# Fileset

[61-07_03___ 竹内様_再校正.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/1b5c10c9-2967-4323-bc57-f853e11eb710/download)

## Creator

竹内晃久, [大熊 学](https://orcid.org/0000-0002-2997-9166)

## Rights

[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[放射光を利用した非破壊三次元マルチスケールイメージング](https://mdr.nims.go.jp/datasets/8d854535-555a-4912-8c89-f3bbad9cb508)

## Fulltext

1セラミックス　61（2026）No. 71. はじめに　セラミックス材料の諸特性は，製造プロセスで生じる不均質な微細構造や，材料内部に点在する微小な気孔・欠陥に大きく影響される．焼結体は一見すると均一なバルク材料として振る舞うが，実際には粒子，気孔，粒界，欠陥が階層的に分布しており，こうした三次元微細構造が材料の強度，信頼性，さらには寿命を本質的に支配している．これらの構造形成過程や欠陥発達を真に理解するためには，試料を破壊することなく，バルクの状態を維持したまま内部構造を三次元で観察し，さらに時間変化を追跡する四次元観察技術が不可欠である．従来の SEM/TEM は高分解能だが得られる情報は二次元に限られ，破壊的な前処理を要する．他方，実験室系 X 線 CT は非破壊三次元観察を可能にするものの，分解能・測定速度の面でセラミックス微細構造の詳細観察には制約があった．　このような背景のもと，大型放射光施設 SPring-8（図 1）は，高輝度・高エネルギー X 線を用いて，こうした制約を克服するイメージング技術を提供している．SPring-8 は 1997 年に供用を開始した世界最高クラスの第三世代放射光施設で，50 本を超えるビームラインが稼働しており，さらに数本のビームラインが調整あるいは建設中である（2025 年 9 月現在）．このうち，イメージング専用に 4 本のビームラインが稼働している．それぞれに広視野観察と高分解能観察を有機的に結びつけた「X 線マルチスケール CT」が展開されており，セラミックス材料内部の階層的微細構造や欠陥分布を非破壊で三次元可視化することが可能である．本稿では，これら 4 本のビームラインのうち，高エネルギー X 線顕微鏡を組み込んだ BL20XU に焦点を当てて紹介する．2. 放射光 X線マルチスケールCT2.1　X線マルチスケールCTの概要　BL20XUに設置されている装置は，SPring-8のイメージング専用 4 本のビームラインのうち高分解能に特化しており，3 段階の測定モードで構成される（図 2）1）．第一段階は「広視野（Wide-field）CT」で，視野 6 mm，画素サイズ約 3 μm で試料全体を俯瞰する．この段階では，試料の内部構造全体を把握し，次の段階で詳細観察すべき領域を特定する．第二段階は「マイ© 日本セラミックス協会放射光を利用した非破壊三次元マルチスケールイメージングNondestructive Three-Dimensional Multiscale Imaging Using Synchrotron RadiationKey-words：Synchrotron radiation x-rays, Micro-tomography, Nano-tomog-raphy, Multiscale imaging竹内　晃久・大熊　学Akihisa TAKEUCHI＊1 and Gaku OKUMA＊2（＊1Japan Synchrotron Radiation Research Institute / SPring-8, ＊2National Institute for Material Science）図 1  SPring-8 全景および BL20XU 外観（上），BL20XU装置写真（下）図 2  BL20XU のマルチスケール CT 装置概略図と 3 つの測定モードの主要パラメータ特集　放射光施設・研究の最前線2 セラミックス　61（2026）No. 72.3　BL20XUならではの特長　前節では「ナノ CT による 4D 観察」をする上での放射光利用の利点を述べてきた．では，他の放射光施設のイメージングビームラインと比較して，BL20XUでの利用は何が利点なのか．このビームラインの顕著な特長の一つとして，全長が 248 m と非常に長いことが挙げられる．