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[SAXS・SANS及びAPTによるSi量の異なるCu-Ni-Si合金中の析出相の解析.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/3ba3742b-c097-4d7a-a9e5-711105ddd752/download)

## Creator

佐々木 宏和, 大場 洋次郎, 廣井 孝介, 大沼 正人, [埋橋 淳](https://orcid.org/0000-0003-2023-8158), [大久保 忠勝](https://orcid.org/0000-0003-3548-1951)

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[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

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[SAXS・SANS及びAPTによるSi量の異なるCu-Ni-Si合金中の析出相の解析](https://mdr.nims.go.jp/datasets/a3fcbadf-9e1f-44ad-a4f0-a513e0650e71)

## Fulltext

SAXS・SANS及び APTによる Si量の異なる Cu-Ni-Si合金中の 析出相の解析   古河電気工業株式会社 佐々木 宏和*  豊橋技術科学大学 大場 洋次郎  日本原子力研究開発機構 廣井 孝介  北海道大学 大沼 正人  物質・材料研究機構 埋橋 淳  物質・材料研究機構 大久保 忠勝  Characterization of precipitates in Cu-Ni-Si alloys with different Si contents by SAXS, SANS, and APT   Furukawa Electric Co., Ltd. Hirokazu Sasaki*  Toyohashi University of Technology Yojiro Oba  Japan Atomic Energy Agency Kosuke Hiroi  Hokkaido University Masato Onuma  National Institute for Materials Science Jun Uzuhashi  National Institute for Materials Science Tadakatsu Ohkubo    The strength of Cu-Ni-Si alloy can be improved by finely dispersing a Ni-Si precipitate into the Cu matrix by heat treatment. To investigate the strengthening effect of the precipitate, quantitative evaluation of the size distribution and dispersion state is necessary. In this work, we utilized small-angle X-ray scattering (SAXS), small-angle neutron scattering (SANS), and atom probe tomography (APT) to analyze Ni-Si precipitates in Cu-Ni-Si alloys with different Si contents. The APT results revealed two types of diffusion layers at the interface between the Cu matrix and the precipitated phases. Curve fitting of the SAXS and SANS profiles showed that the ratio of the minor axis to the major axis of the precipitates decreased with an increase in aging temperature, and the shape changed from spherical to ellipsoidal. The major axis radius of the precipitates determined by SAXS was measured to be larger than the major axis radius measured by SANS. This is due to the influence of the diffusion layer observed in the APT analysis.  