# Fileset

[粉体および粉末冶金7月_大熊_2024.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/187d45bf-01ca-4b1f-9c7a-f1a259d9d5e3/download)

## Creator

[大熊 学](https://orcid.org/0000-0002-2997-9166), [若井 史博](https://orcid.org/0000-0002-8391-139X)

## Rights

[Creative Commons BY-NC-ND Attribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0 International](https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/)

## Other metadata

[放射光X線CT技術を駆使した高信頼性電子デバイス材料設計のための3次元解析:積層セラミックコンデンサ(MLCC)の電極構造形成プロセス](https://mdr.nims.go.jp/datasets/04aa2511-8a3b-42f7-8af1-8306371daebd)

## Fulltext

jjspm71-7-23-000592024年 7月J. Jpn. Soc. Powder Powder Metallurgy, 71 (2024) 251-256https://doi.org/10.2497/jjspm.23-00059©2024 Japan Society of Powder and Powder Metallurgy251解説放射光X線CT技術を駆使した高信頼性電子デバイス材料設計のための 3次元解析： 積層セラミックコンデンサ（MLCC）の電極構造形成プロセス大熊　学 1,2*，若井　史博 1,21物質・材料研究機構構造材料研究センターセラミックス基複合材料グループ，〒 305-0047つくば市千現 1-2-1． 2東京工業大学科学技術創成研究院フロンティア材料研究所，〒 226-8503横浜市緑区長津田町 4259-R3-23．3D Analysis for High Reliable Electronic Devices Design by Using Synchrotron X-ray CTGaku OKUMA1,2* and Fumihiro WAKAI1,21Research Center for Structural Materials, National Institute for Materials Science (NIMS), 1-2-1 Sengen, Tsukuba 305-0047, Japan. 2Laboratory for Materials and Structures, Institute of Innovative Research, Tokyo Institute of Technology,  R3-23-4259 Nagatsuta-cho, Midori-ku, Yokohama 226-8503, Japan.Received October 24, 2023; Accepted November 1, 2023; J-STAGE Advance Published date: November 18, 2023ABSTRACTSynchrotron X-ray nano computed tomography was employed to study how the microstructure changes during the co-sintering process of multi-layer ceramic capacitors (MLCC).  MLCCs are composed of alternating Ni electrodes and BaTiO3 dielectric layers.  When the thickness of the electrodes was reduced to submicron levels, on the order of a few particle diameters, it led to the development of defects in the inner electrodes, resulting in a loss of capacitance.  The discontinuous electrode region contained circular holes and irregularly shaped channels.  