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保坂 彬夫

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[金材技研ニュース 1977 No.9](https://mdr.nims.go.jp/datasets/092c14ca-9f4a-4a13-8428-97bb90c2a1db)

## Fulltext

金属技研ニュース　1977　No.9七〇一．ゼEoo一一〇⊂蜆⊂o‘垣○コーooo－o〕匝あ○蜆oo一］o－Eo－o呵o］一〇〇〕’0E0fOo○眈o〇一一〇〇一〇一眈○蜆ωEo．由≧里三…ω…Z－ooω］o〕f←■・金属材料技術研究所N0．9バナジウム合金の高純度液体ナトリウム中の衡食　バナジウム合金は核断面積が小さい，高温機械的性質が良好，オーステナイト系ステンレス鋼に比べて照射損傷が少ないなどの利点のため，液体金属冷却高速増殖炉の燃料被覆材・として強い関心がもたれている。しかし，侵入型不純物元素との親和性が強く，微量の酸素を含む高純度液体ナトリウム中でも表面酸化物を生成してナトリウム中へ溶出したつ，酸素を吸収して脆化したりする。　原子炉材料研究部では固溶強化型バナジウム合金としてNb，Cr，Moなどを添加した2元合金を選定してその溶解加工性，高温機械的性質，溶接性などを検討し，その結果をもとに選定した3元合金のうちから5種類を選抜し，高温クリープ性を含む諸性質を調べてV－20％Nb－1O％MoおよびV－20％Nb－5％Cr合金が比較的良好なことを明らかにした。　ナトリウム中の腐食は700℃において，ナトリウ　　合金組成　　　　ナトリウム中酸　　　　　　　　　　素浪度｛PPm）　　　　　　　　　　　一1．OV－20％Nb－10％Mo　　　　　　　　　　　≦O．6　　　　　　　　　　　一1．OV－20％Nh－5％Cr　　　　　　　　　　　≦O，6　　　　　　　　　　　一1．OV－20％Ti　　　　　　　　　　　≦O．6ム中酸素濃度約1，O　ppmおよびO．6ppm以下で500時間浸せきして評価した。図にナトリウム浸せきによる見かけの重量変化△W，および△Wから酸素の吸収に起因する重量増加△Woを引いた，ナトリウム中へ溶出した合金中の固体金属の近似値と考えられる値△W一△Woを示す。V－20％Nb－10％MoおよびV－20％Nb－5％Crでは従来研究されてきたV－20％Tiに比べて酸素の吸収および固体金属の溶出量が著しく少ないこと，いずれの合金でもナトリウ．ム中酸素濃度が小さいほど腐食しにくいことなどがわかった。しかし，V－20％Nb－10％MoおよぴV－20％Nb－5％Crにおいても酸素の吸収による脆化が著しかった。ナトリウム純度の向上によって腐食の聞題は解決するようにも考えられるが，酸素との親和性が弱いMoを合金元素として多量添加する方法，合金表面にMoを被覆する方法などを検討してナトリウム中の耐食性の向上を計っている。△W（固〕，△W一△Wo（二ニコ〕十1（㎎ノ㎝王）バナジウム合金のナトりウム浸せきによる△Wおよび△W一△Wo値一1一フレームレス原手吸光法による耐熱合金中の鉛およびビスマスの定量　ジコニットエンジンや産業用のガスタービンの材料として多くの耐熱合金が利用されているが，これら耐熱合金中に存在する低融点不純物元素はその量が微量であっても，合金の伸び，クリーブ破断寿命などの機械的惟質を劣化させることが知られている。従ってこれら微量不純物のチェックを行うために，その定量法を確立しておく必要がある。　