Keywords: small angle x-ray scattering, small angle neutron scattering, atom probe tomography, Cu-Ni-Si alloy, δNi2Si precipitate  1. 緒言 近年、スマートフォンやパーソナルコンピュータなどの電子機器の小型軽量化や高性能化に伴い、それに使用される電子部品も小型かつ高性能なものになっている．このため、これらの導通部に使用される銅合金条への要求特性も高まっており、高強度及び高導電性の材料が望まれている．このような部材への要求特性を満たす銅合金として Cu-Ni-Si 合金があり、熱処理により銅母相中にNi-Si 系析出相が微細分散する事で強度が向上する事が知られている．特に、Cu-Ni-Si 合金の特性向上には、析出相の構造を最適化することが重要であり、そのためには析出相の形状・大きさなどを正確に把握することが必要となる.このような背景のもと、本研究では Cu-Ni-Si 合金中に形成される析出相の解析を実施した. 既報では、2.5 mass%の Ni と 0.6 mass%の Si を含有する Cu-Ni-Si 合金の析出相の解析結果を報告した[1-4]．ここでの Ni と Si の比は、mol%で Ni/Si≒2 であった．この組成比率が、最適な析出硬化及び導電性を両立するバランスが取れた組成である．一方、これら Ni と Si の組成を変化させた Cu-Ni-Si 合金の研究事例は多数あり、時効析出相と導電性及び強度との関係性が詳細に考察されている[5-7]．この析出相の解析は、主に透過型電子顕微鏡(TEM: Transmission Electron Microscopy)を用いて、大きさ・形状・結晶構造が解析されてきた[8-14]．本研究では、こ* 〒220－0073 横浜市西区岡野 2－4－3 Tel: 045－311－1212  E-mail: hirokazu.sasaki@furukawaelectric.com れら過去の TEM による解析結果をふまえて、Ni 量を一定にし、Si 組成を変化させた Cu-Ni-Si 合金における析出相の解析を実施した．TEM では困難な析出相の 3 次元構造を、 3 次元アトムプローブ法 (APT: Atom Probe Tomography, または 3DAP: Three-Dimensional Atom Probeとも呼ばれる)を用いて、析出相の大きさ、形状、組成の解析を試みた．また、金属中の析出相の平均サイズなどの統計値の定量性に優れている X 線小角散乱法(SAXS: Small Angle X-ray Scattering)や中性子小角散乱法(SANS: Small Angle Neutron Scattering)を用いて相補的に解析した．   2. 実験方法 2.1 試料  試料は 3 種類の Cu-Ni-Si 合金を用いた．試料 A は Niが 2.6 mass%、Si が 0.6mass%、試料 B は Ni が 2.6 mass%、Siが 1.4mass%、試料CはNi が 2.6 mass%、 Siが 2.8mass%含有している．Ni/Si 比は、mol%に換算すると、試料 A は1.9、 試料 B は 0.9、試料 C は 0.4 である．これらを表 1に示した．析出相が Ni2Si である場合に、試料 A は含有する Ni と Si のほぼ全てが析出相の形成に寄与するが、試料 B と C は Si が過剰であり、Ni2Si 析出相に寄与しない Si は母相に固溶していると考えられる．これらの合金は、溶解・鋳造した後、熱処理、圧延、焼鈍工程を経て、溶体化熱処理を行った．その後、2 時間の時効析出熱処理を行った．SAXS 及び SANS 測定は、溶体化材に加え、時効温度が 450、500、550 ℃の Cu-Ni-Si 合金で行った．尚、Ni/Si≒2 では 500℃が最高硬度値となる条件である．また、本研究で用いた Cu の結晶子の大きさは数 μm であるため、SAXS 及び SANS の測定体積から考えると、多数の結晶子を測定している． Table 1 Samples  Ni (mass%) Si(mass%) Ni/Si(mol%) Sample A 2.6 0.6 1.9 Sample B 2.6 1.4 0.9 Sample C 2.6 2.8 0.4  2.2 APT 測定  APT 法は、針状に加工した材料を針の先端表面からレーザーパルスもしくは電圧パルスと同期させながら 1 原子ずつ蒸発させ、イオン化した原子を 2 次元検出器で検出することで位置情報を、蒸発した原子が検出器に到達するまでの飛行時間から原子の種類を同定し、取得データを再構成することにより、ナノメートルオーダーの 3次元組成マップを可視化できる．本研究では、Cu-Ni-Si 合金中に存在する数 nm～数 10 nm の析出相の大きさ、形状、組成の解析を目的とした．APT 測定用の試料作製は集束イオンビーム(FIB: Focused Ion Beam)法で行った．加速電圧 30 kV の Ga イオンビームを用いて針状の試料を作製し、最終クリーニングに 5 kV のイオンビームを用いた．FIBは、FEI HeliosG4UXを用い、APT装置は、AMETEK社製 Invizo 6000 を用いた．