The creation of these gaps was linked to an increase in the characteristic length of the non-uniform electrode structure, which can be described as a coarsening process.  The transformation of the electrode's shape through surface/interface diffusion triggered the separation of the material connecting two holes.  This separation was driven by instability induced by surface tension and stress, causing the material to form sharp points as it broke apart.  These sharp points could potentially enhance the local electric field and lead to dielectric breakdown.  An explanation was provided for the generation of defects arising from the arrangement of heterogeneous particles in the electrode layer.KEY WORDSX-ray nano computed tomography, multi-layer ceramic capacitors (MLCC), sintering, microstructure１　緒　　　言積層セラミックコンデンサー（MLCC）は，スマートフォンや自動車用途などの電子機器に幅広く使用されている．近代のエレクトロニクス業界におけるMLCCの小型化ニーズに伴い，それを構成する内部電極と誘電体層の厚みが著しく減少した．このような多層積層材は，テープキャスティングした誘電体ペースト上に金属電極のスクリーン印刷を行い，電極が印刷された誘電体ペーストのシートを重ね合わせ，所定の寸法に切断した後，焼成して製造される．共焼結中の電極および誘電体層の微構造進展が最終的な製品の静電容量や信頼性向上および長寿命化に影響を及ぼす1)．層の厚さがミクロスケールになると，「不連続部」と呼ばれる内部電極の欠陥がプロセス中に生じ，それは積層方向に垂直な切断面において観察された2)．厚さ ~2 µmの電極は平板ではなく，スイスチーズスライスに似ている．FIB-SEMトモグラフィー3)やシンクロトロンX線トモグラフィー（CT）4)では，丸もしくは不規則形状の穴が電極内の不連続部として観察された．表面と電極/誘電体界面に沿った拡散による表面運動によって電極の形態は変化していく．レイリー不安定性によってリガメントがちぎれ，不連続が生じることが示唆されている．また，多層膜構造は，共焼結中の収縮速度差によって生じる内部応力の下で不安定になることも知られている．MLCCの電極に使用されているNiは 500°C～1000°Cで収縮* Corresponding author, E-mail: OKUMA.Gaku@nims.go.jp本論文はCC BY-NC-NDライセンスによって許諾されています． ライセンスの内容を知りたい方は， https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.jaでご確認ください．「粉体および粉末冶金」第 71巻第 7号252 大熊　学，若井　史博が起こるのに対し，誘電体のBaTiO3は 1100°C以上で緻密化が進行する．弾性ひずみエネルギーによって電極の薄い部分から厚い部分に拡散が促進されるので，電極層の粗さが増大し，不連続部の形成につながる．MLCCの性能向上のためには，より平滑で連続的な電極になるような微細構造制御が重要である．電極の不連続部が静電容量の損失をもたらす．また，MLCCの寿命は直流電場における絶縁抵抗の劣化によって支配され，その劣化は温度が上昇するにつれて加速する．茶園と岸5)は，インピーダンスがコアシェル構造，粒界，電極界面から寄与するモデルを提案した．Ni電極と BaTiO3粒子の界面で形成されるショットキー障壁は，全体の絶縁抵抗に最も影響を与える6)．電極の不連続部，粗い界面から生じた局所的な高電場は，誘電体層の絶縁破壊強度を低下させる3)．誘電体層の厚さとその中の局所電場は，誘電体層に接着する 2つの電極の粗さとともに変化する7)．したがって，デバイスの破損を減らすには，誘電体層への電極尖鋭部の侵入を防ぐ必要がある8)．