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[NRIMNews1988-12.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/19d1749c-3d21-4d19-9e77-56072e6a3e50/download)

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漆原 英二

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[金材技研ニュース 1988 No.12](https://mdr.nims.go.jp/datasets/aa86abe3-4259-4d44-9326-d83dcba0719a)

## Fulltext

金属技研ニュース　1988　No.12七〇一．ゼEoo一一〇EωEo．oo］一〇〇〇一〇〇＝あ○蜆oo一］o－Eo－ooO］’oo’0E0f000眈o〇一一〇〇一〇一眈○眈ωEo．但≧聖三…ω…Z－ooω］0f←■1㎜．12金属材料技術研究所新材料の創製に力を発揮するコンピュータ・シミュレーション新手法の展開を図る計算材料科学研究会　最近コンピュータの高速化とメモリーの大容量化が著しく進み，自然科学のあらゆる分野での研究手法に改革をもたらし始めている。材料科学の分野では，いろいろな要因が複雑にからみ合っていて直接実験することや理論的に解析することが難しく，解明できない問題が数多くある。例えば結晶の中の原子の配列などは高性能の電子顕微鏡を使えば見ることができるが，個々の原子の非常に早い運動の様子などは，どんなに倍率を高めても目で見ることはできない。こうした現象は，コンピュータを用いた数値計算でブラウン管上にゆっくり再現して初めて，詳細に分析し理解することができる。このような手法をコンピュータ・シミュレーションといっ。　技術革新の基礎となる新しい機能をもった物質や材料を作り出す研究は，従来からの実験や理論的解析による方法だけでは不可能なものが多く，わかっている基本法則を組み合わせ，コンピュータ・シミュレーションで複雑な因果関係を解いて初めて発展させることができる。この意昧から，コンピュータ・シミュレーションによる数値実験の手法を用いて材料科学の諾問題の解決を図る研究（当研究所はこれを計算材料科学研究といっている）は，21世紀を目指した材料研究にとって不可欠のものといえる。残念ながら，我が国のこの分野の研究は個々の研究者のレベルでの研究がようやく始まった段階で，情報の交換や討論など研究者問の交流も充分とはいえないのが現状である。　当研究所は，これまでに電子論や相変態論に基礎を置いた材料科学の分野でポテンシャルを蓄積し，多くの成果を挙げてきた。近年は，さらにコンピュータ・シミュレーションの手法を取り入れ，積層薄膜の合成過程の解析に成功（金材技研二一ユース，1988年，Nα7参照〕するなど，計算材料科学の分野でも実績を積み上げている。当研究所ではこのようなポテンシャルを背景に，国立研究機関に期待されているコーディネート機能を発揮する意味から，我が国の計算材料科学研究者の研究交流の場を作り，研究成果の討論，情報交換を盛んにし，この分野の研究を一段と活発にするため，計算材料科学研究会を設置し，今月から発足させる。　この研究会では，（1）新しい構造をもつ物質の設計とそれらの諸性質の刊則，（2）材料の組織の原子レベルでの平衡論と動力学，の2領域を対象とする。これらの領域での国内の第一線研究者を集めた定期的な研究会の開催とともに，国外の専門家も交えたワーク・ショップも企画している。　研究会は，（財）新技術振興渡辺記念会の援助をいただいて委貝会形式で運営されるが，委貝以外の専門家の参加も考慮されることになっている。