銅合金においては電圧パルスの代わりにレーザーパルスを用いることで安定した APT測定が可能となったが[15]、従来の LEAP 5000XS などの直線型 APT 装置では Fig.1(a)に示すように針状試料の中心領域のみ分析可能な設計になっていた．一方で、AMETEK 社製の最新型 APT 装置である Invizo 6000 はFig. 1(b)の模式図のように静電レンズの搭載によってイオンの軌道を曲げることで分析可能な領域(Field of View)が従来型の約 4 倍以上あるため、針状試料のほぼ全領域を含む広範囲の測定が可能になっている[16]．またイオン蒸発をアシストするパルスレーザーは、波長が 257.5 nmである深紫外光を用いている上に 2 方向から照射するデュアルレーザーを用いることで、紫外光のパルスレーザーを用いる場合に比べて、APT 測定における質量分解能の向上や試料破壊の低減などが報告されている[16,17]．測定歩留まりの向上に寄与する上に、異相界面での試料破損が抑えられることで、広範囲での測定も容易となる．析出相を含む金属の解析においては、析出相と母相の界面において、試料破壊が誘起される場合があるため、深紫外光パルスレーザーを用いれば、析出相を安定的に測定可能である．尚、APT 測定は、試料温度 30K、レーザーパワー400pJ、 周波数 440kHz で実施した．  Fig.1 Schematic illustrations of (a) conventional straight-flight path APT and (b) newly designed APT (AMETEK’s Invizo 6000). The analyzed volume (i.e., field of view) of the conventional straight-flight path APT is limited to only the core region of the needle-shaped specimen, while in contrast, the latest APT equipped with an electric lens enables a much larger field of view encompassing the entire needle. Note that details of the local electrode, counter electrodes, and lens are omitted here.  2.3 SAXS 測定 SAXS 測定は、試料に X 線を照射し、低角度に散乱された X 線を 2 次元検出器で検出する．得られた散乱像を円環積分し、SAXS プロファイルを作成する．このプロファイルを解析することにより、粒子の形状、大きさ、数密度の情報を得ることができる．一般に、プロファイル I (q)は、式（1）で表すことができる[18-21]．ここで、q は散乱ベクトルの絶対値、r は散乱体の位置ベクトルの絶対値、Δρは X 線に対する散乱長密度差であり、分散粒子の散乱長密度と母相の散乱長密度の差である．N(r) は個数密度分布、V(r)は粒子の体積である．F (q,r)は形状因子であり、粒子の形によって異なる．S(q,r)は粒子間干渉の効果であり、粒子数密度が小さい場合は S(q,r)=1 とみなせる．本研究で粒子間干渉の影響を考慮する場合は、S(q,r)として Percus-Yevick モデルを用いた[21]． 𝐼𝐼(𝑞𝑞) = Δ𝜌𝜌2 ∫ 𝑁𝑁(𝑟𝑟)𝑉𝑉2(𝑟𝑟)𝐹𝐹2(𝑞𝑞, 𝑟𝑟)S(𝑞𝑞, 𝑟𝑟)d𝑟𝑟 ∞0  (1) 測定した SAXS プロファイルから粒径の分布を求める場合には、測定データからカーブフィッティングを行う．ただし、フィッティングにはいくつかの仮定が伴う．例えば、粒子は球形であると仮定し、更に体積重みつき頻度分布は式（2）で表せる対数正規分布であると仮定した上で、測定した SAXS プロファイルが最もよく当てはまるような定数 a、ピーク幅 σ、ピーク半径 r0 を定数とした対数正規分布を求める． 𝑁𝑁(𝑟𝑟) ∙ 𝑉𝑉(𝑟𝑟) = 𝑎𝑎√2𝜋𝜋𝜎𝜎𝜎𝜎exp �− {ln(𝑟𝑟)−ln (𝑟𝑟0)}22𝜎𝜎2�  (2) 本実験では、X 線を透過させるため、試料は研磨により約 20 μm の厚さとした．実験室系の SAXS 装置は、Rigaku NANO–Viewer を用いた．Mo–Kα 線源を用いており、入射 X 線のエネルギーは 17.47 keV である．カメラ長は 0.5 m である．更に SPring–8 の BL08B2 にて、超小角X 線散乱法（USAXS：Ultra Small Angle X–ray Scattering）測定を行った．入射 X 線のエネルギーは 18 keV であり、カメラ長は 5.9 m で測定した．実験室系 SAXS プロファイルは、強度標準試料であるグラッシーカーボンを用いて散乱強度の絶対値化を行った[22]．その小角散乱プロファイルの強度に合わせて、USAXS プロファイルを繋げて、1 つの小角散乱プロファイルを作成した．  