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[tic_dogu4.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/3ca767a4-f2b1-49cb-891c-18b351ab9a42/download)

## Creator

[轟 眞市](https://orcid.org/0000-0003-3986-1900)

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[ポケットひとつの原則 ― ファイルは手ぶらで運ぶもの](https://mdr.nims.go.jp/datasets/dc6a52ae-cf61-4e66-b1a5-bab08f680b48)

## Fulltext

Informatics for researchers' life (1): Carry your files empty-handed◎連載研究生活のためのインフォマティクス【第 1回】ポケットひとつの原則—ファイルは手ぶらで運ぶもの轟　眞市 物質・材料研究機構光材料センター∗Shin-ichi TODOROKIUSBメモリやノートパソコンを紛失してしまい、「記録されていた個人情報が流出する恐れあり」と、責任者が謝罪する事件を目にするたび、あの仕組みを導入しておいて本当に良かった、と実感する。ネットから侵入してくるウイルス等の脅威もさることながら、情報を管理する側の人間に完璧を期待できない現実にも対処すべきである。また、裁量労働制や在宅勤務の導入で、場所にとらわれない働き方が可能になってきた研究者は、どうすれば効率的なファイル管理ができるのであろうか。本稿では筆者が講じている対処法を紹介する。特殊な方法に見えるかもしれないが、その裏に流れる哲学を感じていただけたらと思う。わかっちゃいるけど、、、なぜ、USBメモリやノートパソコンを持ち歩かなければならないのか？外回りでそれらが必要であるなら仕方がない。でももし、職場と自宅で同じファイルやソフトが必要、という理由だけなのであれば、他にもっとやり様がある。ネットワーク経由で運べば良いのだ。例えば自分宛てのメールに必要なファイルを添付する。あるいは、オンラインストレージ†を利用する。でも、たくさんのファイルを参照する必要があるし、いちいち選んでいられない。急いでいる時はうっかり転送し忘れることもある。そう、必要な作業をするのにいちいち手間がかか∗〒 305-0044茨城県つくば市並木 1-1fax 029-854-9060URL: http://www.geocities.jp/tokyo1406/†サーバの空き領域を借り受け、ユーザがインターネット経由でそこにデータを保存できるようにするサービスのこと。OfficeLab.InternetLANHomeFirewallRental server図 1:ネットワーク構造ると、それが億劫になって、結局望ましくない安易な方法 (この場合はファイルやPCの持ち出し)に走ってしまうのが人間だ。でも、安易な選択をして自らに常に完璧な物品管理を課すよりも、パソコンに完璧な作業をやらせる方が遥かに気が楽である。手を抜けずに常に努力を強いられる位なら、手を抜くための努力をする方が良い。単純にすればコトは容易解決策は単純なものが一番良い。職場や自宅のどのPCを立ち上げても、同じファイルが見えるようにすれば良い。席を離れるときにコマンドを打ち、別のパソコンを立ち上げたらまたコマンドを打つ。あとはパソコンが自動的に最新のファイルに上書きしてくれる。移動させるべきファイルを指定する必要はなく、勝手にパソコンが選んでくれる。その様なプログラムを自作した。これを導入して以来、どこで仕事をしようとも、仮想的に同じパソコンを使っている状態となった。「情報を保存する場所は一ヶ所にまとめるべし」というポケットひとつの原則 [1] にもかなうやり方だ。68 マテリアルインテグレーション Vol.21 No.10 (2008)http://www.geocities.jp/tokyo_1406/�http://www.tic-mi.com/publ/mi_new.html�◎連載勘の良い読者なら、「ちょっと待て」とお思いになるであろう。職場から退出する時にパソコンの電源は切るのだから、自宅のパソコンから職場のファイルを見ることはできない。そもそも職場にはファイアウォールが設置されているのだから、自宅からはアクセスできない。その通り。そこで筆者は外部にサーバを借り受け、そこを介してファイル転送している (図 1参照)。オンラインストレージと異なるのは、ファイル指定をする手間を省いている点だ。全ての OSは Linuxに統一してあり [2]、転送には rsyncというフリーソフトウエアを使っている。接続先のファイルと比較して、内容が異なるものだけを選んで転送してくれるので、仕事一日分のファイル転送量はたかが知れている。2001年 2月にこの仕組みを導入して以来、ファイルの持ち運びにまつわる問題に悩まされることはほとんど無くなった。今まで 7年半も手が抜けたのだから、その構築に努力した甲斐があったというものだ。常時電源が入っているレンタルサーバーとファイルが同期されているということは、常にファイルがバックアップされていることを意味する。定期的にファイルを光ディスクにバックアップする必要が無くなった。また、今までに 2度、ハードディスクが壊れて中身を失ったことがあったが、迅速にデータを復旧することができた。ユビキタスMy PC自分の行動範囲にあるどのPCを使っても同じファイルが見えるということは、重さの無いファイルキャビネットを持ち歩いている様なものだ。今まで紙媒体で保存していたものをハードディスク上への保存に切替えることの利益は測り知れない。電子ファイルの形で収集した論文等はどこでも読み出せるし、実験ノートも電子化が可能である [3]。忘れて困ることは何でも入力しておく習慣がついた。古来、良いアイデアが浮かぶ場所として三つの場所が挙げられている。馬上・枕上・厠上、すなわち移動中、就寝中、排泄中である。思い付いたアイデアを、忘れないうちに最寄りの PCに入力しておけば、あとでどこからでも検索することができる。自分専用のアイデアデータベースとなる。整理するなら効率的に昨今のハードディスクの容量は肥大化し、溢れる心配はほぼ無用になった。しかし、せっかく保存しておいても、必要な時に必要なものを見付けられなければ、ゴミを大事に抱えている様なものだ。後で見付け易くなるように整理することも大事だが、全てを整理していては、時間が幾らあっても足りないことは目に見えている。選択と集中が必要である。自分の研究業績に関するファイルは後で参照することが多い。また、研究業績リストは研究者であれば常に更新しておくべきものである。ならば、これを電子化しておき、関連するファイルへのリンクを埋め込んでおけば、必要なファイルが見付け易くなる [4]。このリストに載らないファイルなら利用頻度も少ないから、別途全文検索ソフトウエアで探す方が効率的である。机やキャビネットを使い易く整理することは一仕事だが、ハードディスクの整理と検索は、パソコンの力を借りることができる分、うまいやり方があるのである。［参考文献］[1] 野口悠紀雄：“「超」整理法”,中公新書 1159 (1993)[2] 轟眞市：“技術者の道具箱 (2) Linuxとの巡り合わせは葉隠の如し”, マテリアルインテグレーション, 21, 8, pp.65–66 (2008).[3] 轟眞市,小西智也,井上悟：“ブログを基にした実験ノート: 個人の研究活動を効率化する情報環境”, Appl. Surface Sci.,252, 7, pp. 2640-2645(2006)の和訳。[4] 轟眞市：“研究業績リストの電子化―研究者のための執筆・発表支援システム”, セラミックス, 42,7, pp. 520–524 (2007).※筆者の文献はすべてインターネットからダウンロードできます。タイトルで検索を掛けてみてください。Materials IntegrationVol.21 No.10 (2008) 69http://www.tic-mi.com/publ/mi_new.html