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[NRIMNews1994-05.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/4124b564-d3a4-4d7f-959f-83163707158e/download)

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石井 利和

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[金材技研ニュース 1994 No.5](https://mdr.nims.go.jp/datasets/c9006fef-ee3f-4246-9ce9-ac38d9fb8713)

## Fulltext

金属技研ニュース　1994　No.5七〇一．＝ビEoo一一0EωE0－oo］一〇〇〇一〇〇＝あoωoo一］o－Eo一垣oo］一〇〇一0E0f000蜆o〇一一〇〇一〇一ω○蜆蜆Eo．ゼ≧里三…ω…Z－ooω］0f←1994損傷自己制御の構造材料／超電導コイル磁界発生記録／薄膜厚さの精密計測技術損傷を白已制御する構造材料金属材料における高温疲労き裂伝ぱの抑止機構　　航空機や原子炉等において，構造材料中の微視的な疲　　裂伝ぱの抑制機構の模式図である。通常，高温疲労き裂　労き裂の発生は重大な事故につながる恐れがある。また，　先端の酸化膜は，母地と酸化膜の界面に硫黄が偏析する　宇宙アンテナの破損なども由々しき事になる。これらを　　ため，はく離を伴って破壊されやすい（図（a））。しかし　人手で確実に検知したり修復するのは極めて困難である　　Y．O茗粒子が存在すると，それが有害な硫黄を捕捉する　が，もし構造材料自身に検知，修復，抑止等の機能を持　　ために酸化膜は保護されて，はく離が起こらない（図　たせることができれば，安全上および経済上得る所多大　　（b））。その結果，き裂先端で塑性変型が起こりにくくな　である。このように材料自身に，人の五感，脳，筋肉に　　り，図中に示すように550℃での疲労き裂下限界値　相当するセンサー，プロセッサー，アクチュエータ機能　　△、。。．t．／Eは1．9xlo■5から2．7xlO■5m’’2へ約50％上昇す　　を持たせたものをインテリジェント材料またはスマート　　る。一方，鉛粒子の場合には，融点が327℃と低いために，　材科と呼んでいる。当研究所では，インテリジェント材　　550℃のような高温では溶けて，破壊されている酸化膜を　料の研究の一環として金属材料の自己損傷制御に取り組　　修復し（図（c）），その結果，550℃の疲労き裂下限界値は　んでおり，以下にこれまでの成果を紹介する。　　　　　　同じく約50％上昇する。この上昇が切欠き底などに発生　　実用の構造材料を調べて兄ると，微小空洞が存在する　　した高温疲労き裂の進展を抑止する。このような高温疲　が，強度特性は低下させない。従って，母地の強度特性　　労き裂の抑止機構の検証を，当研究所で新たに開発した　　を損なうことなく，破壊時に音波を発生する物質，相変　　原予間力顕微鏡（AFM）と走査型トンネル顕微鏡（STM）　態を起こす物質などを母地中に分散させ，き裂等の損傷　　の複合装置によって行なっている。図2は鉛粒子が分散　　を材料自身で検知したり，修復・抑制することが可能で　　している材料の破面の観察例である。AFM像により破　ある。図1は，き裂先端に形成した酸化膜をイットリア　　面は平坦であることが分かるが（図（a）），同時に測定し　　（Y．O宮）分散粒子が硫黄（S）から保護すること，およぴ，酸　　た接触電流像には白黒の模様が現れている（図（b））。白　　　　　　　　　　　！＾化膜の破壊を鉛（・・）い音1分が鉄またはクロムの酸化膜，黒い部分が鉛の酸化一　＼∴㍗㌫貰楓二籏㌫篶㍑㌫㌫　　　　　　　　　！