# Fileset

[日本金属学会誌-89_2025_280-Kawashima.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/309640ba-e1fa-4b82-8518-0a85b112355e/download)

## Creator

川島 唯, [許 亜](https://orcid.org/0000-0001-9067-5244), 亀岡 聡

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[Ti–Pd–Ni系箔型合金触媒のアセチレン水素化反応特性](https://mdr.nims.go.jp/datasets/b55ac626-1a8a-4c9d-927a-e4f1d328711a)

## Fulltext

1.　緒　　　言　工業触媒として広く利用されている担持型金属触媒は，担体と呼ばれるAl2O3や SiO2などの酸化物粉末表面に金属ナノ粒子を高分散させた形態をもつ．このような形態により高表面積を有し，活性点となる金属の配位不飽和サイトが高密度かつ安定に存在することで，担持型金属触媒は高い触媒活性を実現している．しかし，高活性を示す反面，C2H2水素化反応などの選択性が求められる反応においては選択率が低いという課題がある．これまで担持型金属触媒の活性や選択性，安定性を向上させる目的で合金触媒についての研究が行われてきた［1,2］．しかしながら，これらの触媒は合金ナノ粒子を用いていることから合金の組成や構造を明確にすることが困難である．さらに担持型触媒は金属・合金 –担体間の相互作用（担体効果）が絡むため，合金そのものが触媒特性に与える影響については未だ不明な点が多い．　合金触媒の組成や構造を明確にするためにバルク材を用いた研究が進められている．バルク型触媒は含浸法などで作製された担持型触媒とは異なり，アーク溶解などにより作製された合金を粉末化または箔型にして触媒に用いることができる．これにより，従来の化学的手法による触媒材料調製とは異なる視点で，格子欠陥や結晶粒界などに着目した金属学的なアプローチに基づく触媒材料開発が可能となる［3］．特に箔型触媒はバルク型触媒の中でも加工や表面観察などが容易であるため，表面組織制御を利用した研究が行われている［4–7］．箔型金属における組織制御を触媒材料に適用することで金属組織と触媒活性についての新たな知見が得られることが期待される．　本研究では格子欠陥の 1つである双晶が触媒特性に与える影響に着目した．Krajčíらは Al2Auを前駆体としたリーチング処理によって作製したポーラス Auのリガメント内に多数の双晶を観測し，双晶境界の表面に現れる低配位 Au原子列が活性サイトになりうることを報告した［8, 9］．双晶はナノ粒子中のキンクサイトなどの孤立した低配位活性サイトとは異なり，列として活性サイトを形成するため，バルク体においても双晶組織を利用することで高い活性が期待される．そ日本金属学会誌 第 89巻 第 9号（2025）280-286*1 東北大学大学院生（Graduate Student, Tohoku University）*2 Corresponding author, E-mail:   Satoshi Kameoka, satoshi.kameoka.b4@tohoku.ac.jpTi–Pd–Ni系箔型合金触媒のアセチレン水素化反応特性川 島 　 唯 1, ＊1　　許　亜 2　　亀 岡 　 聡 3, ＊21東北大学大学院工学研究科2国立研究開発法人 物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究センター3東北大学多元物質科学研究所J. Japan Inst. Met. Mater. Vol. 89, No. 9 （2025）, pp. 280-286©2025 The Japan Institute of Metals and MaterialsCatalytic Properties of Ti–Pd–Ni Alloy Foils for Hydrogenation of AcetyleneYui Kawashima1,*1, Ya Xu2 and Satoshi Kameoka3,*21 Graduate School of Engineering, Tohoku University, Sendai 980-85792 Research Center for Energy and Environmental Materials, National Institute for Materials Science, Tsukuba 305-00033 Institute of Multidisciplinary Research for Advanced Materials, Tohoku University, Sendai 980-8577Metallic foil catalysts allow easier control of composition and microstructure than conventional metal catalysts. They are promising catalytic materials for investigating the relationship between microstructures and catalytic properties by controlling the introduction of lattice defects. It was reported that twin boundary defects formed in Au–Al alloy catalysts might be the origin of catalytically