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[タンクス ジョナサン デビッド](https://orcid.org/0000-0002-0232-8240), [田村 堅志](https://orcid.org/0000-0001-6578-0923)

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[フィラーによる結晶性プラスチックの高性能化・高機能化](https://mdr.nims.go.jp/datasets/bd1894f9-424e-49c6-bfa2-8066f4eecb3d)

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Microsoft Word - 強化プラ解説_提出（正）.docx 1 フィラーによる結晶性プラスチックの⾼性能化・⾼機能化  タンクス ジョナサン*, ⽥村堅志* *物質・材料研究機構 (NIMS)   1. 熱可塑性 (結晶性) 樹脂と添加剤 (フィラー) 代表的な強化プラスチックは、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂に代表される架橋型（熱硬化性）樹脂を⺟材とし、主に繊維で強化されたものであり、⾼いガラス転移温度（Tg）および弾性率、そして低コストを特徴としている。しかしながら、近年では、⽣産速度や廃棄後のリサイクル性向上の観点から、より再加⼯可能な熱可塑性樹脂の使⽤が増加している。これには、⽯油由来のポリプロピレン（PP）、ポリアミド（PA, ナイロン）、ポリブチレンテレフタレート（PBT）、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン（ABS）共重合体などのほか、バイオ由来のポリ乳酸（PLA）などが含まれる。 これらはそれぞれ機械的強度、耐熱性、靭性などに関して固有の特性を有するが、弾性率および耐環境性については、ポリイミド（PI）やポリフェニレンスルフィド（PPS）などの⾼性能樹脂と⽐較して劣るという共通の課題を持つ。 ⼀般に熱可塑性樹脂は加⼯性、耐⽔性、延性などの利点を有する⼀⽅で、弾性率および耐酸化性の低さが部品の耐⽤年数に影響を及ぼす場合がある。そのため、機械的特性や導電性の向上を⽬的として各種フィラー（充填材）が添加されることが多い。さらに、収縮や反りの抑制、ガス透過の低減、撥⽔性表⾯の形成など、より⾼度な機能の付与にも利⽤されている。本稿では、⼀般的な熱可塑性樹脂におけるフィラーの利⽤に着⽬し、それが構造および物性に与える影響について概説する。  2. フィラーの種類 フィラーには、化学組成・構造および形状において多様な種類が存在し、それぞれ異なる特性と利点を有する。表 1 に、各種フィラーの主な組成、形状、および主要特性を⽰す。 無機系フィラーには、窒化ホウ素（BN）、アルミナ（Al₂O₃）、シリカ（SiO₂）、ホウケイ酸ガラス繊維（GF）、層状複⽔酸化物（LDH）、粘⼟鉱物、グラフェン、グラファイト、ダイヤモンド、カーボンナノチューブ（CNT）、カーボンブラック（CB）、炭素繊維（CF）、カルサイトやアラゴナイト（CaCO₃）などが含まれる。これらは⼀般に電気的絶縁体であるが、熱伝導率は⾮常に低いもの（例：バーミキュライト、<0.1 W/mK）から⾮常に⾼いもの（例：CNT、4000 W/mK）まで幅広い。この違いは原⼦組成および電⼦移動度の差に起因する。 ⼀⽅、有機系フィラーには、セルロースやリグニンなどの⽣物由来炭素材料が含まれる。結晶性炭素は共役結合構造を有するため熱的および電気的伝導性が⾮常に⾼いが、⾮晶質炭素や⽣体⾼分⼦はその反対の傾向を⽰す。 機械的特性の観点では、無機フィラーは⼀般に⾼弾性率および中〜⾼強度を⽰す。有機フィラーはリグニンなどのような⽣体分⼦は、紫外線吸収や抗酸化作⽤など、⼒学特性以外の有⽤な機能を持ち、フィラーの種類や機能の多様性を⽰している。  