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[出村 雅彦](https://orcid.org/0000-0002-7308-3041)

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©2022 一般社団法人 日本塑性加工学会[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

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[データ駆動による材料研究 -NIMS の取り組みを例として-](https://mdr.nims.go.jp/datasets/d88d2e05-d7f8-48c3-8416-7e9d77e78e30)

## Fulltext

<819B30332D30372089F090E05F8F6F91BA2E736D64>1. はじめにマテリアル革新力の強化に向けて，AI・データ科学活用による研究加速への期待が大きい注1)．我が国では，内閣府戦略的イノベーション創造プログラム（SIP）における「マテリアルインテグレーション」（2014 年度〜），文部科学省・JST イノベーションハブ構築支援事業「情報統合型物質・材料開発イニシアティブ」（MI2I）（2015〜2019 年度）を嚆矢として，本分野への積極的な投資が続いている．さらに，データ駆動研究を支える基盤として，材料データベースを収集・利活用するためのプラットフォームの重要性が高まっており，NIMS において「材料データプラットフォーム（DPF）構築事業」（2017 年度〜）が実施されている．図 1に NIMS で実施されているデータ駆動研究の全体像を示す．DPF のデータセット・IT 基盤を活用してデータ駆動研究が行われる一方，データ駆動研究から生まれたツール・データ・データ構造が DPF に還元していく．データ駆動研究そのものは，データ駆動手法の材料課題への適用と材料独自の手法・ツール開発に分かれる．実材料課題への適用を進めるために，NIMS 内の材料研究拠点，企業，アカデミアとの連携を強力に進めている．本稿では，これらNIMSにおける取り組みを中心として，データ駆動による材料研究の最新状況について報告したい．2. データ駆動手法の実課題適用2015 年からMI2I 事業において物質・材料研究にデータ駆動手法を適用する取り組みが始まった．成果の一部は参考文献にまとめてある1),2)．まず，第一原理計算等の計算による特性予測とベイズ最適化等の逐次最適化手法を組み合わせた研究から成果が得られた．実験的に実証された例として新たな半導体（CaZn2N2）の発見3)を挙げることができる．次に，論文から抽出したデータやNIMSが長年かけて収集・編纂してきた材料データベースMatNavi を活用した成果が報告され始めた．例えば，徐らは，論文データとAtomWork Adv.注2)を活用して界面熱抵抗の高い元素の組み合せを探索し，世界で最も熱抵抗の高い Bi/Si 薄膜の開発に成功している4)．MI2I 終了後は NIMS に内製化されて引き続き活発に取1933Bulletin of the JSTP vol. 5 no. 52（2022―4）解 説データ駆動による材料研究―NIMSの取り組みを例として―Data-Driven Materials Research and Development―Focusing on NIMS Initiatives―M. DEMURA出村 雅彦*原稿受付 2022 年 1 月 13 日* 物質・材料研究機構 〒305-0044 つくば市並木 1-1E-mail: DEMURA.Masahiko@nims.go.jp小特集号 データ駆動型ものづくり技術の最前線図 1 NIMS におけるデータ駆動研究推進の考え方とその推進体制，図中のMaDIS は統合型材料開発・情報基盤部門の略称であり，2017年より組織化された注 1）マテリアル革新力強化戦略（内閣府）：https://www8.cao.go.jp/cstp/material/material_honbun.pdf注 2）AtomWork Adv.：https://atomwork-adv.nims.go.jpり組まれている．特に，電池，磁石，構造材料などの社会課題からの要請が強い材料課題への適用が進んでいる．最近では，実験とベイズ最適化法の組み合せも有効であることが示されつつある．従来は専門家が考え，実験検証することで新物質の発見，新材料の開発が行われてきた．データ駆動研究では，この試行錯誤のプロセスのうち，専門家が考案する部分をAI が代わりに提案することになる．AIからの提案を実験検証し，その結果をフィードバックして，次の提案のための学習データに組み入れるというループを回すことで，従来手法よりも短い試行回数で最適な組成や製造プロセス条件を発見することが期待できる．実際に，三次元積層造形用ニッケル基超合金粉末の製造条件最適化5)やメタノール燃料電池用の最適な合金触媒組成の発見6)等において，本手法の有効性が示されつつある．さらに，データ駆動手法の究極的な姿として，実験の自動化が挙げられる．AI の指示に従って，自動で合成・計測し，この結果をフィードバックすることでAI が強化され，次のより良い提案につなげる．