# Fileset

[NRIMNews1971-09.pdf](https://mdr.nims.go.jp/filesets/0aeaba24-ce39-4bf3-a4d7-37533ed8ae75/download)

## Creator

林 弘

## Rights

In Copyright[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

## Other metadata

[金材技研ニュース 1971 No.9](https://mdr.nims.go.jp/datasets/965e1e62-facf-4338-841f-cf7d31ff0282)

## Fulltext

金材技研ニュース　1971　No.9七Φ一．：ピEoo一一〇⊂ωE0箏○コーooo－o0＝あ○蜆oo．］o－Eo－o呵o］一〇〇〕’0E0f000眈o〇一10－〇一眈○眈ωEo．ゼ≧里三…ω…Z－ooω］o〕f←一0．9金属材料技術研究所連続製鋼技術に関する研究　金材技研式連続製鋼法の開発研究は，昨年度おこなった混銑炉容量アップ（最大15t），製鋼炉俸改良，溶銑・酸素造津剤供給系の精度向上などの一連の装置整備によって，いよいよ研究の第2段階ともいうべき製鋼反応制御の基礎資料を集積する段階に入ったことになる。　12tチャージの操業実験が可能になってからすでに8回の実験をおこたってきたが，ここでは製鋼反応の中で重要な反応の一つと考えられる脱燐，脱硫の最近の操業で得られた結果について紹介してみたいと思う。　多段式連続製鋼法の特長の一つに，指定した反応を指定した炉でおこなえることが挙げられるが，現在の実験では主として第一段炉において脱珪の全部とできるだけ脱燐をおこなうことを目的としている。ここでは珪素の反応により酸性の生成物が生じ，またそのため浴温が上昇するので，脱燐反応を十分におこなうためには浴温を一定値以下に，またスラグの塩基度を一定値以上に保つことに苦心がはらわれている。またスラグ性状も重要な因子であって発泡性の流動しやすいスラグを造ることが望ましい。表は最近の操業実験における定常状態の脱燐の結果を示したものである。No，53操業までは最大59％の脱燐率であり，さらに第二段炉（目下脱炭炉として使用）でも反応し最終値はほぽ規格値近傍まで脱燐がおこなわれていた。No．55操業では，操業条件の改良を試み，原料銑の珪素濃度の低下，造津剤原料の選択，スラグ滞留量の増加をおこなった結果，第一段炉のみで79％の脱燐率が得られた。この結果はほぽ初期の目標値に近いもので，あと一息で第一段炉のみにて脱燐を完了せしめるところまできている。　また脱硫に関しては，従来特別に考慮をはらっていないが，表に示したように結果から考えるとほぼ第一段炉のみで脱硫が可能であり，脱硫反応にたいして樋型の製鋼炉は非常に能率のよいものであるといえよう。このように多段樋型連続製鋼炉は，反応の安定性の良いことは無論であるが，脱燐，脱硫に関してもかなり能率のよい製鋼炉になる可能性をもっているといえよう。　表最近の操業実験の第一段炉における脱燐・脱硫実駿番号酸素吹精量　　（Nm3／t）排津　口　高　さ　．　　　（mm）スラグ塩基度イソプツトP　　　　（％）アウトプツトP　　　　（％）脱　　燐　　率1　　　　（％）．5116，980・グ2．7O，170．08052．8イノプツトS　　　　（％）アウトプツトS　　　　（％）脱　　硫　　率　　　　（％）0，070．02269．O5216，980．02．75320，080．02．70，160．08445．8O．ユ50．05959．3O．060．02361．6O．060．02164．55516．9100．0　2，8O．160．03578．80，070．02759－1NbO。における金属一非金属遷移　金属一非金属遷移とは，温度を上昇させたときある特定の温度を境にして，高い電気抵抗が急激に下がって金属的な低い電気抵抗に変化する現象をいう。このような遷移をおこす物質には，V02，V203，Ti20ヨ，Nb02等があるが，このなかでもVO・は68℃で突如として約5桁も電気抵抗が変化する。　この遷移は何に起因するものであろうか。ある一定の組成をもった化合物において，単に温度が変化しただけで金属的状態になったり，非金属的状態になったりする現象を研究することは，実際の金属や絶縁体の電気伝導機構を解明する上でも極めて有効であろう。しかし，このような遷移を示す物質の物性をしらべると，決して一義的に解釈できるものでなく，非常に多様性をもっている。金属物理研究部第一研究室では“金属一非金属遷移に関する研究”を一テーマとして取上げ，主としてNb02を対象物質として研究を進めている。　ニオビウムNbは，周期律表の上ではZrから始まる4∂遷移金属に属し，4が5∫1の5個の外殻電子をもっている。これが酸素と結合してNb02となったとき，Nbイォソが4価の原子価をとるならぽ，電子配置は4∂1となり，この1個の電子が電気伝導或は磁性に寄与するであろう。