論文 マトリックス誘起上皮間葉転換の研究のための動的細胞足場材料の開発

山本 翔太 SAMURAI ORCID (高分子・バイオ材料研究センター/バイオ材料分野/メカノバイオロジーグループ, 物質・材料研究機構ROR) ; 中西 淳 SAMURAI ORCID (高分子・バイオ材料研究センター/バイオ材料分野/メカノバイオロジーグループ, 物質・材料研究機構ROR)

コレクション

引用
山本 翔太, 中西 淳. マトリックス誘起上皮間葉転換の研究のための動的細胞足場材料の開発. BUNSEKI KAGAKU. 2024, 73 (3), 103-109. https://doi.org/10.2116/bunsekikagaku.73.103
SAMURAI

説明:

(abstract)

上皮間葉転換(EMT) は,上皮細胞が間葉系的な表現型を獲得する現象であり,生理学・病理学プロセスのいずれにおいても重要な役割を果たしている.最近の研究から,EMTは液性因子や遺伝子発現のみならず,細胞外マトリックス(ECM)の生化学および力学刺激を受けることが分かってきた.しかしながら, ECMに起因するEMT応答は,方法論的な観点において,液性因子や遺伝子発現のように細胞に暴露する刺激を自在に制御することが難しいため,その詳細が明らかとなっていない.そこで本研究では,細胞接着性環状RGDペプチド(cRGD)と光分解性2-ニトロベンジル基を組み合わせた分子を合成し,細胞に提示するcRGD密度を光変化できる金基板を開発した.この金基板を用いて,光照射によって急速にcRGD密度が低下する際のEMTの進行を調べた.その結果,高密度cRGD上で上皮系形態を示していた腎尿細管上皮(MDCK)細胞が,光照射によるcRGD密度の低下に伴って即座に間葉系形態へと変化する様子が確認できた.この光応答性足場材料は,生命現象を定量的・定性的に捉えるバイオ分析への貢献が期待される.

権利情報:

キーワード: Epithelial-mesenchymal transition, Extracellular matrix, Photoresponsive cell scaffold, Live imaging

刊行年月日: 2024-03-05

出版者: Japan Society for Analytical Chemistry

掲載誌:

  • BUNSEKI KAGAKU (ISSN: 05251931) vol. 73 issue. 3 p. 103-109

研究助成金:

  • 日本学術振興会 22H00596 (液体足場に対する細胞力覚探究のためのバイオイナート階層型材料の開発)
  • 日本学術振興会 22K14705 (新奇光制御型足場材料を用いたがん細胞動態の時空間分析法の開発)

原稿種別: 出版者版 (Version of record)

MDR DOI:

公開URL: https://doi.org/10.2116/bunsekikagaku.73.103

関連資料:

その他の識別子:

連絡先:

更新時刻: 2024-10-10 16:31:13 +0900

MDRでの公開時刻: 2024-10-10 16:31:13 +0900

ファイル名 サイズ
ファイル名 73_103.pdf (サムネイル)
application/pdf
サイズ 517KB 詳細