合金組成の最適化が挙げられ，特に高 In濃度を維持した上での Jc特性に寄与する高Sn濃度化は重要である。6．謝辞本研究は，核融合科学研究所核融合工学プロジェクトの一環で実施されており，核融合科学研究所運営交付金（UFFF036）及び核融合科学研究所一般共同研究の支援を頂いた。また，科学研究費補助金（基盤研究（B）16H04621及び 20H01889）の助成も受けて実施された。加えて，強磁場・圧縮応力下中での臨界電流測定については，東北大学金属材料研究所国際共同利用・共同研究拠点（GIMRT）の採択（19H0012及び 20H0012）を受けて，強磁場超伝導材料研究センターの設備を使用させて頂いた。ここに感謝を申し上げます。参　考　文　献1） A. Devred, I. Backbier, D. Bessettle, G. Bevillard, M. Gardner, C. Jong, F. Lillaz, N. Mitchell, G. Romano and A. 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Ser., 1867, （2021）, 012019菱　沼　良　光　　　1971年生。1994年東海大学工学部金属材料工学科卒業。1996年同大学大学院工学研究科博士前期課程（金属材料工学専攻）修了。1999年筑波大学大学院工学研究科博士課程（物質工学専攻）修了。2001年より文部科学省核融合科学研究所大型ヘリカル研究部装置技術研究系助手。2014年大学共同利用機関法人自然科学研究機構核融合科学研究所ヘリカル研究部核融合システム研究系准教授。主に先進核融合装置を指向したV3Ga，MgB2低放射化超伝導線材及び高強度 Nb3Sn線材の研究開発に従事。低温工学・超電導学会，日本金属学会，プラズマ・核融合学会会員。博士（工学）。菊　池　章　弘　　　1996年米国ブルックヘブン国立研究所訪問研究員。1998年東海大学大学院工学研究科博士課程後期修了。同年科学技術庁金属材料技術研究所（現物質・材料研究機構）に入所。2006-2007年米国フェルミ国立加速器研究所訪問研究員。現在，物質・材料研究機構低温超伝導線材グループグループリーダー。主に Nb3Al等 A15型化合物系超伝導線材に関する研究開発に従事。低温工学・超電導学会，日本金属学会，日本応用物理学会会員。博士（工学）。23804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   11423804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   114 2023/05/12   13:202023/05/12   13:20低温工学　58巻 3号　2023年 115谷　口　博　康　　　1964年 5月生。1983年和歌山県立和歌山工業高等学校卒業。1987年（株）大阪合金工業所入社。品質保証業務に従事。低温工学・超電導学会，日本金属学会会員。博士（工学）。小　黒　英　俊　　　2009年東北大学大学院工学研究科博士課程後期（応用物理学専攻）修了。2009年 4月より茨城大学フロンティア応用原子科学研究センター博士研究員。2010年 9月より東北大学金属材料研究所助教。2016年 4月より東海大学工学部材料科学科講師。主に超伝導線材の機械特性評価，超伝導線材開発に関する研究に従事。低温工学・超電導学会，応用物理学会，金属学会会員。博士（工学）。淡　路　　　智　　　1965年 7月 15日生。1988年広島大学理学部物理学科卒業。1990年同大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程前期修了。同年 4月より東北大学金属材料研究所に勤務。同研究所助手・准教授を経て，2016年より同教授。主に超伝導材料の基礎物性研究および強磁場マグネットの開発に従事。低温工学・超電導学会，応用物理学会，日本金属学会，磁気科学会会員。博士（工学）。室　賀　健　夫　　　1956年生。1979年東京大学工学部原子力工学科卒業。1984年同大学大学院工学研究科博士課程（原子力工学専攻）修了。1995年核融合科学研究所教授。2022年核融合科学研究所特任教授。主に核融合炉材料の研究開発に従事。プラズマ・核融合学会会員。工学博士。23804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   11523804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C.indd   115 2023/05/12   13:202023/05/12   13:20 23804103 表紙1 23804103 表紙2 23804103 01 低温工学58巻3号_会告_230502 23804103 02 低温工学58巻3号_和文目次_230509 23804103 03 低温工学58巻3号_欧文目次_230509 23804103 04 低温工学58巻3号_巻頭言 23804103 05 低温工学58巻3号_特集_230509 23804103 06 低温工学58巻3号_解説_伴野様4C_230509 23804103 07 低温工学58巻3号_テーマ解説_菱沼様4C_p113-1C 23804103 08 低温工学58巻3号_テーマ解説_杉本様 23804103 09 低温工学58巻3号_研究論文_伊東様 23804103 10 低温工学58巻3号_研究論文_阿部様 23804103 11 低温工学58巻3号_研究／事業 23804103 12 低温工学58巻3号_卒論リスト_230427 23804103 13 低温工学58巻3号_本会記事 23804103 14 低温工学58巻3号_活動報告_委員会 23804103 15 低温工学58巻3号_活動報告_支部_230427 23804103 16 低温工学58巻3号_活動報告_調査 23804103 17 低温工学58巻3号_掲示板_230427 23804103 18 低温工学58巻3号_行事予定_230427 23804103 19 低温工学58巻3号_編集後記_230426 23804103 20 低温工学58巻3号_賛助会員一覧_230426 23804103 21 低温工学58巻3号_登録内容の変更について_230510 23804103 22 低温工学58巻3号_後付広告_230510 23804103 表紙3 23804103 表紙4