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[打越 哲郎](https://orcid.org/0000-0003-3847-4781), 石井 健斗

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© 2025 一般社団法人粉体工学会[In Copyright](http://rightsstatements.org/vocab/InC/1.0/)

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[電気泳動堆積法による無焼成セラミックスコーティング](https://mdr.nims.go.jp/datasets/944928b4-f0d1-4404-83c7-6ed43e4bc901)

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電気泳動堆積法による無焼成セラミックスコーティング打越 哲郎1*, 石井 健斗2No-firing ceramic coatings using electrophoretic deposition processTetsuo Uchikoshi1* and Kento Ishii21 国立研究開発法人物質・材料研究機構  (〒305-0047 つくば市千現 1-2-1)  National Institute for Materials Science  (1-2-1 Sengen, Tsukuba, Ibaraki 305-0047, Japan)2 名古屋工業大学 先進セラミックス研究センター  (〒507-0033 多治見市本町 3-101-1 クリスタルプラザ４F)  Advanced Ceramics Research Center, Nagoya Institute of Technology  (3-101-1 Honmachi, Tajimi 507-0033, Japan)*Corresponding Author　uchikoshi.tetsuo@nims.go.jpAbstractThe film formation method utilizing the electrophoretic phenomenon of charged particles in a liquid is called "electrophoretic deposition (EPD)" and is used for powder coating, etc. The main difference between EPD and other colloidal methods is the coexistence of an electrode reaction, i.e., an electrochemical reaction that occurs at the interface between the electrode and the electrolyte. The applied electric field in the EPD method plays an important role not only in the electrophoresis of the charged particles, but also in controlling the aggregation mechanism and film quality. In this paper, we introduce the principle of the EPD method that takes into account the electrode reaction, and an example of its application to ceramic coating that does not require a post-sintering process. Keywords: Particle size classification, Dielectric fibrous filter, Fine grinding mill, Distinct element method1. 緒言電気泳動堆積（electrophoretic deposition：EPD）法は、溶媒中にセラミックス粒子を帯電・分散させ、そのサスペンションに電極を浸漬、電場を印加することにより、セラミックス粒子を電極基板上に直接堆積させる湿式成膜法である。Fig.1に示すように、他の成膜法と比べ厚さの制御された粒子堆積膜が得られる利点や、円筒形や複雑形状など任意形状の積層体の成形が容易な特徴を有する。また、Fig.２に示すように、複合膜や積層膜の作製にも適している[1, 2] 。簡便なプロセスではあるが、実際には粒子の電気泳動現象が観察されるにも関わらず電極基板に堆積しない事例がしばしば認められ、困難さも指摘されてきた。