active sites. In this study, we focused on Ti–Pd–Ni alloy foils that undergo martensitic transformation and thus form twin boundary defects. The relationship between the twin boundary structure and the acetylene hydrogenation properties of Ti–Pd–Ni alloy foils was investigated. The catalytic performance for the acetylene hydrogenation was evaluated using Ti–Pd–Ni alloys (Ti50Pd50, Ti50Pd30Ni20, Ti50Pd20Ni30, Ti50Ni50 (at%)), which exhibit martensitic transformation temperatures ranging from room temperature to above 500°C. The acetylene conversion rates displayed mountain-shaped curves during both heating and cooling processes for all samples. A decrease in conversion rate was observed during the cooling process compared to the heating process, likely due to a reduction in surface Pd contents caused by the formation of titanium oxides. A high selectivity toward ethylene (>60%) was observed for all samples. However, we did not find clear correlation between catalytic activities and phase changes associated with martensitic transformations, probably because of the influence of titanium oxide formation which changed surface composition and microstructure in Ti–Pd–Ni alloys. ［doi:10.2320/jinstmet.J202515］（Received March 21, 2025; Accepted May 24, 2025; Published August 25, 2025）Keywords:  Ti–Pd–Ni alloys, foil catalyst, martensitic transformation, twin boundary defect, semi-hydrogenation of acetylenedoi:10.2320/jinstmet.J202515こで，我々は双晶組織をもつ合金として熱弾性型マルテンサイト変態を示す合金であるTi–Pd–Ni系合金に着目した．このマルテンサイト変態を示す合金では形状記憶効果といった機械的特性について多くの研究が行われているが，触媒特性を調査した研究はほとんどない［10］．Ti–Pd–Ni系合金は PdとNiの組成比を変化させることで室温付近から約600°Cまで幅広く変態温度を制御することができるため，相変態と触媒活性との関連を評価するのに適している．本研究において，Ti–Pd–Ni系合金の触媒特性評価には C2H2水素化反応をプローブ反応として採用した．C2H2水素化反応は工業的に重要な反応の１つとして良く知られている．特に，ポリエチレンの原料となる工業用 C2H4中には不純物として微量の C2H2が含まれており，この微量 C2H2が C2H4の重合用触媒を被毒することが問題となっている［11］．そのため，C2H4原料に含まれる微量 C2H2を C2H4へ選択的に水素化できる高機能な触媒が求められている．そこで，本研究ではマルテンサイト変態を示す Ti–Pd–Ni系合金箔を用いてその双晶構造と C2H2水素化反応特性との相関性を調査した．2.　実 験 方 法2.1　試料作製　Ti50Pd50–xNix （x=0, 20, 30, 50） （at%）合金を Ar雰囲気下にてアーク溶解法により作製した．アーク溶解時には組成均一化のために各 5–6回繰り返し溶解を行った．得られたボタン状インゴットを Ar雰囲気下で石英管に封入し，マッフル炉にて1000°C，5hの熱処理後，炉冷した．熱処理後のインゴットを放電加工機を用いて厚さ 0.5 mmの板状に切り出した．表面状態を統一するために試料表面をエメリー紙で研磨後，ダイヤモンドペースト（粒度：3, 1 µm）で鏡面仕上げした．研磨後の試料の厚さは約 0.3 mmである．2.2　キャラクタリゼーション　マルテンサイト変態温度の測定をするために， Ar雰囲気下にて昇降温速度 10°C/minで示差走査熱量測定（DSC，㈱リガク ThermoPlus EVO2–STA）を行った．室温での相同定には X線回折装置 （XRD，㈱リガク Ultima IV–TS）を用いてX線回折パターンの解析を行った．X線源には Cu–Kα線を用い，管球電圧 40 kV，管球電流 40 mAで測定した．化学結合状態の分析は X線光電子分光 （XPS, ULVAC–PHI PHI5600, AlKα），および SPring–8 （BL09XU, hν = 7.940 keV）での硬 X線光電子分光 （HAXPES）によって行った．