共焼結中の微構造変化を理解することは，電極層の形状を制御する上で不可欠である．X線CTや FIB-SEMを用いることで，MLCCの微構造変化を体系的に追跡し，電極不連続部の形成と電極粗さが増加する際の模式的なモデルを示すことができる4)．不連続部は初期粒子充填の疎な領域から形成される．電極中の欠陥の進展についてはDEMシミュレーションによって解析されたが9)，予測された構造はX線CTで観察された構造とは異なり，レイリー不安定性や弾性ひずみエネルギーによる不安定性を考慮できていなかった．近年，高輝度放射光施設 SPring-8の竹内らは10)マルチスケールCTを開発した．これは広視野で低分解能のマイクロCTと狭視野で高分解能のナノ CTから構成され，焼結中の微構造形成のマイクロ～ナノスケール観察に適している11)．本研究では，ナノCTを用いてNi粒子 2~3個分の微小厚さの電極から構成されるMLCCの微構造変化をサブミクロンスケールで観察した12)．複雑な三相構造（Ni/BaTiO3/気孔）の更なる理解と，MLCCの性能向上のための微構造を特徴づけるための新たな定量的な記述方法を提案することを目的とした．厚さ 1 μm以下の電極の初期構造は，粒子スケールの充填構造に起因するため不均質である．我々は，電極構造の不均質さを表す特性長さの増大とともに，不連続性が進展していくことを示す．２　SEMによる積層構造の断面観察12)Fig. 1にMLCCの層に垂直な断面における構造変化の電子顕微鏡像（SEM）を示す．ここで，BT，Ni，気孔部はそれぞれ灰色，白色，黒色で示されている．Ni粒子の焼結は800°Cで既に進んでいるが，BT粒子は焼結していない．短いセグメントから成るNi電極は，それらの間の多数の小さな隙間によって区切られている．電極は連続ではなく，不連続部は初期段階において現れている．Ni電極の表面がナノBT粒子に覆われている様子が観察された（Fig. 1 (a), (i)）．BT粒子間の接触面は 1000°Cで形成される（Fig. 1 (b)）．Ni電極内において粒成長が起こり，電極層近傍の気孔は，電極層とBT層間の界面に沿って存在した（Fig. 1 (b), (ii)）．1150°Cでは，BT層がさらに緻密化した（Fig. 1 (c)）．複数の小さな円形のNi電極のセグメントが多孔部で観察された．BT層は 1250°Cでほぼ完全に緻密化した（Fig. 1 (d)）．電極とBT層間の界面の気孔は消失した．一方，Ni電極の不連続部では気孔が残っており，他の不連続部ではBT粒子の流入が見られた．さらに，非常に小さな球状ナノBT粒子がNi電極内に取り込まれている様子も観察された（Fig. 1 (d), (iv)）．SEM像から測定したBT層内の気孔率を Fig. 2 (a)に示す．BT層の緻密化は 1000°C以上において起こり，1250°CでのFig. 1 � SEM micrographs of MLCC observed in the cross-section perpendicular to layers. Sintering temperatures; (a) 800°C, (b) 1000°C, (c) 1150°C, (d) 1250°C. Some characteristic features are indicated; (i) nano sized BT particles, (ii) a pore along interface between the electrode layer and the BT layer, (iii) a circular cross section of a ligament, (iv) nano sized BT particles entrapped inside the electrode.Fig. 2 � Relation between microstructural features and the sintering temperature. (a) porosity in dielectric BT layer, (b) thicknesses of BT layer and Ni electrode layer, (c) discontinuity.2024年 7月253放射光X線CT技術を駆使した高信頼性電子デバイス材料設計のための 3次元解析：積層セラミックコンデンサ（MLCC）の電極構造形成プロセス体積ひずみから換算した等方的な線形収縮は 13%であることが分かった．一方で，BTの厚さは 800°Cから 1250°Cで収縮率は 20%であった（Fig. 2 (b)）．これは BT層の横方向への収縮が拘束されており，収縮が主に厚さ方向において生じたことを意味している．電極の不連続は隙間長さの合計によって定義できる．