Lかし実際にはこの1個の電子は常温附近では，キャリヤーとしての役目をはたさず，Nb02は高い電気抵抗と小さた常磁性を示す。電気抵抗は温度に対して半導体的たふるまいを示し，800℃で電気抵抗が1桁下がって金属的になる。すなわち，Nb02の遷移温度はV02にくらべると，はるかに高渦であり，この800℃が遷移程度と考えられる。この遷移温度では，その他どのような物性の変化が観測されるであろうか。結晶構造をしらべると，常温附近では，基本的にはルチル構造であるが，それ以外に沢山の弱い回折線をもった変形したルチル構造を示す。温度測定から，構造解析を行うと，Nb－Nbの距離はc軸にそって交互に2，802A，3，196Aとたっている。しかし，800℃以上ではこれらの弱い回折線は消えて，普通のルチル構造になる。このX線解析の結果から，常温附近ではc軸の短い格子問隔2，802AにあるNb同志は相互作用により分子のようなNb－Nb結合をつくっていると考えられる。常温附近でこのようなNb－Nb結合ができているとすれぼ，Nb’十イォソが所有する1個の∂電子は結合のために消費され，キャリヤーとしての役割をはたさなくなるため，電気抵抗は高く，また小さな常磁性しか示さなくなるであろう。この結晶変態にともなう比熱を測定すると，約240ca1／mO1の潜熱が観測される。一方，磁化率の温度依存性を測定すると，常温附近ではNb－Nb結合の存在を1暗示するように非常に小さい常磁性を示す。しかし，磁化率は250℃附近から増加し姶め，変態温度に向って急激に増加する。これは熱振動によってNb－Nb結合が切断され，freeなNb4＋イオソができたことによると考えられる。変態温度に対応する温度に変曲点をもち，それ以上の温度では増加率は急激に減少する。このように800℃以上でかなりのNb－Nb結合が切断されるために，freeなNb4＋イオソができて電気伝導に寄与し，金属的になるのであろう。　これらの実験は，X線解析を除いてすべて焼結体でなされた。したがって，更に定量的な情報を得るためには単結晶を用いなけれぼならたい。現在，TeC14を輸送斉一1とした化学輸送反応法により単結晶を作成している。Nb02単結晶を作成する最適条件を見出すことができたので，測定可能な大きさの結晶に成長させようと努力している。1二記の方法で得られた単結品は写真に示されるような八面体の光沢の強い結品である。4二』→曲・一・…・一写真　NbO旦．1挿結品鉄　鋼　の　脆　大型船納の破壊沈没事故，圧力容器の脆性破壊楽故等から，その原因究明と確赦防止のため鏑材の不安定破壊について研究が行われ，すでにかたりの成果が得られている。　構造物の破壊を防止するためには，使用される鋼材の破壊特性を予め知ることが必要である。強力鏑の靱性は先在きれつを前提とし，きれつ先端附近の応力場を線型力学的に取扱った破壊靱性倣で評伽される。一方大型構造物に用いられる降伏強度の低い鋼材については，近年隈界C　OD（きれつ開1コ変位）量で評伽されはじめた。これは碗者と同様先在きれつを前提とし，きれつ先端附近に生じる塑性変形域がある隈界値以上になった1時不安定破壊が生じるという考え方にもとづいている。しかし限界COD破壊基準については，何故塑性変形域に眼界値があるのか，隈界値を決めているものは何かなど残された閲題は多い。従ってきれつ先端附近の状態の変化が脆性破壊挙動にいかなる影響を及ぽすかを知ることは実用上からも大切な間魑である。　材料強度研究部動的強さ研究室では，鉄鋼の脆性破壌研究の一つの方向として破壊挙酬こ及ぽす切欠底附近の状態変化の影響を研究している。周いた試験片は溶接構造周熱間圧延鍋板SM50から刎土1した標準V切欠シャルピー試験片である。実験は四一点又は三一削月げ試験をイソストロソ型引張試験機を用いて行っている。切欠底附近の状態に変化を与えるため，室漱において予荷重を全蘭降伏以下の荷重まで与えた後液体窒素温度で破壊試験を行う。この1時試鹸片はすべて脆性破壊する。　試験片は予荷重を与えられることにより，切欠底附近に塑性変形域を生じ，また荷璽の除去によって切欠底附近に残留応力を生じる。残留応力が江締応力であるか，引張応力であるかによって，重た塑性変形域の状態に一よって液体窒素漁度での破壊強度は異なった影機を受けることが予想される。そこで予荷璽を二種類の脇げ方で与える。一つは切欠底に引張応力が加わるような曲げ方（四、1気正［H二1げ予荷璽），値は切欠底に圧締応力が加わるような撒げ方（四点釦Hlげ予荷重）であり，除性　破　壊荷後の残留応カはそれぞれ圧縮応力及び引張応力となる。しかし切欠先端附近の塑佳変形域には大きた違いはないものと思われる。図に液体窒素概度における破壊強度の室槻予荷重依存性の一例を示す。ここで予荷重は全獅降伏荷重によって規格化されている。　クロスヘッド速度は2mm／㎜inである。