表面組織観察には走査型電子顕微鏡 （SEM，㈱日立ハイテク SU6600）を用い，組成分析はエネルギー分散型 X線分析 （EDX, OXFORD INCA Energy）にて行った．マルテンサイト相の双晶組織を透過型電子顕微鏡 （TEM，㈱トプコン EM–002B）を用いて観察した．2.3　触 媒 試 験　触媒試験は常圧固定床流通式反応装置を用いて行った．約 2 mm角にカットした試料約 35枚を内径 4 mmの石英管に触媒層が 5 mm程度となるように充填し（触媒層体積：約0.0628 mL），試料前後にガラスウールを適量詰めることで固定した．反応ガスとして2% C2H2 + 80% H2 + 18% Arを全圧0.1 MPa，ガス全流量 30 mL/minの条件で反応器内に流通させ，C2H2水素化反応試験を行った．なお，C2H2水素化反応試験は，各試料に対し一定の空間速度の条件下において活性評価を行った（空間速度：2.87×104［h–1］，接触時間：0.126［s］）．温度を室温～ 350°Cの範囲で昇温，降温させ，各温度での触媒層通過後の反応・生成ガスをガスクロマトグラフ（㈱島津製作所 GC2014）にて分析した．C2H2水素化反応の反応式は式（1）と式（2）で示される．C2H2 + H2 → C2H4  （1）C2H4 + H2 → C2H6  （2）　触媒特性は式（3），式（4）で示した C2H2転化率，C2H4選択率により評価した．C2H2 𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶𝐶 𝐶 𝐶 𝐶[C2H2(𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚[C2H2(𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚× 100  （3）C2H4 𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆𝑆 𝑆𝑆𝑆 𝑆[C2H4(𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚[C2H2(𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚 − [C2H2(𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑜𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚𝑚× 100  （4）3.　実験結果と考察3.1　作製合金箔のキャラクタリゼーション　Fig. 1に Ti50Pd50–xNix（x=0, 20, 30, 50）合金箔の XRDパターンを示す．Ti50Pd50，Ti50Pd30Ni20，Ti50Pd20Ni30では B19マルテンサイト相のピークが観測された．また，Ti50Ni50では B19'マルテンサイト相および B2母相のピークが観測された．このことから，すべての組成において触媒試験開始時にマルテンサイト相が存在することが確認された．　Fig. 2に各組成の DSC曲線を示す．いずれの組成においても加熱時にマルテンサイト逆変態の吸熱ピークが観測され，冷却時には Ti50Ni50以外の組成でマルテンサイト変態の発熱ピークが観測された．本研究で用いた DSC装置は室温付近での測定が不可能であったが，室温での XRD測定の結果から，Ti50Ni50においても室温付近の温度域にマルテンサイト変態開始温度が存在することが推測される．DSC曲線のベースラインと変曲点における接線との交点から求めたマルテンサイト変態開始（終了）温度Ms（Mf），逆変態開始（終了）温度 As（Af）を Table 1に示す．相変態温度は Pd量の増加とともに高 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15 F i g .  1   X R D  p a t t e r n s  o f  Ti 5 0 P d 5 0 - x N i x  ( x = 0 ,  2 0 ,  3 0 ,  5 0 )  f o i l s .  16  17  18 カ ラ ー 表 示  19  20  21 横 幅 8 . 5 c m  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35      Fig. 1 XRD patterns of Ti50Pd50-xNix (x=0, 20, 30, 50) foils. Fig. 1 XRD patterns of Ti50Pd50-xNix (x=0, 20, 30, 50) foils.（online color）Ti–Pd–Ni系箔型合金触媒のアセチレン水素化反応特性 281第　9　号温側にシフトすることが確認された．この傾向はこれまでの文献で報告されたものと一致している［12］ ．　Fig. 3（a）に TEM観察による Ti50Pd50マルテンサイト相の明視野像を示す．Ti50Pd50内部にすじ状の組織が観察された．Fig. 3（b）に Fig. 3（a）中に示した領域からの制限視野回折像を示す．制限視野回折像は晶帯軸方位が [101] であり，(111)面を双晶面とする鏡面双晶図形を表している．このことから，明視野像で観察されたすじ状の組織は双晶組織を表しており，(111)TypeI双晶をもつといえる．この双晶は Xuら［13］や Caiら［14］の報告と一致している．3.2　C2H2 水素化反応特性　Fig. 4に各試料の C2H2転化率と C2H4選択率を示す．