このループが完全に自動化されると，最初に，探索範囲と目的を研究者が指示すると，あとは人間が介在することなく自動で最適な材料を発見することが可能となる．この先導的な例として，松田らによるリチウム電池における電解質の自動探索を挙げることができる7)．3. 材料開発のためのデータ駆動手法開発材料設計ツールの開発では SIP「マテリアルズインテグレーション」が先導的な役割を果たしてきた．これについては 4章で詳述し，ここでは，それ以外の取り組みを紹介する．Lambard らは PoLyInfo注3)などのデータベースを用い，化学式から化合物の特性を予測する SMILES-X を開発した8)．自然言語処理技術を適用することで Smiles 表現から各種の特性を予測することを可能としており，特性によっては分子動力学計算を凌駕する予測精度を誇る．このほかに，材料研究の基盤となるスペクトルや画像の解析においても，数理統計的手法を適用した先導的なツール開発が行われている．例えば，吉川らは，ベイズ統計の考え方に基づくスパースモデリングを X 線光電子分光スペクトルの分析に適用する手法を開発し，データに基づく化合物特定を実現している9)．ほかに，出村らはスパースモデリングをクリープ寿命の支配因子の特定に適用する方法を提案している10)．このように，材料特有のデータ駆動手法・ツールの開発が進んでいる．このほか，第一原理計算や有限要素計算をデータ駆動によって高速化する試みも，重要なものとして指摘しておきたい．この中では，NIMSの成果ではないが，尾形らによる機械学習ポテンシャルを分子動力学計算手法へ適用した事例11)をあげておきたい．これは第一原理計算の精度で大規模な原子の運動を計算できる手法であり，金属系材料の微視的な変形挙動解析に大きな変革を今後もたらすものと期待できる．4. マテリアルズインテグレーションによる材料開発手法の刷新マテリアルズインテグレーション（以下，MI）は材料工学手法にデータ科学を活用して，計算機上でプロセス・組織・特性・性能をつないで材料開発を加速する統合型材料開発システムと定義される．SIP 第 1 期の「革新的構造材料」（2014〜2018 年度）にて提案され，鉄鋼溶接部を例題としてコンセプトの実証が行われてきた．この成果をもとに，MI の社会実装を目標に，逆問題と先端材料・プロセスへの展開を中心テーマとした SIP 第 2 期「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」（以下，マテリアル革命）が課題設定された12)〜14)．マテリアル革命で開発が進められて い る MInt（Materials Integration by NetworkTechnology）は，プロセス・構造・特性・性能の連結をモジュールとして柔軟に実装できるシステムであり，モジュールを繋げてワークフローを構築することにより，様々な材料課題に対応できる汎用性の高さを誇る．MInt を使用することで，実験を代替し，試行錯誤の時間・コストを大幅に低減することで，材料開発を効率化することが可能となる．図 2に，ニッケル基超合金の時効熱処理に関して，熱処理条件から高温強度を予測するためのワークフローを模式的に示す．ニッケル基超合金における時効熱処理は γ/γ ’組織を調整して高温特性を決定する重要な最終プロセスである．実験で試行錯誤する場合には，熱処理，画像解析，高温機械試験を実施すると，熱処理 1条件あたり半月程度時間がかかる．そのため，熱処理条件を最適化するには相当の時間とコストがかかる．これをワークフローによる計算に置き換えて，加速することを考える．具体的には，熱処理による組織変化をフェーズフィールド法による予測モジュールに置き換え，組織解析を画像解析で γ/γ ’組織の統計量を抽出するモジュールで置き換えた．最後に，抽出した統計量を用いて高温強度を予測するモジュールを作成し，これらを連結して，熱処理条件から高温強度を予測するワークフローを構築した．これによって 1条件を半日以内で計算できることになり，図 2に挿入したような熱処理温度・時間条件の中に高温強度をマッピングした図を作成することが可能となった．これを用いることで，欲しい特性から，設備や戦略等の制約条件のもとで，熱処理条件を最適化することが可能となる．MInt のワークフローは順問題を解くための計算手法を構成するものであるといえるが，これをデータ駆動手法と組み合わせることで，欲しい性能から最適な材料・プロセスを提案する逆問題を解くことができるようになる．このために，MInt のワークフローをプログラムから実行できるようにするAPI（Application Programing Interface）を開発している15)．同時に，鉄鋼，アルミニウム（Al）合金等を最初の例題として，逆問題解析のための手法に関する研1944ぷらすとす（日本塑性加工学会会報誌）第 5巻 第 52号（2022―4）注 3）PoLyInfo：https://polymer.nims.go.jp究も進めている．例えば，高強度鋼の溶接継手において，コストや強度を制約条件としながら低温脆性を改善するための組成提案を行うなどの取り組みや，析出系Al 合金においてベイズ統計に基づく混合スパースモデルによる合金提案の検討などが実施されている．さらに，三次元積層造形に関するモジュール，ワークフローの開発を進めている．