金属化学研究部では感度の高い分析法として知られているグラファイトチューブを用いたフレニムレス原子吸光法によつ，複雑な組成のニッケル基，コバルト墓耐熱合金申の微量の鉛およびビスマスを迅速に直接定量する方法を検討した。フレームレス原子吸光法は，グラファイトチューブに試料溶液を滴下したのちチューブに電流を流し，加熱して溶液を乾燥，灰化し，さらに高温に加熱して当該元素を原子化し，この原子蒸気によってランプの光が吸収される割合を測定して定量を行う方法である。　実際試料としては多量の高融点金属を含むニッケル基耐熱合金のNBS349，Incone1738LC，コバルト基耐熱合金のWI52等を用い，硝酸とフッ酸で加熱分解した。フレームレス原子吸光法では特に溶液の灰化，原子化温度の選択が精度，感度に大きな影響を及ぽす。即ち，灰化温度はバックグラウンド吸収を下げるため高温の方がよいが，温度が高すぎると定量以前に当該元素の一都が揮散してしまい分析値が低くなる。また原子化温度は高い方が一般に感度はよくなるが，高すぎるとグラファイトチューブの酸化消耗が激しくなり寿命が短かくなるのでいずれの場合にも最適温度の選択が必要である。検討の結果，最適灰化温度は鉛では600℃，ビスマスでも600℃であった。また最適原子化温度として鉛では2400℃ビスマスでは2300℃を選んだ。耐熱合金の主成分であるニッケルとコバルトによる温度差は見られなかった。　ニッケルまたはコバルトをマトリックス元素として鉛とビスマスの溶液に加えたところ，鉛とビスマスの吸光度は増加しマトリ’ツクス効果が見られた。次に耐熱合金中に比較的多量に含まれているクロムは，ニッケルまたはコバルトをマトリックスとする溶液に20wt％含まれていても鉛とビスマスの吸光度に影響しないことがわかっ牟。また耐熱含金中に含まれている高融点金属等の影響についても検討したところ，ニッケルまたはコバルトをマトリックスとする溶液にアルミニウム，ジルコニウム，ニオブ，モりブデン，タンタル，タングステン等の金属が10wt％含まれていても，これらの金属は溶液中の鉛やビスマスの吸光度に影響しないことがわかった血そこでニッケルまたはコバルトマトリックスの濃度を耐熱合金溶液・の全金属濃度と含わせ、鉛およぴビスマスを段階的に加えた溶液を検量線溶液とする定鐙法を検討した。硝酸，フッ酸の量は少量の場合は鉛やビスマスの吸光度に影響しないので，耐熱合金分解を考慮して酸量を決定した。　ニッケル基，コバルト基耐熱合金についてニッケルまたはコバルトマトリックズ溶液を検量線溶液として分析した結果を表に示す。各試料に鉛とビスマスを添加した場合としない場含について，繰り返し測定を10回行った場含の平均値（天），標準偏差（σ），変動係数（C，V、）を示した。本法による試料申の鉛の定量下隈はO．05pp㎜，ビスマスでは0．1pp㎜であった。　以上のように，フレームレス原子吸光法を用いてニッケル基，コバルト基耐熱含金申の微量の鉛とビスマスを迅速に直接定量する方法を確立した。嚢　耐熱含金申の鉛とビスマスの定量元謙　　　含　　金漉度佃Pm）　　　　　　　σc．v．（％）添カロ量検出鐙ぼ）　　　NBS349　　　NBS349Pb　　　InooHe】　738LC　　　Inco舵1　738LC05，005．01．5　　　0．052　　　3．36．O　　　G．16　　　　2，60．9　　　　0．048　　　5．05．4　　　0，Iξ　　　　2．6　　　NBS349　　　NBS349　　　玉皿oo皿e1　738LCBi　　　Inoone1　738LC　　　WI52　　　WI5205，005，005．O＜0，14・82＜O，14・73＜O．15・27O，llO．230．152，44．82．8一2一鋳鉄のチル生成防止に及ぼす銑鉄接種の効果　一般に，鋳鉄には2．