Pd量が多い試料ほどC2H2転化率は大きくなる傾向がみられた．また転化率は温度の上昇とともに増加し，いずれの組成においても 250°C付近の温度から転化率が低下する傾向が確認された．降温過程では転化率が再び増加し，すべての組成で 250°Cをピークとする山型の活性挙動を示した．従って，この高温側で観測された活性低下は触媒劣化などの不可逆的変化によるものではないことを示している．一方，興味深いことに C2H2転化率が100%に到達してもC2H4選択率は比較的高い選択率を安定的に維持した．担持触媒などの従来型触媒では，一般に高 C2H2転化率の領域では完全水素化が進み C2H6が主生成物となることが知られている．従って，高 C2H2転化率においても C2H4選択率を維持する特性は箔型（バルク型）触媒の特徴と考えられる．　担持触媒を含めこれまで多くの Pd系触媒（バイメタル，固溶体，金属間化合物，単原子触媒など）において，Pd活性サイト構造（含 近接 Pd間の距離）と C2H2部分水素化反応メカニズムに関する報告がなされている［11,15–18］．特に，高い C2H4選択性を示すメカニズムに関して，反応中間体（π–bonded C2H2，di–σ–boned C2H2，ethylidyneなど）とその吸着 PdFig. 3 (a) Bright field image of Ti50Pd50 and (b) selected area electron diffraction patterns taken from area A in (a). 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15 F i g .  2  D S C  c u r v e s  f o r  ( a )  Ti 5 0 P d 5 0 ,  ( b )  Ti 5 0 P d 3 0 N i 2 0 ,  ( c )  16 Ti 5 0 P d 2 0 N i 3 0  a n d  ( d )  Ti 5 0 N i 5 0  f o i l s .  17  18  19 カ ラ ー 表 示  20  21  22 横 幅 1 2 c m  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35   Fig. 2 DSC curves for (a) Ti50Pd50, (b) Ti50Pd30Ni20, (c) Ti50Pd20Ni30 and (d) Ti50Ni50 foils.  1  2  3  4 Ta b l e  1  T r a n s f o r m a t i o n  t e m p e r a t u r e s  ( o C )  o f  T i 5 0 P d 5 0 - x N i x  ( x = 0 ,  2 0 ,  3 0 ,  5 5 0 )  f o i l s .   6  7  8  9 横 幅 8 c m  10  11   12  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16 F i g .  3  ( a )  B r i g h t  f i e l d  i m a g e  o f  Ti 5 0 P d 5 0  a n d  ( b )  s e l e c t e d  a r e a  17 e l e c t r o n  d i f f r a c t i o n  p a t t e r n s  t a k e n  f r o m  a r e a  A i n  ( a ) .  18  19  20 横 幅 8 c m  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35  36       Fig. 3 (a) Bright field image of Ti50Pd50 and (b) selected area electron diffraction patterns taken from area A in (a). Fig. 2 DSC curves for (a) Ti50Pd50, (b) Ti50Pd30Ni20, (c) Ti50Pd20Ni30 and (d) Ti50Ni50 foils.（online color）Table 1 Transformation temperatures (°C) of Ti50Pd50-xNix (x=0, 20, 30, 50) foils.282 日 本 金 属 学 会 誌（2025） 第　89　巻サイト（Pd–single atoms，Pd–dimers，Pd–trimersなど）について，C2H2水素化メカニズムが提案されている．例えば，Pd single atomサイトでは π–bonded C2H2種が形成され易く水素化が進行し C2H4（a）+H（a）→ C2H5（a）よりも C2H4（a）→ C2H4↑の活性化障壁が低いため C2H4選択率が向上すると考えられている［14,15］．Pd–trimerサイトでは ehylidyne（CH3–C≡）種が形成され容易に水素化が進行して C2H6が生成するとされている［15,17］．また，Pd–dimerサイトでは di–σ–boned C2H2種が形成され水素分圧や温度によって吸着種のカップリングが進行しC4種やオリゴマー生成が進行すると考えられている［17］．本研究での Ti–Pd–Ni合金系は金属間化合物であるため，合金中では Ti–Pd–Ni間の結合を有した Pd原子を含むアンサンブルサイト（Pd–Pd結合を有しない single atom的な状態）を形成し易いと考えられるため，Pd原子同士の結合（・・–Pd–Pd–Pd–・・）をもつナノ粒子（担持型 Pd系）触媒とは異なる C2H2や H2の吸着・活性化特性をもつため高 C2H4選択性を示すと推察している .3.3　C2H2水素化反応前後の比較3.3.1　構成相の変化　Fig. 5に各試料の C2H2水素化反応前後の XRDパターンを示す．