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保坂 彬夫

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[金材技研ニュース 1976 No.8](https://mdr.nims.go.jp/datasets/6e0678b9-92cf-4736-b1a6-fa8b329a4d61)

## Fulltext

金材技研ニュース　1976　No.8七Φ一．ゼE①o一一〇＝蜆⊂○箏○コーooo－o〕匝あ○蜆oo一］o－Eo－o呵o］一〇〇〕’0E0fOo○眈o〇一一〇〇一〇一眈○蜆ωEo．但≧里三…oo…Z－o○蜆コ○ヱ←■□”0．8金属材料技術研究所超電導強磁界発生装置　強い磁界は，核融合，MH　D発電，エネルギー貯蔵，磁気分離などの新技術の実現に必要であつ，また，各国の強磁界センターで物性，原子核，生物物理などの諸研究に盛んに使用されている。これらの強磁界発生装置は省エネルギーのため超電導化されるすう勢にあるが，電気磁苅材料研究部で設置を進めてきた超電導強磁界発生装置が本年2月の試運転で所期の性能を得て完成された。本装置は写真1に示したように強磁界超電導マグネットと、リウム冷凍液化機より構成されており，後者はマグネットを室温から約10Kまで冷却するためと液化ヘリウムの供給に使用される。　写真2に示した超電導マグネット本体は外層および内屑の2重構造になっており，外層マグネットはNb3Sn超電導テープで作られ，単独で160㎜φの空問に135kOeの磁界を発生する。内層マグネットはV3Ga超電導テープで作られ、外層マグネットの中に挿入されて31mφの空問に175kOeの磁界を発生する。この値は従来の鉄心電磁石の約30kOeはもとより，Nb－Ti合金超電導マグネットの約80kOe，Nb3Sn化合物超電導マグネットの約150kOeを凌駕する超電導を利用した磁界発生の新記録である。この性能は当研究所で開発された強磁界特性のすぐれたV3Ga超電導テープの実用化により達成された。175kOeの磁界を銅マグネットによリ発生するには約7000kWの電力と毎時約5000／の冷却水を必要とする邊本超電導マグネットの電力消費は電流リード部の抵抗による1kWに冷凍液化機の平均所要電力を加えても約15kWにすぎない。　なお，本装置には強磁界中で試料温度を1．5Kから室温まで変化しうるクライオ又タットも近く組込まれる予定で，今後超電導材料や磁性材料などの性能試験に役立つとともに，さらにすぐれた超電導線材の開発によって発生磁界値が高められることが期待される。示・・強磁界超電導マグネット（左側）とヘリウム冷凍液化機（右側）写真1一1一写真2　強磁界超電導マグネット本体　　　（長さ約600㎜，直径約400m）酸素飽和ナトリウム中のバナジウムおよぴバナジウム合金の腐食挙動　バナジウムおよびその含金は高・速中性子による損傷が少なく，また高温機械的性質が良好なため，ナトリウム冷却高速増殖炉の燃料被覆材に有望とされている。しかし，これらは酸素を含む液体ナトリゥム申で腐食しやすく，密蒲佳の悪い表繭腐食生成物の生成によるやせ細り，およぴ酸素の吸収による脆化などの間題がある。　高速増殖炉の燃料被覆材用としてバナジウム含金を使用する場含には，高湘、（約700℃），高純度（酸素濃度約1pp㎜）のナトリウムループ中での耐食惟言式験が必要である。しかし，ループ試験には長い時間を要するため，原子炉材料研究都では，まず酸素飽和液体ナトリウム申のバナジウムの腐食挙動および2元合金化による耐食性改善の可能性を調べた。　温度450℃の酸素飽和ナトリウム（酸素濃度約玉，200ppm）に浸せきしたバナジウムの表面腐食生成物にはナトリウムが含まれることをEPMAのX線映像から，また腐食生成物にはNa・VO。が，腐食生成物を除いたバナジゥムの表而にはVgOが存在することをX線回折（図1）から確かめ，表面の酸化と酸素の吸収とが同時に進むことを明らかにした。また，Na4VO。が蜘℃以上では保護皮膜とならないことを示した。（旺）概鰍　　　　　（V）　　H0⊥　、 211　腐食生成物中のバナジウムおよび合金添加金属量は原子吸光法によって定量した。温度450℃の酸素飽和ナトリウムに浸せきしたバナジウムおよぴバナジウム基2元含金の単位表面積当りの腐食生成物申のバナジウムおよぴ含金添加金属量の和と含金組成との関係を図2に示す。バナジウムの場含に比べてクロム，アルミニウム，鉄およぴモリブデンを添加した場含にいずれも腐食生成物の量が減少する。