表１ フィラーの種類と特徴 1) フィラー 密度 (g/cm3) 弾性率 (GPa) 熱伝導率 (W/mK) 炭素繊維 1.5 130-230 10-500 ガラス繊維 2.6 70-80 0.2-0.6 シリカ 2.7 70-80 1.2-1.6 アルミナ 4.0 220-320 25-35 粘⼟ 2.5 50-150 0.05-2 窒化ホウ素 2.2 400-1000 200-400 炭酸カルシウム 2.7 60-80 2.5-2.7 ナノカーボン 1.8 400-1000 400-4000 セルロース 1.5 15-170 0.05-10 リグニン 1.4 3-15 0.1-0.2  これらの違いは、化学組成のみならず、ナノ構造および形態にも起因する。繊維状フィラーは通常、直径 1〜30 µmのミクロサイズであるが、近年ではセルロースナノファイバー（直径 10〜 2 30 nm）のようなナノサイズ繊維も商業製品に導⼊されている。 ガラス繊維は、低コストで良好な機械的特性および電気絶縁性を求める部品に多く使⽤されている。⼀⽅、カーボンファイバーは⾼性能かつ軽量化が求められる部品向けに、より⾼コストを許容できる場合に使⽤される。 板状・球状・ウィスカー状などの形状をもつフィラーは、サイズ範囲が約 10 nmから 50 µmまで幅広存在する。 さらに、樹脂マトリックス中での分散性や界⾯接着性を向上させるために、フィラーの表⾯官能化がしばしば⾏われる。代表例としてシランカップリング剤があり、アルカン、カルボキシル、アミン、チオール、エポキシ基などの官能基をもつ配位⼦と、フィラー表⾯の⽔酸基と反応するシラノール基が結合する構造を持っている。  3. フィラーの混合⽅法 熱可塑性樹脂に適⽤可能な主な混合⽅法として、in-situ 重合法、溶液（溶媒）混合法、および溶融混練法の 3種類がある。 in-situ 重合法は、フィラーの存在下でポリマーを重合する⽅法であり、ポリマー鎖と共有結合が形成されやすく、強固な界⾯が得ることができる。⼀⽅で、フィラーが反応系に存在することで、⽣成物の回収や精製が困難になるという⽋点がある。 溶液混合法は、ポリマーとフィラーを共通の溶媒に溶解・分散させて混合し、そこからフィルムやバルク材料を形成する際に適している。しかし、溶媒の安全な取り扱いや、回収・廃棄処理の効率化が求められるため、産業規模での適⽤には課題が残る。さらに、⼀般的な熱可塑性樹脂（PP、PA、PBT、ABSなど）は多くの溶媒に対して溶解性が低いため、この⼿法は実⽤性に乏しい場合が多い。 ⼀⽅、溶融混練法は、⼆軸押出機やニーダーを⽤いて、1 種類または複数種類のフィラーと樹脂を同時に複合化できる、スケーラブルかつ効率的な⼿法である。 特に粘⼟フィラーの場合、層間をあらかじめ「インターカラント」によって改質することで、混練時のせん断⼒との相乗効果により層間結合エネルギーを容易に超えることができ、剥離分散が促進される。 この混練プロセスを適切に制御するためには、スクリューの⻑さ対直径⽐（L/D ⽐）、スクリュー構成、回転速度、バレル内の温度分布などの要因が重要となる。 この⽅法では、グラフェン、窒化ホウ素（BN）、粘⼟などの層状フィラーをポリマー中に剥離・分散させたナノコンポジットの製造が可能であり、混練⼯程におけるせん断⼒がフィラーの剥離において重要な役割を果たす。特に粘⼟フィラーの場合、層間をあらかじめ「有機修飾剤」によって改質することで、混練時のせん断⼒との相乗効果により層間結合エネルギーを容易に超えることができ、剥離分散が促進される 2),3)。  4. 応⽤例Ⅰ:  PVDF誘電体フィルム ´ BN ポリフッ化ビニリデン（PVDF）は、誘電体材料として広く使⽤されており、N,N-ジメチルホルムアミド（DMF）、N,N-ジメチルアセトアミド（DMAc）、N-メチル-2-ピロリドン（NMP）などの溶媒に容易に溶解する 4)。PVDF は優れた誘電特性を⽰すが、現代のエネルギー・電⼦デバイス⽤途においては、熱伝導率の低さが⽋点で図 1 (a) PVDFと BN複合材の XRDデータ (b) 引張応⼒-ひずみ曲線（拡⼤図を挿⼊）(c) 破断⾯のSEM画像(d) 熱伝導率および (e) 誘電率の⽐較  3 ある 5)。