これにより，「ナノ CT による 4D観察」を行う上で特に重要な2つの特長―「高エネルギーX 線高倍率イメージング」と「広いワーキングディスタンス」―を可能にしている．以下これらについて述べる．　X 線顕微鏡には，試料の拡大像を得るために結像光学系（フレネルゾーンプレート（FZP）や X 線レンズなど）が用いられるが，高い倍率を得るためには試料と検出器間の距離（鏡筒長）を長く設計する必要がある．しかも X 線のエネルギーが高くなるほどこの条件は厳しくなる．しかし，通常の放射光ビームライン（全長数十 m 程度）では，鏡筒長が制限され，高エネルギー化と高倍率化を同時に達成するには限界がある．ゆえに比較的低エネルギー領域（5～20 keV 程度）で運用されることが一般的である．低エネルギーX 線では透過能力が限られるため，観察できる試料サイズも大きく制約される．一方，BL20XU では，約160 m と世界でも類を見ない鏡筒長の X 線顕微鏡が実現されており（図 2），30 keV 前後の高エネルギー領域でも拡大率数百倍，100 nm オーダーの空間分解能の観察が可能である．この特長は，世界的に見ても極めてユニークであり他では困難な「mm 級試料の内部 100 nm 構造観察」が可能である．加えて，X 線の高エネルギー化に伴い試料との相互作用が小さくなることは，試料への照射ダメージの減少につながる．　一方で，高エネルギー化には透過像のコントラストが低下するという問題がある．これを補うために，X線顕微鏡システムにはゼルニケ型位相コントラスト法が取り入れられている．X 線領域で位相コントラストを用いることで，吸収による従来の像コントラストよりも最大で 3 桁の感度向上が見込まれるため，高エネルギー X 線を利用しつつも，ナノオーダーの微細構造を高いコントラストで観察することを可能にしている．　二つめの特長として挙げた広いワーキングディスタンスも，BL20XU の X 線顕微鏡の長い鏡筒長に起因している．BL20XU の実験ステーションでは，試料位置の前後に各 100 mm 程度の空間が確保されており（図 1 左下の写真），試料周辺に各種の環境制御装置や試験装置を設置することができる．これは，そのクロ（Micro）CT」であり，視野 1 mm，画素サイズ0.5 μm で，広視野 CT で見出された関心領域をより高分解能で観察する．ここでは，粒子形状や気孔分布などの微細構造が明瞭に捉えられる．第三段階の「ナノ（Nano）CT」は，視野 60 μm，画素サイズ 30～40 nm で，マイクロ CT で同定された欠陥や粒界構造をナノスケールで詳細に観察する．3 つのモードは同一の試料ステージ・共通の座標系を共有しており，1分以内で簡単に切り替えが可能になっている．　さらに，X 線回折 CT（XRD-CT）や回折コントラスト CT（DCT）などの回折イメージングとの組み合わせにより，形態情報に加えて結晶相・配向分布の三次元マッピングも可能であり，微細組織形成メカニズムの解明に威力を発揮する．2.2　放射光 X線ならではの強み　放射光 X 線 CT の第一の特長は，放射光 X 線の圧倒的な強度である．SPring-8 のような大型放射光施設では，実験室系 X 線源の 109～1012 倍もの輝度を持つ X 線が得られる．この大強度 X 線により，高い空間分解能と短時間測定の両立が可能となる．実験室系X 線 CT 装置では，ナノスケールの分解能で測定しようとすると数時間から数日を要する場合もあるが，放射光 X 線を用いた場合同等の分解能を数分から数十分で達成できる．この「短時間測定」という特性は，単なる効率化にとどまらず，時々刻々と変化する現象を捉える「4D 観察」を可能にする点で本質的に重要である．例えば，機械試験中の亀裂進展挙動や，材料内部の変形といった現象を，各々の過程において都度CT 測定することで，時系列で追跡することが可能となる．このように，放射光 X 線は「静的な構造観察」から「動的プロセスの可視化」へと研究の次元を拡張する．　第二の特長は，高エネルギー X 線の利用である．BL20XU のナノ CT は 15～37.78 keV の高エネルギーX 線を利用可能であり，これは同等の空間分解能を持つ実験室系の装置（通常 10 keV 前後）よりも大幅に高い．X 線のエネルギーが高いほど物質透過能力が向上するため，数 mm 級のセラミックス試料であっても X 線を十分に透過させ，内部の微細構造を観察することができる．実験室系 X 線 CT では，密度の高いセラミックス試料の場合，透過可能な試料サイズが数百μm 程度に制限されることが多い．一方，放射光の高エネルギー X 線を用いれば，評価したい物性を損なうことなく，実用的なバルクサイズのままで試料内部を高分解能三次元観察することができる．