耐熱性の高いニッケル基超合金において積層造形プロセス中に割れが生じやすい課題を解決するために，プロセス条件による割れ発生を模擬できる解析方法を開発している16)．MInt は材料課題と材料学を結びつけるデジタルレイヤーであるといえる．図 3に模式的に示すように，社会課題を解決するためには複雑な材料課題を解く必要がある．これを材料学の基盤のもとで解決するというのが，材料による社会課題解決の流れと言える．この中で，ボトルネックになっているのが材料学と材料課題を結ぶレイヤーであり，相当の専門知識と経験が求められる．従来は，各企業，各研究室において，個別に材料課題と材料学を結びつける努力が行われており，このレイヤーの知識や経験は集合知として積み上がっていない．ここにデジタルトランスフォーメーションが必要と考える．材料課題を産業界が，材料学をアカデミア（学）が担うという構図で考えると，産と学とをつなぐデジタルレイヤーが必要ということもできよう．MInt は，まさに材料学の基盤の上で材料課題を解くため1955Bulletin of the JSTP vol. 5 no. 52（2022―4）図 2 ニッケル基超合金の時効熱処理を最適化するためにMInt に実装したワークフロー．実験を計算に置き換えることで，実験では半月以上かかる 1条件の結果を，計算によって半日以内に推定することができる図 3 産学連携のデジタルレイヤーとしてのMInt（Materials Integration by Network Technology）のシステムであり，モジュール（図の○）とこれを繋いだワークフローという形で，課題の解き方をデジタル的に蓄積することが可能である（図の丸を繋いだネットワーク）．例えば，図 2の例では，組織予測モジュールを小山が，画像解析モジュールを Bulgarevich が，強度予測モジュールを長田が開発しており，これらの研究者の知見がMInt の中に蓄積されたということになる．このような考え方のもと，2020 年 12 月に，マテリアルズインテグレーションコンソーシアム（MI コンソ）を立ち上げた．ここでは，MInt を基盤として，産が課題を，学が手法を持ち寄って共同研究を行い，材料課題の解決を加速することを目指している．共同研究の中で新たに開発されたモジュール・ワークフローをMI コンソの中で共用化していくことでMInt を持続的に高度化し，さらにMI コンソメンバーの研究開発力が高まる．このようなエコシステムの実現に向けて，SIP の研究開発が実施されている．現状のMInt は凝固，熱処理が中心であり，今後，加工と熱処理の組み合せによるミクロ組織・集合組織および材料特性の制御に関するモジュール・ワークフローの開発が期待される．5. マテリアル DXプラットフォーム実現に向けてこれまでのNIMSでの取り組みの経験から，データ駆動による材料研究の推進には，図 4に示す次の 3つの柱が必要であると考える．第一は，実材料へデータ駆動手法を適用することを主眼とした材料開発プロジェクトであり，これはMI2I や SIP などのプロジェクトでも強く意識されてきた．第二は，これを支えるプラットフォームである．材料データベース，AI 解析を支えるツール・システムなどがこれに含まれる．統合的なものとしては，SIP で開発しているMInt が該当するだろう．第三は，実験のデジタル化である．実験は材料研究においてサイバー化できない最後のピースであり，データ駆動研究におけるボトルネックとなる．ここをデジタル化できるところを極限までふやしてハイスループット化していくことが，全体の効率を左右する．具体的には，自動実験や IoT技術を活用したデータの自動収集が考えられる．自動実験について，3章で触れたが，IoTを活用したデータの自動収集についてもNIMSは先駆けて取り組んでおり，現在，130 台を超える様々な実験機器からデータを転送できる仕組みを整えている．ここでは，実験機器からのファイルをそのまま転送するだけではなく，このファイルから実験機器の制御条件などの情報を可読化したり，ユーザー入力によるサンプル条件などの情報を付け加えたりするなどの形で，データを再利用しやすい形にすることが重要となる．これをデータの構造化と呼び，データ駆動の研究においては，地味ではあるが，極めて重要である．これら 3つの柱を中心に日本全国の材料研究のデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進するために，文部科学省が 2021 年度より新たに開始したのが，マテリアルDXプラットフォーム構築事業である（図 5）．我が国の強い材料研究力を活かして，研究データを自動で収集し，これを広く共用化していくことで，データの再利用率を高めていくのが狙いである．まず，データ中核拠点としてクラウド上にデータを収集・蓄積・活用する仕組みを構築する．2022 年 1 月現在，クラウドの調達，データシステムの構築1966ぷらすとす（日本塑性加工学会会報誌）第 5巻 第 52号（2022―4）図 4 データ駆動研究推進に必要な基盤図 5 文部科学省が推進するマテリアルDXプラットフォーム構想が行われており，今後，AI 解析基盤の開発が実施される見込みとなっている．これによって，ユーザー自身のデータに加えて，今後共用化されていく研究データ群，NIMS が保有する世界最大級のデータベースであるMatNavi を機械学習で活用できるようにする計画となっている．並行して，全国の研究データの共用化のために，マテリアル先端リサーチインフラ事業が実施されている．