サスペンションの調製はプロセスの成否を決める重要な因子で、原料粉、溶媒、分散剤、バインダーなどの選択や添加量がパラメータとなる。近年、熱処理により機能性を損なう材料系にEPDを適用したいとの要望も高まり、室温、as-depositionの状態、すなわちEPDの完了と同時に、粒子間および粒子と基板間の強力な結合（化学反応の共存）を可能にする技術の開発が喫緊の課題であった。そのような背景の中、堆積粒子の基板への付着力を向上させる目的で使用されるポリビニルブチラール（PVB）、ポリビニルピロリドン（PVP）、ポリビニルアルコール（PVA）などの有機バインダーの使用は、懸濁液の安定性を低下させ粒子の堆積を阻害することも多く、また脱脂のための熱処理を必要とする点で、大変悩ましい問題であった。本稿では、EPDによる無焼成セラミックスコーティングについて、我々の行った研究について解説する。2. EPD法における粒子の堆積固化過程膜の密着強度を向上させる方法を考える上で、そもそも粒子がなぜ堆積するのかの理解が重要である。EPDによる粒子堆積過程は、I：帯電粒子の電気泳動による基板への移動、II：基板上での粒子の堆積、の２ステップからなる。EPDプロセスにおける粒子固化は、DLVO理論に従う粉体の凝集現象であると理解される。つまり、電極基板上に粒子が堆積するには、電極近傍に到達した粒子が急激に表面チャージを失い、静電反発ポテンシャルが低下して、ファンデルワールス力により基板上で凝集しなければならない[3-5]。 著者らは、EPDプロセスにおける印加電場の役割には、(1)帯電した粒子を電気泳動させる、(2)電極基板に到達後まだ電荷を失っていない帯電粒子を電場の力で基板に押し付ける、(3)電極基板近傍のpHを大きく変化させる、の3つの効果があることを実測し、特に電極近傍のpH変化の重要性を指摘してきた[6-8]。なお、水系溶媒中のpHはpH = -log[H+] で定義されるが、非水系溶媒中ではプロトンの活量aHで定義されなければならない[3]。paH = − log aH　                     (1)𝜇𝐻 =𝜇𝐻° + 𝑅𝑇 ln 𝑎𝐻                    (2)水系溶媒で校正されたpHメータの示す指示値と実際のpaHには、以下の式で表されるずれがある。pH − paH = (Ej / ((RT ln 10)/ F)         (3)あるいはpH − paH = (Ej / 0.06916  (at 25 (C)    (4)ここで、FはFaraday定数、Rは気体定数、(Ejは液絡部分の液間電位差である。但し、通常の実験では、pHメータを便宜上そのまま用いることも多く、以下本稿では、市販のpHメータの読み値をそのまま用いることとする。例えば、pH4.5に調製したアルミナ/エタノールサスペンション（ゼータ電位+50 mV）を用いた著者らの実験がある。通電開始後の電極直前の溶媒をマイクロピペットで微量採取して、イオン感応性電界効果トランジスタ（IS-FET）センサーでそのpHを測定する[6]。また、粒子が堆積したカソードから、まだ湿った状態の堆積層を採取し、堆積層のpHもIS-FETで測定する。その結果、通電開始とともに、カソード近傍の溶媒pHは大きく上昇し、逆にアノード近傍の溶媒pHは低下する現象が認められた。また、溶媒のpH変化が大きい通電条件ほど、カソード上に粒子は多く堆積し、堆積層中のpHも上昇することが確認された。このことから、アルミナサスペンションのカソードデポジションでは、陰極基板近傍のpHは10～12程度に上昇し、電気泳動してきた粒子は電極近傍のpH変化域で急激に静電反発を失い、ファンデルワールス力で基板上で凝集、堆積することを示唆していた。 通電時にカソード近傍のpHがアルカリ性側に大きく偏倚する理由には、以下に示す様々な反応が考えられる。2H2O + 2e－ → H2 ＋ 2OH－            (5)O2  + 2H2O + 4e－ → 4OH－            (6)NO3－ + H2O + 2e－ → NO2－ + 2OH－    (7)NO3－ + 7H2O + 8e－ → NH4+ + 10OH－   (8)ClO4－ + H2O + 2e－ → ClO3－ + 2OH－   (9)ClO4－ + 4H2O + 8e－ → Cl－ + 8OH－    (10)H2O2 + 2e－ → 2OH－                  (11)これらは総括的にカソード電極反応と呼ばれる。カソード電極反応は、溶媒に含まれる不純物水の量や使用する酸の種類に大きく影響され、サスペンション調製条件によってpH変化量も異なる。これまで、様々な材料系で電気泳動現象が見られても電極基板上に粒子が析出しない場合が多く指摘されており、EPDプロセスは材料選択的であるとさえ言われてきた。