2.4 SANS 測定  SANS測定は J-PARCに設置されたBL15 TAIKANを利用した．試料は厚さ 2 mm とし、室温で測定を行った．母相の結晶構造による多重ブラッグ回折の影響を避けるため、波長が 4.5 - 14.5 Å の中性子を用いて小角散乱プロファイルを作成した．散乱強度は SAXS 測定と同様にグラッシーカーボンにより絶対値化を行った．測定時間は 40分である．なお、SANS におけるプロファイル I(q)は、式(1)において、Δρを中性子に対する散乱長密度差に置き換えたものである．  3. 結果及び考察 3.1 APT 結果 APT 測定は最も Si 量が多い試料 C の 550℃時効試料で行った APT 解析結果を Fig.2 に示す．ここで、Si20%等濃度面 Ni40%等濃度面を示す．この図から析出相の大きさは長軸半径 20nm 以上あり、大きい析出相は 70nm である．尚、当初、従来型の APT 装置 LEAP 5000XS で測定を試みたが、析出相が大きいため析出相と母相の界面の面積が大きく、この異相界面で試料破壊が頻発し、広範囲での測定が困難であった．そこで、Invizo 6000 を用いることにより、このような大きい析出相を含む Cu-Ni-Si合金でも安定的に測定可能となった． Fig.3(a)に Ni40%等濃度面と Ni と Si の原子マップを重ね合わせた結果を示す．等濃度面が Ni2Si 析出相に対応し、外側に偏析する Ni と Si の原子は拡散層を表している．この拡散層の大きさを把握するため、Fig.3 (a)中の矢印で示す方向で作成した析出相の濃度プロファイルをFig.3 (b)に示す．中心部では Ni と Si が 2：1 であることから、析出相は Ni2Si であることが分かる．また、析出相と銅母相の界面で、Ni, Si, Cu が相互に拡散していることを確認できる．これらの拡散層は、既報[1-4]にも示したように 2 つの特徴がある．1 つは矢印 1 で示した Si の組成が一定で、Ni 組成が銅母相側に向けて減少している領域である．この領域は、δ(Ni 1-y,Cuy)2Si である[14]．矢印 2で示す銅母相に Ni と Si が 10 %以下で拡散している領域もある．また、矢印 3 で示す拡散層の外側は Si の濃度が3%程度あり、過剰な Si が固溶していることも確認できる．  Fig.2 3D atom maps of Ni and Si. The Ni2Si precipitates are visualized with iso-concentration-surfaces of Ni = 40at% (green) and Si = 20at% (red). The field of view (x, y) of this data is larger than 120×120 nm.   Fig.3 (a) Example of a typical Ni2Si precipitate. (b) 1D compositional profile along the arrow drawn in (a). The cylinder size for the 1D profile was a diameter of 10 nm. Note that 3–4at% of Si was soluted in the alloy’s matrix.  3.2 SAXS 結果 試料 A, B, C の SAXS 測定結果を Fig.4 に示す．それぞれの図には溶体化材のCu-Ni-Si合金、時効温度450、500、550 ℃で熱処理した試料のSAXSプロファイルを示した．溶体化材の Cu-Ni-Si 合金と比較すると、全ての時効析出熱処理材において、q=0.04～2 nm-1の領域で析出相による散乱を示すショルダーが出現している．また、時効熱処理温度が高くなるに従い、ショルダーは Low-q 側に移動していることが確認できる．これらの結果から、Ni-Si 析出相が徐々に粗大化していることが推測される．また、Fig.5 には、時効温度 550 ℃で熱処理した試料を比較した結果を示す．Si 量の多い Cu-Ni-Si 合金は Si 量の少ないCu-Ni-Si 合金よりもショルダーが Low-q 側に移動していることから、Si 量が多いほど、析出相が粗大である．    Fig. 4 SAXS profiles of the copper alloys. (a) sample A (b) sample B (c) sample C.  Fig. 5 SAXS profiles of the copper alloys.  3.3 SANS 結果 試料 A, B, C の SANS 測定結果を、Fig.6 に示す．SAXS結果と同様に、時効熱処理温度が高くなるに従い、散乱を示すショルダーは Low-q 側に移動し、Ni-Si 析出相が徐々に粗大化している．次に、Fig.7 には、時効温度 550 ℃で熱処理した試料を比較した結果を示す.SAXS 結果と同様に、Si 量が多いほど、析出相が粗大であることが理解できる．    Fig. 6 SANS profiles of the copper alloys. (a) sample A (b) sample B (c) sample C.  