3セラミックス　61（2026）No. 7きる．さらに，図 3（b）中の赤枠で示した領域を拡大し，マイクロ CT およびナノ CT で観察した結果を図 3（c）および図 3（d）に示す．両者を比較すると，マイクロCT 像では欠陥が実際よりも大きく表現され，個々の気孔形状を正確に反映していないことが分かる．一方，ナノ CT では，これらの欠陥が多数の微小気孔の集合体であることが明瞭に観察される．このように，マルチスケール CT を用いることで，「どこに欠陥が多いか」だけでなく，「どのスケールで欠陥が形成されているのか」を非破壊で切り分けて評価できる．　得られた三次元 CT データから算出した気孔および欠陥の寸法分布を図 4に示す．SEM 像から得られた気孔寸法分布（図 4（a））は，逆冪乗則で良好に近似でき，ナノ CT による結果（図 4（b））も 0.4～0.9 μmの範囲でよく一致した．一方，1 μm を超える欠陥数はナノ CT の分解能制限により SEM より多く評価される傾向が見られた．これらは必ずしも単一の気孔ではなく，焼結中の速度差収縮により形成された亀裂状あるいは連結気孔群である．このような欠陥は，数としては少ないものの，破壊の起点となる可能性が高く，材料の強度や信頼性を支配する重要な因子である．マルチスケール CT は，微小気孔からミクロン級欠陥ま場（in-situ）観察やオペランド測定を実施する上で極めて重要である．本来 X 線顕微鏡は試料周囲のワーキングスペースが小さくなりがちであるが，これも鏡筒長 160 m という顕微鏡光学系全体が大きいために副次的に得られたものであり，故にこの特長も極めてユニークなものといえる．この広いワーキングディスタンスにより，引張・圧縮試験機，電気化学セル，加熱炉などの環境制御装置を試料ステージ上に設置でき，力学負荷下・稼働中・高温での動的構造変化をin-situ/ オペランド観察することが可能である．3. セラミックス材料への利用例：常圧焼結における不均質な気孔構造の可視化　ここでは，SPring-8 BL20XU のマルチスケールCT を用いた利用例を紹介する．3.1　微細原料粉末に由来する不均質な気孔分布 5）　サブミクロンあるいはナノサイズの微細原料粉末を用いた常圧焼結は，電子デバイスや光学・機械部品の高性能化・高信頼化を実現する有力な手法である．微細粉末を用いることで，二段階焼結などにより粒成長を抑制した緻密な微細組織が得られる一方，粉末特有の凝集体が成形体中に残存しやすいという課題も併せ持つ．こうした凝集体は，焼結中の局所的な収縮挙動の違いを生み，微小欠陥や不均質な気孔構造の形成要因となる．　常圧焼結では，加圧焼結法（HIP やホットプレスなど）と異なり，大きな気孔や欠陥を外力で押し潰すことができない．そのため，凝集体に起因する比較的大きな気孔は，数は少なくても焼結後まで残存しやすく，材料特性や信頼性に影響を及ぼす可能性がある．したがって，粉末成形体における粒子充填の不均質性が，焼結過程を通じてどのように引き継がれ，あるいは変化するのかを三次元的に把握することが重要となる．　本利用例では，アルミナのサブミクロン粉末を原料とした常圧焼結体を対象に，放射光 X 線マルチスケール CT を用いて内部構造を観察した．終期焼結後の試料をマイクロ CT で観察すると，二次元断面像においても密度の不均一が明瞭に捉えられ，試料内部には比較的緻密な領域と，多数の微小気孔を含む領域が共存していることが分かる（図 3（a））．これらの領域差は，X 線吸収コントラストとして広い視野で可視化され，SEM では把握が困難な「気孔分布の空間的偏り」を明確に示している．図 3（b）に示す三次元可視化像（奥行き 5 μm）からは，緻密領域内部では気孔率が極めて低く，ごく微小な気孔のみが存在する一方，周囲の領域では多数の微小欠陥が分布していることが確認で図 3  終期焼結におけるアルミナの X-ray CT 像．（a）二次元単層断面図，（b）三次元気孔分布（奥行き 5 μm），（c）（b）内赤枠の拡大図，（d）（c）のナノ CT 像 5）図 4  気孔寸法分布．（a）SEM，（b）ナノ CT，（c）マイクロCT5）4 セラミックス　61（2026）No. 7　さらに高度化計画 SPring-8-II（2029 年度供用開始予定）では蓄積リングの改造により輝度を 100 倍以上向上させる計画があり，位相コントラストの感度向上や XRD-CT の高分解能化・高速化など，さらなる能力拡充が見込まれる．　SPring-8 のビームラインは学術・産業研究に広く開かれており，利用申請制度を通じてアクセスできる．放射光 X 線 CT によるマルチスケールイメージングが，読者の研究開発の一助となり，施設利用への関心を高める契機となれば幸いである．　