不連続部は 800°Cにおいて既に形成されており，1250°Cでは40%まで上昇した（Fig. 2 (c)）．隙間長さの成長は電極セグメントの長さの減少と関連する．セグメントの長さが減少するにつれて，電極厚さは増大した．隙間は気孔または BT粒子である．全不連続のうち気孔だけが寄与する部分を Fig. 2 (c)に示した．800°Cにおいて，電極不連続部の主は気孔であるが，1250°Cでは，かなりの部分が BTの流入によるものであった．３　放射光X線ナノCTによる積層構造の観察12)3.1 電極構造の粗大化プロセスFig. 3にナノ CTで観察したNi電極の上面図を示す．厚さ500 nmの電極層は多孔質であり，Ni領域はリガメントで連結した複雑なネットワーク構造を形成している．一方，他の電極領域から孤立した島部分も見られる．黒い背景部分が不連続領域であり，小さな穴や不規則なチャネルになっている．X線CTから求めた全電極面積に対する不連続面積の割合は 1000°Cで 32%，1150°Cで 39%，1250°Cで 44%と焼結に伴い増加した．また，電極構造の不均質さを表す特性長さを（1）SEM像からの平均不連続長さ，（2）電極面の平均切片長さ，（3）比表面積の逆数で定義した．特性長さは焼結とともに増大するが，比表面積の逆数で定義した特性長さは1150°C以上で大きな増加は見られなかった．これは，電極の粗大化が表面張力に加えて，例えば，電極が圧縮状態にある 1150°Cから 1250°Cの温度域での駆動応力不安定性によって生じることを示している．Fig. 4に，Fig. 3の点線で囲んだ領域における詳細な微構造進展を示す．穴の粗大化は 2つの丸い穴の合体によって引き起こされ，それはリガメントがちぎれることによって生じる．枝状のチャネルは複数の不規則な形状のチャネルの合体によって生じる．リガメントがちぎれる過程において，鋭く尖った電極部が発生する．3.2 電極層内の気孔構造電極層内の気孔の分布を Fig. 4 (a1)，(b1)，(c1)に示す．気孔は穴やチャネルのような不連続部に点在している．たとえ2つの不連続部が 1つのリガメントによって分離したとしても，そこにある気孔は繋がっている．電極を覆っている気孔は，電極と誘電体間の界面の気孔として見られる．気孔構造は 1000°Cにおいて気孔チャネルのネットワークとして記述される．気孔チャネルの裂断や気孔の粗大化は 1150°Cにおいて電極構造の粗大化と同時に起こる．電極部の穴は完全に気孔で埋まっているわけではなく，Niと気孔の間に BT層の界面が存在する．BTの界面層は，Ni電極表面を覆ったナノBT粒子の焼結によって形成される．電極両面の BT粒子とともにBT界面層が焼結するので，2つの BT層が界面層によって繋がる．1250°Cでは，大きな閉気孔が電極層内に残り，BT層内の小さな気孔はほとんど消失する．不連続部が増加するにつれて，BT粒子が大きな不連続部を埋めていく様子が観察された（Fig. 4 (c)）．3.3 電極の界面粗さFig. 4 (a1)，(b1)，(c1)中の点線に沿った電極層の切断面について考える．電極の不連続部と界面粗さが局所電場と漏れ電流の増大に影響を与える．表面粗さの特長は，誘電体層へ伸びた突起部の存在である．これらの突起部はリガメントがちぎれた際に形成されるが，面外にも配向している．電場はそのような局所部で最大となり，この構造はデバイスの損傷をもたらす可能性がある．電極近傍の気孔構造はBT層内の開気孔の細かなネットワーク構造と繋がっているが，BT層内の小さな気孔はX線CTでは観察できない．気孔の連結性は，Fig. 4 (a3)と (b3)中の電極層からBT層へ向かって突出した気孔の複数の柱だけを考えている．Fig. 4 (a4)，(b4)，(c4)に Fig. 1の SEM像に対応する単層断面図を示す．電極とBTの間の界面における(a4)左側の気孔は，(a1)中の po2と po3が繋がった気孔の断面である．小さな丸いNi電極のセグメントは棒状のリガメントの断面である (b4)．BTの界面層はリガメントと気孔の間で観察された．3.4 Ni金属と気孔のトポロジー変化繋がった電極表面のトポロジーはGenus，gと呼ばれる表面の穴の数で評価できる．例えば，1つの球であれば g=0，Fig. 3 � Distribution of Ni metal in an electrode layer. Sintering temperatures; (a) 1000°C, (b) 1150°C, (c) 1250°C. The continuous electrode region is shown in magenta, while isolated regions (islands) are shown in cyan. The discontinuities are seen as black background.