㌧　　　　　　　　発に明るい希望をも　　き　　　　　　舳・／E＝2・7×lO■ヨ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　たらすものである。　　　　　　　　　Y．0ヨ粒子分散｝　　ぐ　　　　　　　　孟貫㌫狐ほ）母材　4　　　　　　　　言．㍍蝋　　　　　　　　△K．ft帖／E＝2．7x1o■ヨ　　　　　　　　　　　　　　　　H　　　　　　　　（C）鉛粒子分散　図1　高温疲労き裂先端の形態　　図2鉛粒子が分散されている金属材料破面のAFM像（（a））と　　　　　　　　　　　　　　　　　　接触電流像（（b））一　1一超電導コイルの高磁界発生記録を更新金属系，酸化物系コイル複合方式で21．5T　当砺究所では，かねてよりBi（ビスマス）系高温趨電導体のコイル化の研究を，旭硝子（株），B立電線（株）と共同で進めてきたが，このたび，このコイルと従来の金属系趨電導マグネットとを組み含わせて，21．5T（テスラ，1丁竺1万ガウス）の磁界を発生できた。これは超電導のみを利周して発生させた磁界としては最高の値である。また，酸化物高淑超電導体を高磁界趨電導マグネットに応燭したのは本研究が初めてであり，この超電導体が高磁界発生に有用であることを実証した。以下にその経緯と概略を述べる。　超電導マグネットの利点は，鋼線を矧いた常電導マグネットに比べてはるかに小型で，かつ，高磁界を発生できることにある。このため，物性研究はもとより，医療用核磁気共鴫断層撮像装置（MRI）や磁気浮上列車などに使われており，応用開発が活発に進められている。しかし，現在利用されている趨電導マグネットの全ては，技術の確立した従来型の金属系超電導線材を使胴しており，その趨電導状態が保てる最高の磁界（臨界磁界）の制約から，20Tを越える磁界の発生は急に難しくなる。現在，金属系趨電導マグネットによる最高の磁界は当研究所が記録した21．1Tであるが，趨電導による高磁界発生のさらなる披術開発は学間，応用の両分野において重要である。　金属系超電導体と比べて，酸化物趨電導体は高磁界中でも大きな超電導電流が流せることから，これを高磁界発生に刷用する研究が進められてきた。しかし，高い臨界電流密度を信頼性高く示す長い線材の作製技術，酸化物趨電導体特有の腕；さを克服するコイル成形技術，強い電磁力への対策の確立等，種々の難題があり，酸化物単独で大型のコイルを作製して金属系超電導マグネットを凌ぐ高磁界を発生させることは現在の所難しい。これを固避する一つの方法は，金属系超電導コイルで高磁界を発生させ，その巾で酸化物コイルに通電して磁界発生を行わせる複含方式である。今固はこの方式を採用した。　当研究所では，これまでドクターブレード法やディップコート法によりBi系酸化物超電導体の線材化技術を開発し，高磁界での臨界電流特性の優外禰コィルれたテープ材や小型コイルを作製して　　NbTiきた（金材技研ニュース1993年NoI7）。このうちディップコート法によるコイルの作製では次のプロセスをとる。Biガ　Sr・CaCむ・O、の組成比をもつ超電導体粉末を有機溶媒等　と混含して懸濁液を作り，この中に銀基板テープを連統　的に通過させて懸濁液をテープの両繭に塗布する。その　テープを乾燥させ，コイル状に巻いて熱処理をする。そ　の際，酸化物趨電導体を部分溶融状態から徐冷すると結　晶粒の方位が揃い，高い1臨界電流が高磁界中でも得られ　る。また，熱処理をBi蒸気巾で行うと，酸化物からのB1　の蒸発が抑制されて不純物の析槻量が減少し，臨界電流　特性の再現性が良くなること等を兄い出し，それによる　特性の改善を行ってきた。　　一方，当研究所に鐘設されている強磁場ステーションで　は，金属系超電導マグネットとして最強の磁界発生が可能　な装置がすでに設置されている。この20丁級趨電導マグ　ネットは，外層がNb－Ti含金線材，中層がT1添加Nb．Sn　化合物線材，内層（I）（II）もTi添加Nb．