謝　辞　本研究を進めるにあたってお世話になった方々に深く感謝致します．文　　献1）  A. Takeuchi, M. Uesugi, Y. Sada and K. Uesugi, Proc. SPIE, 13152, 13152R（2024）.2）  A. Takeuchi, M. Uesugi, K. Uesugi and H. Tsuritani, AIP Conf. Proc., 2990, 040012（2023）.3）  A. Takeuchi, K. Uesugi, M. Uesugi, H. Toda, K. Hirayama, K. Shimizu, K. Matsuo and T. Nakamura, Rev. Sci. Instrum., 92, 023701（2021）.4）  A. Takeuchi, K. Uesugi, M. Uesugi, F. Yoshinaka and T. Nakamura, H. Toda, K. Hirayama, K. Shimizu, K. Matsuo and T. Nakamura, Microsc. Microanal., 24 （Suppl 2）, 106（2018）.5）  G. Okuma, T. Osada, H. Minagawa, Y. Arai, R. Inoue, H. Kakisawa, K. Shimoda, A. Takeuchi, M. Uesugi, S. Tanaka and F. Wakai, J. Eur. Ceram. Soc., 43, 486-492（2023）.6）  G. Okuma, S. Watanabe, K. Shinobe, N. Nishiyama, A. Takeuchi, K. Uesugi, S. Tanaka and F. Wakai, Sci. Rep., 9, 11595（2019）.でを同一試料内で連続的に評価できるため，気孔寸法分布と空間分布を統合的に理解するための強力な手段となる．3.2　顆粒由来欠陥構造の三次元可視化 6）　顆粒粉末を用いた常圧焼結体に対しても，マイクロCT は有効である．顆粒間境界や顆粒内部の中空構造に起因する欠陥は，SEM では局所的な情報としてしか捉えられないが，CT を用いることで試料全体にわたる分布と形態を三次元的に評価できる．本利用例では，球状欠陥，分岐した亀裂状欠陥，半円状欠陥など，異なる起源を持つ欠陥構造が同一試料内に共存している様子が明瞭に観察された（図 5）．特に，亀裂状欠陥は開口幅がサブミクロンであっても，空間的には連続した構造を持ち，破壊強度に大きな影響を与える可能性がある．このような欠陥の実態を三次元で捉えられる点は，放射光 X 線 CT の利点であり，常圧焼結プロセスにおける欠陥形成メカニズムの理解に直結する．4. まとめ　本稿では，大型放射光施設 SPring-8 の BL20XU におけるマルチスケール X 線 CT 技術とその応用について紹介した．高エネルギー X 線と全長 248 m ビームラインの利点を活かし，mm 級のセラミックス試料内部を 100 nm 程度の空間分解能で非破壊観察できる世界的にもユニークな測定環境を提供している．三段階のマルチスケール測定により，5桁にわたる空間スケールをシームレスに横断し，階層的微細構造を包括的に捉えることができる．さらに，広いワーキングディスタンスを活かしたその場観察・オペランド測定により，焼結プロセスや機械的負荷下での動的構造変化を時系列で追跡することが可能である．筆 者 紹 介竹内　晃久（たけうち　あきひさ）　1999 年 3 月：筑波大学大学院工学研究科 博士後期課程修了．1999 年 4 月：財団法人高輝度光科学研究センター 協力研究員．2001 年 6 月：財団法人高輝度光科学研究センター 研究員．現職に至る．［連絡先］　〒 679-5198　兵庫県佐用郡佐用町光都 1-1-1　SPring-8/JASRI 分光・イメージング推進室E-mail：take@spring8.or.jp大熊　学（おおくま　がく）　2018 年 9 月：東京工業大学物質理工学院材料系材料コース早期修了．博士（工学）．東京工業大学科学技術創成研究院フロンティア材料研究所特任助教を経て，物質・材料研究機構，構造材料研究センター，セラミックス基複合材料グループ，主幹研究員．［連絡先］　〒 305-0047　茨城県つくば市千現1-2-1　国立研究開発法人 物質・材料研究機構 構造材料研究センター 材料創製分野 セラミックス基複合材料グループE-mail：OKUMA.Gaku@nims.go.jp図 5　アルミナ顆粒の常圧焼結後の欠陥構造 6）