この研究会が新物質・材料創製の研究に与えるインパクトは大きく，活発な活動が期待されている。高融点金属シリサイド中の極微量不純物の定量法高純度電子材料の研究開発に偉力　MOS（金属酸化膜半導体）型ICの信号の通遇を制御するゲート電極は，製造の過程において高温の処理を受けるので，1000℃付近までの耐熱佳と耐酸化性が要求される凸このため，アルミニウムは使用できず，通常は多結晶シリコンが使用されている。ICを利用したメモリーの現在の主力製品は256キロビットであるが，研究闘発の蟹標は16メガビットから64メガビット以上という超LS豆あるいは超々LSIへと進んでいる。LSIの集積度が高くなるのに伴って必然的に電極は微小化されて配線も長くなることから，祇抗の増大による信号伝達のおくれが間題になってきた。その結果，多結晶シリコンよりも比抵抗が約1桁小さいモリブデンやタングステンのシリサイド（MoSi。，WSi。），あるいは比抵抗がさらに約1桁小さいモリブデンやタングステン（Mo，W）が、電極材料として注目されてきた。　MOS型LSIにこれらの高融点金属やそのシリサイドを用いる場含に特に聞題になる不純物は，しきい値電庄変動を引き起こすアルカリ金属のナトリウムとカリウム（Na，K），ゲート耐圧劣化の原因となる重金属の鉄，ニッケル，クロム（Fe，Ni，Cr），およびソフトエラーの原困となるα線を出す放射性元素のウランとトリウム（U，Th）などである竈こうした目的に使用する高純度金属の研究開発には，影響が大きいこれら不純物の極微量を正確に定量することが不可欠である。　当研究所では，感度がよくて精度が優れているモリプデンシ■フサイドの分析法黒鉛炉原子吸光法によつ，モリブデンシリサイド申の極微量のアルカリ金属や重金属を，正確に定量する方法を確立した。原子吸光法とは，解離状態の原子に光を照射するとその原子に圃有の波長の光が吸収されることを利用して，冒的元素の濃度を求める定量法である。原子吸光法の申でも黒鉛炉原子吸光法は，加熱用の黒鉛炉に注入した金量が解離するので，非常に微量でも定量できる利点がある。しかしながら，モリブデンシリサイドの場合には、主成分であるモりブデンとケイ素が黒鉛炉の炭素と反応して熱解離しにくい炭化物を多量に生成するので，微量の不純物の定量が困難であった。当研究所が確立した定量法では，図に示したようにケイ素を四フッ化ケイ素の形で揮発させて除いた後モリブデンを陽イオン交換樹脂によって除くが，この際の酸の濃度などの条件を詳しく調べて，従来正確な定量が困難であったアルカリ金属を含む工9元素（Al，Be，Bi，Ca，Cd，Co，Cu，Fe，Ga，In，K，Mg，Mn，Na，Ni，Sn，Ti，Tl，Zn）を，数十ppbから数百ppbの微量まで正確に定量することが可能になった。市販されている普通純度のモリブデンシリサイドと金属モリブデン申の不純物の定量結果を表に示したが，濃縮などの操作を加えれば検出限界はさらに下げることが可能である。タングステンシリサイドについては現在細かい条件を検討中であるが，同じような操作で定量可能と考えている。　高純度電子材料の研究開発において，これら高融点金属とそのシりサイド中の極微量不純物の定量法が確立された意義は大きい。鍛鉛炉原苧吸光法によるモリプデンシ■jサイドとモリプデン中の不翻物の定搬結桑（単位：ppm〕允　談 感　度 検出1膿弊制憲　〕1圭　緒　榮（1％1吸収ノ咀哩〕MoSi茗 MoAl 五4 O．1o 10．8 3．9B繧 三．5 O．05 ＜o．1 く｛〕．1Bi 3 o．1o ＜o．1 くo．1Cd O．6 O．05 O．Oi2 ＜o．o1Co 20 0．1⑪ 0．65 0．50Cu 7 O．05 4．o 4．5Fe 6 O．07 165 ＜o．三G丑 9 O．5血 〈O．5 ＜O．5In 3 O．1血 〈〇一1 〈o．王K 6 O．