切欠底に引張応力がカllわるように予荷重を与えたとき，破壊荷重は予荷重の増加に伴って上昇するが，圧縮応力が加わるように予荷重を与えた時に一は破壊荷重は予荷重の大きさによってはほとんど変化しない。前者における破壊荷重の予荷重依存性は単純には切欠底附近での圧縮残留応力の効果であると考えられる。ただし予荷璽の値には二つの臨界値があるようである。すなわち一つは破壊荷重が」二昇をはじめる予荷重値，一つは破壊荷重の上昇のなくなる予荷重値である。これらの臨界値が何によって決められるかについては更に研究の必要がある。また後者においては，みかけ上，引張残留応力の効果はないようにみえる。これは引張残留応力の効果と切欠底附近の塑性変形域による突効切欠半径を大きくする効果が棉殺された結果であるのかも知れない。クロスヘッド逮度を変化させたときにも阿様な傾向がみられる。　以上のように切欠底附近の塑性変形域及び残留応力は脆性破壊の発生に徴妙な役割を演じているようである。別㎝上こ。o1ヨoo’5’・’1菜1　O．呈　　　　　　　　O．’　　　　　　　　O、右　　　　　　　　O．畠　　　　　　　1．O液体塞繁綴度における破壊荷1婿の一3一NU－NR亙M－NUの一年間ノースウエスタソ大学教授　　飯　タ＝ト政　樽　腱史的に見て，文明が飛躍的発展を遂げる場合その背後には異種文獅こよる刺激が必ず存在する。学間の進歩にも，異った思想に触れるということは非常に大切であると考えられている。この原理にもとづいて，欧米の大学では二つの事が強調されている。第一にはacadem三c　inbreeding（学間的近親交酉己）を極力回避しようとする。例えぼ，卒業生をそのまま居残らして教授にするような事が起らないように努力している＊。第二は，授達が数年おきに一年位外にl111て，異った瑛境で教仕事をしたり，学間的他流試含をしたりする磯1を奨励している。　私の場合，すでに第一の禁を半分おかしているので，第二の錐を実行した。つまり私はかかる外向の圧力を強く感じていたので，機会があれぼ外遊せんものと考えていた。外に出るためには，まず学外でのスポソサーを見つけ，研究室の整理をして一年間の不在（あるいは，リモートコソトロール）に耐えられるようにするのは各自の責任であるし，また受入先を見つける必要もあるので，計画からノースウエスタソ大学を去るまで二年近くの歳月を要した。　私は出るならぱ，まず第一に日本で一年問を過ごしたいと考えていたので，私の目的にかなった最適の日本の研究所や大学を物色し始めた。最適といっても，私が希望するだけではなく，私のサラリーや出張旅費をまかなってくれるスポソサー＊＊に対して説得力のある場所でなくてはならない。　金属材料技術研究所は，私の専門分野では，結触塑性の研究が，研究所設立以来盛んであり，江11界的に名を知られていたし，また超高圧電子顕微鏡の冶金学的応用では，パイオニヤ的研究のなされた所でもあるので，N　S　Fに対して私の留学先としての説得力にも充分であった。幸にして，現原子炉材料研究部長の渡辺亮治さんに而識があり，私の金材技研滞在のために色々とほん走していただいた結果，私の金材技研への一年問留学が実現したわげである。　臼本に生れ，臼本に育ったものの，その後の十五年間のアメリカ生活の間にいつしか身にしみ込んだアメリカ的現実主義・能率主義的発想が，東洋の君予国日本に特有な発想と正而衝突し，さまざまな思想的旋風が発生したようだ。　異種の考え方の間に混血が生じる遇程でさまざまなNoiSeもl1止1たようだ。そして混血は行われた。　しかし私達の求めている学問の遼は遠く，かつきびしいものです。混血によって生じた新しい思想に花が咲き，実がなるのはこれからのことです。しかもこの実は巨1然になるのではなく，汗，悩み，苦しみを繰り返しながら，ねぼり強く思考する努力という腱料を与えつづける事が絶体に必要であろうと一怒われます。　私は金材技研での一年問は非常に有意義であったと思っています。この経験や思想的刺激が上述しました過程を経ることによって，今後の私の職業活動の中に生かそうと念じています。一方，私のもらしたNoiseカミ異種思想交流の一刺激になり，金材技研の発展に一助ともなれぼ，非常に幸と思います。非Northwestern　Univer畠ity（NU）では、教峯三ごと｝こ、教授の八窒；一」以上が拠大学の卒榮生でなくてはならないという内娩があり，　ト’イツの大学ては教授は学外諸から遼考されねぼならないという規到，」がある。柵私の場禽N幽ol］日1Scjence　Founda士jonが．スホソサー　となっている。NSFは1義．立＝科学財1遡と訳きれており，1．ヨ　水では学術振興会がこれに近い一1三11格をもっている。　　　　　　　通巻　第’ユ53一弩・繍集兼発行人　林　　　　　　　弘印　　弼1j奥村印刷株式会杜　　　　　　東京都平代1亙脳西字1畑ユー1－4発行所科学技術庁金属材料技術研究所　　　　　　東京都目黒区中目黒2丁目3番12号　　　　　　　　　東京（03）7王9－227ユ（代表）　　　　　　　郵便番号（153）