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[Material_Stage_池田太一.doc](https://mdr.nims.go.jp/filesets/433b5bf1-bfa3-43b1-a408-7d466c984ddc/download)

## Creator

[池田 太一](https://orcid.org/0000-0001-6650-5798)

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[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

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[デザイン性の高い機能性高分子の開発](https://mdr.nims.go.jp/datasets/9dffa2cc-d697-4d60-af06-0cdab0777230)

## Fulltext

「分離技術」誌記事タイトルデザイン性の高い機能性高分子の開発“Development of Tailor-Made Functional Polymers”池　田　太　一** Taichi Ikeda　国立研究開発法人 物質・材料研究機構　高分子・バイオ材料研究センター　主幹研究員〒305-0044 茨城県つくば市並木1-1, Tel & Fax: 029-860-4721, E-mail: IKEDA.Taichi@nims.go.jp１．はじめに　安く大量に供給できる汎用プラスチックに比べ, 目的用途に合わせて少量多品種の高分子を作れるようなデザイン性の高い機能性高分子の開発には課題が多い. 近年, 機械学習を利用した材料開発が注目を集めているが, 学習用の高品質なデータセットを取得するための手法も重要である. このような課題に答えられるのが高分子の「ポスト機能化」である. 機能性モノマーを重合する従来の方法では, モノマーの種類や組み合わせによって重合速度が変わるため得られるポリマーの重合度分布が変わる(図1a). リビング重合など重合度分布を制御する方法は開発されているものの, 完全に同じ重合度分布を再現するのは難しい. その結果, 得られた高分子物性の違いが高分子構造の違いに由来するのか, 重合度分布の違いによるものなのか分からなくなる. ポスト機能化は, あらかじめ重合した高分子に側鎖を後付けすることで様々な機能を付与する手法である(図1b). この方法ならば常に同じ重合度分布のポリマーが得られるために高分子の構造-物性相関を厳密に議論できる. ポスト機能化においては前駆体高分子をどのように入手するかが重要である. すべての研究グループで同じ重合度分布の前駆体高分子を準備するのは不可能である. その点で筆者らが展開しているグリシジルトリアゾリルポリマー(Glycidyl triazolyl polymer, GTP)は市販のポリエピクロロヒドリン(Polyepichlorohydrin, PECH)を出発物質として利用できるため大きなアドバンテージがある. 本解説では著者が行ってきたGTPの研究開発について紹介する.(図１挿入)図1. 機能性モノマーの重合とポスト機能化の模式図. (a) 機能性モノマーの重合では重合度分布を揃えるのは難しい. (b) ポスト機能化では同一の前駆体高分子を用いるので重合度分布が一致した高分子ライブラリを使った高分子構造-物性相関の議論が可能.２．GTP合成の歴史　GTPを合成するにはPECHをグリシジルアジドポリマー(Glycidyl azide polymer, GAP)に変換する必要がある. 出発物質となるPECHはScientific Polymer Productsから購入することができる. ポリエピクロロヒドリン誘導体はHydrin®という商品名で日本ゼオンが生産している. PECHとアジ化ナトリウム(NaN3)の反応後, 反応溶液を水へ滴下することでGAPを固体沈殿として回収できる. GAPはガラス転移温度が低く(−46 ºC) 室温でゴム状態である. GAPは高エネルギーのアジド基を高密度で含むため米国防省のクラス1.3爆発物に分類されている. GTPはGAPとアルキン化合物を環化付加反応させることで得られる(図2).1) 最初のGTPは1981年にH. L. Cohenによって報告された.2) Propiolic acidのようにC≡C三重結合の隣に電子吸引性カルボニル基を有する電子不足性アルキンとアジドとの熱環化付加反応を利用した (図2 GTP-1). 2007年にY.-G. Limらによって銅触媒を用いた低分子量GTP(図2 GTP-2, 分子量: ～2 kg mol⁻¹),3) 2013年に筆者らによって高分子量GTPの合成が報告された(図2 GTP-3, 分子量: >100 kg mol⁻¹).4) 反応後, 銅触媒は金属キレート剤であるエチレンジアミン４酢酸(EDTA)や金属スカベンジャー(例: Biotage社のSi-Trisamine)で除去する. 　銅触媒を使ったGTP合成では, 精製過程での触媒除去が難しくスケールアップの障害となっていた. 2018年, 筆者はCohenの論文に立ち返って電子不足性アルキンを使った銅触媒フリーGTP合成を行ったが, 大過剰のアルキンエルテル誘導体(アジド基に対して4等量)が必要で実用的ではないという結論に至った.5) 大過剰のアルキンエステルが必要な理由は, GTPの着色を抑えるために60°C以上に加熱できなかったことが主な原因である. その後の研究でGTP着色の原因がGAP中に含まれる塩(NaClやNaN3)であることに気づいた. 2025年, GAPの精製方法を水への再沈殿から水-酢酸エチルによる液-液分配に変更すると, ほぼ完全にGAPから塩を除去できた. GAPは固体として回収せずにストック溶液として保存することで爆発の危険性が下がり安全に取り扱えるようになった. 液-液分配で精製したGAPのストック溶液を使って銅触媒フリーGTPの合成条件を再検討した結果, 80°Cで反応させるとアルキンエステルの量をアジド基に対して1.3等量まで削減できた. 