しかし、電極近傍のpH変化が懸濁液の等電点に近づくようにサスペンション調製と電界印加条件を選択することにより、従来困難と言われていた様々な材料系での堆積が可能となり、EPDプロセスの適用範囲は大きく広がった。このようなカソード電極反応によるpHローカリゼーションに基づく粒子堆積のメカニズムをFig. 3に示す。但し、ファンデルワールス力によるas-deposition粒子の基板付着力や粒子間結合力はあまり高くなく、強くこすれば膜は剥げてしまう。3. EPD法による無焼成セラミックスコーティング室温、as-deposition状態で高い膜密着性を実現するには、汎用される有機バインダーのように単なる粒子付着への寄与に留まらず、EPDの終了と同時に、粒子－粒子間、粒子－基材間の強固な接合（化学反応の共存）も可能とする技術の開発が必要とされた。上述のように、粒子が正に帯電したサスペンションでカソードデポジションを行うと、堆積体はアルカリ性となる。そこで、著者らは、アルカリ性条件で水と反応し凝結固化する物質としてMgに着目した[9-20]。Fig. 4は、Ti基材上へのハイドロキシアパタイト－コラーゲン骨類似ナノ複合体(HAp/Col)のEPDコーティングに、Mg2+イオンの水和反応を利用した例である。HAp/Colをi-C3H7OH (IPA) 溶媒に分散し、少量のH2OとMg(NO3)2･H2Oおよびグリセロールを添加したサスペンションでは、Mg(NO3)2･H2Oの添加によりゼータ電位が上昇してサスペンションの安定性が増し、かつ、得られたEPD膜では、テープ試験による剥離が全く認められない良好な密着性を示した[19]。Mg2+イオンの存在は、粒子表面に吸着し正の表面チャージを与えるとともに、以下の反応による水酸化物の形成に寄与したと考えられる[12]。Mg2+ + 2C3H7OH → Mg(C3H7O)2 + 2H+      (12)Mg(C3H7O)2 + 2H2O → Mg(OH)2 + 2C3H7OH  (13)Mg2+が存在しない場合、Ti基板とHAp/Col粒子の間の結合およびHAp/Col粒子間の結合は、ファンデルワールス力と残留溶媒に由来する液架橋力を介して行われ、接着力は弱い。しかし、Mg2+を添加した場合、Fig. 5に示すように、通電によりpHがアルカリ側にシフトしたカソード近傍の領域で、Mg(OH)2ハイドロゲルが形成され、このハイドロゲルがバインダーとして機能して、Ti基板とHAp/Col粒子間に架橋を形成したことが、強い密着力の理由と考えられる。Mgは骨形成促進元素として知られ、最終的に吸収されることから、矯正歯科用テンポラリーアンカレッジデバイスへのHAp/Col塗布に応用する研究が進められている。Fig. 6は、β-サイアロン:Eu2+蛍光体膜を、12Tの磁場中におけるEPDで、ITOガラス基板上に成膜した例である[16]。六方晶のa, b-面が基板表面に平行かつ配向成膜されたβ-サイアロン:Eu2+蛍光体膜では、PL強度が約10%増強した。サイアロン蛍光体は、熱処理により発光特性が大幅に低下するため、成膜後の熱処理は極めて困難であるが、Mg2+の添加により熱処理不要の実装膜が強固に得られることは、大きなメリットである。著者らは、更に強い結合性を得るため、ジオポリマーの固化反応を参考に、Mgn[-(Si-O)z]-Al-O]n∙xH2O系（Mg-Si-Al系）EPD用無機バインダーの開発を進めた[21]。市販の3mol%Y添加ZrO2（3Y-ZrO2）粒子をMg-Si-Al系バインダー溶液とともにIPA溶媒に分散させたサスペンションを用い、CuおよびTi箔上にEPDを行って、得られた膜を基板ごと大気中で熱処理した結果をFig. 7に示す。Cu、Tiいずれの基板上にも3Y-ZrO2粒子は均一に堆積し、その後の熱処理を経て金属箔基板が大きく変形しても、EPD堆積膜は基板表面上に強固に密着し、割れや剥離は全く認められない。また、Cu箔上の堆積膜をカッターナイフで剥離した箇所は金属光沢を保っていた。このように、Mg-Si-Al系バインダー溶液は、成膜後に熱処理が必要なケースにも極めて適用性が高く、金属表面へのセラミックス耐熱膜コーティング等にも有用であることが示唆された。Mg-Si-Al系バインダー溶液は、熱処理なしでの利用、熱処理を伴う利用、金属やセラミックス基材など様々な基材へのコーティングなど、従来の有機バインダーでは難しかった分野へのEPDプロセスの適用範囲を拡大させる上で、極めて有用と考えられる。Mg-Si-Alバインダー溶液の作用機構を調べるために、Mg-Si-Alバインダー溶液に水酸化アンモニウムを加えてpHを10.4に上げ、得られたゲル状物を室温で乾燥させた後、得られた粉末の結晶構造をXRDで評価した。その結果、室温で固化した乾燥物は高い結晶性を示し、その結晶構造はゼオライトと極めて類似していることがわかった[21]。この結果から、Fig. 8に示すように、EPDプロセス中にMg-Si-Alバインダー溶液が陰極付近のアルカリ雰囲気中でゲル化し、陰極上に堆積した粒子を包み込み、基板-粒子間および粒子-粒子間の結合に寄与すると推測された。