Ti50Pd50は反応前後ともにB19マルテンサイト相のピークのみを観測した．Ti50Pd30Ni20，Ti50Pd20Ni30では反応前はB19マルテンサイト相のピークのみを観測したが，反応後はB19マルテンサイト相に加えB2母相のピークを観測した．変態温度測定の結果から，両者は反応試験温度範囲で相変態したと考えられる．昇温過程において B19→ B2へ，降温過程において B2→ B19への変態が起こることから，反応後の室温では B19相となることが予想されたが，反応試験中の表面酸化などの影響により組成に変化が生じ B2相が残存した可能性が考えられる．Ti50Ni50は反応前に B19’マルテンサイト相，反応後に B2母相のピークを観測し，昇温過程において相変態したことが確認された．Ti50Pd30Ni20や Ti50Pd20Ni30ではマルテンサイト変態が起こる温度領域において山型の活性挙動が観測されたが，最も活性が高かった Ti50Pd50ではマルテンサイト変態が起こっていない温度領域においても同様な山型の活性挙動を示している．　従って，Ti–Pd–Ni合金箔において 3.2節での触媒反応特性とこれら反応前後での構成相の変化挙動と合わせて考えると，マルテンサイト正変態，逆変態による構成相の変化との明確な関連があるとはいえないことがわかった．3.3.2　化学結合状態の変化　反応前後の各試料に対して，軟 X線光電子分光法による極表面層（~5 nm）ならびに硬 X線光電子分光法による表面近傍層（~50 nm）の表面分析を行った結果を Fig. 6および Fig. 7にそれぞれ示している．Fig. 6に示すように，各試料ともFig. 6（a） Ti2pでは主に Ti酸化物由来のピークが確認された［19］．また，Fig. 6（b） Pd3d，Fig. 6（c） Ni2pでは純 Pd箔，純Ni箔と比較して低結合エネルギー側へのシフトが認められたが，反応前後で大きな変化は確認されなかった．これらの結果は，触媒特性を反映する極表面層が各試料でほぼ同じ状態であることを示しており，C2H2水素化反応挙動がマルテンサイト変態（温度領域）よりは Pd量に依存したことをよく反 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15 F i g .  4   C 2 H 2  c o n v e r s i o n  a n d  C 2 H 4  s e l e c t i v i t y  f o r  ( a )  Ti 5 0 P d 5 0 ,  ( b )  16 Ti 5 0 P d 3 0 N i 2 0 ,  ( c )  Ti 5 0 P d 2 0 N i 3 0  a n d  ( d )  Ti 5 0 N i 5 0  f o i l s .   17  18  19 カ ラ ー 表 示  20  21  22 横 幅 1 3 c m  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35     Fig. 4  C2H2 conversion and C2H4 selectivity for (a) Ti50Pd50, (b) Ti50Pd30Ni20, (c) Ti50Pd20Ni30 and (d) Ti50Ni50 foils.  Fig. 4 C2H2 conversion and C2H4 selectivity for (a) Ti50Pd50, (b) Ti50Pd30Ni20, (c) Ti50Pd20Ni30 and (d) Ti50Ni50 foils.（online color）Ti–Pd–Ni系箔型合金触媒のアセチレン水素化反応特性 283第　9　号映している．　Fig. 7に各試料の C2H2水素化反応前後の HAXPESスペクトルを示す．Fig. 7（a） Ti2pでは反応前に金属 Tiからの鋭いピークが観測されたが，反応後にはいずれの組成においてもTi酸化物からのピークがより高いピーク強度で観測された．Fig. 7（b） Pd3dでは純 Pd箔と比較して全体的に高結合エネルギー側へのシフトが認められ，Tiとの合金化による変化を表していると考えられる［20］．また，反応後に低結合エネルギー側へのシフトが確認された．これは Fig. 7（a） でみられたような Tiの酸化が合金内部においても進行したことで，内部組 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16 F i g . 5   X R D  p a t t e r n s  o f  ( a )  Ti 5 0 P d 5 0 ,  ( b )  Ti 5 0 P d 3 0 N i 2 0 ,  ( c )  17 Ti 5 0 P d 2 0 N i 3 0  a n d  ( d )  Ti 5 0 N i 5 0  f o i l s  b e f o r e  a n d  a f t e r  t h e  c a t a l y t i c  18 t e s t .   19  20  21 カ ラ ー 表 示  22  23  24 横 幅 1 4 c m  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35     Fig. 5 XRD patterns of (a) Ti50Pd50, (b) Ti50Pd30Ni20, (c) Ti50Pd20Ni30 and (d) Ti50Ni50 foils before and after the catalytic test.   1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16 F i g .  