5～4．O％の炭素が含まれこの炭素は凝固時にセメンタイト，いわゆるチル、あるいは黒鉛のいずれかの形態で結晶化する。鋳鉄では，特別な場合を除いてこのチルの生成は材質の面から好ましくない。しかも，このチルは凝固時の冷却速度が早い程生成しやすいという性質がある。そこで，無公審，省資源の鋳鉄の金型鋳造では，冷却速度はこれまでの砂型鋳造に比較して数倍遠く，従来の技術ではチルの生成は阻止できない。そこでチルの発生しない金型鋳造技術の開発が必要とされてきた。　金属加工研究部では，この問題に対して溶解技術の改善という，従来試みられなかった方法で一つの解答を出すことに成功し，これに関する研究をおこなっている。　チル生成を防止する溶解技術の一つに接種処理があり，これは鋳込み直前の鋳鉄溶湯中に黒鉛核の生成を助長する含金などを少量添加するものである。本研究のねらいは溶解原料でもある銑鉄そのものを接種剤として使用することによりチル生成を阻止しようとするも・のである。図1は申炭素銑鉄系接種材（3．66％C，1．98％Si，O．12％Mn，O．083％p）のいおう量，溶解の際の平均昇温遠度とチル深さとの関係を示す。溶解温度は，いずれもヱ450℃である。いおう量はチル深さと密接な関係があリ，チル発生を防止するためには，いおうは可能な限り少ないことが望ましい。とくに溶解速度の遅い場合には，いおうは正O■3％レベルにあることが望ましい。緩徐溶解一銑鉄接種処理すると著しくチルが発生しやすいが、このチルはCa・Siの併用接種により少なくすることができる。また，迅速溶解一銑鉄接種をしたもののチルレベルは一般に低く，とくに最適条件では無チルが得られた筍　また図2は，銑鉄系接種材の炭素量，平均昇温速度とチル深さとの関係を示す。この場合にも接種材の炭素量はチル深さと密接な関係があi），炭素量が多い程チル深さは少ない。迅遼溶解一銑鉄接種をしたものでは，申炭素及び高炭素量いずれにおいても無チルが得られている。接種材の炭素量が高ければ，緩徐溶解においてもチル生成はかなり防止される。　以上のごとく鋳鉄の金型鋳造におけるチル生成は，研究室的には溶解披術の改善のみで防止できる。現状における間題点は，晶出する黒鉛の形状と分布に制約があり，必らずしも満足すべき累鉛組織のものは得られていないことである。今後の課題としてはそのような黒鉛組織の鋳鉄を製造する技術を開発することが必要である。　1O冒婁汕難ミ水5S　緩徐浴解（三2℃ノmm）一銑鉄接種S・I　SにCa・Si布芋綴接垂重Q　　巡遼溶解（互25℃／mヨn）一銑欽接櫛Q・QにC阯S1併用接櫛κ4・：1二二二1義｛　O．O01　　　　　　　0，01　　　　　　　　　0．1　　　　　　　　いおう量，％図1　中炭繁銑鉄系接種材のいおう量、平均昇温逮度　　とチル深さとの関係昌……κ迭ミ水5151050o　　　▲ハ水㌔㌔．＿．一●　△＼。　　　　○ぺ＿ム．3．5　　　4．0　　　4．5　　　5．O　　　　　　　　炭素量、％図2　銑鉄系接種材の炭繁鐙，平均昇温速度　　とチノレ深さとの関係一3一【特許紹介】　　　超電導マグネット用合金材　　発明者　太刀川恭治，井上　廉　　公皆昭和51年9月3日　昭51－30997　　登　録　昭和52年3月9日　　第．847253号　この発明は液体へりウムなどの極低温中で電気抵抗が零になるいわゆる超電導状態で用いられるマグネット用の新材料に関するもので，本発明含金は高い臨界磁界とすぐれた機械的性質を持つ点に特徴がある。　現在，超電導線材として実用化されている材料はb㏄含金のNb－Ti，Nb－ZrとA－15型化合物のNb3Sn，V3Gaがある。