このとき得られたゲル化物はゼオライト構造に類似したアルミノケイ酸塩の3次元ネットワークを形成し、Mg2+イオンはSiサイトをAlに置き換えるための電荷補償の役割を果たしていると考えられる。著者らのこれまでの実験で、Mg2+イオン以外のカチオンは固化効果が弱いことが認められているが、その理由はまだ解明されていない。Mg-Si-Alバインダー溶液は、熱処理の有無にかかわらず使用でき、金属やセラミック基板などさまざまな基板のコーティングに使用できるため、従来の有機バインダーの適用が困難な分野でのEPDプロセスに適している。4. 結言EPD法は、スピンコーティングやディップコーティングなどの粒子塗布技術とは異なり、液中における化学反応を伴う成膜法である。アルカリ固化する無機バインダーを用いたEPD法による無焼成セラミックコーティングが、他の手法では成しえない機能材料の実装プロセスとして広く利用されることに強く期待したい。謝辞本研究は主として物質・材料研究機構（NIMS）で行われたものである。遂行に当たり、NIMS研究者、研究室メンバーのポスドク、学生、スタッフの方々に厚くお礼申し上げます。特にお世話になったDr. Chenning Zhang氏に深く謝意を表します。References[1] T.M. 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Powder Technol., 34 (2023) 104236.Figure and Table captionsFig. 1Typical thickness of coatings applied by different processesFig. 2(i) Schematic illustration of multi-layering and composite deposition on porous support by EPD method and (ii) Cross-sectional microstructure of  multi-layered ceramic membrane after firingFig. 3Deposition mechanism based on pH localization by cathodic electrode reactionFig. 4Effects of Mg ions on EPD properties of hydroxyapatite-collagen bone-like nanocomposite (HAp/Col) suspensions: (a) Relationship of addition of magnesium nitrate to zeta potential of HAp/Col suspension; (b) Effect of Mg ion on adhesion of HAp/Col deposition film on Ti substrateFig. 5Schematic diagram explaining the mechanism by which particles modified with Mg ionsFig. 6PLE and PL spectra of the β-sialon:Eu2+ phosphor deposits prepared by the EPD process with and without applying the 12 T magnetic field for a comparison at different depositing time of 60 s and 150 s. The inset is the brightness appearance of the randomly-oriented and oriented deposits under the 365 nm irradiation by a UV lamp.Fig. 7Changes before and after heating of EPD coatings obtained from zirconia suspensions to which Mg-Si-Al-based inorganic binde Schematic diagram explaining the mechanism by which particles modified with Mg-Si-Al binder is firmly fixed on the cathode substrater was added.Fig. 8Changes before and after heating of EPD coatings obtained from zirconia suspensions to which Mg-Si-Al-based inorganic binder was added.7