簡便・効率的・安全なGTP合成法の確立である(図2 GTP-4).6)(図２挿入)図２．GTPの合成スキーム. 合成条件: (i) NaN3/DMF, 90°C, 24h. (ii) 銅触媒/DMF, 40–50°C, 24h. (iii) 触媒なし/DMF, 80°C, 24h. 右下囲み: GTP-1: 1981年にCohenが報告したGTPの代表例. GTP-2: 2007年にY.-G. Limらが報告したGTPの代表例. GTP-3: 2013年に筆者らが報告したGTPの例. GTP-4: 2025年に筆者らが報告したGTPの例.３．筆者らが開発した機能性GTPの例機能性高分子としてよく利用されるアクリルポリマーとは異なり, GTPは主鎖が柔軟なポリエーテルであることからイオン伝導性材料に向いているのではないかと考えた. イオン液体を重合したポリイオン液体は対イオンのみがイオン伝導のキャリアとなるシングルイオン伝導体として注目を集めている(図3a). 一般的にガラス転移温度(Tg)が低い高分子ほどイオンの拡散が速くなりイオン伝導度は高くなる. そこでTgを下げるために側鎖を分岐させたカチオン性ポリイオン液体の合成を行った.7) 分岐がないものと比較すると2分岐・3分岐(GTP-5)と分岐数が増えるにつれてTgが低下し, イオン伝導度が高くなることを確認した. GTP-5のような嵩高い側鎖を有する高分子をモノマーから重合するのは難しく, ポスト機能化を利用することで実現可能となった構造である. 高分子量ポリイオン液体としては世界最高レベルのイオン伝導度を達成した(無加湿条件, 30°C, 5.5×10−5 S cm−1). イオン伝導性GTPを大量合成するために, 銅触媒フリーのカチオン性GTP合成法を検討した.8) GTP-1を加熱すると脱炭酸反応がおこりGTP-6が得られる. GTP-6のトリアゾール部位を4級カチオン化することでGTP-7を得た. 図3aに示すようにポリイオン液体は長くフレキシブルなスペーサーを介してイオン性基を導入するとTgが下がりイオン伝導度は高くなる. GTP-7はイオン性基が主鎖近傍に存在するにもかかわらずアクリルポリマー類縁体に比べて高いイオン伝導度を示した(無加湿条件, 25°C, 6.8×10−6 S cm−1). これは主鎖がポリエーテルであるGTPの特性が反映されたものと考えている.リチウムイオン電池などへの応用を目指してGTP-8のようなカチオンがイオン伝導キャリアとなるアニオン性GTPを開発した.9) 長くフレキシブルなスペーサーを導入することによりこれまでになく高いイオン伝導度を示すアニオン性ポリイオン液体の開発に成功している(無加湿条件, 25°C, 1.7×10−6 S cm−1). 銅触媒フリーのアニオン性GTP合成法を確立するべく研究を続けている.最新の成果としてGTP-9を紹介する. このGTP共重合体は水溶液中で下限臨界温度(LCST)を示すことを確認した. 溶液のpH変化に応じてCOOH基のイオン化度が変化し, LCSTを自由に制御できることを確認している. 温度応答性高分子はドラッグデリバリーシステムや細胞工学などへの応用が期待されている.(図３挿入)図３. (a) カチオン性ポリイオン液体の構造模式図. 対イオンがイオン伝導キャリアとなる. (b) カチオン性GTPの化学構造. (c) アニオン性GTPの化学構造. (d) pH応答性下限臨界温度(LCST)を示すGTP共重合体の化学構造.４．おわりに　本稿では紹介しなかったが, 筆者が開発した機能性GTPとして刺激応答性材料・自己修復材料がある.10) 他の研究グループによるものではメモリデバイス材料11)・生体医療用材料12)としての研究例がある. GTP合成の歴史で紹介した銅触媒を使わない簡単・安全・効率的なGTP合成法の確立により, 今後GTPの研究開発速度は飛躍的に加速されるだろう. 今後, より多くの研究グループによってGTPのデザイン性の高さを生かした材料開発が行われることを期待したい. ５．参考文献1) T. Ikeda Macromol. Rapid Commun. 39, 1700825 (2018).2) H. L. Cohen J. Polym. Sci., Part A: Polym. Chem. 19, 3269–3284 (1981).3) J.-H. Jung, Y.-G. Lim, K.-H. Lee, B. T. Koo Tetrahedron Lett. 48, 6442–6448 (2007).4) D. Liu, Y. Zheng, W. Steffen, M. Wagner, H.-J. Butt, T. Ikeda Macromol. Chem. Phys. 214, 56–61 (2013).5) T. Ikeda Macromol. Chem. Phys. 219, 1800147 (2018).6) T. Ikeda, N. Hosoda J. Polym. Sci. 63, 2568–2578 (2025).7) T. Ikeda Polym. Chem. 12, 711–718 (2021).8) T. Ikeda Macromol. Rapid Commun. 45, 2400416 (2024).9) T. Ikeda Macromolecules 56, 9229–9236 (2023).10) D. Liu, D. Wang, M. Wang, Y. Zheng, K. Koynov, G. K. Auernhammer, H.-J. Butt, T. Ikeda Macromolecules 46, 4617–4625 (2013).11) S. Song, Y.-G. Ko, H. L. Lee, D. W. Wi, B. J. Ree, Y. L. Li, T. M. Michinobu, M. R. Ree NPG Asia Mater. 7, e228 (2015).12) C. Kim, K. Kwon, J. Lee, H. Kim, K.-H. Chae, M. Ree Macromolecules 50, 6489–6500 (2017).