「粉体および粉末冶金」第 71巻第 7号254 大熊　学，若井　史博ドーナツであれば g=1である．2つの隣接した穴の間の 1つのリガメントがちぎれたとき，2つの穴は合体して 1つの大きな穴になる．電極構造の粗大化の微構造進展は次々に減少していくGenusで表現できる．Fig. 5 (a)に単位面積あたりの電極内のGeunsの焼結に伴う減少を示す．前述の特性長さの粗大化とトポロジー変化の相関性が見られる．そのような界面トポロジーとの関係はナノポーラス金属の粗大化においても報告されている．一方で，気孔チャネルのトポロジー変化はNi金属の場合と異なる．1250°Cにおいて，気孔のネットワーク構造は壊れ，大きな閉気孔になる．ここで，繋がった気孔チャネルと閉気孔のトポロジーはオイラー標数 Xで表現できる13)．Fig. 5 (b)に電極中の気孔構造の単位面積あたりのオイラー標数と焼結温度の関係を示した．1000°Cにおいて気孔チャネル内の穴の数が閉気孔の数よりも多いため、オイラー標数は負の値をとる．気孔チャネルがちぎれていき閉気孔が形成されるにつれて，オイラー標数は増加し，1250°Cでは閉気孔だけが残るのでオイラー標数は正の値になる．3.5 不連続と孤立した島による静電容量損失MLCCの静電容量は層の数と交差電極面積に比例し，1つの誘電体層の厚さに反比例する．BaTiO3の比誘電率は温度，希土類ドープ1)，電場，粒径14)，残留応力15)に依存する．電極の不連続部は誘電体層内の電場の分布を変化させる7)．さらに，電極には Fig. 3の水色で示される孤立した島が存在すFig. 4 � Microstructural evolution of electrode layer. Sintering temperatures; (a) 1000°C, (b) 1150°C, (c) 1250°C. (a), (b), (c); top view, Ni electrode. (a1), (b1), (c1); top view, Ni electrode and pores. (a2), (b2), (c2); side view, Ni electrode. (a3), (b3), (c3); side view, Ni electrode and pores. (a4), (b4), (c4); 2D cross-sectional view.Fig. 5 � Topological evolution of electrode layer. (a) Genus (G) of Ni electrode per electrode area of 100 μm2, (b) Euler characteristic (X/2) of pores in the electrode layer per electrode area of 100 μm2.2024年 7月255放射光X線CT技術を駆使した高信頼性電子デバイス材料設計のための 3次元解析：積層セラミックコンデンサ（MLCC）の電極構造形成プロセスる．このような不連続部や孤立した島によって実効的な交差電極面積が減少し，静電容量は理想的な平行電極板の場合よりも低下する．3.6 電極層内の不均質な粒子充填構造電極層の厚さがサブミクロンスケールまで減少すると，粒子充填構造の不均質性が，焼結中の電極層の微構造変化に大きな影響を与える．X線CTで実際に観察した球状ガラス粒子の焼結中の充填構造をもとに，薄い層内における等価球の配列を Fig. 6 (a) (c)に示す．充填構造のトポロジーは，Fig. 6 (b) (d)に示すボンドネットワークモデルによって表現でき る13,16)．ここで，点は粒子，辺は粒子同士の接触面である．これらの点と辺で囲まれた多角形が面である．このような多角形の面で囲まれた 3次元領域はセルと呼ぶ．各セルの中には空隙があり，焼結が進むとこの空隙から閉気孔が形成される．不規則なボンドネットワーク構造は，様々な形の面で形成された不完全なセルから構成される．穴の大きさは多角形面の辺の数とともに増大する．例えば，六角形面内の穴は 1つの球を収容できる．我々は，電極層内の初期の小さな穴は，6つ以上の辺をもつ多角形から生じていると考えている．薄い電極層の微構造不安定性は，粒子スケールの初期の不均質に由来する．層構造の共焼結中の内部応力は通常焼結の連続体力学によって解析される．連続体モデルにおいて，巨視的な特性は代表体積要素（RVE）に対する平均値で定義できる．RVEとは粒子径よりは十分大きく微構造を代表するが，巨視的な物体よりはずっと小さい体積要素のことである．RVE寸法は粒子の平均直径の 11~17倍程度である17)．