6   X P S  s p e c t r a  o f  ( a )  Ti 2 p ,  ( b )  P d 3 d  a n d  ( c )  N i 2 p  o n  17 Ti 5 0 P d 5 0 - x N i x  ( x = 0 ,  2 0 ,  3 0 ,  5 0 )  f o i l s  b e f o r e  a n d  a f t e r  t h e  c a t a l y t i c  18 t e s t .   19  20  21 カ ラ ー 表 示  22  23  24 横 幅 1 3 . 5 c m  25  26  27  28  29  30  31  32  33  34  35      Fig. 6 XPS spectra of (a) Ti2p, (b) Pd3d and (c) Ni2p on Ti50Pd50-xNix (x=0, 20, 30, 50) foils before and after the catalytic test.   1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18 F i g .  7  H A X P E S  s p e c t r a  o f  ( a )  Ti 2 p ,  ( b )  P d 3 d  a n d  ( c )  N i 2 p  o n  19 Ti 5 0 P d 5 0 - x N i x  ( x = 0 ,  2 0 ,  3 0 ,  5 0 )  f o i l s  b e f o r e  a n d  a f t e r  t h e  c a t a l y t i c  20 t e s t .   21  22  23 カ ラ ー 表 示  24  25  26 横 幅 1 3 . 5 c m  27  28  29  30  31  32  33  34  35     Fig. 7 HAXPES spectra of (a) Ti2p, (b) Pd3d and (c) Ni2p on Ti50Pd50-xNix (x=0, 20, 30, 50) foils before and after the catalytic test.  Fig. 5 XRD patterns of (a) Ti50Pd50, (b) Ti50Pd30Ni20, (c) Ti50Pd20Ni30 and (d) Ti50Ni50 foils before and after the catalytic test.（online color）Fig. 6 XPS spectra of (a) Ti2p, (b) Pd3d and (c) Ni2p on Ti50Pd50-xNix (x=0, 20, 30, 50) foils before and after the catalytic test.（online color）Fig. 7 HAXPES spectra of (a) Ti2p, (b) Pd3d and (c) Ni2p on Ti50Pd50-xNix (x=0, 20, 30, 50) foils before and after the catalytic test.（online color）284 日 本 金 属 学 会 誌（2025） 第　89　巻成の変化が生じた可能性が原因として考えられる．Fig. 7（c） Ni2pでは純 Ni箔と比較して全体的に高結合エネルギー側へシフトしており，Tiとの合金化による変化であると考えられる［21］．　XPS （Fig. 6）と HAXPES （Fig. 7）の結果でスペクトルの挙動に違いがみられたことから，極表面層と表面近傍層とでは化学状態が異なっていることがわかった．特に，Ti2p （Fig. 6（a），Fig. 7（a））のスペクトル変化から表面酸化の影響が大きいことが明らかとなった．Pd3d （Fig. 6（b），Fig. 7（b））ならびに Ni2p （Fig. 6（c），Fig. 7（c））のスペクトル変化において，極表面層と表面近傍層とで化学シフトの挙動が全く異なったことは興味深い．この要因に関して現時点では不明であるが，表面酸化による表面の組成・組織変化が大きく関わっていると推測される．3.3.3　活性低下の要因　これまでの結果から，昇温過程と比較して降温過程では活性が低下することが確認され，反応中に試料表面の酸化が進行することが認められた．表面の酸化状態が活性に及ぼす影響を明らかにするため，さらに高温まで昇温させた C2H2水素化反応試験を行った．Fig. 8に Ti50Pd50について 350°Cと600°Cまで昇温した際の C2H2転化率を示す．350°Cまで昇温した試料では降温過程において再度転化率の増加（山型の挙動）が確認されたが，600°Cまで昇温した試料では 400°C付近から活性は失活し，降温過程においても活性の再上昇はみられなかった．　Fig. 9に反応後の表面 SEM像を示す．600°Cまで昇温した試料においては表面に Ti酸化物形成による凸凹が明確に観察された．　Fig. 10に各温度まで昇温した反応試験後の試料を比較したXPSスペクトルを示す．Fig. 10（a） Ti2pでは 600°Cまで昇温した試料が最も高結合エネルギー側にシフトしていたことから，350°Cまで昇温した試料と比較して酸化が進行したと考えられる．Fig. 10（b） Pd3dでは 600°Cまで昇温した試料においてピークが観測されなくなった．