は、⽐較的低コストで⾼い熱伝導率を持つ電気絶縁体であり、PVDF のようなポリマーの熱伝導性向上に有望である。しかし、未改質のBNは有機溶媒中での分散性が低く、ポリマーとの均⼀な混合が困難である 4)-6)。 BN表⾯にアミン化合物を導⼊することで、PVDFとの分散性および相溶性が向上し、均⼀なフィルム形成が可能となった。未改質 BNおよび改質BN のいずれも PVDF のα相を増加させる効果が⾒られたが、とくに改質 BN では[100]および[020]⾯の配向が顕著であった（図 1a）。これはBN 表⾯に対するアームチェア⽅向の整列によるものと考えられる。 BN が⼗分に分散していない場合でも、PVDF の弾性率は、混合則に従い BN 10 wt%で約 5%、BN 20 wt%で約 35%増加が確認された。しかし、フィラーの凝集が⽣じると応⼒集中が発⽣し、引張強度および破断ひずみが低下する（図 1b）。⼀⽅、改質 BNを均⼀に分散させた場合には、弾性率はそれぞれ 18%（BN 含有量 10 wt%）、48%（BN 含有量 20 wt%）増加し、元の強度を維持しつつ破断ひずみの低下も最⼩限に抑えられた。SEMによる引張破断⾯の観察では、改質 BNがより⾼度に剥離・分散していることが確認された（図 1c）。 熱伝導率については、未改質および改質 BNのいずれにおいても⼤幅に向上が⾒られたが、改質BNの⽅がわずかに⾼い値を⽰した（図 1d）。これはフィラーの分散性の向上および結晶化度の上昇によるものと考えられる。また、PVDF の⾼い誘電率はBNの添加によって低下する傾向があるが、改質 BNは複合体の分極性に寄与し、未改質 BN を⽤いた場合よりも⾼い誘電率を⽰した（図 1e）。 これらの結果は、溶液混合法におけるフィラー処理および製造条件の最適化が、複合材料の性能向上において極めて重要であることを⽰している。さらに、⽐較的簡便な⼿法であっても、⾼機能性材料の創製が可能であることを⽰唆している。  5. 応⽤例Ⅱ: ⾃動⾞⽤プラスチック ´ リグニン 近年、軽量性や加⼯性に優れることから⾃動⾞⽤途で広く使⽤されているポリプロピレン（PP）などの⽯油由来プラスチックに対し、その⽣産および廃棄による環境負荷を低減するための研究が活発に進められている。その⼀環として注⽬されているのが、セルロースやリグニンといった再⽣可能な有機フィラーを汎⽤樹脂に複合化するアプローチである。 しかし、疎⽔性の PPと親⽔性のバイオマスフィラーとの間には相溶性の問題があり、均⼀な分散が困難であること、またフィラーと樹脂の界⾯接着が弱いことが課題とされてきた。セルロースは⾼結晶性を有する優れたフィラーである⼀⽅で、コスト⾯から実⽤化が制約されている。これに対し、リグニンはセルロースパルプ製造の副産物として⼤量に得られるにもかかわらず、その多くは燃料として焼却されており、⾼付加価値材料としての利⽤は限定的であった 7)-9)。 我々は最近、ポリエチレングリコールで修飾したリグニン（GL）を⽤い、汎⽤プラスチックの基本的な性能を損なうことなくバイオマス成分を導⼊した複合材料を開発した（図 2）10)。以前の PP/リグニン系に関する研究では、⽐較的低温（180〜200 ℃）で混合することが多いため、⼗分な分散が得られなかった 11)。⼀⽅、著者らは 230〜250 ℃の混合条件を適⽤し、GL を含むブレンドや CF 複合材料の作製に成功した（図 2）12)-14)。GLは無⽔マレイン酸変性 PPおよび PA6系において、α 相の結晶化を促進する核形成剤として機能し、結晶成⻑を緩やかに進⾏させる効果を⽰した。また、CF を強化材として⽤いた複図 2 バイオマス添加プラスチックおよび複合材料の溶融混合法による作製の概念図  4 合系では、GL の芳⾹族⾻格と CF 表⾯のサイジング剤との相互作⽤により、界⾯近傍が強化され、材料の機械的特性の向上が確認された（図3）12)。 また、PPへの GL導⼊は、従来の UV 吸収剤を添加した PP に⽐べて優れた UV 耐性を⽰した。光劣化に伴うポリマー鎖の切断が製品表⾯層（約100 µm）にとどまり、内部への酸化進⾏が抑制脆化挙動を回避できることが明らかとなった。