その傾向はモリブデンを力邊えた場合に顕著であり，とくにモりブデンを多量に添加したV－50重量％Moでは腐食生成物が極めて少ないことがわかる。多量の酸素を含むナトリウム中でクロムおよび鉄はそれぞれNaCr02およびNa垂FeOヨを生成することが知られており，またアルミニウムは酸素との親和性が極めて大きい金属である。一方，モリブデンは酸素溶解度が小さく，ナトリウム申でN鋤0を含んだ複酸化物をつくりにくいため，バナジウムーモリブデン含金ではバナジウムの腐食の進行とともに合金表而に近い薄い層のモり’ブデン濃度が増して耐食一1塗が良好になるものと思われる。　以上の結果をもとに各種バナジウム基合金についてナトりウムループ実験を継統中である。■L■一一’卓O　　　　蝸　　　　　60　　　　65　　　　？0　　　　75（b）鵬食後　　　　　　　　　　　　（N汕VO’）　　　121　　　　　　　　　　　　　　　　　　　043　　　　102　　　　　　　　　　　　　　　　0ヨ3　　　　　　　1別2i2　　　　　　223　　323501　260　　　　　　　　　　　i03100lo15　　　　　　　　　20　　　　　　　　　25　　　　　　　　　30　　　　　　　　　35　　　　　　　　　40（o〕腐食｛1三波男勿を添解した…菱　　（VコO）J．1其　Vo　V－Cr＾V一．〃o　V－F喧口V－Mo蜘図1　　雀5　　　　　　　　　　60　　　　　　　　　　　65　　　　　　　　　　　70　　　　　　　　　　　75　　　　　　　　2θ｛d僅g）バナジウム表面のX線圃折図（漁度45ぴCの酸素飽和ナト■jウム中に24時間浸せき）　　o　　　　　i0　　　　20　　　　ヨ0　　　　40　　　　50　　　　　合金添カ頸金属の濃度（原二P％）図2　バナジウムおよびバナジウム基2元合金　　の単位表面稜当リの腐食生成物申のバナ　　ジウムおよぴ含金添力刊金属量の和と含金　　組成との関係（温度垂50℃の酸素飽和ナト　　　リウム卵に2．5酵閥浸せき）一2一高周波溶解遠心鋳造法による発光分光分析用鉄鋼試料の調整　光電測光発光分光分析法は多元素の同時定量に適し，B常管理分析に不可欠である。しかし，本法は切削片，小片ブロック状の試料、不均質な試料などには不遭当であり，また，熱履歴にょっては遭用が難しい。結局，これらは従来の化学分析に頼らざるを得ない。金属化学研究部では，分析の能卒向上を目的として，これらの聞題点解決のために試料作製への商周波溶解遼心鋳造法の適周について研究を行っている竈　高周波溶解遠心鋳造装蟹（フィリップス社製，PV－8910形）は溶湯の迅遠冷却によつ，発光分光分析に遭する自銑化された鋳銑鉄試料の調整が可能である。しかしながら，本実験においては炭素含有最の多い銑鉄試料の場合，割れの現象がみられた。検討の結果，とけ落ちてからの加熱時間を長くし，鋳込み遅れ時問を短くすることによリ割れを防ぐことができた。一方，溶解時間が長くなると，マンガンが低値を示すが，これは脱酸剤としてのアルミニウム添カロ量を増やすこと（O．3～0．7％）によつ解決された。マンガン定量値に対する溶解時閲とアルミニウム添加量との関係は図に示す通りである。マンガンの損失に対するアルゴン流量の影響も大きく，脱酸剤盤0．3％およぴ0，7％の場合，それぞれ4〃㎜inおよぴ2〃m1n以上が必要であった。また，溶解時閥が畏びくことにより，クロムのわずかな揮散およびアルミナーシりカ系るつぽからのけい素の汚染が確認された。通常の溶解時閲内ではクロムに関しては問題なく，けい素の汚染も約70秒以内の溶解により，かなり防止できた。　銑鉄の再溶解において，炭素，つん，いおう，けい素，マンガンに関しては満足すべき定量結果表　電解鉄希釈法による耐熱含金鋼（J．S．S．680一工）の　　分析結果希釈率ク　ロ　ム（2G．99％） ニツケル（32．毫4％） マンガン（工．37％）玉110lll：／… llll／・… ll：l／1…1：201：：：／・… llll／・… llll／1…王：30：ll：／・… ：：1；／・・一・ lll：／1・蜘を得た。また，低合金鋼の再溶解試料では，炭素，けい素，マンガン，ニッケル，クロム，モリブデン，バナジウム，銅の定量において，くり返し精度およぴ正確さ共に良好な緒果を得た。　高濃度成分を含むために適当な標準試料がない場含とか，試料量が少ない場含には発光分光分析による定量は不適当である。このような試料については電解鉄で希釈溶解して試料調整することを検討した。　低含金鋼を電解鉄で（1：1），（1：2），（1：3），（王：4）に希釈再溶解したところ，炭素，けい素，マンガン，ニッケル，クロムおよぴモリブデンの定量に良好な結果を得た。