前者のb㏄合金は塑性加士が容易で，取扱いの簡単な材料であるが臨界磁界は10～玉2Tであり発生磁界としては最大8Tが限界である。一方Nb3Sn，V3Gaの臨界磁界は20～22？で，発生磁界としては最大18Tまでだせる。しかしながらA－15型化合物はきわめてもろい物質であるため，線材取扱いがむずかしく，また，線材製造法も複雑になるため高緬になり，その応用範囲が限られている。したがってA－15型化含物に匹敵する臨界磁界を持ち，さほどもろくない超電導材料の開発が強く望まれている。Laves相化合物V2贋fは臨界磁界が20Tもあり，また，硬度がNb3SnやV3Gaの半分以下で比較的もろくないというすぐれた機械的特性をもっている。また最近，V2搬は申性子照射に対してもその趨電導特性がきわめて安定していることが報告され，核融合炉用の超電導材料として有望ではないかと考えられているむ　本発明はV－Hf－M含金のVが30～90％，Hfが5～60％およびMがCr，Ta，MoおよびWからなる群のうち一種以上を含計して40％以下含有する超電導マグネット用合金である竈これらの含金は，V2胱基の多元系Laves相を多量に含んでおり，この多元系Laves相はV2Hfそのものより臨界磁界が2～6T，臨界温度がO．6～ヱK改善されている。また，これらの合金のうちには冷間加工可能なものがあり，機械的特性も改善されている。　　　　　　　通巻　第225号　　構造用合金鋼のガス浸炭窒化法　　　発明者　倉部兵次郎　　　公皆昭和51年6月2畑昭5I－20304　　　登録昭和52年3月9日第847256号　この発明は鋼を浸炭窒化法によつ硬化させる場合処理部品全体を均一に硬化させる方法に関するものである。　ガス浸炭窒化法は鋼の表面約ユm酊1以下の深さに浸炭と同時に窒素を拡敵させ，通常の浸炭層よりも焼入性及び耐摩耗性を向上させる表面硬化法であるが，現在，あまつ実用化されていない。これは均一な浸炭窒化硬化層が得られないためである。本発明はこの問題の解決を指向したものである。　ガス浸炭窒化はプロパンガスを変成した浸炭ガスにアンモニアガスを添加し，約700～850℃で処理する方法である。この場合，浸炭は処理部品全体が均一に行われるが，窒素の拡散は不均一になる。この原因は鋼の表繭でアンモニアガスが分解し，炉内雰囲気で局部的にアンモニア濃度が異なることにある。そのため本発明は鋼表面における分解を抑制して，アンモニアガスの均一化を計ったものである。　一般に，浸炭窒化炉内に装入した処理部品は処理温度に達するまで数十分を要し，この問浸炭ガス中に含まれる微量のC02，脇O，02のため，表面に数ミクロン程度の酸化膜を形成し，これがアンモニアガスの分解を著しく促進し，バラツキの主原因となっている。本発明は装入材料が浸炭窒化温度に達する間のみ塩化水素ガスを少量（実施例ではO，1～2％）添加し，次の反応によって表面に塩化物層を形成させて，アンモニアの分解を抑制させたものである。　　Fe＋洲C1＝FeC12＋脇この結果，分解速度は通常の半分以下になつ，浸炭窒化処理の安定性に効果があった。この浸炭窒化法は現在公害上間題になっている液体浸炭法に代り得る方法として発展が期待される。◇短信◇海外出張　　中村森彦　強力材料破究部主任研究冨　多相合金の強靱化に関する研究のため昭和52年8月31竃から昭和53年8月3蝸までアメ；j力合衆国へ出張した。編集兼発行人　　保坂彬夫印　刷株式会杜三興印刷　　　　　　東京都新宿区信濃町I2　　　　　　電議東京（03）359－38I1（代表）発行所　科学技術庁金属材料技術研究所　　　　　　　東京都目黒区中目累2了目3番12号　　　　　　　電話　東京（03）719－2271（代表）　　　　　　郵便番号　工53一4一