その結果、PP/リグニンブレンド系複合材料では、機械的特性をほとんど損なうことなくメカニカルリサイクルが可能となる（図 4）13)。 同様に、GLを添加した PA6では、リグニンの抗酸化性およびα相形成促進作⽤により、純粋なPA6 と⽐較して極めて⾼い耐熱酸化性が得られた（図 5）14)。特に、通常の PA6では熱酸化⽼化過程でγ相からα相への転移が顕著に⽣じるのに対し、GL の添加によってこの相転移が抑制され、⻑期的な構造安定性が維持される。このような挙動は、従来の添加剤や無機フィラーではほとんど⾒られず、機械的特性や導電性といった従来指標に加えて、耐久性や環境耐性といった新たな性能指標の重要性を⽰唆している。  6. 応⽤例Ⅲ:  PA系廃棄物からのフィラー回収 プラスチックにフィラーを添加して機能を付与するだけでなく、使⽤後にそれらを効率的に分離・回収する技術の確⽴も、持続可能な社会の実現において極めて重要である。 ポリアミド（PA）は、⾼い耐熱性、機械特性、加⼯性を兼ね備えた汎⽤エンジニアリングプラスチックの⼀種であり、電気・⾃動⾞部品など幅広い分野で使⽤されている。これらの⽤途では、ガラス繊維（GF）、炭素繊維（CF）、無機粒⼦、⾦属など多様なフィラーが併⽤されることが多い。 したがって、環境負荷と資源浪費を低減するために、⾼付加価値の PA樹脂および各種フィラーを効率的に分離・回収する技術の開発が求められている 15)-18)。 著者らは、撹拌や超⾳波処理を⾏わずに室温でPA を迅速に溶解可能な共溶媒系による分離回収法を提案している 19)。本⼿法では、樹脂やフィラーの損傷リスクを⼤幅に低減しつつ、PA 樹脂のみを選択的に溶解できる点が特徴である。溶解後は、不溶性フィラーを容易に分離し、樹脂およびフィラーを洗浄・乾燥することで再利⽤可能となる（図 6）19)。 図 3 PP /リグニン系複合材料の(a) 引張特性と (b)破断⾯の SEM画像、(c) ナノインデンテーションによりリグニン添加の界⾯近傍における強化 12) 図 4 リグニン添加による PPにおける UV劣化抑制効果： (a) 劣化層の除去、(b) UV照射前後および除去後の引張特性、(c) リグニンの機械的強化 13) 図 5 リグニン添加 PA6における (a) XRDデータと (b) 熱⽼化における結晶転移過程の図 14)  5 構成成分の健全性は、FTIR、XRD、SEM、DSC などの分析により確認され、損傷や構造変化が⽣じていないことが明らかとなった。従来のメカニカルリサイクルでは、粉砕⼯程によりフィラーが破損しやすく、またケミカルリサイクルでは⾼温下での解重合反応を伴うためエネルギー消費が⼤きい。これに対し、本研究で⽰した溶解回収型アプローチは、貴重な資源の埋⽴て廃棄や焼却処分を減らし、リサイクルプロセス全体における⼆酸化炭素排出量の削減にも寄与する可能性を有している。  7. まとめと展望 本稿では、結晶性熱可塑性樹脂に⼀般的に⽤いられる各種フィラーの種類および混合⽅法の概要を⽰すとともに、⾼性能または機能性複合材料の製造およびリサイクルに関するいくつかの事例を紹介した。 これまで PP や PA などの樹脂と、CF、GF、粘⼟鉱物といった代表的フィラーの組み合わせについては、結晶化挙動、微細構造、機械的および熱的特性に関する多くの研究報告が蓄積されている。しかしながら、依然として未検討の材料系は数多く存在し、それらは⾼性能⽤途における低環境負荷型代替材料としての潜在的可能性を秘めている。 とりわけ、バイオマス由来フィラーが樹脂の構造形成や特性発現に及ぼす影響については、今後さらなる体系的研究が求められる。このような知⾒の蓄積により、環境調和型かつ⾼機能な複合材料設計への展開が⼀層加速すると期待される。 加えて、製品寿命末期の樹脂部品から⾼価値フィラーを経済的かつ低エネルギーで分離・回収する技術の確⽴重要な課題である。これらの課題に取り組むことで、真に循環型の材料利⽤システムを構築し、カーボンニュートラル社会の実現に⼤きく貢献できると考えられる。  参考⽂献 1) N. 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