Fig. 7 SANS profiles of the copper alloys.  3.4 SAXS 及び SANS プロファイル解析 APT 結果をふまえて、SAXS 及び SANS 結果の解析を行った．APT 解析結果では、析出相は拡散層も考えると楕円体に近い形状であった．そこで、楕円体と仮定してSAXS・SANS 結果をフィッティングした．ここで、式(2)に示すように、体積重み付き頻度分布が対数正規分布に従う条件とした．また、対数正規分布関数のピーク幅を0.3 とした．SANS プロファイルの一部には、ピークがあるため、粒子間干渉の影響を考慮して解析した[21]．試料A の 550℃時効試料の SANS プロファイルのフィッティング例を Fig.8 に示す．このように、それぞれの SAXS・SANS プロファイルにおいて、カーブフィッティングを行い、析出相の大きさや形状を解析した． SANS プロファイルをカーブフィッティングして算出した析出相の短軸/長軸比を Fig.9 に示す．いずれの試料も時効温度が上昇するに従い、短軸/長軸比が小さくなっている．すなわち、球形に近い形状からより円盤に近い楕円体形状に変化していることが理解できる．これらの結果は、各時効温度における Cu-Ni-Si 合金の析出相のAPT 結果と整合する結果である[23]． Fig.10 に SANS 及び SAXS プロファイルにおけるカーブフィッティングから求めた長軸半径を示す．ここで、フィッティングする際に、Fig.9 で得られた SANS のフィッティング解析で得られた短軸/長軸比を用いた．いずれの試料も時効温度が上昇するに従い、長軸半径は大きくなり粗大化している．また、概ね SAXS から求められる長軸半径は、SANS の長軸半径より大きい．この理由は、APT 解析で観測された拡散層の影響である．この領域では析出相中心部の Ni2Si と組成が異なり、既報に示したように X 線と中性子の散乱長密度差が異なる[1-4]．拡散層δ(Ni 1-y,Cuy)2Si と銅母相の散乱長密度差は、X 線ではδNi2Si と母相の散乱長密度差と大きく変わらない。一方、中性子では拡散層 δ(Ni 1-y,Cuy)2Si と母相の散乱長密度差は δNi2Si と母相の散乱長密度差よりも小さい。従って、SAXS の方が拡散層からの散乱が反映され、半径は大きく見積もられる．今後の研究課題であるが、Fig.10 におけるSAXSとSANSの差は拡散層の大きさを反映しており、各合金における拡散層厚さを表す指標になりうる．  Fig. 8 SANS profile and its fitting profile of the copper alloy.   Fig. 9 Minor to major axis ratio of the precipitates calculated by curve fitting the SANS profiles.   Fig. 10 Major axis radius of the precipitates calculated by curve fitting of SANS and SAXS profiles.  4. 結言 1) SAXS・SANS の測定より、時効温度の上昇に伴い析出相が粗大化している．同じ時効温度で比較すると、Si 量が多い試料の方で析出相が大きい． 2) SAXS・SANS プロファイルのカーブフィッティングの結果、時効温度の上昇に伴い析出相の短軸・長軸比は小さくなっていることから、球形から楕円体形状に変化していた． 3) SAXS から求められる析出相の長軸半径は、SANS の長軸半径より大きく計測された．この理由は、APT 解析で観測された拡散層の影響と推定された．  謝辞 本研究の一部は、物質・材料研究機構の電子顕微鏡ユニットの支援を受けて実施された．APT 解析は、物質・材料研究機構の鈴木恭子氏のご協力の元に実施された． 実験室系 SAXS は、京都大学複合原子力科学研究所の共同利用により実施した．SPring–8 の SAXS 測定は、兵庫県ビームラインBL08B2 にて桑本滋生氏の協力により実施した．SANS 測定は J-PARC MLF BL15 において課題番号 2022I0015 の一部として実施した．  参考文献 [1]佐々木宏和、秋谷俊太、大場洋次郎、大沼正人、A. D. Giddings、大久保忠勝：銅と銅合金, 60 ,1(2021) 309－314. [2] H. Sasaki, S. Akiya, Y. Oba, M. Onuma, A.D. Giddings and T. Ohkubo: Materials Transactions, 63, 10 (2022) 1384－1389. [3]佐々木宏和, 秋谷俊太, 三原邦照, 大場洋次郎, 大沼正人, 埋橋淳, 大久保忠勝：銅と銅合金, 62, 1, (2023) 85－89. [4] H. Sasaki, S. Akiya, K. Mihara, Y. 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