もし，薄い電極の不均質性が層の厚さが RVEの 1辺とするならば，初期の微構造は不均質であると予想され，微構造の不安定性は，粒子10個分以下の電極厚さにおいて顕著に現れるかもしれない．3.7 粒子スケールにおけるリガメントの分裂金属電極の不連続は微構造の不均質の粗大化によって進展する．800°Cにおいて不連続は既に形成されており，焼結の粒子スケールシミュレーションは，800°C以下の粗大化過程の初期段階を理解する上で有用である．サブミクロン結晶粒は比較的低い温度で粒界拡散と表面拡散によって焼結する．誘電体層によって横方向への収縮が拘束された 1層の電極の焼結の理想的なモデルを考える．拘束下で，粒界拡散による収縮が抑制される際に，粒子の形状変化は表面拡散のみを考慮してシミュレーションできる．Fig. 7に若井らのシミュレーション例を示す18)．中心に穴があいた 6つの粒子の輪が焼結していくと，ひとつの円板が形成される (a)．この結果は，仮に粒子の初期充填構造が均質であっても平板が形成されることを示している．6粒子の直線鎖 (b)は棒状になった後，最終的にレイリー不安定性で分裂する．ただし，長い鎖状構造は Fig. 7の粒子充填構造の中には見当たらない．Fig. 6の初期のボンドネットワーク構造は，Fig. 7 (c)中の球の枝鎖としてモデル化されている．分裂は 1個だけ粒子が含まれるリガメントにおいて起こる．Fig. 4 (a)，(b)，(c)に示す電極構造はリガメントのネットワークによってもモデル化できる（Fig. 7 (c), c2）．我々はこのモデルによって，初期段階だけでなく終期段階においても 2つの穴が合体する素過程を描写できると考えている．電極の微構造変化においてリガメントの分裂の末に必然的に尖った部分が形成される．これらの尖った点は Fig. 7 (c)，c3中に示される円錐形状に似ている．尖った部位は分裂の後，表面拡散によって丸くなる（(c), c4）．しかし，尖った点は，電極構造の形態変化が続く限り，完全に消失することはない．層構造の焼結中の内部応力は，慣習的に，連続体力学を用いて計算できる．しかし，連続体モデルは，層の厚さが粒子の数個分のスケールに近づくと成立しない．拘束焼結の微構造進展を理解するには，粒界/表面拡散と粒子間に働く力を考慮した粒子スケールのシミュレーションが必要である．４　ま　と　め単位体積あたりの高静電容量化の需要から，サブミクロンの厚さの BaTiO3誘電体層とNi電極層から構成されるFig. 7 � Shape evolution of particles in sintering by surface diffusion. (a) closure of a hole in a ring of six spheres, (b) pinch-off of a chain of six spheres, (c) pinch-off of a branched chain of spheres.Fig. 6 � A model of particles packing in thin electrode layer. Top view, (a) sphere model, (b) bond network model. Side view, (c) sphere model, (d) bond network model.「粉体および粉末冶金」第 71巻第 7号256 大熊　学，若井　史博MLCCが開発された．静電容量，信頼性，寿命の向上のために，両層の共焼結中の微構造進展をシンクロトロンX線ナノCTで調査した．薄い電極層は不連続であるが，Ni領域内の気孔はリガメントでつながっており，複雑なネットワーク構造を形成している，不連続部は小さな丸い穴，または不規則なチャネルである．全電極面積に対する不連続部の面積の割合，および電極微構造の特性長さは焼結温度とともに増大した．1つの穴の粗大化と不規則な形状のチャネルの形成は，近傍の 2つの穴の合体によって引き起こされ，2つの穴の間にあるリガメントは分裂する．特性長さの増大と電極の表面/界面面積の減少の相関性は，表面張力がもたらす不安定性に加えて，応力誘起の不安定性によって引き起こされる粗大化過程を示唆している．リガメントがちぎれるトポロジー変化は電極内の穴の数Genusの増大によって表せる．リガメントが分裂する際に鋭く尖った部分が出現し，局所的に電場が高くなってしまうので，デバイスの損傷につながる．粒子充填構造の不均質性は電極厚さがサブミクロンスケールに減少するにつれて増大する．ボンドネットワークモデルでは薄い層内の粒子充填構造を描写できる．粒子スケールモデルはリガメントの分裂によるボンドネットワークの粗大化を説明できる．それは，不均質な粒子充填構造が，電極層内の欠陥形成の起源であることを示している．異なる相の粒子の焼結中の熱力学は濡れの現象に関連する．