Sn線材で構成され　ており，飽不腱流動ヘリウム巾（1．8K）で運転して，内径50　mmの空間に前述の21．三丁の磁界発生を記録している。　　今回は，この2つの成果を組み含わせた。すなわち，　図に示すように，ディップコート法による酸化物コイル　を20丁級超電導マグネットの内側に挿入した。コイルは　内径13mm，外径47．5mmで，高磁界による強い電磁力に　耐え得るよう，絶縁材料や充坂材料の逮択，コイルの固　定法の改良等を行った。試験は，金属系マグネットを1．8　Kで20．8Tまで励磁しておき，内側の酸化物趨電導コイ　ルに通電した。その結果，酸化物コイルは275アンペアま　で超電導状態を保つことがわかった。この電流による酸　化物コイル自身の発生磁饗はO．7Tであり，計21．5Tを　コイルの申心部に発生できた。　　今固は金属系マグネットの内径が50mmであったた　　　　　　　　　めに酸化物コイルの外径が制限されてビスマス系酸化物コイル　　　　　　　　　O．7Tの磁界増分に留まった。しかし，　　　　　　　　　開発したテープ自身は，さらに高い磁13mm1㎞175m㎜鐵50mm　　　　　　　内欄コイル（lI〕【1】燃コイル　　　　　（Nb，Ti）ヨSn（Nb，Ti）茗Sn　　内臓コイル（I〕　　　　　　（Nb，Ti）茗Sn21．5Tを発生した趨電導コイルの模武1更1界剛二1でも大きな趨電導電流を流せることが確認済みであり，金属，酸化物両者のコイルを適切に設討することにより，さらに高い磁界をより大きな空間中に発生させることが可能である。上記の成果は，Bi系超電導体を用いて20丁以上の磁界発生が容易に達成し得ることを実証したもので，分析用核磁気共鵬装置等，高磁界を必要とする応用機器の発展に大いに寄与するものと期待できる。一2一X線反射法による薄膜の厚さ精密計測技術の開発50nm厚の単層膜で誤差0．5％， 2層膜で1％以下　X線を利胴した膜厚測定法には，反射を利用する方法と吸収や発光を利用する分光分析法がある。反射法では図1の矢印（一線）で示すようにX線の一部は表面で反射し，他方は空気と薄膜の界面で屈折して厚さDの潮嘆内に進入し，薄膜と基板の界面から全反射されて戻り，雨者が干渉を起こす。膜厚Dはブラッグ則に屈折の補正項を導入した次式から求めることができる。　　　　　　〃＝2D（1一δノsi員2θ）sinθ　ここにλはX線の波長，θは入射X線と薄膜面の成す角，nは整数，δは腫折に関する項で（1一δ）が魎折率である。δは界面の佳質により異なるがユ〇一6の桁である。また，CdKα、線の全反射1臨界角，すなわちそれより小さくすると全反射が起こる角度θ。は，大きく兄積ってもズ以下であるから上式より，厚さの計測に要する角度2θの測定範囲は高々O．1～5。程度であることがわかる。　しかし，この角度2θが小さすぎるため，通常用いられている集巾法の光学系の回折計では，薄膜からの情報はバックグラウンドに理もれて検出できない。そこで，X線の単色性とビーム平行性を高めるため，ゲルマニウム（Ge）単結縞の（u1）而を利用した2縞晶チャンネルカット・モノクロメータを試作・装着し，平行法の改良型圃折計とした（図2）。このモノクロメータを通過したX線はCuKα。が完全に除去されて単色CuKα1線となり，そ旦i地X線反射X線反射X艦D反射X線の巣色性を示す分解角（FWHM）はO．O04以下となっている。　試作した2結晶モノクロメータ金体の反射効率は理論予測通りに約80％であった。強度は単色化と平行化に伴う摸失のため集中法の場合に比べて約8％に低下したが，測定に支障はない。　この装置による測定例として，Ti－A1含金薄膜の反射パターンを図3に示す。このパターンには，潮嘆基板からの全反射波と薄膜申に生じた定在波との干渉の結果，強度に多数の極大・極小が現れている。極大・極小の角度位澄2θを数値微分法により精度よく読み取って定在波の波長を求め，θCとδの間に成立するθ。