これは，ナノテクノロジープラットフォーム事業の基盤の上に，これまで行ってきた装置共用に，データ共用という新しい挑戦を加えた事業である．現在，構造化したデータをクラウドに構築するデータ中核拠点のデータシステムに登録できるシステム開発が進んでいる．3 つ目の柱が，データ創出・活用型マテリアル研究開発プロジェクトであり，データ中核拠点，マテリアル先端リサーチインフラ事業を活用しながら，先端材料分野において，データの創出と活用を集中的に行う拠点が形成されることになっている．6. おわりにこれまでもデータに基づいて研究は行われてきている．あえて今，データ駆動と呼ぶことの意味は，⑴機械学習やAI などの最新のデータ解析技術を用いること，⑵データが活用されるまでの様々な面倒な工程がデジタル化によって効率化されることの 2つであると言える．本稿では，⑴に関して，具体的な材料課題への適用の状況や材料分野特有のツールや材料設計のためのシステムについて解説した．さらに，⑵に関して，データ中核拠点やマテリアル先端リサーチインフラ事業についても触れた．特に⑵については，自分以外の研究者のデータを再利用するという，これまで実験研究者があまり行ってこなかったアプローチを狙ったものであり，まさにデータ時代の新しい潮流への対応と言える．本稿が日本塑性加工学会の会員各位にとって，データ駆動研究へのきっかけを与えるものとなれば幸甚である．謝 辞本研究で紹介した一部の研究は，内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム（SIP）「革新的構造材料」および「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」（管理法人：JST）によって実施された．ここに記して感謝する．参 考 文 献1）出村雅彦：第 70 回白石記念講座，70（2018），27-41．2）出村雅彦：情報の科学と技術，71-6（2021），1-6．3）Matsuzaki, K., Harada, K., Kumagai, Y., Koshiya, S.,Kimoto, K., Ueda, S., Sasase, M., Maeda, A., Susaki, T.,Kitano, M., Oba, F. and Hosono, H.：Adv. Mater.,30-31（2018），1801968.4）Wu, Y.-J., Sasaki, M., Goto, M., Fang, L. and Xu, Y.：ACS Appl. Nano Mater., 1-7（2018），3355-3363.5）Tamura, R., Osada, T., Minagawa, K., Kohata, T.,Hirosawa, M., Tsuda, K. and Kawagishi, K.：Mater.Des., 198（2021），109290.6）Nugraha, A.S., Lambard, G., Na, J., Hossain, M.S.A.,Asahi, T., Chaikittisilp, W. and Yamauchi, Y.：J.Mater. Chem. A, 8-27（2020），13532-13540.7）Matsuda, S., Nishioka, K. and Nakanishi, S.：Sci. Rep.,9（2019），6211.8）Lambard, G. and Gracheva, E.：Mach. Learn. Sci.Technol., 1-2（2020），025004.9）Murakami, R., Tanaka, H., Shinotsuka, H., Nagata, K.,Shouno, H. and Yoshikawa, H.：J. Electron Spectros.Relat. Phenomena, 245（2020），147003.10）Sakurai, J., Demura, M., Mototake, Y. -I., Okada, M.,Yamazaki, M. and Inou, J.：Sci. Tech. Adv. Mater.：Methods, 1-1（2021），98-108.11）Meng, F. S., Du, J. P., Shinzato, S., Mori, H., Yu, P.,Matsubara, K., Ishikawa, N. and Ogata, S.：Phys. Rev.Mater., 5-11（2021），113606.12）Demura, M. and Koseki, T.：Mater. Trans., 61-11（2020），2041-2046.13）Demura, M.：Mater. Trans., 62-11（2021），1669-1672.14）出村雅彦：スマートプロセス学会誌，10-3（2021），78-84．15）Minamoto, S., Kadohira, T., Ito, K. andWatanabe, M.：Mater. Trans., 61-11（2020），2067-2071.16）Kitano, H., Tsujii, M., Kusano, M., Yumoto, A. andWatanabe, M.：Addit. Manuf., 37（2021），101742.1977Bulletin of the JSTP vol. 5 no. 52（2022―4）