05 3．9 一Mg O．5 0．O1 o．94 2．2Mn 3 O．03 O．98 1．4N日 5 〇一1血 3．O 一Ni 13 O．08 4，7 4．5Tl 6 O．05 〈o．1 〈o．1Zn O．7 0．02 2．52 O．54a）：ブランク3σ，1g／1OOmlから2041分取。スポヅトニュース新変調構造を発見、Tcとの関係は否定的に　当研究所が発見したTc（超電導遷移温度）が110Kのビスマス系酸化物超電導体は，c軸方向に周期約1．8㎜の層状構造をしている。一方，b軸方向には周期約2．7㎜の原子配列の大きな乱れ，すなわち変調構造があることから，この超電導体のTcが高いことは変調構造と関係があるのではないかという考えもあった。　この超電導体に少量の鉛を加えた試料を高分解能電子顕微鏡で調べたところ，周瑚がほぽ2倍の約5㎜でひずみの分布も違う写真のような新しい形の変調構造が見付かった。しかしながら，鉛を加えた試料のTcの値はあまり変っていないので，変調構造とTcとは深い関係はないようである。鉛添加ピスマス系酸化物超困導体の変調構造を示す電子顕微鏡写真炭素と窒素を減らせば多層溶接肉盛は健全　少量のニオブを含む20Cr－35Ni系ステンレス鋼（ASTM規格B－463）は，硫酸などの非酸化性腐食雰囲気に極めて優れた耐食性をもっているので，反応塔の内張りとして軟鋼や低合金鋼の上に多層肉盛溶接して使用されている。この多層肉盛溶接やその補修溶接では，凝固していた溶接金属が溶接の熱で再加熱されるが，この際に微細な割れが多発する傾向がある。　当研究所は，この多層肉盛溶接金属に発生する微細割れの機構を調べて，その防止策を明らかにした。微細割れには，液化割れと延性低下割れの2つがある。前者は，溶接金属中の炭化ニオブがマトリックスの金属と低融点の共晶を作って溶融し，これがオーステナイトの粒界に浸透して起こる。後者は，窒化物（ニオブの窒化物と思われる）がオース’テナイトの粒界すべりを阻止することによつ起こる。　溶接金属中の炭素量を約O．O05％以下，窒素量を約O．015％以下にすれば，微細割れは防げる。なお，溶接の際のガスシールドが不完全であると空気中の窒素が溶接金属に入ることがあるので，充分注意する必要がある。複雑な形状の製品も作れる新しい強靱化法　当研究所は，モリブデン，タングステン，クロムなどの脆い焼結体を強靱化する新しい方法を開発した。これらの焼結体は，従来は圧延や線引きなどの強加工で強靱化していたので，板や棒など単純な形状のものしか得られなかった。　この新しい方法は，焼結後に高温で高圧を周囲から加えて強靱化するので，複雑な形状の製品も作れる。図はモリブデンに遭用した例で，容積変化が大きい単斜晶÷正方晶の変態がある安定化してないジルコニア粒子を材料中に分散させておくのがミソ。この容積変化が強靱化を助けている？変態がない安定化ジルコニアやイットリア粒子では，あまり強靱化されない。乞6陶毎4　　　　　　た　わ　み　」＿」』L＿」曲げ試験時の荷重一たわみ曲線（』IS　H5501による）酸化物粒径120㎜，酸化物囲己合量110．Owl．％8 安定化されていないイ・パ・rア分散材　ジルコニア分故材ノ6 部分安定化ジル］ニァ分故オォ　　安定化ジルコニア分散材4紬モー」プデン2O十・　＾　　一乱　　　　　　　1……昭和63年度金属材料技術研究所研究発表会開催される　当研究所の研究活動の一端を紹介する定例の研究発表1’会を，去る11月10日㈲に目黒本所において開催した。　本年度は，「新しい材料研究の基盤を培1うために」および「新超電導材料と超強磁界技術」の主題で午前と午」後にわたって合計8件の研究発表を行った。上記のような時宜を得た企画により，300名をはるかに超える熱心な来聴者があり，盛会のうちに終了した。　なお，追加の椅子を並べるスペースもなくなり，多く1二の方に御迷惑をお掛けしたことをおわびします。