ナノBaTiO3粒子とNi粒子間の相互作用は濡れ相ダイヤグラムの観点から考察できる．面内異方性は電極層における表面エネルギーテンソル解析から示すことができる．電極面内およびBT層のテープ成形方向の異方性の関係は，共焼結中の 2層間の相互作用であると考えられる．謝　　　辞本研究は，JASRI大学院生提案型課題（課題番号2019A1306）および，JSPS科研費（課題番号 19K15289）の支援を受けて行われた．研究実施に当たっては，上杉健太朗博士，竹内晃久博士，太陽誘電株式会社，その他関係各位からご協力をいただいた．文　　　献1)  H. Kishi, Y. Mizuno, H. Chazono: Jpn. J. Appl. Phys., 42 (2003) 1-15.2)  B. Yu, W. Wei: J. Am. Ceram. Soc., 88 (2005) 2328-2331.3)  M. M. Samantaray, K. Kaneda, W. Qu, E. C. Dickey, C. A. Randall: J. Am. Ceram. Soc., 95 (2012) 992-998.4)  Z. Yan, O. Guillon, C. L. Martin, S. Wang, C. S. Lee, D. Bouvard: Appl. Phys. Lett., 100 (2012) 263107.5)  H. Chazono, H. Kishi: Jpn. J. Appl. Phys., 40 (2001) 5624-5629.6)  G. Y. Yang, E. C. Dickey, C. A. Randall, D. E. Barber, P. Pinceloup, M. A. Henderson, R. A. Hill, J. J Beeson, D. J. Skamser: J. Appl. Phys., 96 (2004) 7492-7499.7)  M. M. Samantaray, A. Gurav, E. C. Dickey, C. A. Randall: J. Am. Ceram. Soc., 95 (2012) 257-263.8)  J. P. Heath, J. H. Harding, D. C. Sinclair, J. S. Dean: J. Eur. Ceram. Soc., 39 (2019) 1170-1177.9)  Z. Yan, C. L. Martin, O. Guillon, D. Bouvard, C. S. Lee: J. Eur. Ceram. Soc., 34 (2014) 3167-3179.10)  A. Takeuchi, K. Uesugi, M. Uesugi, F. Yoshinaka, T. Nakamura: Microsc. Microanal., 24 (2018) 106-107.11)  G. Okuma, S. Watanabe, K. Shinobe, N. Nishiyama, A. Takeuchi, K. Uesugi, S. Tanaka, F. Wakai: Sci. Rep., 9 (2019) 11595.12)  G. Okuma, N. Saito, K. Mizuno, Y. Iwazaki, H. Kishi, A. Takeuchi, M. Uesugi, K. Uesugi, F. Wakai: Acta Mater., 206 (2021) 116605.13)  G. Okuma, D. Kadowaki, T. Hondo, S. Tanaka, F. Wakai: Sci. Rep., 7 (2017) 11106.14)  V. Buscaglia, C. A. Randall: J. Eur. Ceram. Soc., 40 (2020) 3744-3758.15)  Y. Nakano, T. Nomura, T. Takenaka: Jpn. J. Appl. Phys., 42 (2003) 6041-6044.16)  G. Okuma, R. Miyaki, K. Shinobe, A. Sciazko, T. Shimura, Z. Yan, S. Hara, T. Ogashiwa, N. Shikazono, F. Wakai: Acta Mater., 215 (2021) 117087.17)  G. Okuma, D. Kadowaki, Y. Shinoda, T. Akatsu, O. Guillona, F. Wakai: J. Ceram. Soc. Jpn., 124 (2016) 421-425.18)  F. Wakai, K. A. Brakke: Acta Mater., 61 (2013) 4103-4112.