しかしバナジウムは希釈率が増加すると若干低値を示した。通常の再溶解試料は最低25gを必要とするが，電解鉄希釈法を用いれば，5gで試料調整が可能であることを示している。　高含金鋼である耐熱鋼の電解鉄希釈試料の分析結果を表に示す。（王：10），（1：20），（1：30）の希釈率で，ニッケル，クロム，マンガンの定量に満足すべき縞果を得た。また，ステンレス鋼に関しても同様に満足すべき分析結果を得た。　以上のように高周波溶解遠心鋳造法および電解鉄希釈法を遭用した同鋳造法は試料の形状，量，高濃度成分含有量などに制隈されることなく，発光分光分析が可能であ1つ，依頼分析などに寄与することが大である。“給嚢園100ヨ0　　A4＋　0．05％．一〇．3％→一0．7％低含金鍋（Mn：㎝．0．5％）Ar：4〃min　　0　　0　　　　　　　　5θ　　　　　　　　O　　　　　　　　O　　　　　　　　言容　　角孝　　≡時　　1投ヨ　（弄少）図　マンガン定量値に対する溶解時閲およぴアルミニウム　添加鐙の影饗。一3一【特許紹介】　　　　　鉄系強化焼結体　　出願公告　昭和50年11月26日　昭50－36609　特　　許　昭和51年5月24日　第815741号　発明者田村院司，西田卓彦　この発明はFe－C－Mn－V系焼結体に関するもので，焼結体の空孔周辺のマトリックスにバナジウム炭化物を微細に析出させることによりこれを強化したものである。　鉄系焼結体の機械的特性を向上させるためC，Cu，Ni，Mn，Cr，Mo等の元素が利用されている。これらの元素の添加量は，焼結体の用途に応じて調整されるが，総じてかなり多量の添加が必要であつ，その強化のためには再加圧，再焼結，焼入れ焼もどし，ホットフォージング等の加工や熱処理が行われている。　この発明の焼結体は，化学組成がCO．15～O．80％，MnO．30～2％，VO．15～1．20％である。MnとVの複合添加により焼結後の冷却過程で焼結体の空孔の周囲のマトリックスに微細なバナジウム炭化物が析出し，焼結体の素地を強化するので従来’のものに比較しで添加元素が少量でその効果を奏し，再加工や再焼結をしないで機械部品等の高強度焼結体を作ることができる。図は本発明の焼結体の強度と密度の関係を従来のものと対比して示したもので，曲線1は本発明のFe－O．4％C－1．O％Mn－O．5％V，曲線2，3，4はそれぞれFe－O．4％C－O．5％V，Fe－O．4％C－1．O％Mn，Fe－O．4％Cの各焼結体である。このようにこの発明によると高強度焼結体を作ることがで　　　　　　　　　　　、　　　　　　　　　　　　　　　蛙　結　体密　度　（6’肚〕きる。　　　　　　　　　　　図　各種の化学組成の焼結体の　　　　　　　　　　　　　強度と密度との関係。　　　　　筑波分室開設の披露　当所は，原子力，宇宙，海洋等の科学技術プロジェクトに関連する金属材料の研究開発部門を筑波研究学園都市に移転させるため，昭和48年度から第一次建設言十画の研究施設設備の整備を進めてきた。昭和50年度10月竣工した超電導材料実験棟についで，この程，特殊雰囲気中高温特性実験棟が竣工し，筑波分室を開設したので昭和51年7月20日これを披露した。官庁，会社及ぴ地元等の関係者’約100人の来賓があった。覇鱗写真　筑波分室における披露式典で式辞を述べる荒木所長◆短　信◆●海外出張　太刀川恭治　電気磁気材料研究部長　ウイスコンシン大学において趨電導材料ならびにその応用に関する調査研究のため昭和51年8月1日から昭和51年12月20日までアメりカ合衆国へ出張した。　井上　　廉　電気磁気材料研究部　1976年度超電導利用に関する会議（第6回）ならびに趨電導の利用に関する研’究調査のため昭和5I年8月13日から昭和51年8月29日までアメリカ合衆国へ出張した。　稲垣　道夫　溶接研究部長　国際溶接学会1976年年次大会に出席のため昭和51年8月19日から昭和51年9月4日までオーストラリアヘ出張した。　塩田　一路　非鉄金属材料研究部　国際会議，研究会ならびに金属基複合材料の研究，調査のため昭和51年8月31日から’昭和52年8月30日までスイス，イタリア，英国，オーストりヤヘ出張した。　　　　　　　通巻　第212号編集兼発行人　　　保坂材多夫・印　　　刷　株式会社ユニオンプリント　　　　　　　東京都大田区中央8－30－2　　　　　　　電話　東京（03〕753－6969（代表）発行所科学技術庁金属材料技術研究所　　　　　　　　東京都目黒区中目黒2丁目3番12号　　　　　　　　電話　東京（03）719－2271（伐表）　　　　　　　　郵便番号153一4一