書籍 第3章:第1節 焼結・焼成工程(セラミックスの固相/液相焼結方法)
大熊 学 (author) (この著者で検索)
ORCID https://orcid.org/0000-0002-2997-9166
物質・材料研究機構 構造材料研究センター/材料創製分野/セラミックス基複合材料グループ
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ORCID SAMURAI
コレクション

引用
大熊 学. 第3章:第1節 焼結・焼成工程(セラミックスの固相/液相焼結方法). https://doi.org/10.48505/nims.6487

説明:

(abstract)

焼結とは、粉末を高温で加熱することにより、緻密な固体を得るプロセスであり、その機構は焼結中に発現する相の状態によって大きく異なる。固相焼結は、焼結の全過程が固相のまま進行するものであり、粒子間の接触点における表面エネルギーの低減が主たる駆動力となる。この過程においては、原子の自己拡散や粒界拡散が生じ、時間の経過とともに気孔の消失や粒成長が進行する。しかし、自己拡散係数が極めて低い共有結合性材料では、固相焼結のみで高密度化を達成することは困難である。このような難焼結材料の緻密化を実現する手法として有効なのが液相焼結である。液相焼結においては、焼結中に一時的に形成される液相が、粒子間の再配置や物質移動を促進し、比較的低温かつ短時間での緻密化を可能にする。初期段階では、毛細管力による粒子の再配置が支配的であり、中期段階では、固相の溶解・析出を伴う拡散現象が主要なメカニズムとなる。終期段階では、粒成長や液相の再分布によって微細構造が決定され、第二相の析出が最終的な材料特性に影響を及ぼす。特に、液相の量や濡れ性、粘性、さらには界面エネルギーのバランスは、焼結挙動および得られるセラミックスの構造や性能に強く影響する。固相焼結と液相焼結は、いずれも粒子間の空隙を除去し緻密化を達成するという共通の目的を有する一方で、その駆動力、支配的な物理機構、形成される構造、さらに適用可能な材料系において大きな違いがある。したがって、対象とする材料の特性や、目的とする微構造・機能に応じて、最適な焼結手法を選択・設計することが、セラミックスの高性能化および高信頼性化にとって不可欠である。なお、液相焼結については、多々見純一氏によるSi₃N₄系を題材とした解説記事20)、Randall M. German 著”Liquid Phase Sintering”21)およびその邦訳「液相焼結」22)において、詳細に論じられている。

権利情報:

キーワード: 焼結

刊行年月日: 2026-02-27

出版者: (株)R&D支援センター

掲載誌:

  • セラミックスの製造プロセスと解析評価技術および最新動向・応用

研究助成金:

原稿種別: 著者最終稿 (Accepted manuscript)

MDR DOI: https://doi.org/10.48505/nims.6487

公開URL: https://www.nts-book.co.jp/item/detail/summary/buturi/20260227_256.html

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連絡先:

更新時刻: 2026-08-27 13:07:14 +0900

MDRでの公開時刻: 2026-08-27 14:26:06 +0900

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ファイル名 3-1_初校_固相液相焼結_大熊先生.pdf (サムネイル)
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サイズ 636KB 詳細