＝河の関係を用いて解析すると膜の厚さ，誤蓬，臨界角が定量できる。実測例として，50nm程度の単層膜の厚さ測定の誤差はO．5％，2層膜の場含の誤塞は1％程度であった。この方法は薄渡の結晶状態に関係なく利用できる。多層膜の原さ測定も可能であり，反射波や定在波に含まれる情報を考えると界繭の状態分析への応用が期待できる。また，種々の原さの薄膜帝に生じる定在波を詳細に調べることにより，物質の構造に闘する原子スケールの憶報が得られる可能性もある。　現夜，装置の感度，計測精度の更なる向上を目指して4結混を用いたモノクロメータを試作中である。　　　　　　　　　　　　！　　　　1次微分捌1線十〇．5千O．O い1　　　　　　　　　　（図1　反射法による薄膜の厚さ測定の原理2結一墨モノクロメータ　　D．S。参伽1．o！’ジ　　、1）ノ）　　　　　｝）　　　　い　　　　　　　　　　　　　　　Ti－Al　　　　　㍉　　　　　　　霧綴　　　　　　㌔（、謎　　　　　　　　　、（　　　　　　　ソ　、　＾　　　　　　　　け、憩〇一5　　｝（。　　　　　　　　　　　㍑いハヘ＼　　　　　　　　　1　　試料　　　　　　　　　　　　　　　　　S6　　　　　　　　　　　　　　　　＼　機燃　　　　　　、D1s　＼クりツト　　　　　　l　1　一’試料図2　集弓11法と平行法光学系のX線固折計の比較O．O0．4　　　　0．8　　　　1．2　　　　1．6　　　　2．0　　　　2．4　　　　2．8　　　　　　　　　2θ角（度）図3　ガラス基板上のTi－A1含金薄膜の反射パ　　ターンとパターンの極大・極小を示す2θ角　　の微分法による検舳列。la）測定されたパ　　ターン，（b）測定パターンの1次微分直封線一3一◆短　信◆●受　　賞　第20回岩谷直治記念賞　強磁場ステーション　木吉　司，井上　廉　日立製作所黒石一夫　「21．1丁大口径超電導マグネットの開発」により，平成6年3月7日，上記の賞を受けた。●人事異動　平成6年3月31日　定年退職　吉川明静（基礎物性研究部長）　定年退職　永田徳雄（第5研究グループ総合研究官）　辞　職魚谷賢治（管理部技術課長）　平成6年4月1日　昇　　任　基礎物性研究部長　松本武彦（基礎物性研昇昇　　究部第2研究室長）任　第5研究グループ総合研究官　新谷紀雄　　（損傷機構研究部第2研究室長）任　管理部技術課長　矢部一義（科学技術庁科　　学技術振興局企画課長補佐）●海外出張氏　　名藤田大介所　　　属第4研究グループ期　　　間6．3．　1－7．2．28行　　先デンマーク用　　　　　　　務高速粒子線と固体表面との相互作用の解明に関する研究一般公開一本所と支所で406人程が参観　　ヤングのサイエンス広場も大好評　当研究所では，科学披術週間行事の一環として，目黒本所（材料試験施設・4月18日）と筑波支所（4月22日）を一般公開し，科学技術庁主催の「ヤングのサイエンス広場」（4月23～24日，東京・科学技術館）に出展した。　一般公開では，本所，支所合わせて406人程の来訪があり，研究成果の説明や質問に対する応答が，第一線の研究者により熱心に行われた。　また，子供達の科学技術への興味を喚起することを目的としたrヤングのサイエンス広場」では，rぽくとわたしの金属教室」を開催し，簡単なクイズや実験に参加し，眼を輝かせる大勢の子供達の姿が印象的であった。ヤングのサイエンス広場を御視察された江田前科学技術庁長官（手前左から2番目）発行所科学技術庁金属材料技術研究所（本　　所〕〒153東京都目黒区中目黒2－3－12　　　　　TEL（C3）3719－2271，FAX（03）3792－3337（筑波支所）　〒305茨城県つくぱ市千現1－2－1　　　　　TEL（0298〕53一ユOOO（ダイヤルイン〕，FAX（0298）53－1005通巻第425号　　　　　　平成6年5月発行編集兼発行人　　　石井利和問合せ先　　　　　管理部企画課普及係印刷所前田印刷株式会社　　　　　　東京都新宿区束五軒町1－9一4一