以上の結果から，600°Cまで昇温した試料においては，表面に Ti酸化物層を形成し，活性種である Pdが試料表面に露出されなくなったことが失活の原因であると考えられる．これより，昇温過程と比較して降温過程で活性が低下する要因は表面の Ti酸化物層の形成が進行し，表面の Pd量が減少したためであると推察される．4.　結　　　言　本研究では，Ti–Pd–Ni系合金箔を用いてその双晶構造とC2H2水素化反応特性との相関性を調査した．作製した合金箔の構造，変態温度はおおよそ文献値通りの結果が得られた．C2H2水素化反応ではいずれの組成においても 250°C付近をピークとする山型の活性曲線が得られ，その大小は Pd量に依存する傾向を示した．また，昇温過程と比較して降温過程で活性が低下する傾向が確認された．活性低下の要因は，昇温による Ti酸化物層の形成により表面 Pd量が減少したためであると考えられる．さらに，100% C2H2転化率の領域において高 C2H4選択率（>60%）を維持するという従来の担持型金属系触媒ではみられない箔型触媒特有の挙動が観測された．しかし，これらの反応挙動とマルテンサイト正変態，逆変態による構成相の変化（B19，B19' ⇔ B2）との明確な相関はみられなかった． 　Ti–Pd–Ni系合金は表面酸化の影響が大きいため，マルテンサイト変態に伴う表面組織変化と触媒反応特性との関連を調 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22 F i g .  1 0  X P S  s p e c t r a  o f  ( a )  Ti 2 p  a n d  ( b )  P d 3 d  o n  Ti 5 0 P d 5 0  f o i l s .  23  24  25 カ ラ ー 表 示  26  27  28  29 横 幅 8 . 5 c m  30  31  32  33  34  35     Fig. 10 XPS spectra of (a) Ti2p and (b) Pd3d on Ti50Pd50 foils.  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21 F i g .  8   C 2 H 2  c o n v e r s i o n  f o r  Ti 5 0 P d 5 0  f o i l s .  22  23  24 カ ラ ー 表 示  25  26  27 横 幅 7 . 5 c m  28  29  30  31  32  33  34     Fig. 8 C2H2 conversion for Ti50Pd50 foils.  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22 F i g .  9  S E M  i m a g e s  o f  Ti 5 0 P d 5 0  f o i l s  a f t e r  t h e  c a t a l y t i c  t e s t  h e a t e d  23 t o  ( a )  3 5 0 ℃  a n d  ( b )  6 0 0 ℃ .  24  25  26  27 横 幅 8 c m  28  29  30  31  32  33  34  35  36  37      Fig. 9 SEM images of Ti50Pd50 foils after the catalytic test heated to (a) 350℃ and (b) 600℃. Fig. 8 C2H2 conversion for Ti50Pd50 foils.（online color）Fig. 10 XPS spectra of (a) Ti2p and (b) Pd3d on Ti50Pd50 foils. （online color）Fig. 9 SEM images of Ti50Pd50 foils after the catalytic test heated to  (a) 350°C and (b) 600°C.Ti–Pd–Ni系箔型合金触媒のアセチレン水素化反応特性 285第　9　号査することが困難であった．今後は酸化の影響が小さい合金系の選択に加え，変態温度範囲と触媒活性温度範囲が重なる合金系と触媒反応に注目して検討を進めることで，新たな知見を得られることが期待される．　本研究を行うにあたり有益な議論と実験サポートを頂きました東北大学多元物質科学研究所の大橋諭博士，森川大輔博士，（公財）高輝度光科学研究センターの保井晃博士，高木康多博士，唐佳藝博士，SPring–8BL09 （2021B1001，2022B1045，2023A1037，2023B1042，2023B1935，2024A1669，2024B1581）に感謝の意を表します．また，本研究の一部は，科学研究費補助金（基盤研究（B）22H01804，23K23072），JST CREST （JPMJCR22O3），ダイナミックアライアンス，物質・デバイス領域共同研究拠点における共同研究（20241102）の支援を受けて実施された．記して謝意を表す．文　献 ［1］ Q. Zhang, J. Li, X. Liu and Q. Zhu: Synergetic Effect of Pd and Ag Dispersed on Al2O3 in the Selective Hydrogenation of Acetylene, Appl. Catal. A 197 (2000) 221-228. ［2］ G.X. Pei, X.Y. Liu, X. Yang, L. Zhang, A. Wang, L. Li, H. Wang, X. Wang and T. 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