発表会場mとパネル・ディスカッション㈲の光景〔1988年金材技研ニュース主要題目一覧〕ONα1（通巻第349号）　新年のごあいさつ　オージェ電子分光法を用いた表面分析の定量化　コバルトの超微粒子に新結晶構造を発見　トリチウムの拡散速度を微細な析出物で低減　当研究所に初の外国人研究貝を採用　科学技術庁長官当所を視察ON皿2（通巻第350号）　超電導遷移終了温度105Kを達成！　P　R熱電対の最大劣化量を予測　繊維強化用タングステン繊維の新被覆法を開発　高電流プラズマジェットの性質を解明　ぜい性破面率の自動評価システムを開発ON血3（通巻第351号）　Nh雪A1極細多芯線の製造に成功　セラミックスで繰返し疲労特性に差異　ガーネットに極低温熱スィッチ作用を発見　迅遼で精度のよいチタン含金分析法を開発　クリープ損傷修復の可能性を探るON皿4（通巻第352号）組撒改正特＾　10研究部・5研究グループ体制発足　各研究部・研究グループの主な研究内容　、組織表　研究成果の発表（昭和63年1－6月）ONα5（通巻第353号）マルチコア特㌫　新たな超電導材料を求めて　NiとTiCが微細に混じり合った複合皮膜を開発　安定化したCu超微粉の挙動を追求　防食電流の分布を最適化する図表を完成ON皿6（通巻第354号）　高度な材料情報，金属材料強度データベース　磁性流体熱機関の運転に成功　チタン合金の低温靱性，不純物を減らすと向上　ヘリウム照射に強いイットリア分散強化合金　焼鈍双晶，実は“再結晶”双晶ON皿7（通巻第355号）　結晶成長の過程を目で見る　索粉末混合法チタン合金の疲労特性を向上　放射光を利用した微小格子定数差の精密測定法　画像処理を利用した界面物性値の測定方法　電子線リソグラフィを利用した微小変形の損1」定法　「材料強度データシート懇談会」が発足　当研究所が主催でVAMA　S技術作業部会を開催ON血8（通巻第356号）　アセアンとの科学技術協カ　ビスマス系・タリウム系酸化物の臨界磁界を測定　対話方式で含金を設計するシステムを開発　耐ナトリウム性に鋼中のチタンが微妙に影響　迅速で精度の良い酸素定量法を確立　国際研究交流の推進　クリープ受託試験の現況ON皿9（通巻第357号）　当研究所で誕生の高温超電導体，大きく成長　超電導・極低温材料評価法の標準化に向けて前進　清浄な環境中で良質な単結晶を製造する装置を開発　レーザ光を当てて材料内部の情報を探る　新しい疲労き裂伝ぱ試験法を提案ON皿10（通巻第358号）　高温高圧プラント用材料の健康診断法　溶接したチタン合金の強さ　無限の可能性を秘める複合超微粒子　研究成果の発表（昭和63年7－12月）　レアメタル研究会が発足，期待される当研究所の活動ON皿11（通巻第359号）　組成を連続的に変えた傾斜機能材料　圧延中の変態で組織の制御ができる　薄膜表面の反応を明らかに，新測定システム　熱衝撃で材料が壊れるメカニズムを探る　銀超微粉のガス放出挙動，触媒作用も示唆ON皿12（通巻第360号）　新材料の創製に力を発揮するコンピュータ・シミュレーション　高融点金属シリサイド中の極微量不純物の定量法　新変調構造を発見，Toとの関係は否定的に　炭素と窒素を減らせば多層溶接肉盛は健全　複雑な形状の製品も作れる新しい強靱化法◆短　信◆●人ウ異動　昭和63年11月16日　配置換　科学技術庁研究開発局ライフサイエ　　　　　ンス課がん研究調整官　木村良　　　　　（管理部企画課長）配置換管理部企画課長漆原集二（科学　　　　　技術庁長官官房付）　　　　　　通巻　第360号編集兼発行人　　漆原英二印　刷株式会社三興印刷　　　　　　東京都新宿区西早稲田2一ユー18　　　　　　電話　（03）205－5991（代表）発行所科学技術庁金属材料技術研究所東京都目黒区中目黒2丁目3番12号電話　（03〕719－2271（代表）郵便番号　153